アンモニアの噴水(装置の製作と実験) ① ガラス管は簡単に折れる。 ガラス管をゴム栓に差し込む際は、必ずゴム栓のすぐ近くを持って差し 込む。離れたところを持つと、折れた時に手に刺さって大怪我となる。 ② ガラス管は熱くても冷たそうに見える。 ガラス細工の際の火傷に注意。触る前によく注意する。 ねらい 古くから行われている実験であるが、見る人に新鮮な驚きを与える。 教員には、ガラス細工と装置の組み立てを体験する機会を与える。 準備するもの 実験のやり方 試験管(太)、500 cm3 丸底フラスコ、500 cm3 ビーカー、プラスチックピペ ット、ガスバーナー、スタンド、クランプ、支持金具、消石灰 4g、硫酸アン モニウム 4g、フェノールフタレイン溶液、マッチ、赤色リトマス紙、薬包紙 ※軟質ガラス管 50 cm、30 cm、ヤスリ、ガスバーナー、ゴム栓、コルクボー ラー、コルクボーラー用下敷板、を用いて下図左のような気体発生装置と下図 右のような噴水実験装置を最初に組み立てる。 さあ、 始め よう 参考文献 ・新観察実験大事典編集委員会編、 「新 観察・実験大事典 [化学編]①基 礎化学」東京書籍(2002), p.139. ・ガラス細工については、例えば、新観察実験大事典編集委員会編、 「新 観 察・実験大事典 [化学編]③生活の化学/物づくり」東京書籍(2002), p.126 ∼129. ※この実験についての解説、関連した実験などについては、下記の URL を参 照して下さい。 http://www.tokoha-u.ac.jp/ nakagawa/omoshiro/ アンモニアの発生と捕集 ① 硫酸アンモニウム 4 g と水酸化カルシウム 4 g を混ぜ、試 験管内にある程度広がるように入れる。 ②試験管に L 字管をつけたゴム栓をし、水平より少し口を下 にするようにしてスタンドに取り付ける。 ③ L 字管の先から出る気体を捕集するために、丸底フラス コを置けるようにクランプを取り付ける。 ④ ガスバーナーの火をつけ、試験管を加熱する。始めの 2∼ 3 分くらいは試験管に残った空気が混じっているので捨て、 湿らせた赤色リトマス紙が青変するのを確認してから、丸底 フラスコを L 字管の先にかぶせる。 ⑤ 15 分ほどでフラスコ内がアンモニアでいっぱいになる。湿らせた赤色リトマス紙を フラスコの口付近に近づけて青変するのを確認したら、丸底フラスコを L 字管の先から はずし、穴の空けてないゴム栓をする。火を消し、試験管はそのまま放冷する。 噴水実験 ① ガラス管を通したゴム栓の大きな方の穴に、水を満たした プラスチックピペットをしっかり挿入する。 ② ①のゴム栓を逆さにした丸底フラスコの口に取り付ける。 ③ ビーカーに水を入れ、そこにフェノールフタレイン数滴を 加えて混ぜ、フラスコから突き出たガラス管の先端がビーカー の底から 1 cm 以内になるように、スタンドを調整する。 ④ 誘い水としてプラスチックピペットから水を注入すると噴 水が始まる。 後始末 試験管は通気の良いところで残ったアンモニアを吸わないよ うに注意して固体を回収する。回収した固体および丸底フラス コ内の溶液は希酸で中和し、水で薄めながら放流する。
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