何気ない会話から 、 。 毎朝 朝の時間に各教室を回る ちょうど朝読書の

何気ない会話から
H27.2.27
第520号
毎朝、朝の時間に各教室を回る。
ちょうど朝読書の時間である。そ
の際に各教室の子供たちの顔色や
様子をみると同時に 、「おはよう
ございます!」と挨拶をする。朝
読書の時間の沈黙を破るとはなん
たることとの批判を敢えて受けな
がらも、この行為を止めようとし
ないのはその瞬間にその学級の様
子が一目で分かるからなのだ。
その学級の掲示物がどのように
なっているのか。背面黒板は子供
の生活に有効に働くよう記載され
ているか。名前を記入した磁石が、足元に転がっていることはないか。子供た
ちの机の中は整理されているか。子供たちは整然として読書しているか。机の
上やロッカーに落書きや悪口はないか。楽しく会話しているか。朝誰もいない
教室を回るのと同じように、子供たちが学級にいる際の様子も重要である。
たまたま3年生のある教室に今まで切り花が飾られていたことが余りなかっ
たのに、先日から飾られていた。気付いたことは直ぐに口に出す単純な校長な
ので、「おおー、花飾ってあるなー。誰か花持って来たん?素晴らしい!」と
教室で叫んだ。その際の子供たちのうれしそうな表情が忘れられない。
その後担任の先生との何気ない会話の中に、「校長たよりに、いつも教室に
ある花のことが出てくるので、実は僕も花屋さんへ行って買って来たのです。
校長先生、花が教室にあるってやっぱりいいですね。何か教室の空気が変わり
ますよね」と話して下さった。
私はすぐさま「えっー、わざわざ買って来てくれたの、ありがとう。うん、
教室の空気は完全に変わるよね。それに子供たちも喜んでいたよ」と担任の先
生に話した。先生の表情も子供たちと同じようにうれしそうだった。こんな一
瞬が貴重で何物にも代え難いのだ。
本当にありがたい。まず校長たよりを読んでいただいていることに感謝であ
る。今年で校長たよりを書いて丸6年間になる。一度も教職員に読んでほしい
と話したことはない。沢山の校長先生方から、印刷して毎日教職員に配布すれ
ばどうかとか、読むように言えばどうかなどとアドバイスされるが、一度もそ
んなことを言ったことはない。
何故なら理由は簡単である。読まなければならないほどの中身があるとは、
私自身が思っていないからである。人に読んでもらって感想もいただきたいと
は感じることもあるが、それ以上に毎日書き続けることが、私自身を磨くこと
に繋がっているように思う。
でも、何といっても一番うれしいのは、「校長先生、昨日校長たより読みま
したよ。面白かったです!」と子供たちが声をかけてくれることだ。それが何
よりも私の喜びである。