かきくけ校長通信 11月号

No.8
平成25年10月25日
11月号
草津市立玉川小学校
〒525-0059 草津市野路9丁目6番12号
学校教育目標:
「心豊かで 自ら気づき 考え 実践力をつけた 玉川の子」の育成
合言葉「か・・・考える子
け・・・継続する子
き・・・気づく子
く・・・工夫する子
こ・・・行動する子」
「スペシャル授業」in 玉川小
【玉川小学校長 新庄 正幸】
滋賀県立大学大田啓一学長が、
6年生に理科のスペシャル授業
「
「太陽の恵み」をしてくださいました。グループごとに、葉の出
方を確認させ、太陽光をうまく使う植物の知恵に気づかされて
いかれました。子どもたちは実感した上で、「なるほど」と納得
していました。
また、人間の工夫や温和な気候を作る太陽と地球にやさしい
生き方について、課題やテーマについても投げかけられ、「しな
ければならいないこと」についても考えていました。
昨日10月24日に、滋賀県教育委員会から「滋賀県学校歯科保健奨励校 奨励賞」に選ばれ、表彰さ
れました。この賞は、歯や口の健康つくり活動を推進し、自律的に健康問題を解決し行動できる子どもの育
成を図っている学校が表彰されるものです。
玉川小学校では、普段の歯みがき習慣やむし歯本数の減少等に対して
評価されました。まさに「かきくけこ」の実践力への賞だと受け止め、
受賞を心から喜んでおります。保護者の皆様のご協力の賜物です。
かきくけコーナー
さ
6年生の京都への校外学習でのことです。今年度は、「調べて歩いて歴史を感じよう」をテー
マに、清水寺、二条城、金閣寺、銀閣寺の中から選んで、グループでの体験活動をしました。電
車や市バスの発着の時刻や滞在時間などの行程を決めたり、
活動内容を決めたりする学習から始
めました。「乗る方向を間違ってバスに乗った」経験もしながら、目的地に無事着いた喜びを味
わったり、外国の方にどんどん語りかけるたくましさを身に付けたりと、値打ちある体験をした
6年生でした。(右上写真)
4年生の子どもが廊下ですれ違いざまに何度も何度も声をかけてくれました。「校長先生、
アクア琵琶に一緒に来てくださるのですね。どうぞよろしくお願いします。」と。今回もそうで
したが、この学年の子どもたちが3年生の時、琵琶湖博物館に行った時も「校長先生、一緒にお
弁当食べていただけませんか?」と声をかけてくれたことを思い出しました。いろんな学年の体
験活動に付き添って、新たな発見ばかりです。子どもたちにも、教室での座学では分からないこ
とも、現地へ行けばこそ学んでくることがいっぱいあるはずです。そんな体験に期待します。
芸術の秋に想う
画家横山大観の作品、
「曳舟(ひきふね)
」を鑑賞する機会がありました。
大観は、日本を代表する画家で、
「富士山」や「紅葉」や「花鳥」等をテーマ
にした数多くの作品を残しています。今回の特別展130点の中で、私が一
番心引かれたのが、
「曳舟」
(左の作品)でした。作品を見てから題名を当て
てみるという見方で鑑賞し出したのですが、この作品には、
「舟」が一切描か
れていないのです。
舟を引く綱がピンと表わされていて、その舟の重さや川の流れの速さや曳
き手の力感までがイメージできるのです。
見えない人物像や情景を創造させる一人話芸の落語との共通点を見出した
ような気になりました。
子どもたちは、秋の作品づくりに没頭しました。市の青少年美術展が10月25日から31日まで市庁舎
で、また、MOA美術館児童作品展が11月9・10日に草津市立図書館で開催されますので、本校児童作
品だけでなく、市内の子どもたちの作品も鑑賞して頂けると幸いです。
竹根鞭細工を海外に広めた
生きるこころ
「ふるさと草津の人物」より
「チャップリン」という映画俳優が使っていたステッキは、だれがつくったのでしょう。彼の愛用し
たステッキは、欧米でかつて「ロンドン」
「キムラ」と呼ばれ、矢倉町の木村熊次郎が考えて作ったもの
です。竹根のよさを生かして、どびん、火ばし、ステッキ等の柄を作ったのです。
昔、草津は、質のよい竹が多く生産されていて、今も竹根鞭細工の特産地としてその名を全国に知ら
れています。草津が宿場町として栄えた江戸時代には、参勤交代で行き来する武士たちが矢倉を通ると
きに、土産品として竹根鞭をきそって買い求めたほど人気があったということです。
明治時代の初め頃、英語教師として来日していたジェームス・グリーン
が、竹根のステッキをたいそう気に入り、イギリスへ持ち帰るとロンドン
にまたたく間に広まって、流行したということです。
今では竹根鞭細工をあつかう所が一軒だけになってしまいました。そ
こでは昭和58年に伝統的工芸品として県の指定を受け、草津の特産と
して守りつつ、様々な製品が作られています。今日まで残っているのは、
その技術を引き継ぎがんばってこられた方や多くの町の人々に支えられ
てきたからで、手作りで、ひとつひとつ味のある自然の姿をとどめた美し
さを持つ竹根鞭細工は、これからも多くの人に愛されることでしょう。