作柄 総籾数が少なく、玄米重は平年比97%

1
No.276(平成27年No.12・総括版)
平成27年11月18日
▼発 行▼
山本地域振興局農林部普及指導課
作柄
総籾数が少なく、玄米重は平年比97%
平成27年定点調査ほ収量構成要素
管内水稲定点収量調査結果
115%
○ 穂 数( ㎡ 当 たり)
( 平年比109
たり ) 476本
平年比 109%
109 % 、前年比102
前年比 102%
102 %)
○ 一穂籾数
62.7 粒 ( 平年比 84%、
84 %、前年比
%、 前年比 88%)
88 %)
○ 総籾数( ㎡ 当 たり)
たり )29.5千粒(
29.5千粒( 平年比 92%
92 % 、前年比 90%
90 % )
111%
110%
109%
105%
103%
102%
102%
100%
100%
○ 登熟歩合
○ 千粒重
88.1%
88.1% ( 平年比103
平年比 103%
103 % 、前年比111
前年比 111%
111 % )
22.9g
平年比102
102%
22.9g ( 平年比
102 % 、前年比100
前年比 100%
100 % )
平年比
97%
95%
96%
前年比
92%
90%
90%
◎ 玄米重( 10a当
10a当 たり)
たり )562㎏
562 ㎏( 平年比
97%
97 % 、前年比
96%
96 % )
88%
85%
84%
80%
( 参考)10
参考 )10月15日現在
)10月15日現在、
月15日現在 、 東北農政局発表の
東北農政局発表 の 作況は
作況 は 、 県北「
県北 「103」
103 」
○ 総 籾 数:
数:少 な い
㎡当たり穂数が476本で、平年比109%と多かったものの、
一穂籾数が62.7粒と、平年比84%と極端に少なかったこと
により、㎡当たり総籾数は29.5千粒と平年比92%と少なく
なりました。
○ 登熟歩合:
登熟歩合 : 良
登熟歩合は88.1%で、平年比103%と高くなりました。
○ 千 粒 重:
重: や や 良
千粒重は22.9gで平年比102%とやや高くなりました。
穂数
1穂籾数
総籾数
登熟歩合
千粒重
玄米重
◎収
量:
◎収
量 : 平年並~
平年並 ~ やや不良
やや 不良
□篩い目1.9㎜では、562kg/10aで(平年比97%)と平年をやや下
回りました(10a当たり16㎏減)。
(水分は15%に換算した値です)。
□前年比較では、㎡当たり籾数が90%と少なく、登熟歩合は111%
と高まったものの、収量は、前年と比較して96%で、10a当たり
23㎏減でした。
□ほ場間差、地域差が大きい傾向でした。
Ⅰ
2
気象の
気象 の 経過及び
経過及 び 生育の
生育 の 概要
高
低温 高
温
温
表 時期別の気象経過(2015年:能代市)
項 目
気
温
降水量 日 照
低温
時
期
5 /11~10/15
平年比較
前年比較
5月
6月
降水量
4月
5月
多
4月
6月
照
5月
7月
少
8月
9月
10月
豪 雨
7月
7月
最低
時 間
℃
℃
℃
20.2
24.5
16.5
0.5
0.9
0.5
58%
99%
-0.2 -0.5 -0.1
49%
102%
㎜
hr
411.0 903.1
19.9
24.3
16.1
197.5 511.2
平年比較
1.1
1.7
0.8
61%
103%
-0.7 -0.9
-0.5
47%
109%
8/ 1~10/15
20.4
24.7
16.8
平年比較
0.0
0.1
0.2
56%
94%
前年比較
0.2
0.0
0.5
51%
94%
213.5 391.9
【気象の概況】
●【全 般】
気温は高めで推移しましたが、降水量は極端に少
なく、日照時間はほぼ平年並みでした。
8月
9月
10月
少 照
6月
最高
5/11~ 7/31
前年比較
4月
平均
8月
9月
10月
●【田植~出穂(5/11~ 7/31)】
気温は高温で推移しましたが、6月下旬~7月上旬
は低温で経過しました。また降水量が極端に少な
く、日照時間も平年を上回りましたが、7/24~25
日には集中豪雨がありました。
●【出穂~収穫(8/ 1~10/15)】
気温は平年並み、降水量は少なく、日照時間は平
年並でした。
【生育の状況】
1 ) 育苗期
高温多照で経過したことから、葉数が多く、草丈は長めの傾向となりました。
2 ) 田植期~
田植期 ~ 活着期
気温はやや高めに推移したものの、風の強い日が多かったことから、一部ほ場
では葉先枯れや生育の停滞がみられました。
5月5半旬以降は、高温多照で経過したことから、初期生育は概ね順調でした。
3 ) 分 げつ期
げつ 期
6月に入っても気温は高めに推移し、6月25日の調査では、草丈は平年の101%、
茎数は旺盛で平年の116%、葉数、葉色は平年並みでした。しかし、6月6半旬か
ら7月2半旬までは一転して低温となり、7月5日の調査では茎数は依然として
多いものの、草丈は平年の89%とかなり短くなりました。
4 ) 幼穂形成期~
幼穂形成期 ~ 減数分裂期
低温の影響で草丈は依然として短く、7月15日調査(幼穂形成期)では平年に
比べ草丈85%、茎数109%、葉数は-0.3葉、葉色は95%とやや淡い傾向でした。ただ、
葉色については、SPAD値31~47とほ場間差が極めて大きい傾向にありました。
7月3半旬以降は、日照時間は少なめでしたが、気温はかなり高くなりました。
7月25日調査(減数分裂期)では、平年に比べ草丈88%、茎数108%と依然として
短稈多けつ型の生育でありましたが、葉色は平年の104%とやや濃い状況となりま
した。(ほ場間差大きい。SPAD値29~47)
また7月25日には集中豪雨となり、管内北部を中心に冠水被害がみられました。
3
草丈・
草丈・稈長の
稈長の推移
90.0
80.0
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
6/10
H27 26.4
平年 24.6
前年 26.3
6/25
37.5
37.2
7/5
46.2
51.8
7/15
55.8
65.5
7/25
66.9
76.0
稈長
79.2
85.1
39.0
52.0
65.7
76.1
88.0
茎数・
茎数・穂数の
穂数の推移
600
550
500
450
400
350
6/10
H27 147
平年 134
前年 183
6/25
454
392
7/5
556
532
7/15
571
526
7/25
523
483
穂数
476
437
414
598
568
515
466
葉色(SPAD
葉色(SPAD値
(SPAD値)
5 ) 出穂期
出穂期は平年よりも2日早い8月2日でしたが、出穂にややバラツキが目立ち
ました。
6 ) 登熟期~
登熟期 ~ 成熟期
成熟期の調査では、稈長は短く(平年比93%)、穂長は平年並み(同100%)、穂数は
多い(同109%)結果でした。
しかし稈長は、ほ場間での差が大きく、幼形期~減分期にかけて葉色が濃く推
移したほ場では、稈長が伸び、倒伏するほ場も目立ちました。
45.0
43.0
41.0
39.0
37.0
35.0
H27
平年
6/25
43.3
44.0
7/5
41.2
43.6
7/15
39.9
41.9
7/25
39.9
38.3
穂揃
38.6
37.9
前年
42.8
42.8
40.5
35.2
36.8
4
栄養診断値の
栄養診断値の推移
生育量指数の
生育量指数の推移
40.0
35.0
30.0
25.0
20.0
15.0
10.0
15.0
13.0
11.0
9.0
7.0
5.0
H27
6/25
7.4
7/5
10.6
7/15
12.7
7/25
14.0
36.7
平年
6.4
12.0
14.4
14.1
39.2
前年
6.9
13.3
15.1
13.8
H27
6/25
17.0
7/5
25.7
7/15
31.9
7/25
35.0
平年
14.6
27.6
34.5
前年
16.1
31.1
37.3
※生育量指数は草丈×㎡当たり茎数÷1,000
7 ) 生育指数の
生育指数 の 推移
6月25日調査では、草丈が平年並みで、茎数は多かったこ
とから、生育量は平年、前年をも上回っていました。
しかし、7月5日調査以降は、茎数は多かったものの、低温
の影響で草丈が極端に短く、平年よりも低く推移しました。
Ⅱ
※栄養診断値は草丈×㎡当たり茎数×SPAD値(葉色)÷100,000
8 ) 栄養診断値の
栄養診断値 の 推移
6月25日調査では、生育量は多く、葉色は平年並みであったこ
とから、栄養診断値も平年、前年を上回っていました。
7月5日と15日の調査では、生育量は少なく、葉色も平年を下
回り(平年比95%)、栄養診断値も平年よりも低く推移しました。
7月25日調査では、生育量は平年よりも少なかったものの、葉
色が平年よりも濃くなり(平年比104%)、栄養診断値は平年並みと
なっています。
品質について
品質について
11月6日現在の1等米比率は、JAあきた白神で96.3%、JA秋田やまもとで97.6%と高品位が確保されています。
2等以下の格付け理由で多いのは、着色粒(カメムシ)でしたが、防除の徹底により、被害は最小限に抑えられました。
Ⅲ
5
病害虫の
病害虫 の 発生状況
1 ) いもち病
いもち 病
余り苗の放置による発病はやや高かったものの、育苗期や本田期の防除により、葉いもちの発生は少ない状況でした。
上位葉での発病が確認されたほ場では、出穂期以降の曇雨天により穂いもちがみられましたが、全体の発生量は少ない状況でし
た。
2 ) 斑点米カメムシ
斑点米 カメムシ類
カメムシ 類
8月1半旬に行った本田でのすくい取り調査で、頭数が多く確認されたことから、8月7日に注意報が発表されました。
また、本年は、ほ場内でのノビエ等の発生が平年よりも多くみられたことから、品質の低下が懸念されましたが、防除の徹底等によ
り、斑点米の被害は最小限に抑えられました。
3 ) 紋枯病
本年は茎数が多く、7月中旬以降高温で経過したことから、発生量が多くなり、7月27日に防除対策情報が発表されました。
一部では、上位進展したほ場もみられ、倒伏を助長したほ場もみられました。
4 ) その他病害虫
その 他病害虫
・イネヒメハモグリバエ
株当たり卵数が多かったことから、5月21日に注意報が発表されました。一部ほ場では幼虫による食害が発生し、初期生育の停
滞するほ場もみられました。
・ばか苗病
・ばか 苗病
本年も育苗ハウス内での発病が多く確認されております。
種子消毒を実施していても発病が確認される事例が多いため、今一度、防除対策の徹底を図る必要があります。
Ⅳ
作柄の
作柄 の 要因
1 ) 分 げつ期
げつ 期
~ 有効茎決定期まで
有効茎決定期 まで茎数
まで 茎数は
茎数 は 十分確保され
十分確保 され、
され 、 穂数確保(
穂数確保 ( 平年比109
平年比 109%)~
109 %)~
プラス要因
プラス 要因
田植期の強風等により、一部で葉先枯れや生育の停滞するほ場もみられましたが、分げつ期は高温多照で経過したことから、6月
25日の有効茎決定期には、茎数は454本/㎡(平年比116%)と平年を大きく上回りました。
また、有効茎歩合も82.5%と平年並みとなり、最終的な穂数は、476本/㎡(平年比109%)と十分に確保されました。
2 ) 幼穂形成期~
幼穂形成期 ~ 減数分裂期
6
~ 低温の
低温 の 影響で
影響 で 草丈が
草丈 が 極 めて短
めて 短 く 、 幼形期の
幼形期 の 葉色低下傾向~
葉色低下傾向 ~
一穂粒数少(
一穂粒数少 ( 平年比84
平年比 84%
84 % )、 総籾数(
総籾数 ( 平年比92
平年比 92%
92 % )
マイナス要因
マイナス 要因
6月下旬から7月上旬にかけての低温の影響で、幼穂形成期の草丈は、
55.8㎝と平年に比べ10㎝(平年65.5㎝)短く、これまでの生育調査で最
も短くなりました。 また、葉色も平年に比べ、やや淡い傾向にありまし
た。(ほ場間差が大きい)
幼穂形成期の栄養診断では、9地点中、4地点で籾数不足のⅠ~Ⅱ型と
なり、3地点が理想型のⅢ型、2地点で倒伏が懸念されるⅣ~Ⅵ型に分類
されました。
結果的には、一穂籾数は62.7粒と平年(74.5粒)に比べ84%と極端に
少なく、㎡当たり総籾数も29.5千粒と平年(32.1千粒)に比べ92%とな
り、全体的には籾数不足となりました。
本年の
本年の 稲作の
稲作の 最大のマイナス
最大のマイナス要因
幼穂形成期の 栄養診断値の
栄養診断値の 低下に
低下に
のマイナス 要因は
要因 は 、 幼穂形成期の
よる一穂粒数
よる 一穂粒数の
一穂粒数 の 低下があげられます
低下 があげられます。
があげられます 。
3 ) 出穂~
出穂 ~ 登熟期 ~ 登熟歩合、
登熟歩合 、 千粒重は
千粒重 は 平年を
平年 を 上回る
上回 る ~ プラス要因
プラス 要因
出穂期は、平年より2日早い8月2日となり、出穂後も高温で経過した
ことから、初期登熟は順調でした。
8月中旬以降は気温は平年よりも低く、登熟も緩慢に推移したものの、
登熟歩合は88.1%と平年(84.9%)に比べ103%、千粒重も22.9gと平年(22.4g)
に比べ102%と高まりました。
4 ) 倒伏拡大
マイナス要因
マイナス 要因
幼形期~減分期にかけて葉色が濃く推移したほ場では、稈長が伸び、倒
伏するほ場が目立ちました。倒伏程度の大きいほ場は、下位節間が長く、
挫折型倒伏が平年よりも多くみられました。
節間長と倒伏との関係(定点調査より)
地点
A
B
C
D
E
F
G
H
I
H27平均
稈 長 上位節間 下位節間 倒伏程度 7/15葉色
83.1㎝ 68.0㎝
15.1㎝
2.7
43.6
82.3㎝ 69.5㎝
12.8㎝
0.3
36.9
81.0㎝ 69.5㎝
11.5㎝
0.1
42.1
81.0㎝ 67.0㎝
14.0㎝
2.4
47.4
80.1㎝ 67.3㎝
12.8㎝
1.4
37.9
77.8㎝ 67.8㎝
10.0㎝
1.6
41.2
77.6㎝ 68.0㎝
9.6㎝
0.3
38.3
77.6㎝ 66.4㎝
11.2㎝
0.1
31.1
68.8㎝ 60.4㎝
8.4㎝
0.0
40.6
78.8㎝ 67.1㎝
11.7㎝
1.0
39.9
82.2㎝ 71.4㎝
10.8㎝
0.3
42.4
5 ) 減分期(7
マイナス要因
減分期 (7月25日
(7月25日)
月25日 ) の 集中豪雨による
集中豪雨 による冠水
による 冠水
マイナス 要因
出穂直前の冠水は最も被害の大きい時期であったため、一穂籾数の減少、 過去5年平均
出すくみ穂の発生、さらには網下米(網目1.9㎜)が多く発生しました。
※地点は稈長の長い順。上位節間は第1~3、下位節間は第4~5
Ⅴ
7
次年度の
次年度 の 技術対策
1 ) ばか苗病対策
ばか 苗病対策
① 適切な
適切 な 種子消毒・
種子消毒 ・ 浸種 ~ 消毒効果を
消毒効果 を 維持するために
維持 するために~
するために ~
② 環境衛生の
環境衛生 の 徹底 ~ 周辺環境からの
周辺環境 からの伝染
からの 伝染を
伝染 を 防 ぐために~
ぐために ~
○水温が低いと種子消毒剤の効果が低下しますので、水温は10~
○ばか苗病の発生したほ場の稲ワラや籾殻、粉塵等は
15℃を確保するよう努める。(開始時にお湯で水温が15℃に
伝染源となるため、種子予措を行う作業場所やその周辺
なるよう調整します。)
を十分清掃する。
○複数の品種、消毒方法の異なる種子を同じ容器で浸種、催芽しな
○消毒前の種子と消毒後の種子は同じパレットやシート等
い。
に置かない。
○浸種の水量は種子1㎏当たり3.5ℓとする。
○浸種時と催芽時は容器に蓋をする。
○浸種開始後2~3日は、水を交換しない(種子袋をゆすったりも
○浸種、催芽で使用する機器や容器は使用前及び品種や消
しない)。また、浸種期間は10℃で6~7日程度とし、水の交
毒方法が変わる時に十分清掃する。
換は2~3回とする。
○浸種中は、水交換以外は、水を動かさないようにし、かけ流しや
循環はさける。
2 ) 田植時の
田植時 の 留意点
① 植付本数
~ 4 ~ 5 本 の 薄植えを
薄植 えを守
えを 守 りましょう~
りましょう ~
厚植えは、過繁茂後の凋落、弱小茎や穂のばらつき、病害虫の発生
などにつながりますので、4本前後の薄植えを守りましょう。
② 植付深さ
~ 深植えは
植付深 さ
深植 えは、
えは 、 絶対にさけてください
絶対 にさけてください~
にさけてください ~
植え込みの深さは、地温の影響を直接受け、活着が遅れ、分げつ
の発生を阻害します。3㎝程度の浅植えとし、深植えは、絶対にさけ
てください。
3 ) 強勢茎の
~活着後は浅水管理で水温を高めます~
強勢茎 の 分 げつ確保
げつ 確保
○本葉6~9葉期の分げつ(3~6葉1次分げつ)をしっかりと確
保します。
○強勢茎は、穂への有効率が高く、1穂精玄米が重く品質も高くな
ります。
分げつの呼称
4 ) 7 月 の 生育・
生育 ・ 栄養診断
① 中干しの
中干 しの実施
しの 実施 ~ 倒伏軽減法のポイントです
倒伏軽減法 のポイントです~
のポイントです ~
倒伏に影響する下位節間の伸長する時期は、穂首分化期~幼
穂形成期です。この時期に地上部の過繁茂等により、稈基部の
受光量が減少した場合に、下位節間が伸長し倒伏が増加します。
したがって、倒伏軽減法
倒伏軽減法のポイントは
倒伏軽減法 のポイントは、
のポイントは 、 目標茎数を
目標茎数 を 確保した
確保 した
上 で 、 中干しや
中干 しや深水
しや 深水によって
深水 によって弱小茎
によって 弱小茎の
弱小茎 の 発生を
発生 を 抑制することが
抑制 することが大
することが 大
事 になります。
になります 。 ※この時期
※この 時期の
時期 の 葉色も
葉色 も 倒伏に
倒伏 に大 きく影響
きく 影響します
影響 します。
します。
8
7月のあきたこまち理想生育量
7月5日
最高分げつ期
草丈(㎝)
47
茎数(本/㎡)
550
葉数(SPAD値)
9.8
葉色(葉)
43
7月15日
幼穂形成期
60
552
10.8
40
7月25日
減数分裂期
72
504
12.0
39
② 生育診断を
生育診断 を 踏 まえた穂肥
まえた 穂肥
○本年は、幼穂形成期~減数分裂期にかけての生育量、栄養診断値の低下が、一穂籾数の低下を招きました。生育栄養診断によ
り、適切な時期に適切な量を施用することが、高品質安定生産を図るための、最も重要な技術です。
○また、本年は挫折型倒伏も多く発生しました。こうしたほ場は、幼穂形成期~減数分裂期の葉色が濃く推移したほ場です。本
年のような分げつ期が高温で経過し、茎数を多く確保されたにもかかわらず、葉色の低下がみられなかったほ場は、基肥量の
検討が必要です。
5 ) ストロビルリン系薬剤
ストロビルリン 系薬剤(QoI
系薬剤 (QoI剤
(QoI 剤 ) 耐性いもち
耐性 いもち病菌
いもち 病菌の
病菌 の 発生について
発生 について
平成27年度に秋田県において、いもち病のストロビルリン
系薬剤耐性菌が確認されました。
今後、ストロビルリン系薬剤を使用した場合は防除効果が
低下し、いもち病の発生する可能性が高まることが予想され
ます。
防除薬剤として、ストロビルリン系薬剤は使用せず、スト
ロビルリン系以外の薬剤を選択してください。
主なストロビルリン系薬剤(QoI剤)
種類
農薬名
箱施用剤 嵐スタークル箱粒剤、嵐ダントツ箱粒剤、
嵐プリンス箱粒剤6、嵐プリンススピノ箱粒剤6、
Dr.オリゼプリンスエース粒剤
水面施用剤 嵐キラップ粒剤、嵐スタークル粒剤
イモチエース粒剤、イモチエースキラップ゚粒剤、
イモチエーススタークル粒剤、イモチミン粒剤
オリブライト1キロ粒剤
茎葉散布剤 アミスターアクタラSC、アミスターエイト、
アミスタートレボンSE