刑法予習編 第5回目 レジュメ ・不作為犯 不作為とは、思考上想定された一定の行為を行わないこと (⇔作為とは、一定の身体的動作を行うこと) 不作為犯とは、一定の作為にでることを命令する規範に違反する犯罪 Ex.130 条「正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物 若しくは艦船に浸入し、又は要求を受けたにも関わらずこれらの場所 かた退去しなかった者は、三年以上の懲役又は十万円以下の罰金に処 する。 」 作為犯とは、一定の作為に出ることを禁止する規範に違反する犯罪 Ex.199 条「人を殺した者は、死刑又は、無期若しくは五年以上の懲役に処する。」 ① 真正不作為犯 ex.130 条 条文そのものが可罰的行為として不作為を記述している場合 ② 不真正不作為犯 規定の表現の上では作為による実行を予定しているかに見える犯罪を不作為に よって実行する場合 ・不真正不作為犯がどういう場合に成立するのか? 不真正不作為犯は認められるの?罪刑法定主義違反なのでは? Ex.199 条 「人を殺す」という作為を禁止しているだけじゃなくて、 「人を殺す」といえるような不作為を行わないように要求していると 解釈する →罪刑法定主義違反にならない では、どういう場合に不真正不作為犯が成立するのか? 判断基準の明確化 ↓ ① 作為可能性 作為を行うことが可能であること ② 保証人的地位 結果が発生しないように法定に保証する義務を行為者が負っている場合に成 立する一種の身分犯 ・どのような場合に保証人的地位にあるといえるのか? 保証義務が認められるためには、その者に法益の維持・存続が具体的かつ排 他的に依存していること + 法令 ex.民法 752 条 夫婦の相互扶助義務 契約 救助の引受 先行行為 所有・管理者としての地位 取引上の信義誠実義務 判例は個別具体的判断 (レジュメここまで)
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