イオン液体系抽出分離と電析析出の 連携による希少金属の回収 連携

イオン液体系抽出分離と電析析出の
連携による希少金属の回収
分野・用途
永久磁石、排ガス触媒、液晶ディスプレイからの希土類金属、白金族金属、インジウムの分離・
回収方法 → 環境調和型溶媒「イオン液体」を抽出分離・電解析出技術に応用
研究概要
従来技術
・多段プロセスによる二次廃棄物の大量発生
(湿式法)
・高温プロセスによる膨大な熱エネルギー消費
(乾式法)
本技術
・イオン液体系抽出分離と電解析出の連携
プロセスは、二次廃棄物の減容化に優れ、
低温電解を実現できる省エネルギー指向
の分離・回収技術である。
<Nd-Fe-B磁石からの希土類金属回収の適用事例>
前処理工程
抽出分離工程
熱減磁工程
酸溶出工程
1.0M HTFSA 希土類金属
酸化磁粉
選択浸出
7 8kg
7.8kg
14 2L
14.2L
脱鉄工程
O2 bubbling
[Fe(OH)x]3-x Fe分離率
Fe2+ → Fe3+
>99.9%
選択的分離
Fe yoke
メッキ剥離
工程
Ni-Cu-Ni
酸化焙焼
工程
1173K, 3h
電解析出工程
希土類塩
生成工程
RE(TFSA)3 5.8kg
5 8k
実証試験済
酸化磁粉
<150μm
イオン液体抽出
分離工程
溶媒和抽出剤
TBP, TODGA
HTFSA
[P2225][TFSA]
抽出剤 [TBP]
の分配
溶媒和
形成
[Nd(TBP)33+・(TFSA)3] + [P2225]
[Nd(TBP)33+・(TFSA)3]
[TBP] + 3[TFSA]-
Nd金属回収
イオン液体電析
工程②
Dy金属回収
<イオン液体電析法の特徴>
・加温効果と過電圧制御により、イオ
ン液体槽から卑金属を回収できる。
Nd-Fe-B rod
(anode)
Silicon cap
<イオン液体系抽出法>
[P2225] + 3[TFSA]+
[Nd]3+ + 3[TBP]
イオン液体電析
工程①
有機相
へ抽出
Heat
insulator
Vycor glass
IIonic
i liquids
li id
Stirrer
電解析出法へ
TC
Pt wire
(QRE)
Cu
substrate
(cathode)
Hot
stirrer
研究者からのメッセージ
平成24年度~平成26年度環境省環境研究総合推進費補助金 (No.3K123018) 「湿式分離と
イオン液体電析を融合した省エネルギー型レアアース回収技術の開発」に基づいて、実用化・
改良検討を継続しています。
関連する知的財産権
特許第5709102号 白金族元素及び希土類元素の回収方法
研究者:横浜国立大学 大学院環境情報研究院 准教授 松宮 正彦
連絡先:研究推進部 産学連携課
(電話) 045-339-4447 (E-mail)[email protected]