水質試料中の有機リン酸トリエステル類の定量(PDF:780KB)

埼玉県公害センター研究報告〔22〕15∼21(1995)
水質試料中の有機リン酸トリエステル類の定量
I)etermination of Phosphoric Acid
Triestersin Water Samples
倉 田 泰 人
Yasundo Eurata
Abstract
A determination method of120rganOPhosphoric acid triestersin water
samples was developed.Water sample was extracted with dechloromethane.
The extract was dehydrated with anhydrous sodium sulfate and coIICentrated
to a volume oflmlusing Kuderna−I)anish apparat11S,Sub−PPblevels of
OrganOPho呂Phoric acid triesters・Were determined by gas chromatography/mass
spectrometry.Method detectionlimits(MDI.s)ranged from O.003(0工)P)to
O.087fLg/l(TBXP).This method was applied to the analysis of environmental
water samples・Eight organophosphorie acid triesters were detectedin
surface waters.In particular,TCEP was detectedin each sample.Again,
TBXP wa呂dete仁ted at higher eoncentrationlevels than the others.
OP EのGC/MSによる分析法開発についてはあ
まり報告がない5・7・14)。しかも,埼玉県が実施し
た環境調査で対象とした全ての物質を分析できる方法
は報告されていない。したがって,環境調査を実施す
るに先立ってそれぞれの環境試料を対象とした分析法
を開発する必要が生じた。ここでは水質試料中の12種
1 は じ め に
有機リン酸トリエステル類(以下OP Eと略す)は
プラスチック製品の可塑材,難燃剤として,また溶媒,
重合触媒,燃料・潤滑油添加剤,消泡剤等として開放
系で大量に,かつ広範囲に使用されている1)。その
ため,河川水2 ̄5),工場排水6),底泥2,5),大気7),
類のOPEについてGC/MSによる分析法を開発し
たので報告する。さらに河川表流水に対して行った環
魚介類8)・9)から検出されており,環境中に広く分
布していることが明らかにされている。
境調査の結果も併せて報告する。
埼玉県では法律による規制を受けていない化学物質
を中心に環境調査を平成2年度から実施してきた。平
成6年度においては河川水・河川底質等に存在するO
2 材料及び方法
2・1 試 薬 等
有機リン酸トリエステル類:本研究で対象としたO
PEについて調査を実施した。
一般的に,OPEは試料から有機溶媒で抽出した後
にGC/FPD(Pフィルター)で分析される場合が
多い2,3,10 ̄13)。しかしながら,選択性の問題と昨今
Fig.1に,物性をTabellに示した。使用した標準品
のメーカーとグレードはつぎのとおりである。
のGC/MSの普及により,分析法の見直しが必要と
考えられた。
TEP・TAP・TPP・TC P(以上,東京化成
工業㈱EP),TBP・TNAP・TEHP(以上,
PEは12種類であり,それぞれの化学構造式と略称を
−15−
甲9
甲5
0
0
H9Cヰー0−P−0−CヰH9
日5Cユー0−P−0−C2H5
11
[H2C=CHCHヱ0毛p=O
Tri姐ylphosphate
(TAP)
1t
O
Triethylphosphate
0
[cICH2Cヰ=O
Tds(ユーCbloroetbyl)pbospbate
(TCEP)
Tri−n−butylphosphate
(TBP)
(TEP)
75Htl
O
CICH2\
HllC5−0−P−0−C5Hll
CICH!
lt
O
Tri−n−amylphosphate
(mAP)
CH−0
P=0
[c4叩卯王p=O
十
Tris(1,3−dichloro−2−PrOPyl)phosphate
(TDC‡〉P)
0
1
t
II
O
0−∈〉cH3(CH彗警20
C2H5
P=O
(TEHP)
〇
O
≡−
ニ■=十一
国
t
P=0
Tris(2−ethylhexyl)phosphate
三l一
ニ
O−P一
Tris(2−butoxyethyl)phosphate
(TBXP)
?之H5
CH3(CH2)3CHCH20
串cH3
O
1
0−P−O
l1
t
0
O
CH3
H3C
Triphenylphosphate
(TPP)
Tricresylphosphate
(TCP)
Tri−0−CreSylphosphate
(ToCP)
2−Ethylbexyldiphepylphosphate
(ODP)
Fig.1Structuralformulas and abbreviations of120rganOphosphoric acid triesters
Tablel Properties
_・・−−・一 二ニーー・− −−・一二・ −−一ニーーーーーーーーーーーーニーニニ ーー・ ̄ ̄ ニーー■ ̄ ̄−■ ̄二 ̄
CAS No. M.W.
Co竺POuTld CAS・NoI M・W・
1.09
TBP 壬2占一7ヨ一基 2占丘ヨヱ
0.982
く一80
TCEP l15−gを呂 詔5.49
1.425
−20
T捏Aア 252昌一ヨ昌一3 3舶・ヰO
0.9占
TD仁王甲 13石了も87−8 4∋8・91
1.518
TB芸ア コ唱一51一三 3乳4名
TPP l15−8ふ古 記占・ヱ9
0DP 1241−9本7 3占三・41
TEヨP 7甚−4三一三 4ヨ4月4
ToCP 78−30−8 3朗・37
1.020
く−70
1.2班
4軋9
1.090
−35
0.926
く−70
1.17
2畠9(d亡00mp)
210∼:盟0(20正江Ⅰ止王由
222(4mmHg)
ヨ70
375
21占(5mmH由
−25∼−ヨ0
T∈P lヨヨ払7昌一5 ヨ占乱∋? 1・1占2
410(S圭t血田血p)
4三8
く一35
日伝
﹁甜008
一班
81L5二。.
2〓JIJ
QOl
三二=−ニニ竺讐−−∴.讐しニー・・−ご鱒竺−一丁一竺芋聖
1.0朗5 −5占.5 ヱ15一之16
ー。
4。
・1
ヰ
9・
一ユ
Ⅲは摘
75
3・
祀一川
一
.
.
一
.
TEP 78−40−0 1紀・16
7AP l紀3−19−4 21乱19
筆写宰三≡筈汀…さ;二等≡丁≦_二言二i
A water solubility
けc扇001ated缶om Pow valu亡.
東京化成工業㈱GR),ODP(東京化成工業㈱),
CPP,TBXP,TPP,ODP,TEHP,To
TCEP(和光純薬工業㈱),TDPP・TBXP
CP,TCPを測定するのに使用L/た。
ジクロロメタン,アセトン:関東化学㈱残留農薬試
(以上,和光純薬工業㈱化学用),ToCP(Kodak社)0
験用
0PE標準原液:各OPEについて1000mg/乙の濃
無水硫酸ナトリウム‥和光純薬工業㈱残留農薬試験
度のアセトン溶液を標準原液とした。
用
内部標準物質‥GC/MS測定における内部標準物
ポリエチレングリコール200,ポリエチレングリ
質として,ナブタレンーd8,アセナフテン」dlO,フルオ
コール300:和光純薬工業㈱試薬1級
ランテンdl。,クリセンーd12を使用した。これらはい
pEG溶液:ポリエチレングリコール200,ポリ
ずれもCambridgeIsotope Lab.から入手した。
エチレングリコール300をそれぞれ100mg/乙の濃度で含
内部標準添加用溶液:ナブタレンーd臥アセナフテン
むジクロロメタン混合液t5)
ーdlO,フルオランテンdlO,クリセンーd12をそれぞれ
回収率測定用水質試料‥荒川上流に流入する中津川
0.2〟g/机乙の濃度で含むジクロロメタン溶液を内部
標準添加用溶液とした。ナフクレンd8,はTEPを,
表流水を使用した。TCEPを0.020FLg/l,TBPを
アセナフテンーdl。はTAP,TBPを,フルオランテ
0.009〟g/gの濃度で含んでいたが,その他のOP
ンーdlOはTCEP,TNAPを,クリセンーd12はTD
Eは検出されなかった。
−16−
釈Lて対象物質をそれぞれ0.02∼2〃g/mlの数段階の
2・2 分析操作
1乙の水質試料を2乙の分液ロートにとり,100阻王のジ
濃度で含む混合標準溶液を調製する。各濃度の混合標
クロロメタンで振とう抽出した。有機層は無水硫酸
準液1釈乙につき1侃乙の内部標準添加用溶液及び50〟1の
ナトリウムを充填したカラムを通して脱水・ろ過し,
PEG溶液を添加し,窒素気流で緩やかに約1肌ほで
三角フラスコに入れた。さらに水層を50配乙のジクロ
濃縮したものを検量線用試料とした。
ロメタンで振とう抽出し,有機層は同様の操作を繰
2・4 GC/MS(SIM)の操作条件
り返して先の三角フラスコに合わせた。有機層を無水
分析に使用したGC/MS装置及びその操作条件を
硫酸ナトリウムでさらに脱水し,抽出液はⅩⅢお汀凪−
Table 2に示す。また,GC/MS−SIM分析にお
Da血sb(KD)濃縮装置により約1最まで濃縮した。
けるモニターイオンをTable 3に示す。TCPは異性
1肌乙の内部標準添加用溶液及び50〃乙のP EG溶液
体混合物であることから定量にはピークの最も大きい
を添加して窒素気流下で約1机ほで濃縮し,これを測
ものを用いた。
定試料溶液とした。
なお,注入口ガラスインサートはジメチルジクロロ
ンラン(DMCS)を用いて不活性化処理したものを
2・3 検量線の作成
使用した。
OPE標準原液を混合し,ジクロロメタンで順次希
Table2 0perating conditions for gas chromatography/mass spectrometry(GC/MS)
Gas chromatogTaph
HP−5890seriesII(Hewlett PackaTd)
Detecねr
Ⅰ廿−5971A(Hewlett Pachrd)
Ionkalionenergy:70eV騨1e血OnImpact;Eり
IoniヱatioTICurTent:300匹A
Column
J&W DB−5ms(30m X O・25mmid・,畠lmthicknessO・25Fm)
Temperatt汀e
ColumnoYen:500C(1mh)
108C/min __ 5OC
hnin
285QC
Ⅰ癖ction押出:2500C
TTanSftrline:2800C
C且正er gas
He(CafrierfIowlml血in,underconstantflowmode)
Injedion ロ10de
Splitlessiqjection(Purge aCtiYation time,2min)
Sample YOlum亡
1ト11
Table3 Characteristicions for organophosphorie acid
triesters andinternalstandards
Characteristicion,m/z
1 2 7 96
99
8
13
5警
5=
22
07
57
1讐=一
ごコ7qノq′0ノl
qノごU
I
Qノ0000′b4つ一〇
ピコ3q′A7 凸ノ8qノ2 5nフ ′b ′b二ヨ ′b 14
11 つー 31つJつ一 3 31 1 つ︼2
991779
212
19
21
9
5 16
3
15
2警
5
3=
2
9一
5
1。21
PrimaTy Secondary Secondary
3 結果及び考察
トグラム及びSIMクロマトグラムをFig.2,Fig.3,
3・1 GC/MS測定におけるOP Eのピp
に示す。TEPのピークが若干テーリングした他は全
ク分離
て良好なピーク形状であった。
本研究で対象としたOPEのトータルイオンクロマ
−17−
Åbu王Idance
1 TE2
2 Naphlhalen机坦
3 TAP
4 Ac亡naP山上ene−dlO
5 TBP
6 TCEP
7 TNAP
8 Ruomnth亡ne−dlO
9 TDCPP
lO TBXア
11 TPP
12 0DP
13 TEHア
14 nけ班ned12
15 ToCP
16 16 TCP
10.00 15,00
20.OQ 25.00
Fig.2 Totalion chromatogram of120rganOPhosphoric
acid triesters andinternalstandards
ton
 ̄l ̄ ̄・■ ・・ ̄ ̄・■l ̄■ ̄ ̄ ̄
ほ.¢軋_¶軋』 」
i右京l†子細 OSO1005b
L−−」㌘‰肝瀾誹剖
出−−−−−一思翫骨頂識撰
____ lL明_____ 」む
A亡亡l−aPl−1lほn亡d10
l咄・〉 l10q ほ80
138Q 14 0q
罰づ孟一旦3師防市乳姐
耶r椚語間盲且今更
十二 ̄ ̄− − ■ l ̄丁 ▼ − 一
針‰簡ぷM」−−−ヱ
Fig.3 SIMchromatogramsof120rganOPhosphoric acidtriestersand4internalstandards
−18−
いる。したがって,2・2節,2・3節の試料調製に
3・2 添加回収試験
おいてPEG溶液を試料に添加した。
勧持ら16)は水中のOPEを抽出する溶媒につい
て検討した。その結果,特にTCEPに対してはヘキ
河川衰流水に対してOPEをそれぞれ0.2〃g/Z,1
サンによる抽出が困難であることを報告している。ま
〃g/Zの濃度になるように添加し,ジクロロメタンで
たTBXPの回収率も若干低いことから,他のOPE
抽出したときの回収率と変動係数をTable 4に示す0
と比べてこれらの水溶解度が高いことが理由と考えら
いずれの濃度においてもOPEがほぼ定量的に回収さ
れる(Tablelを参照のこと)。今回対象にしている
れた。また,変動係数も小さいことから,サブppb
OPEの中でもTEPの水溶解度が特に高いことから,
からppbレベルの濃度範囲で分析を行うことができ
ジクロロメタンを抽出溶媒に使用して添加回収試験を
ると考えられる。
行うことにした。
3・3 検量線及び検出限界
小塚ら7)は大気中のOPEの添加回収実験において
PEGを測定試料に添加した場合と添加しなかった場
検量線をFig.4に示す。TBXPの検量線は緩やか
合の回収率を比較している。その結果,PEGを添加
な曲線となったが,他のOPEは原点を通る直線検量
した場合に良好な回収結果が得られたことを報告して
線となった。
Table4 Recovery
tests(n=4)of
Recovery(%)
O
■
n
U
9 nU nU
l
l
適
0
O8▲ヨ つ﹂ 7
1
﹂ 〓
99.5
l ﹁上 1エ1⊥
4.ヨ
95.4
U
2.9
92.3
nU︵U3 ︵U′b
n
2.1
9ヨ,7
つ︼ Qノ ′b つ一8 4一も﹂ ヨ
l
占.占
9乳7
つ一つ︼
3.1
99.5
つ 一 3
0.8
9丘2
頁U
l
3.3
97.呂
つ 一 5 つ 岬 7 3 7 1 1 7 ■ 5 ′ D
2.0
99.9
107
l ′ む ′ 0 4
97.8
9 q ノ q ノ 0
95.8
[_ ____ 二■_ −・■ ̄■ 一 二 ̄こ
‘U ︵U つ“
聖望Ⅴ甲y(%)
triesters
1トlが
㈲1.
4月
O.2トIg^
acid
望4
Compound
organophosphoric
苧=㍍
器蓋冨蓋諾
FortificationLevel
various
八っリ
5 9 ︳ 一 h 一 t ュ 一 h u
凱 1. 〇.
戸巴β0画一空二軍岳二項£
人 ‖ 凸 亡 U 4 q ム
声Slき○鵬ゼE d中畠瑠£
0
nV
∧V
∧U
0.Z 8.4 0−8 0.8 1
0.ヱ ¢.4
0.8 8.8 1
Coneemtratlom(〃g/い
C8nCentr8tion(〟g几)
●TBP
◆ ODP 暮 TPP +Tモ:P
tTEHP ▲TNAP
8. 飢 軋 0
J T 2
18 12 08 04
巨富iβ0召巴d巴d登£
Q u 亡 U
0 〇 . 〇 . 〇 ●
e玩i O−薫召二芦⊇霊屋
0.2 0.4 0.6
0.2 0.4 0.8 0.8 1
0.8 1
Conc組tration(〟gル)
Conc紺tratloR(〟g/い
●TI)CPP ■TBXP
●TAP )TCEP ▲ToCP xTCP
Fig.4 Calibration curves for120rganOPhosphoric acidもriesters
−19−
Scは繰り返し分析の標準偏差
方法の検出限界(Method Detection Limit,MD
L)を求めるのにそれぞれのOPEに対して適当な濃
その結果,各OPEとも低濃度まで測定できること
度における添加回収試験を行った。試験は河川水に対
がわかった。しかし,TBXPの検出はイオン源の汚
して添加して行った。各OPEのS‡Mクロマトグラ
れ具合に特に影響を受けた。清浄な場合にはMDL程
ムにおいて応答のSN比が約5になるような濃度の5
度までの測定が行えたが,イオン源が汚染されるにし
倍に相当する濃度で添加した。添加濃度,回収濃度,
たがって低濃度での検出が困難となり,検出限界が高
相対標準偏差(RSD)及びMDLをTable 5に示す。
くなる傾向があった。
ここでMDLは次式17,18)から計算した。
3・4 環境試料への適用
MDL=t(n−1,卜α=.99)×Sc
本法を河川表流水に対して適用し,環境調査を実施
した。県内7地点について2回ずつ実施した調査結果
ここで,t(n−1,卜α=.99)は99%信頼水準とn−1
をTable 6に示す。
の自由度で算定される標準偏差に特有の
TEP,TBP,TCEP,TDCPP,TBXP,
スチューデントのtである。
Table5 Recovery
data(n=7)and
method
detectionlimits
Of organophosphoric acid triesters
Forti鮎ation Recovery(RSD)
Compound level恒が) 輌拘%)
0・043(10t呂)
0月40(5・8)
0・105(3・9)
0■725(ヨ・8)
O
O
0・098(6・4)
O
0.048(6・5)
O
0・108(5・6)
O
0月49(1・9)
O
0・050(4・3)
O
∵ 〓 〓 ∵ = = □ ⊂ ∴ = ﹂ こ
0・021(7・7)
0 0 0 0 0 ハ U
0・110(7・1)
0 5 5 5 7 3 7 7 ヨ qノ nU
l つ一︵U l nU l 呂 ハリ nU l 1 2
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ハ U ハ U
1 0 ︵ U
O
l ′ ん U
O
O 1 0 1
● ● ● ● ● ■ ● ■ ● ● ■ −
5 nU つム 4 4 ハリ nU どコ タコ nU 5 nU
O
CPCTP
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
還霊夢藍T。
0・052(6・2)
Table6 C。neentrati。nS Of organophosphoric acid triestersin surface waters(unit:jlg/1)
T El)
nd
nd
0 ァah am a B n dge,
A工
a R iv er
O ct 13 1994
可
F eb 28,1995
nd
nd
TA P
nd
nd
TBP
nd
0 02 2
T C 王P
0 022
0 0 6占
C om pound
T one W elr,
T o ne R IYer
O ct 12 1994
▼
Feb 27,1995
Sam plin g
lo見tio n and sam p li喝
date
A kigase W eir,
A ra Riv er
O d 25 ,1994
F eb 15,1995
S a鑓m C B n dgち
S blngaShi R iYer
O ct 25 ,19 94
F eb 15,1995
Im m a B n dge,
Im m a R iver
O ct ∑≡
,1994
F d)27 ,1995
H achijo B n dge,
N aka R lV er
O ct 19,1994
Feb 15 ,199 5
T akum i Bn dg亡
,
A yase 鮎Y巳
r
O d 19,1994
Feb 15,1995
nd
0.
018
0.
012
0.
872
nd
nd
0.
0 47
0.
040
0.
06 7
0.
09 1
nd
nd
nd
nd
皿
d
nd
nd
且
d
nd
nd
nd
nd
nd
0 0 14
0.
027
0.
02 1
8.
06 5
0.
13
0.
065
0.
11
0.
05 1
0.
10
0.
12
0.
36
8.
08 7
0.
0(
;
4
0.
33
0.
23
0.
062
0.
25
0.
38
0.
22
0.
75
0.
25
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
0.
0 16
0.
0 13
Q.
0 17
0.
04 1
0.
037
nd
1.
9
0.
65
1.
8
1.
6
2.
2
tr(
告3去ぎ
TNA P
nd
nd
nd
nd
nd
□
d
nd
nd
nd
0 020
nd
nd
tr(
㍊ 欝
TD CPP
TB Xア
乱17
0 53
nd
0 54
nd
0.
74
0.
44
1.
8
nd
0 0 10
nd
0.
009
0.
02 1
0.
022
nd
nd
0.
0 18
0.
0 23
0.
16
0.
0 55
nd
nd
nd
nd
nd
0.
00 3
nd
nd
nd
0.
(
X)
3
nd
0.
010
nd
nd
nd
8d
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
nd
皿
d
tr(
0・
0 12)
nd
叫0.
014)
nd
叫0・
010)
0.
54
0.
18
T PP
OD P
TEHP
T oC P
TCP
nd
tぺO・
(
X)
6)
nd
tr(
0・
002)
nd
nd
nd
nd
nd
叫0.
0 10)
皿
d
nd
nd
tr(
0β10)
nd=nOtdetected(presentat<MDL)・
−20−
nd
nd
TPPの検出頻度が高かったが,検出濃度ではTBX
の分析法,川崎市公害研究所年報,[20],15−19,
Pが比較的高かった。また,人口の多い地域に位置す
1994.
る新河岸川・笹目橋,中川・八条橋,綾瀬川・内匠橋
8)P.Lombardo andI.J.Egry:Identification
地点では7∼8種類のOPEが検出された。特に,綾
and GasqIJiquid Chromatographic】元termination
瀬川・内匠橋地点では他の地点よりも高い濃度で検出
of Arylphosphate Residuesin Environmental
された。
Samples,JAssoc・〔好・Anal・仇em・,62,47−
51,1979.
ヰ ま と め
9)勧持堅志ら:有機リン酸トリエステル類の環境中
における実態について(Ⅲ),岡山県環境保健セン
水質試料中の有機リン酸トリエステル類の分析法を
ター年報,[6],16ト175,1982.
開発した。水質試料をジクロロメタンで抽出すること
10)釦持堅志ら:有機リン酸トリエステルの分析法,
により,水溶性の高いTEPを含む12種類の有機リン
岡山県環境保健センター年報,[3],175−191,
酸トリエステル類がはぼ定量的に回収された。そして,
1979.
GC/MSによる測定でこれら有機リン酸トリエステ
11)勧持堅志ら:魚肉,底質および水質中の有機リン
ル類をサブppbレベルで分析することができた。
酸トリエステル類の分析法,食品衛生学雑誌,21,
検出限界は0.003LLg/l(ODP)∼0.087〟g/l(TBX
P)であった。
18−31,1980.
本法を河)(懐流水に適用したところ,TEP,TB
12)高橋保雄,森田呂敏:水中の有機化合物に関する
P,TC EP,TDCPP,TBXP,TPP,OD
研究(第3報)水道水および水道原水中の有機塩素
P,TCPの8種類が検出された。
農薬,有械リン農薬および有機リン酸トリエステル,
水質汚濁研究,‖,16卜168,1988.
参考文献
13)四月朔日富司子ら:環境中の残留可塑剤に関する
1)12093の化学商品,化学工業日報社,1993.
研究(第1報)【ガスクロマトグラフィーによるブ
2)若林明子:有機リン系難燃性可塑剤による環境汚
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析,石川県保健環境センター年軌[31],9卜98,
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3)福島実・川合真一郎:難燃性可塑剤有機リン酸ト
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月.
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5)S.Isbikawa e£ αZ. Determination of
Trialkyland TriarylPhosphatesin
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6)石井精一ら:工場排水および生活排水中の有機
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7)小塚義昭ら:大気中の有機リン酸トリエステル類
−21−