陽気の発する処金石もまた透る ~何事にも積極的な心で~ 一年の計は

《校長だより》
神奈川県立藤沢総合高等学校
校 長 増渕 広美
平成 27 年1月 19 日
第 3 号
陽気の発する処金石もまた透る ~何事にも積極的な心で~
一昨日、昨日と2日間にわたって行われた大学入試センター試験も無事終わり、一般入試のシーズン
到来です。センター試験については、過去に当日が大雪だったこともあり、毎年天候が気になります。
今年は両日ともに天気に恵まれ、ホッとしました。受験した人は自己採点に余念がないことと思います。
おご
ひる
よかったからといって驕らず、芳しくなかったからといって怯むことなく、志望校合格に向けて最後の
最後まで全力を尽くしてください。
ところ きんせき
とお
「陽気の発する 処 金石もまた透る」ということばがあります。
これは、陽の気はあらゆるものを貫き通して進むという意味から、精神を集中して物事にあたれば、
成功しないことがないというたとえで、この後に「精神一到何事か成らざらん」と続きます。何事にも
積極的な心構えで一心に臨むことが大切です。もちろん、入試に限ったことではなく、すべてに通じる
ことばです。弱気は禁物。消極的になれば不安が広がるばかりでたいしたこともできず、よい結果は得
られません。挫けそうになったら、誰かに相談すればよいのです。必ず支えてくれる人がいます。
皆さんの人生の鍵は、皆さんの心の中にあります。積極的な心をもって決して諦めず最善を尽くし続
ければ、必ず道は開けます。自分を信じ、高い志をもって目標に向かって突き進んでください。ハード
ルは高いほどやりがいがあります。どうせやるなら楽しみながら自分の可能性に挑戦してください。
寒さ厳しく、風邪やインフルエンザが流行る季節です。マスクの着用、手洗い・うがいの励行、十分
な栄養・睡眠、室内の加湿・換気など、健康管理には十分留意してください。そして、受験生の皆さん
は、ベストコンディションで試験当日を迎えてください。皆さんの健闘を心からお祈りしています。
一年の計は元旦にあり
◆◆「新年の誓い」達成に向けて
「一日の計は朝にあり 一年の計は元旦にあり」
と言いますが、新年にあたり、皆さんはどんな目
標や計画を立てましたか。
年が改まると何か心も晴れ晴れしく「今年こそ
は!」という意気込みにも似た思いを抱く人も多
いことと思います。こういう節目節目を大切に、
自らを振り返り、将来に思いを馳せたいものです。
目標や計画がないとどうしても漫然とした時間
を過ごしがちです。また、何かをしようとしても、
計画を立てずにその時の思いつきでやってしまう
と、うまくことが運ばなかったり、長続きしなか
ったりします。年頭にあたり、是非この1年の目
標や計画を立て、充実した時間を送ってほしいと
思います。
さて、早いもので今年も3週目です。すでに新
年の目標や計画を立てた人は、実行できているで
しょうか。先日、新聞で、目標達成に必要な心の
あり方の研究に関する記事が掲載されていました。
その記事によると、昨年の正月明けに、学生の
意識調査をしたところ、その年に誓いを立てたか
どうかについては 98%の学生が覚えているものの、
前年の話になると誓いを立てたかどうか忘れたと
いう学生が 35%にも上ったそうです。さらにこれ
までの誓いの達成率は、
「かなり達成できた」はわ
ずか1%で、
「やや達成できた」の 29%と合わせ
ても、誓いを守れたと考える人は、3人に1人し
かいません。そこで大切なのが「具体的に計画を
立てる」こと。例えば、
「今年は毎日英語の勉強を
する!」と決めたら、
「いつ」
「どこで」
「1日にど
れくらい」というように具体的な計画を立てて習
慣化することで継続できる可能性が高まります。
また、目標は、
「ベストを尽くす!」というような
漠然としたものよりも、
「○○点を目指す!」「○
○%を超える!」というようにより具体的に設定
すると効果があがります。さらに、アメリカの研
究者の実験結果から、
「目標に前向きになった上で、
道のりの険しさを自覚することが重要」だそうで、
「目標は達成できる」と前向きに考え
た人は、そうでない人(「ダメ
かも……」と思った人)より
も目標の達成率が高く、達成
の困難さを自覚している人
は、「簡単!」と安易に考え
た人よりも達成率が高かった
そうです。
「新年の誓い」の達成に向けて、具体的な計画、
具体的な目標、前向きな姿勢、確たる覚悟をもっ
て1年間工夫や努力を重ね、自らの誓いを達成し
てください。
「時間」は平等に与えられるプレゼント
◆◆時間に価値を与える
年を追うごとに時間の経つのが早く感じられま
す(*)。皆さんも、小学生や中学生のころと比べて
時間の流れを早く感じませんか。
とはいうものの、時間は私たちに平等に与えら
れます。1日は 24 時間。分に直せば 1440 分で、
秒に直せば 86400 秒です。これはすべての人にと
って同じです。この与えられた時間を、どのよう
に使うか、どのように生きるかということで、そ
の人の人生が成り立っています。時間に価値を与
えるのは、皆さん自身です。
もしかしたら聞いたこと、読んだことがあるか
もしれませんが、お話を一つ紹介します。作者も
わからず、ネットの中で広まった話のようなので、
紹介するのに多少ためらいはありましたが、心に
残る話なので掲載します。
『86400 ドルのプレゼント』
もし、こんな銀行があったら、あなたはどう利
用しますか?
この銀行にお金を預けても、利子
も付きませんし、お金を借りること
もできません。
しかし、その銀行は、 毎朝あなた
の口座へ 86400 ドルを振り込んでくれます。
口座に振り込むと同時に、あなたの財布に全て
引き出され、それをあなたは自由に使うことがで
きます。
しかし、このお金は「魔法のお金」で、あなた
が使い切っても、使い切らなくても、24 時間で消
えてしまいます。
そして、0時になると、また 86400 ドル振り込
まれます。これが毎日続きます。
あなただったらどうしますか。
もちろん、毎日 86400 ドル全額を引き出します
よね?
この奇妙な銀行を、実は、私たち一人一人が持
っているのです。
それは「時間」という銀行です。
毎朝、あなたに 86400 秒が与えられます。
毎晩、あなたが上手く使い切らなかった時間は
消されてしまいます。
それは、翌日に繰り越されません。
それは貸し越しできません。
毎日、あなたのために新しい口座が開かれます。
そして、毎晩、その日の残りは燃やされてしま
います。
もし、あなたがその日の預金を全て使い切らな
ければ、あなたはそれを失ったことになります。
過去にさかのぼることはできません。
あなたは今日与えられた預金の中から今を生き
ないといけません。だから、与えられた時間に最
大限の投資をしましょう。
そして、そこから健康、幸せ、成功のために最
大のものを引き出しましょう。
時計の針は走り続けています。今日という日に
最大限のものを作り出しましょう。
……中略……
だから、あなたの持っている一瞬一瞬を大切に
しましょう。
そして、あなたはその時を誰か特別な人と過ご
しているのだから、十分に大切にしましょう。そ
の人は、あなたの時間を使うのに十分ふさわしい
人でしょうから。
そして、時は誰も待ってくれないことを覚えま
しょう。
昨日は、もう過ぎ去ってしまいました。
明日は、まだわからないのです。
今日は与えられるものです。
だから、英語では「今」をプレゼント(=present)
と言います。
(*) ジャネの法則
「年をとればとるほど時間の流れを早く
感じる」という感覚を心理学的にとらえたの
が、「ジャネの法則」だそうです(「ジャネ」
は人名)。
それは、現在というもの、つまり私たちが
生きている時間は、常に人生の残りの部分と
の比較において評価されるということです。
例えば、10 歳の子どもの時なら、1年は
自分の人生の 10 分の1となるので、10 歳の
子どもにとっては、1年は非常に長いものと
なります。それに対し、60 歳になった時に
は、1年は人生の 60 分の1にしかならない
ので、1年を短く感じるということです。
この法則によれば、時間の心理的長さは、
年齢に反比例すると言えるかもしれません。
いろいろな時間のとらえ方がありますね。
よい機会なので、皆さんも「時間」について
考えてみてください。