モンゴル科学技術大学付属高専・新モンゴル高専の皆さんに講義を行いました (2015/08/24) テーマ:東日本大震災 場 所:東北大学災害科学国際研究所 2015 年 8 月 24 日(月) 、モンゴル科学技術大学付属高等専門学校および新モンゴル高等専 門学校の生徒の皆さん 10 名と国立 仙台高等専門学校の竹茂 求 教授(副校長) 、バドバヤル ツ ォグトバータル 氏(情報ネットワーク工学科 4 年生) 、前野 隆彦 氏(企画室連携・国際交流係 長)の災害科学国際研究所訪問を受け、災害リスク研究部門の今村文彦 教授(所長・津波工学研 究分野)と源栄正人 教授(地域地震災害研究分野)が、講義を行いました。講義は、バヤルサイ ハン ナランバートル先生(新モンゴル高等専門学校教員)によるモンゴル語への通訳を介して行 われました。 ま ず 今 村 教 授 が 、「 Sharing the experiences and lessons of the 2011 Tohoku earthquake and introduction to IRIDeS(東日本大震災からの教訓と災害科学国際研究所につ いて) 」と題して、津波発生の仕組み、東日本大震災の津波被害の概要、津波と火災の関係とその 対策方法、津波警報システムの概要と問題点、早期警報に繋がるための情報やデータの集約方法 とその解析や研究の必要性などについて講演しました。一行は、前日に名取・閖上の被災地を訪 問しており、また今村教授からの「海のないモンゴルでは、津波を川の洪水に置き換えて考える ことができる」との指摘を受け、メモを取りながら大変熱心に聞いていました。また、災害科学 国際研究所設立の経緯と概要、これまでの活動と研究の成果、今後の課題についても述べました。 次に源栄教授が、「What is an Earthquake? and Earthquake Disaster Prevention? Lessons Learned from 2011 Tohoku Earthquake(地震とは?防災とは何か?東日本大震 災から学ぶべきこと) 」と題して、地震発生の仕組み、宮城県、東北大学などにおける東日本大震 災の地震(振動)被害の概要、早期地震警報システムの効果の他、揺れと構造の違いによる建築 物への被害の違いと防災の基本などについて講演しました。源栄教授は、モンゴルにおける地震 防災に深く関わっており、JICA プロジェクトの技術指導やリアルタイム地震観測装置を現地に 導入し、構造ヘルスモニタリングや早期地震警報に関する研究を行っています。最後に、これま での経験を教訓として、情報や様々な事象を科学的に分析し、国内外を問わず多くの地域におい て将来の防災・減災に役立つよう、更に研究する必要があると述べました。生徒からは、モンゴ ルでの地震発生の確率と時期について質問があり、地震に対する意識が高いことが分かりました。 今村教授 源栄教授 会場の様子 文責:鈴木通江(広報室)
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