三衛建築設計事務所が考える大規模修繕コンセプト 高齢化社会 への

三衛建築設計事務所が考える大規模修繕コンセプト
マンション価値の維持向上をめざして、5つの「大規模修繕コンセプト」を提案いたします。
5
2
高齢化社会
への対応
1
新たな設備や
機能への対応
安全な住環境
3
4
将来コスト
低減
エコロジー性
の向上
1.安全な住環境
①基本修繕の徹底
屋上防水、外壁タイル、外壁塗装、鉄部塗装などコンクリート躯体を守る保護機能を修繕周期を
決めて計画的に維持する必要があります。
②防犯への配慮
敷地内の通路、駐車場、自転車置き場など、防犯カメラで死角がないようすることや、敷地内通
路全般の照明について、居住者の意見を入れながら、LED の街灯・庭園灯の増設し一定の明るさ
確保を検討します。
2.高齢化社会への対応(バリアフリー)
①段差の解消や手摺の取付
共用廊下、階段、敷地内通路を再確認し段差の解消や手摺の取付を行う。また、今後の改修の際
には、床材が歩きやすく滑りにくい、車椅子等の通行にスムーズな材料へ変更していくことも重
要です。
②エントランスドアなどの自動ドア化
共用廊下、階段、敷地内通路を再確認し段差の解消や手摺の取付を行う。また、今後の改修の際
には、床材が歩きやすく滑りにくい、車椅子等の通行にスムーズな材料へ変更していくことも重
要です。
3.将来コスト低減(ライフサイクルコストの低減)
①既存の長期修繕計画を全般的に見直すことにより、無駄のない効率的な修繕計画とすることが重
要です。
②機械式駐車場など、メンテナンス費用のかかる設備を検討し適切な見直しをしているか
③これまでの工事修繕履歴をチェックして、細かい修繕をまとめて行うことや修理の多い個所につ
いて仕様を見直すことが必要です。
4.エコロジー性の向上(省エネ)
①共用廊下・階段・ホールなどの共用部分の照明器具をLED器具に交換することにより、省エネ
効果として電気料金を低減することができます。
②屋上の屋根等の断熱性能の向上として、遮熱塗料を提案します。一例として、アスファルト防水
の劣化は温度が高くなると早く進みます。断熱仕様において遮熱塗料を塗布する「サーモコント
ロール断熱」は、防水層の長寿命化に大きな効果が見込めます。
③サッシの窓ガラスを真空ガラス(スペーシア)に替えることで、断熱・防露・遮音・省エネを実
現します。
5.新たな設備や機能への対応
共同住宅に採用される設備や機能は、今後も大きな変化が予想されます。建物としての価値や利便
性の向上のために逐次取り入れていくことも必要ですが、回数を重ねるごとに改良改善工事に
費用がかかります。そのための予備費を長期修繕計画に組み込んで修繕積立金に反映しておかない
と実現は不可能です。