Multislice Modularityを利用したサブグループ抽出に基づくスワーム

平成 27 年度 卒業論文概要
Multislice Modularity を利用したサブグループ抽出に基づくスワーム
ロボティクスシステムの群れ行動解析
B122194 安田 貴史
【背景と目的】
Swarm Robotics Systems (SRS) とは,ロボット同士の局所的な相互作用を通して群れ行動を創発する
システムである.SRS は大きな冗長性があり,獲得される振る舞いは単純でなく,観測に有効な方法が確
立されていない.そこで,状況に応じたタスク割当を把握するために,我々の研究グループでは SRS のロ
ボット群の構成単位である ” サブグループ ” の抽出に複雑ネットワーク理論に基づくクラスタリングを用
いることが提案した.この解析手法は任意の瞬間のロボットの位置情報から解析を行うものである.しか
し,瞬間のみを考慮すると,同じ機能として働くロボットのまとまりのつながりが途絶えてしまう場合や
違う機能として働くロボットの瞬間的な接続が起こる場合が存在する.そのため,群れ行動の理解には過
去情報を考慮した解析を行う必要があると考えられる.そこで,本研究では時間によって変化するロボッ
ト群の協調関係を観察するために新たに時間の概念を用いた評価指標である Multislice Modularity を利
用したクラスタリングにより比較,検討する.
【解析実験】
本研究では協調採餌問題の群れ行動を解析対象とする.実験環境は
Robots:φ100
ながら,制限時間内により多くの餌を巣まで持ち帰るタスクである.
従来の解析手法では,各タイムステップごとの個体の位置情報に
5000
Fig. 1 に示す.協調採餌問題はロボット群が協力して障害物を避け
Nest:
1000×1000
よりサブグループ抽出を行っていたが,新たに導入した Multislice
Modularity を用いた解析手法では,過去に抽出されたサブグループ
の情報をもとに評価指標である Modularity の値を変化させる.本
実験では,Multislice Modularity を利用した解析手法によるサブグ
ループ抽出を行い,従来手法と抽出されたサブグループ数を比較する,
Obstacles: φ600
Food resources: φ500
5000
Fig. 1: Cooperative foraging
【実験結果】
Fig.??より,従来手法と Multislice Modularity を評価指標として用いた解析手法によって抽出したサブグ
ループ数を示す.Multislice Modularity を用いた解析手法は従来手法によるクラスタリングよりも多くの
サブグループを抽出した.これは過去のサブグループ情報を参照するため,接触する瞬間のタイムステッ
プである Fig.??では同じサブグループとして抽出されず,継続して集まった Fig.??の場合に同じサブグ
ループとしてサブグループ抽出されるからである.以上のことより,時系列に対応したサブグループ抽出
を確認した.
No.of subgroups
40
30
20
10
0
Multislice Modularity
GN
0
1000
2000
3000
4000
5000
Steps
Fig. 2: Multislice Modularity
Fig. 3: 1450 timestep
Fig. 4: 1460 timestep