印刷用 PDF - 海外電力調査会

【インドネシア】
国
名
主 要 指 標
インドネシア
首
都
ジャカルタ
面
積
190万km2
人
口
G D P
企
業
態
国有(インドネシア国有
電力会社:PLN)
発 電 設 備 容 量
(PLN,子会社,IPP,自家発)
5,157万kW
(2014年)
2億4,986万人 発
電
電
力
量
(2013年推定) (PLN,子会社,IPP,自家発)
2,286億kWh
(2014年)
8,683億米ドル
(2013年)
量
1,986億kWh
(2014年)
率
84.4%
(2014年)
販
売
エネルギ 石炭、天然ガス、
電
ー 資 源 石油、水力、地熱
電気事業の
企 業 形 態
形
電
力
化
o1961年:電力・ガス局が発送配一貫体制の国営企業(BPU PLN)となる。
o1972年:国営企業(BPU PLN)が電力公社となる。
o1992年:大統領令(1992年第37号)によりIPP参入を認可。PLN電気事業の補
完として、PLN送電系統から受給されない地域で地方電化組織が地方電化を推
進。
o1994年:PLNが政府100%保有の株式会社(PT PLN)に移行。経営効率化のた
め、競争地域と非競争地域に分離し、競争地域(ジャワ・バリ)では発送配の
各部門の事業部制(独立採算制;ビジネス・ユニット化)を推進。
o1995年:ジャワ・バリの発電部門を独立させ、PJB I及びPJB IIの2つの発電会
社を設立。2000年にインドネシア・パワー社、ジャワ・バリ発電会社に改名。
o2000年:バタム島での電力供給を行うPT PLN Batamを設立。
o2200年:新電力法が制定されるが、2004年違憲判決により無効となる。2009
年法令第30号により電力に関する法律(新電力法)が改めて制定された。
o2003年:タラカン島での電力供給を行うPT PLN Tarakanを設立。
<PLNにおける電気事業体制の概要>
その他の地域
および特定地域
・9
地域支店
インドネシア・パワー社 北スマトラ発電事業所
ジャワ・バリ発電会社
南スマトラ発電事業所 ※発送配垂直統合
・PT PLN Batam
ジャワ・バリ送電・給電 スマトラ送電・給電
保税地域バタム島
センター(P3B Jawa Bali) センター(P3B Sumatra) ・PT PLN Tarakan
※地域独占
※地域独占
東カリマンタン州
タラカン島
ジャワ島・バリ島
発
電
送
電
給
電
配電・顧客
サービス
5 配電事務所
スマトラ島
7 地域支店
【インドネシア】
1.発電設備
oPLN(発電子会社を含む)の発電設備容量(2014年):4,367万kW。
oPLNの発電設備容量の電源別構成は下表のとおり。
oIPPと自家発の発電設備容量(2014年):790万kW。
<PLNの発電設備容量:2014年>
火力
水力
コンバインド
汽力
ディーゼル
サイクル
353
(8%)
2,061
(47%)
889
(20%)
620
(9%)
単位:万kW
ガス
タービン
地熱
その他
合計
386
(9%)
57
(1%)
1
(0%)
4,367
[引用]PLN Annual Report 2014
2.発電電力量
oPLNの発電電力量(2014年、発電端)
:1,529億kWh。IPPと自家発からの購入
電力量は533億kWh、自家発リースによる発電量は224億kWh。電源別に見ると
水力は112億kWh(7%)
、汽力は843億kWh(55%)、コンバインドサイクルは444億kWh
(29%)
、ディーゼルは37億kWh(2%)、ガスタービンは57億kWh(4%)、地熱は43億
kWh(2%)、購入分は533億kWh(25%)。燃料は、汽力は石炭、コンバインドサイクル
はガスが中心。
電力需給・電
源開発動向
3.販売電力量
oPLNの販売電力量(2014年):1,986億kWhで、対前年比5.9%の伸び。需要家
種別内訳は、工業用33%、家庭用42%、商業用18%、その他6%。部門別の前年
実績に対する伸び率は、工業用2.4%、家庭用8.9%、商業用5.2%。
<PLNの需給バランスの推移>
年
発電電力量
2000
842
2005
1,013
2009
1,206
2010
1,235
2011
1,289
2012
1,317
2013
1,442
2014
1,529
単位:億kWh
購入電力量
販売電力量
91
72
261
1,070
36
1,346
381
1,473
407
1,580
506
1,740
522
1,875
533
1,986
[引用]PLN Annual Report 2014
4.電源開発動向
o2014年10月にジョコウィ政権が発足し、今後5年間におけるインフラ整備の充
実を目指す。電力分野では新たに「35GW発電所建設計画」を立ち上げ、2019
年までに35GWの発電所を建設する計画である。内訳はほとんどが石炭火力。
【インドネシア】
<35GW発電所建設計画の概要>
PLN
IPP
計画年
2015~2019年
同左
年間開発計画 2015: 266万kW(26)
2015: 147万kW(13)
(建設サイト数) 2016: 235万kW(40)
2016: 136万kW(13)
2017: 483万kW(43)
2017: 172万kW(39)
2018: 378万kW(30)
2018: 546万kW(33)
2019: 441万kW(17)
2019:1,491万kW(37)
Total:1,803万kW(156)
Total:2,491万kW(135)
電源種別
石炭56%、ガス36%、地熱2%、水力4%、その他2%
所要資金
電源
:166億USD
電源
:513億USD
送電設備:261億USD
注
IPPにおける電源所要資金は、系統接続送電設備および自家発の電源を含む値
[引用]RUPTL 2015-2024、他
環境問題への
取 組 み 等
再生可能エネ
ルギー開発
動 向
o1994年:国連の気候変動枠組み条約(UNFCCC)を非付属書Ⅰ国として批准し、
1999年10月には国別報告書を提出。
o1998年:
「京都議定書」に署名。
o2003年:環境大臣令により「気候変動対策委員会」が設置され、2005年には
「CDM国家委員会」がCDMの指定機関となった。
oCDM国家委員会は、専門家グループと技術グループから構成され、技術グルー
プには、各省のワーキングチームが参加。
o2006年:
「国家エネルギー政策に関する大統領令第5号」を制定。2025年の再生
可能エネルギーの比率を15%(バイオ燃料5%、地熱5%、その他5%)に増加さ
せる計画。
o2007年:「エネルギーに関する法律2007年30号」を制定。新・再生可能エネル
ギーの開発・利用に関するインセンティブの付与を規定。なお、同法は、省エ
ネルギーに対するインセンティブ/ディスインセンティブも規定。
o2010年1月29日付の大蔵省令(2010年第24号):再生可能エネルギーを利用し
た発電事業に対する税制優遇措置を発表。投資額の30%を課税所得から控除、
償却期間の短縮、機械・機器輸入時における付加価値税(VAT:Value-Added
Tax)と輸入関税の免除などを規定。
o再生可能エネルギーによって発電された電力は、エネルギー鉱物資源大臣令
(2012年第4号)に基づき、PLNが買い取ることになっている。
<再生可能エネルギーの開発状況(2012年)>
エネルギー種別
ポテンシャル量
7,567万kW*1
水力発電
2,632万kW*2
地熱発電
2,853万kW
バイオマス発電
4,981万kW
太陽光発電
4.80 kWh/m2/day
風力発電
3 - 6 m/s
既開発量
570.5万kW
134.1万kW
164.4万kW
4.2万kW
0.2万kW
*1) 1983年「水力潜在調査(HPPS)
」による数値
*2) 2011年「インドネシアにおける水力開発のためのマスタープラン調査」による数値
原子力開発
動
向
o計画では、「RUKN2005」以来、原子力発電開発(2017年運開)が入っている。
これは、電源開発計画の期間を20年間に拡大したため。
海外電力調査会作成