平成 28 年度 基礎学力確認テスト(国語) 得点 /50 問1 説明的文章の読解 以下の文章を読み、後の問いに答えなさい。(全 30 点) 1ウイルキンソンはコウモリたちを識別してその行動を追ううちに、えさにありついたものがそ れを分けてやるのは子ども以外に、過去に自分があぶれたときえさを分けてもらった仲間たちで あることを見つけた。コウモリたちは互いに仲間を識別するだけでなく、過去の行為を記憶して いて律儀に「義理」を返すのだ。ヒトの社会はコウモリの社会より複雑だから、 「情けを人にかけ ておけば、巡り巡って他の誰かから返ってくる」ことになる。これが、 「情けは人のためならず」 の本来の意味である。 2コウモリに限らず噛乳類などで群れをつくって暮らす動物には、こうした助け合い、つまり互 恵的な利他行動がよく見られる。利他行動は群れの形成と維持に欠かせない。そして、群れを形 成することによって彼らは捕食者から身を守ったり、獲物を狩ったりえさを探したりと大きなメ リットを得ている。だが、利他行動には互恵的でなく、見返りを求めない無償のものもある。親 が子を育てるような場合である。これは群れの形成の有無とは関係なく、多くの動物たちに見ら れる。無償の利他行動は個体の生存にとっては不利に見えるが、種の存続には不可欠である。 3考えてみると、地球上に現存する動物たちはすべて、その生命の誕生以来何十億年の間過酷な 環境に耐え、 「自分だけは!」と生き残ってきたものたちの子孫である。利己的でなければ生き延 びられない。ヒトも例外ではない。しかし、一方、何十億年も生き延びるには子を産み育てるな ど、利他行動も当然必要である。おそらく、この二つのバランスがとれた種のみが生き延びてき たのだろう。したがって、二つの行動は本能として動物たちに刻み込まれている。 問 1(1) 1段落の要点をまとめた次の文の ●コウモリたちは、 に入る言葉を、 本文中から二十六字で抜き出しなさい。(5 点) に対して、律儀に「義理」を返す。 問1(2) 2段落で、筆者は二つの利他行動について述べている。それを「…もの」に続くように、本文中から 四字以内で抜き出しなさい。 (5 点×2=10 点) ● もの ● もの 問 1(3) この文章の内容を要約した次の文の ABC に入る言葉を、本文中から、A は三字、B と C はそれぞれ 四字で抜き出しなさい。 (5 点×3=15 点) ●動物たちに本能として刻み込まれている A な行動と B のバランスを保つことが、 C には必要である。 A B C 問 2(1)四字熟語 次のカタカナを漢字に直しなさい。(1 点×6=6 点) (1)ゼッタイゼツメイ (4)ニッシンゲッポ → → (2)イクドウオン (5)カンゼンムケツ → → (3)キキイッパツ (6)ゴンゴドウダン → → 問 2(2)同音異義語 次のカタカナの同音異義語を、二つずつ漢字に直しなさい。(1 点×5=5 点) (例)シュウカン →( 習 (3)ケントウ 慣 )( 週 間 ) →( (1)イガイ )( ) )( ) )( ) (4)ユウコウ →( )( ) →( (2)セイカク (5)ショウカイ →( )( ) →( 問 2(3) 対義語 次の語の対義語を書きなさい。 (1 点×5=5 点) (1)原因 ⇔ (4)有効 ⇔ (2)肯定 ⇔ (5)増加 ⇔ (3)主観 ⇔ 問 2(4) 三字熟語の組み立て 次の語の□に入る語を、語群から選び書きなさい。ただし同じ語をいれてもよい。(1 点×4=4 点) (1)□経験 = 経験 (3)□責任 ⇔ 責任 (2)□常識 = 常識 (4)□処理 ⇔ 処理 語群 未 非 不 無 初 大
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