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分析事例C0412 2016/02/23 2016/02/23
固体高分子燃料電池電解質膜の劣化調査
LC/MS・ICによる劣化溶出成分の評価
測定法 :LC/MS・IC
製品分野 :燃料電池
分析目的 :劣化調査・信頼性評価・組成評価・同定・化学結合状態評価
概要
固体高分子形燃料電池 (PEFC) は常温で高出力のため車載用、家庭用コージェネレーション、モバイル
用として注目されています。
今回は固体高分子電解質膜をフェントン試験(過酸化水素水+鉄イオン共存溶液)により模擬的に劣化
させて溶液中の劣化分解物の調査を行いました。LC/MSにより劣化分解物の組成情報を、ICを用いる
ことにより溶出イオンの情報を得ることができます。
データ
■ パーフルオロスルホン酸系高分子膜の分子構造例
■実験模式図
過酸化水素水
+鉄イオン共存溶液
高分子膜
■LC/MSによる劣化分解物の組成、分子構造評価
劣化前後試料のTIC
(トータルイオンクロマトグラム)
1.81
強度
0
%
1: TOF MS ESTIC
3.81e3
m/z = 340.93
59.0229
1.43
推定構造式
CH3COO(溶媒由来)
%
15240992_sample_I06
276.9403
341.9444
96.9671 179.9537
100
200
300
%
m/z
2.11
1.22
1.61e3
340.9308
保持時間1.8分の
マススペクトル
100
2.45 2.66 2.84
3.11
3.45
!
421.8609
5.11
4.60 4.77
劣化後溶液TIC
3.73 3.81
5.14
5.52 5.61 5.78
4.22
劣化前溶液TIC
2.55 2.68
1.61
5.52 5.61 5.81
4.32
3.87 3.94
4.90 4.95
4.55 4.74
3.16 3.28 3.45
m/z
500
400
1.38
22
1.00
1.50
2.00
2.50
3.00
3.50
4.00
4.50
5.00
5.50
Time
6.00
保持時間
■ICによる溶出イオンの評価
0
強度
保持時間より溶出した
イオン種の定性評価が
可能
F-由来のピーク
SO42-由来の
ピーク
劣化後溶液
0
1
保持時間
保持時間
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