Ⅳ 水道事業と環境のかかわり 1 水道事業の主な環境側面 環境側面とは、事業・事務のなかで、環境に対して良い影響、悪い影響を与える可能性の あるものをいいます。千葉県水道局の事業には下図のような環境側面があります。 浄水場 取水場 ●設備運転のための電気や 燃料の使用 ●塩素などの薬品使用 ●浄水発生土の発生 ●浄水発生土の脱水処理 川や沼から取り入れた 原水をきれいにします ●設備運転のための 電気使用 脱水した浄水発生土を、 セメント原料などに 再利用するため、工 場へ運びます ●運搬車両における燃料使用 ●運搬車両からの排気ガス 給水場 家庭や学校にポンプで 水を送ります 古くなった水道管を 取り替えたり、漏水 の修理をします オフィス ●電気や紙、水の 使用 ●廃棄物の発生 建設発生土を、 リサイクル に適した土質に改良する ため、土質改良工場に運び ます ●騒音・振動の発生 ●建設発生土、建設廃棄物 ●工事車両における燃料使用 ●工事車両からの排気ガス TOPICS ●運搬車両における燃料使用 ●運搬車両からの排気ガス 8ページの独特な形をした建造物は、高いところに水を貯めてその高さを利用して水を供給するための施設 で高架水槽と呼んでいます。 9 水道事業と環境のかかわり A 浄・給水場におけるインプット(使用量) 2 水道事業における環境負荷 クリーンエネルギー (平成26年度分) 太陽光発電 このページでは、河川や湖沼から原水を取 69.8 千kWh マイクロ水力発電 4,255.8 千kWh エネルギー り入れ、浄水場できれいにして家庭や学校へ 電気 お届けするまでの過程と、その間に発生する 141,137.6 千kWh 都市ガス 環境負荷を図示しています。 1,515.6 千㎥ LPガス 0.4 千㎥ c 灯油 0.0 kL A重油 39.0 kL ガソリン 0.01 kL 軽油 0.4 kL 車両利用 ガソリン 10.1 kL 軽油 0.2 kL OA紙(A4換算) 薬品 硫酸 ポリ塩化アルミニウム 塩素 次亜塩素酸ナトリウム 苛性ソーダ 粉末活性炭 1,009 千枚 1,818 t にごりが固まりやすいレベルに原水のpHを調整します。 12,515 t 原水のにごりを固めます。 494 t 水道水の消毒に使用します。 c 517 t 水道水の消毒に使用します。塩素と比べ管理が容易で、給水場と一部の浄水場で使用しています。 1,581 t 鉛給水管から鉛が溶出しにくいpHレベルにするため、浄水工程の最後でpH調整に使用します。 2,259 t においの原因物質等を吸着します。 取水量 323,294,065 ㎥ ダム 導水ポンプから送り出された水量 取水場 導 水 ポ ン プ 原水を取り 入れる。 CO 2 の発生要因内訳 電気の使用によるCO2 の発生は、 水道事業における環境負荷の中で 重要なものの一つです。水道水を お客様にお届けするまでには、浄 水場の設備運転や水を送るポンプ の運転に多くの電気を使います。 CO2は、二酸化炭素、NOXは窒素酸化 物、SOXは硫黄酸化物のことです。CO2 は、代表的な温室効果ガスで地球温暖 化の原因となり、NOXやSOXは、大気汚 染の原因となります。 10 浄水場 原水を浄水場 へ送る。 沈砂池 フロック形成池 沈でん池 原水中の土砂を沈降 させ除去する。 凝集剤(水のにごりを 固める薬品)を注入し にごりを固まり(フ ロック)にする。 にごりの固まり (フロック)を 沈でんさせる。 取水ゲート 都市 ガス 4.56% 中央管理室 オゾン接触 かび臭いにお い等をオゾン で分解する。 その他 0.34% 活性炭吸着池 分解されたに おいの元など を活性炭で吸 着させる。 C 浄・給水場におけるアウトプット(排出量) CO 2 77,097.7 t-CO 2 SO X 8.5 t NO X 電気 95.1 % 18.3 t 浄水発生土量 c (再資源化量 円グラフからは、発生するCO 2の うち電気の使用によるものが9割以 上を占めていることがわかります。 一般廃棄物 浄水発生土以外の 産業廃棄物(※1) (水質センターを含む) 18,583 t 18,583 t ) 29.4 t 54.6 t ※1 廃油、廃酸、廃アルカリなどで、工事で発生する産業廃棄物を含めません。 水道事業と環境のかかわり B 庁舎におけるインプット(使用量) エネルギー 電気 クリーンエネルギー 1,978.7 千kWh 都市ガス 太陽光発電 85.9 千㎥ LPガス 重油 A+B 全体のインプット(使用量) マイクロ水力発電 0.05 千㎥ c 車両利用 ガソリン エネルギー 0.0 kL 電気 軽油 OA紙(A4換算) 1,601.4 千㎥ LPガス 0.8 kL 天然ガス 143,116.2 千kWh 都市ガス 50.1 kL 0.4 千㎥ 灯油 2.1 千㎥ A重油 8,228 千枚 0.0 kL c ガソリン 軽油 車両利用 INPUT 69.8 千kWh 4,255.8 千kWh ガソリン 軽油 天然ガス OA紙(A4換算) 39.0 kL 0.01 kL 0.4 kL 60.2 kL 1.0 kL 2.1 千㎥ 9,237 千枚 ※薬品については浄・給水場のみで使用しています。 給水量 316,691,975 ㎥ 送られてきた浄水を貯留し、 家庭等へ配水する。 浄水場の出口で計測した水量 浄水場全体を 管理する。 ろ過池 配水池 さらにきれい にするため、 砂の層を通し てこす。 給水場 送水ポンプ 浄水を給水 場、配水塔等 に送水する。 浄水を貯留 し、送・配水 量の時間変動 を調整する。 有効水量 311,512,584 ㎥ 漏水量などを除いた、使用上有効とみられる水量 OUTPUT C+D 全体のアウトプット(排出量) CO 2 78,463.6 t-CO2 SO X 8.6 t NO X 19.1 t 浄水発生土量 D 庁舎におけるアウトプット(排出量) CO 2 NO X SO X 一般廃棄物 1,365.9 t-CO 2 c 0.8 t 0.1 t c (再資源化量 一般廃棄物 浄水発生土以外の 産業廃棄物 (水質センターを含む) 18,583 t 18,583 t) 84.0 t 54.6 t 54.6 t ※2 四捨五入の関係で、浄・給水場と庁舎の数値の和が全体の数値と一致しないことがあります。 11
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