健康 健 康

なくそう!子どもの事故 ∼子どもの事故予防∼
1∼9 歳までの子どもの死因のトップは、50 年以上も連続して「不慮の事故」です。
下記の表 1 は、厚生労働省がまとめた子どもの年齢別死因順位です。この表から、「不
慮の事故」は 0 ∼14 歳の全ての年代で4位までに入っていることがわかります。予防可
能な子どもの事故について、考えてみましょう。
健康
愛
ラ
ンド
表1 子どもの死因順位 (厚生労働省 平成22年人口動態統計から)
1位
2位
3位
4位
0歳
先天奇形など
呼吸障害
乳幼児突然死症候群
不慮の事故
1∼4 歳
先天奇形など
不慮の事故
肺炎
心疾患
5∼9 歳
不慮の事故
悪性新生物
心疾患
先天奇形など
10∼14 歳
不慮の事故
悪性新生物
自殺
心疾患
「不慮の事故」による死亡原因の年齢比較 (厚生労働省 平成19年人口動態統計から)
転落・転倒
3.1%
窒息
7.3%
その他
8.7%
交通事故 5.5%
水による事故
7.1%
転落・転倒
8.5%
0歳
窒息
75.6%
グラフ1
その他
14.7%
転落・転倒
4.7%
窒息
19.2%
1∼4歳 水による
グラフ2
交通事故
35.0%
その他
13.3%
5∼9歳
事故
22.6%
交通事故
40.7%
水による
事故
34.0%
グラフ3
不慮の事故の内容は?
年齢別に起こりやすい死亡事
故には特徴があります。0 歳児
では圧倒的に「窒息」が多く(グ
ラフ1)、1∼ 4 歳児と5∼9 歳
児では、
「交通事故」次いで「水
によ る 事 故」「窒 息」となって
います(グラフ2・3)。乳児期は、
「顔周りにビニール袋等を置か
ない」、1 歳以上は、「浴槽の水
は抜く」「交通ルールを繰り返し
教える」などが大切です。
安全チェックアンケートの結果から
乳幼児健診(4 か月・10 か月・1 歳 6 か月・3 歳)の際、保護者に安全チェックアンケートを実施しています。
安全対策ができていないと○をつけた項目ワースト3 は以下の項目です(表 2)。
表2 安全対策が不十分な項目 ワースト3
順位
1
2
3
10
1
2
3
1
2
3
か月児
4
か月児
歳
か月児
61
歳児
3
1
2
3
安全対策ができていないと○をつけた項目
予想される事故の内容
赤ちゃんを抱きながら、熱い食べ物や飲み物を食べたり飲んだり、料理をすることがある
赤ちゃんの腕を、
お兄ちゃんやお姉ちゃんが強く引っ張ることがある
ベッド柵をしていない
家具の角の鋭い部分に、
ガードをしていない
階段の上下階の両側に転落防止柵を取り付けていない
ストーブやヒーターなどは安全柵で囲っていない
子どもが引き出しやドアを開け閉めして遊んでいる
ペンやフォーク、
歯ブラシ等をくわえて、
走り回ることがある
浴槽のお湯は抜いていない
浴室のタイルが滑りやすい
ストーブやヒーターは安全柵で囲っていない
医薬品・化粧品・洗剤などは子どもの手の届く所に置いている
やけど
脱臼
転落
転倒・けが
転落
やけど
指はさみ
転倒・けが
おぼれ
転倒・けが
やけど
誤飲
人数割合
25.0%
25.0%
16.7%
53.5%
42.0%
33.5%
87.3%
58.0%
49.7%
23.4%
17.0%
13.2%
子どもの年齢によって安全対策が違います。表2を参考に、もう一度環境点検をしましょう。
①浴槽の水は抜くか、浴室にカギをかける!
子どもは頭が重いので、好奇心からのぞきこんで浴槽に落ちておぼれてしまうことがあります。
重大事故に
わずか深さ 10cmの水でも、口と鼻を覆うだけの水があればおぼれてしまう危険があります。
ならないために! ②歯ブラシ等をくわえた時は、絶対に走り回らせない!
もし転んだ場合、のどを越えて脳までささる危険があります。普段からの教育と、子どもから目
を離さないことが大切です。
事故は予防できる!
事故になってしまった
保護者の 73.1%は、
事故は「予防可能だった」
と
答えています。
0∼2 歳児は「保護者への教育」、3∼6 歳は「子どもと保護者への
教育」、7歳以上は「子どもへの教育」が有効だと言われています。何
度確認しても確認しすぎることはありません。この機会に、事故予防の
知識を身につけ、また子どもに教え、安全な環境づくりを心がけましょう。
問合せ先
保健福祉課 健康づくり支援係 ☎79-3118 (直通)
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