選択式

2015 年度社会保険労務士試験
解答・解説集速報版
選択式
<選択式>
科目 労働基準法及び労働安全衛生法
分野
労働時間・年次有給休暇・妊産婦等・用語・就業制限
難しい
難易度
解答
A
⑳
B
⑫
C
⑰
D
⑮
E
⑦
やや難
入る語句
普通
簡単
根拠条文等
労 働時 間を算 定し
最判平成26年1月24日(阪急トラベルサポート事件)
難いとき
代替勤務者
最判昭和 62 年 7 月 10 日(弘前電報電話局事件)
妊娠中の女性及び
産後1年を経過
しない女性
労基法 64 条の 3 第 1 項
当該法人
安衛法 2 条 3 号
最大荷重(フォーク
リフトの構造及び
材料に応じて基準
荷重中心に負荷さ
せることができる
最大の荷重をい
安衛令20条11号、昭和47年発基91号
う。)が1トン以上
のフォークリフト
の運転(道路上を走
行させる運転を除
く。)の業務
コメント
(A)
・
(B)は最高裁判例からの出題であった。
(A)は平成 26 年に出された判決であり、出
題が予想された(本校が試験に配布した「直前チェック」にも掲載されていた)。(C)・(D)は
基本的な問題である。
(E)は、就業制限業務を選ぶ問題であり、難しかった。しかしながら、平
成 21 年労基問 10Cで「事業者は、最大荷重が1トン未満のフォークリフトの運転(道路上を走
行させる運転を除く。
)の業務については、労働安全衛生法第 59 条第 3 項のいわゆる特別教育を
行わなければならない。○」と出題されており、この問題を通じて「1 トン未満=特別教育」「1
トン以上=就業制限業務」ということが押さえられていれば、(E)も正解できる。
3 点は確保して欲しい問題である。
<選択式>
科目 労働者災害補償保険法
分野
特別加入・第三者行為災害
難しい
難易度
解答
A
⑥
B
⑲
C
⑦
D
⑪
E
⑮
やや難
入る語句
普通
簡単
根拠条文等
介護
労災則 46 条 18
補助者
労災則 46 条 18
家 内労 働者等 の団
平成 25 年基発 0801 第 14 号
体
相互補完
二重填補
最判平成元年 4 月 11 日(高田建設従業員事件)
〃
コメント
(A)~(C)は、一人親方等の特別加入(特定作業従事者)、(D)・(E)は第三者行為災害
に関する最高裁判例からの出題であり、どちらも難しい。
(A)は、後ろに「関係業務」と続くので、
「介護」と気付けば良いが、多くの受験生は見当も
つかなかったのではないか。
(B)は、
「家内労働者及び補助者」と一括りで覚えていれば正解できるが、かなり酷な話であ
る。
(C)は、一人親方等の特別加入については、一人親方等の「団体」又は特定作業従事者の「団
体」が政府の承認を受けることが押さえられていれば、正解できる問題である。
(D)
・
(E)は非常に難しい。
(E)の「二重填補」が正解できれば上出来である。
以上から 3 点以上取るのは難しい。2 点救済の可能性が高いと思われる。
<選択式>
科目 雇用保険法
分野
高年齢求職者給付金・
難しい
難易度
解答
A
⑮
B
③
C
⑱
D
⑩
E
⑧
やや難
入る語句
普通
簡単
根拠条文等
6 箇月
雇用法 37 条の 3 第 1 項
100 分の 50
雇用法附則 11 条の 2 第 3 項
子、父母、孫、祖父
母 又は 兄弟姉 妹で
あって、その者の死
雇用法 10 条の 3 第 1 項
亡 の当 時その 者と
生 計を 同じく して
いたもの
28
雇用法 50 条 1 項
13
雇用法 50 条 1 項
コメント
(A)は高年齢求職者給付金(高年齢受給資格)、
(B)は教育訓練支援給付金、
(C)は未支給
の失業等給付、
(D)
・
(E)は日雇求職者給付金からの出題であった。
(A)
・
(C)は基本的な問題、
(B)は今回の法改正項目からの出題であり、確実に得点しなけ
ればならない。
(D)・
(E)は独学の受験生には難しかったと思うが、学校を利用している受験生であれば、
基本講座で仕組みについての解説を受け、また答練等の選択式で出題されているはず(本校の答
練でも出題している)だ。
なお、
(D)の空欄が 3 か所ある。最初の(D)の空欄だけをみて、
「31」日を選んだ方がいる
と思うが、そうすると、それ以降の(D)の意味が通じなくなってしまう。
(D)を間違えたとしても、それ以外で 3 点は確保したい問題である。
<選択式>
科目 労務管理その他の労働に関する一般常識
分野
統計調査
難しい
難易度
解答
A
④
B
④
C
①
D
E
やや難
入る語句
パネル
ほ ぼ横 ばいで 推移
している
45~49
普通
簡単
根拠条文等
中高年者縦断調査(厚生労働省)
〃
平成 25 年雇用動向調査(厚生労働省)
④
直 属の 上司に よる 仕事と介護の両立に関する企業アンケート調査(平成
面談等
24 年度厚生労働省)
②
30~34 歳から 35~
就業構造基本調査(総務省)
39 歳に移行した
コメント
難問である。通常の学習で正解できる可能性があるとすれば(E)だけであろう。
次に、文章から正解を導き出せるとすれば(B)だ。問題文に「50~59 歳であった全国の男女
約 4 万人を対象として調査を開始」
、調査に回答した人に調査票を送る方法を毎年(9 回)行った
とある。そうすると、第 1 回調査で「正規の職員・従業員」であった人の中には、調査の途中で
「定年」を迎える人がいるのでその比率が減少するが、
「自営業者、家族従事者」と「パート・ア
ルバイト」については、
「定年」がないので、一部の人は廃業や引退したとしても、わずかな減少
に留まっているであろうことは推察できるので、
「ほぼ横ばいで推移している」を選ぶことができ
たか、ということである。ちなみに、調査の手法からして、増加することはあり得ないので②は
候補から消え、実質 3 択である。
その次に、正解できる可能性があるのは(D)である。実質的には、正解は③か④のどちらか
に絞られるので。
以上のことから、3 点取れるといわれれば、それまでだが、選択式の中では最も難しい問題で
あることに変わりはない。
普通に考えれば 2 点救済の可能性が高いのだが、過去の例を見ると 2 点救済の可能性は非常に
低い。
<選択式>
科目 社会保険に関する一般常識
分野
目的・理念
難しい
難易度
解答
A
⑪
B
⑮
C
①
D
⑥
E
⑬
やや難
入る語句
普通
簡単
根拠条文等
事 業の 健全な 発達
と 労働 者等の 福祉
社会保険労務士法 1 条
の 向上 に資す るこ
と
次 代の 社会を 担う
児 童の 健やか な成 児童手当法 1 条
長に資すること
機能訓練
介護保険法 1 条
国 民の 共同連 帯の
介護保険法 1 条
理念
自助と連帯の精神
高齢者医療確保法 2 条 1 項
コメント
目的条文(高齢者医療確保法は基本的理念)からの出題であった。
午前の択一式で「厚生労働白書」
(前年度版)からの出題があったので、午後の選択式では法令
からの出題が大いに予想された。
目的条文なので、基本中の基本である。3 点以上取れた受験生が多いのではないか。
<選択式>
科目 健康保険法
分野
一部負担金、延滞金の特例
難しい
難易度
解答
A
⑪
B
⑲
C
⑮
D
③
E
⑧
やや難
入る語句
普通
簡単
根拠条文等
70 歳に達する日の
健保法 74 条 1 項 2 号・3 号
属する月の翌月
被 保険 者のみ の収
入により算定し、そ
健保令 34 条 1 項、34 条 2 項 1 号
の額が 383 万円未
満
納期限の翌日から 3
健保法 181 条 1 項
か月を経過する日
2.8
9.1
健保法附則 9 条、平成 26 年財務省告示 386 号
〃
コメント
(A)
・
(B)は一部負担金(70 歳以上)の割合、
(C)~(E)は延滞金の割合からの出題であ
った。
(B)については、問題文で被扶養者は 67 歳とあり、70 歳以上の被扶養者はいないので、70
歳以上の「被保険者のみの収入により算定し、その額が 383 万円未満」であれば、申請により一
部負担金の割合は 2 割になる。
(C)は基本問題であり、正解しなければならない。
(D)
・
(E)は、法改正事項であり、その仕組みは押さえていても、平成 27 年中に適用される
率まで正確に押さえていたかというと、多くの受験生はそこまでは押さえていなかったと思う。
そうすると、
(A)~(C)をすべて正解しなければ 3 点は確保できない。2 点救済の可能性もあ
るのではないか。
<選択式>
科目 厚生年金保険法
分野
支給開始年齢の特例
難しい
難易度
解答
A
③
B
②
C
①
D
①
E
①
入る語句
やや難
普通
簡単
根拠条文等
44 年
厚年法附則 8 条の 2 第1項・3 項、9 条の 2 第1項・2
項、9 条の 3 第1項
15 年
厚年法附則 9 条の 2 第 2 項、9 条の 4 第 1 項
(1)及び(2)
厚年法附則 9 条の 2 第1項・2 項、9 条の 3 第1項
(1)のみ
厚年法附則 9 条の 2 第1項・2 項
1,628 円
厚年法附則 9 条の 2 第 2 項
コメント
障害者の特例、長期加入者の特例、船員・坑内員の特例からの出題であった。
択一式対策ができていれば、簡単な問題である。
5 点、又は(E)を間違えても 4 点は取れる問題であった。
<選択式>
科目 国民年金法
訂正請求・届出・特定保険料
分野
難易度
難しい
解答
A
B
入る語句
普通
簡単
根拠条文等
⑬
地 方厚 生局長 又は
国年法 14 条の 4、109 条の 9 第 1 項・2 項
地方厚生支局長
⑭
国年法 109 条の 9 第 3 項、国年令 11 条の 12 の2、厚
地 方年 金記録 訂正
生労働省組織令 153 条の2
審議会
C
⑤
D
①
E
やや難
⑮
7 月 31 日
1 か月以内
平成 21 年厚労告 520 号
国年則 35 条の 5
特 定保 険料納 付期
限日である平成 30 国年法附則 9 条の4の4
年 3 月 31 日
コメント
(A)
・
(B)は訂正請求に対する措置、(C)・(D)は受給権者(20 歳前傷病による障害基礎
年金)の届出、
(E)は特定受給者の老齢基礎年金等の特例からの出題であった。
(B)の「地方年金記録訂正審議会」は法改正事項であるが、選択肢を見て混乱し、間違えて
しまった受験生も多いのではないか。
受給権者の届出における「指定日」は、原則として受給権者の誕生日の属する月の末日である
が、例外的に「20 歳前傷病による障害基礎年金の受給権者、母子福祉年金又は準母子福祉年金が
裁定替えされた遺族基礎年金の受給権者」については「7 月 31 日」である。
平成 27 年 4 月 1 日から特定保険料の納付が開始された。老齢基礎年金の受給権者が特定保険
料の納付を行ったときは、特定期間が学生納付特例の規定により納付することを要しないものと
された保険料に係る期間→保険料納付済期間に変わるので、納付が行われた日の属する月の翌月
から、年金額が改定されるが、特定受給者(=平成 25 年 7 月1日において当該時効消滅不整合期
間となった期間が保険料納付済期間であるものとして老齢基礎年金等を受けているもの)につい
ては、特定保険料を納付しなくても、
(E)「特定保険料納付期限日である平成 30 年 3 月 31 日」
までの間は、保険料納付済期間とみなされる。
何とか 3 点は取れる問題であるが、2 点救済の可能性がないわけではない。