NO 2 急性暴露マウスにおける肺の感染防御作用に関する研究

71
昭 和56年2月20日
原
著
NO2急
性 暴 露 マ ウ ス に お け る肺 の 感 染 防 御
作 用 に 関 す る研 究
一 主 と して 肺 胞 マ ク ロ フ ァー ジ機 能 の
障 害 と修 復 に つ い て 一
川 崎 医 科 大 学 呼 吸 器 内科(指 導:副 島 林 造 教 授)
二
木
芳
人
(昭 和55年8月28日
受 付)
(昭 和55年10月14日
受 理)
Key words: Nitrogen Dioxide, Pulmonary Resistance, Klebsiella Pneumoniae Infection,
Alveolar Macrophage, Intracellular Killing
要
NO,暴
旨
露 後 は,肺 胞 マ ク ロ フア ー ジ の機 能 的障 害 に よ り,肺 の感 染 防 御 機 能 が 低 下 す る事 は よ く知 られ て
い る.今 回私 は,20PPmNO,18時
間暴 露 直 後,お
よび 暴 露24時 間 後 のマ ウス を 用 い,そ
の感 染 防 御 機 能 の障
害 と修 復 に つ い て の検 討 を行 なつ た.
肺 炎桿 菌(B-54)を
用 い た噴 霧 感 染 実 験 で は,暴 露 直後 群 は 肺 内菌 増 殖 や,肺 炎 の完 成 は速 や か で,生 存 期
間 も短 縮 され るが,暴 露24時 間 後 で は す で に コ ソ トロ ール と同 様 の 状 態 に復 して い た.32P標
い,機 械 的 除 菌 作 用 を 比 較 した が,3群
識S.aureusを
用
間 で有 意 差 は認 め られ な か つ た.
肺 洗 浄 で 得 られ るマ ク ロフ ア ー ジ に つ い て 検 討 した 結果,以 下 の成 績 を 得 た.;(1)採
取 され た 細 胞 は 数,
お よび 分 類 で 各群 に差 は な か つ た が,感 染後 の 好 中球 の 出現 は,24時 間 後 群 で最 も著 明で あ つ た.(2)NBT
還 元 試 験 で の殺 菌 能 の 比較 で は,む
しろ コ ン トロー ル は,暴 露 後 の2群 に比 して有 意 に 低 値 で あつ た が,ラ テ
ッ クス 貧 食 後 の増 加 率 で は,コ ン トロー ル が3.59倍 と著 明 な充 進 を示 し,24時 間後 群 で も2.19倍 で あつ た が,
直 後 群 は1.16倍 で殆 ん ど変 化 を み な か つ た.(3)β-galactosidase,acidphosphataseの
ライ ソ ゾー ム酵 素 活 性 は
3群 間 で有 意差 を認 め な か つ た.
以 上 よ り,NO,暴
露 直 後 の 感 染 防御 機 能 の障 害 は,肺 胞 マ ク ロフ ア ー ジ の殺l菌作 用 に お け る,反 応 性 の低
下 に よ る も の で,そ の回 復 は比 較 的 早 い も ので あ る と考 え られ た.
I緒
言
比 較 的 高 濃 度 急 性暴 露 後 に認 め られ る肺 の 感 染 防
代表 的 大 気 汚 染 物 質 の1つ で あ るNO2は,そ
の急 性 あ る いは 慢 性 暴 露 に よつ て,生 体 に種 々の
影 響 を お よぼす 事 が よ く知 られ て い る.と
別 刷請 求 先:(〒701-01)倉
敷 市 松 島577
川 崎 医科 大 学 内 科
二木
くに,
御 機 構 の障 害,お
よ び そ れ に 伴 う生 体 の易 感 染
状 態 に つ い て は,す
で に 多 くの 動 物 実 験 成 績 な
ど1)2)3)4)か
ら も明 らか で,Ozone(03)と
同様に
そ の障 害 性 の 特 色 の1つ で もあ る.
芳人
これ らの宿 主 防 御 機 構 の 障 害 は,主 に肺 胞 に存
72
感 染 症学 雑 誌
Fig.
1
NO2
washer
exposure
C;
air
在 す るmononuclear
apparatus
compressor
F1 _4;
for
filter
B1_2;
nebulizer,•¨pinto,•¨out
phagocytes,す
なわち肺胞マ
induction
&
air
stream
exhoust
1)暴
blower
B3
の装 置 を用 い た.シ
害 に よ る も の と考 え ら れ て い る2)3).し
kg/cm2のNO,を
か し,そ
の 詳 細 に つ い て は 必 らず し も 明 確 に は さ れ て い な
い.ま
た,そ
れ ら 易 感 染 状 態 の 持 続 は ,比 較 的 短
い も の と 考 え られ て い る に も か か わ ら ず1)
,そ
の
; circulation
露 装 置;Fig.1に
ク ロ フ ア ー ジを 中 心 とす る 食 菌 細 胞 の殺 菌 能 の 障
第55巻
blower
示 す,日
第2号
for
本 ク レア製
リンダ ー内 の2,000ppm,120
,圧 と流 量 の調 節 に よつ て初 期
濃 度 を 規 制 して 回 路 内に 導 き,清 浄 空 気 との混 合
稀 釈 に て 循 環 濃 度 を 制 御 す る方 法 を 用 いた.さ ら
に,動 物 暴 露 室 内 の ガス 流 量,お よび 内 圧 の 調 節
障 害 な らび に 回 復 の 様 式 や 機 序 に つ い て 論 じた 報
に よつ て分 時 換 気 量 が設 定 され,暴 露 室 内 のNO,
告 は,あ
濃 度 が 一 定 に保 た れ る よ うに な つ て い る.暴 露後
ま りみ ら れ な い よ うで あ る.
今 回,私
は こ の 点 に 注 目 し,NO、
感 染 防 御 機 能 低 下 マ ウ ス,暴
暴露直後 の
露 後 一定 時 間 を経 過
はNO2除
去 フ ィル タ ー を通 して排 気 した .
2)NO2暴
露 実 験;NO2暴
し て 感 染 に 対 し防 御 機 能 を 回 復 し た 状 態 の マ ウ
露 と し,NO2濃
ス ・ お よ びNO2非
た.暴 露 室 内 のNO2濃
暴 露 マ ウ ス の3群
主 と し て 肺 胞 マ ク ロ フ ァ.ジ
について
の 機 能 を,in
,
vitro
で い くつ か の 指 標 を も つ て 比 較 す る 事 に よ り
NO2急
性 暴 露 後 の感 染 防 御 機 能 の 障害 と
,そ
修 復 に つ い て の 検 討 を 行 な つ た.
皿
ウ ス を 用 い た.
NO2暴
露
始 に 先 立 つ て2度,終
度 は,各
実験毎に暴露開
了 時 に も1度 測 定 を し,補
,
正 な らび に 確 認 を 行 な つ た.非 暴 露 の コ ン トロー
の
ル 群 は,同 時 間 を 清 浄 空 気 で 普 通 飼 育 した マ ウス
を 用 い,NO2暴
材 料 な らび に方 法
の 直後 群,お
使 用動物
生 後4∼5週
度20ppm,暴
露 は ,急 性1回 暴
露 時 間 は18時 間 と し
露 群 は,暴
露終 了後1時
間以 内
よび 暴 露 後24時 間 を 清 浄 空 気 で 飼 育
した 後 の暴 露24時 間後 群 の2群 に わ け て 実 験 を 行
齢(体
重22∼25g)の
雄 性ICRマ
な つ た.
感 染 実験
1)感
染菌;肺
炎 桿 菌B-54株(長
崎大学熱研
73
昭 和56年2.月20日
Fig.
2
Aerosol
霧 感 染 装 置;(Fig.2)噴
霧 感染 室 は プ
ラス チ ッ ク製 の 円 筒 形 で,上 下 に分 割 され た 構 造
とな つ て い る.菌
た,ガ
液 は,最
apparatus
的 除 菌 作 用 の 状 況 を 各 群 の マ ウス で 比 較 検 討 し
内科,松 本 慶 蔵 教 授 よ り分 与)を 用 い た.
2)噴
infection
上 部 外 側 に 取 りつ け
ラス製 ジ ェ ッ トネ ブ ラ イザ ー か ら 噴 霧 さ
た.
Green6),Goldstein7)ら
のstaphylococcus
の 方 法 に 準 じ,32P標
aureus209P
霧 感 染 を 行 な つ た.感
Jc-1株
識
を用 いた 噴
染 終 了 時 な ら び に 感染 後
れ,中 央 部 分 の 円筒 よ り室 内 に均 等 に拡 散 さ れ る
3,6時
よ うに した.排 気 は 底 部外 側 の 小孔 よ り行 な い,
のcountを
0.5%ヒ
着 量 か ら の 減 少 率 を 求 め た.な
お,32Pのcount
は,肺 ホ モ ジ ィ ネ ー トの0.4mlを
溶 媒(Insta-gel,
3)菌
ビテ ン液 中を3度 通 して 滅 菌 した.
液 作 成 お よび 噴 霧 感 染;肺 炎 桿 菌 は,三
角 コル ベ ン内 のheart infusion broth,200mlに
接
間 で の 肺 内 残 存 生 菌 数 の 算 定,お
行 な つ て,各
Packard)10mlに
群,各
溶 解 し,液
種 し,37℃ で18時 間 の振 盈 培 養 を 行 な つ た.増 菌
ソ カ ウ ン タ ー(Packard,Tri-carb
後 は松 本 ら の 方 法5)に従 い,菌
を 用 い て 測 定 した.
を遠 沈 ・洗 浄 後,
体 シ ンチ レー シ ョ
Model
吸 光 度 測 定 に て菌 数 を算 定 し,こ れ を適 宜 稀 釈 し
肺 胞 マ ク ロフ ア ー ジ の採 取 法
て 噴霧 菌 液 と した.
肺 胞 マ ク ロ フ ア ー ジ は,経
噴 霧 感 染 は,既 述 の感 染 装 置 を 用 い,7∼15×
107cfu/mlの 菌 液8mlを
ネ ブ ライザ ー 内に 入 れ,
採 取 し た.す
約30分 間 か けて 噴 霧 した.
マ ウス肺 炎 の観 察
上,21Gエ
下,腋
な わ ち,マ
を屠
3385)
気道的肺洗浄 に より
ウス を ネ ブタ ー ル麻 酔
窩 動 静 脈 切 断 に て 失 血 死 さ せ,気
管切 開の
ラ ス タ ー 針 を 気 管 内 挿 入 固 定 す る.
し か る の ち,2.5ml容
マ ウス は 感 染終 了後 た だ ちに 各群3∼5匹
よ び32P
時 間 毎 の初 期 定
筒 を 用 い て,4℃
の デ ィス ポ ーザ ブル 注 射
に 冷 却 し た0.4%ク
エ ン酸 ソ ー
殺 して,肺 を取 り出 し ガ ラス ホモ ジ ィナ イザ ーに
ダ 添 加 生 食 水 に て 肺 の 洗 浄 を 行 な つ た.1回
て 磨 砕 した 後,定 量 的 稀 釈 培 養 を 行 な つ て マ ウス
入 量 は1.0mlと
肺 当 りの定 着 生 菌 数 を算 定 した.そ
つ く り と 時 間 を か け たPumping操
の後 も一 定 時
し,注
間 毎 に マ ウス を 屠殺 し,肉 眼 的 に病 巣形 成 の有 無
返 し て 回 収 した.こ
を観 察 した後,同 様 に 肺 内 生菌 数 の 算 定 を して経
4回 行 な い,得
時 的 肺 内生 菌 数 の 変 化 を 検 討 した.
回 転,10分
死 亡 状 況 は,感 染 後 普 通 飼 育 下 で12時 間 毎 に 観
で2度
and
記 録 し比 較 した.
medium
ア イ ソ トー プ標 識staphylococcus
aureusを
用
い て,感 染 後 の肺 に お け る,線 毛 運 動 に よる機 械
の 操 作 を1匹
作 を3回
Island
Biological
(Grand
Island
れ ら は,所
Co.)添
で1,200
らに生 食 水
calf serum
(Gr-
加 のRPMI-1640
Biological
Co.)に
再 浮
定 の 方 法 に よ り総 細 胞 数
を マ ウ ス 当 りで 算 定 し,又
を 作 成,Giemsa氏
繰 り
の マ ウ スに つ き
ら れ た 肺 洗 浄 液 は,4℃
間 遠 沈 し て 細 胞 を 集 め,さ
遊 さ せ た.こ
機 械 的 除菌 作用 に つ い て の検 討
入液 は 圧 を 加 え ぬ様 に ゆ
洗 浄 し て か ら,10%fetal
察 し,各 群 の累 計 死 亡 率 な どび に 平 均 生 存 期 間 を
の注
一 部 を とつ て塗 沫 標 本
染 色 を施 行 して 細 胞 の分 類 を
74
感 染 症学 雑 誌
行 な つ た.
(Sigma)を
染 色 の 程 度 に よ つ て,1(+)か
1)Quantitative
に 細 胞 を 分 類 し,細
プ ル は,細
umを
reduction
胞 数 が5.0×105/mlと
加 え て 稀 釈 し,そ
μmのmilipore
1回 洗 浄 す る.さ
NBT還
,000回 転10分
渣 は1N-HC1で
び
吸 光 度 を 測 定 した.な
お,
め られ た 細 胞
は 肉 眼 的 に 血 液 の 混 入 が 認 め られ な く て も,必
ず 洗 浄 の 前 段 階 で,Tris
bufferに
ら
よる赤 血 球 除 去
操 作 を 行 な う よ う に した.
NBT
ら8)の 方 法 に 準 じて,in
reduction
test;
vitroで
れ に よ るNBT還
よ つ てP-valueを
III成
1)肺
求 め
Chretien
績
炎 桿 菌 感 染 マ ウ ス に お け る,肺
推 移 な ら び に 死 亡 率 に お よ ぼ すNO、
感 染 に 用 い た 肺 炎 桿 菌B-54株
す るvirulenceが
極 め て 高 く,健
し,3∼7日
内菌 数 の
暴露 の影響
は,マ
ウス に対
常 マ ウス に お
い て も感 染 菌 量 が 多 け れ ば,100%に
肺炎 を形 成
以 内 に 死 亡 せ し め る 事 が 出 来 る.
20ppmNO2で18時
間 暴 露 直 後 の マ ウ ス に ,本
菌 を 感 染 さ せ た 場 合 の 死 亡 状 況 をFig.3に
示 し
培養下 のマ クロ
フ ア ー ジ に ラ テ ッ ク ス 粒 子(0.81μ,Difco)を
食 さ せ,そ
均 値 ± 標 準 偏 差 値(Mean±SD)
で 示 し,studentttestに
た.
間 煮 沸 し,再
元 能 の 測 定 に 際 し て は ,集
2)Stim-ulated
統計処理
各 測 定 値 は,平
転10分 間 遠 沈 を 行 な つ て そ の 上 清 を と り,
吸 光 度 計 に て560nmの
上 を もつ て 活 性 型 細
の細 胞 を分 類 し て活 性 型 マ ク ロフ
らに 遠 沈 の 後 得 られ た 沈 渣 は,
ピ リ ジ ンを 加 え て20分
で
ア ー ジ の 比 率 を 求 め た.
で 振 盪 培 養 を 行 な つ た 後,1Nの
間 の 遠 沈 を 行 な い 上 清 を 捨 て,沈
ら4(+)ま
胞 質 全 体 が 淡 く染 色 さ れ て い
な わ ち2(+)以
胞 と し,300個
液 の 同量 と 混 和 す る.
加 え て 反 応 を 停 止 さ せ る.2
2,000回
る も の,す
と つ て,0.45
filterを 通 し た0.3%nitroblue
30分 間,37℃
2.5mlの
サ ン
な る 様 にmedi-
の0.5mlを
tetrazolium(Sigma)溶
HCIを
test;各
第2号
基 質 と し て 組 織 化 学 的 に 染 色 し た9)1。.
肺 胞 マ ク ロフ ア ー ジ の殺 菌 能 に つ いて の検 討
NBT
第55巻
負
元能の変化を対照 と
Fig. 3 Mortality rate of mice in experimental
klebsiella pneumonia (Total mortality within a
week; NO2 100%, control 91.3%)
比 較 し た.
細 胞 浮 遊 液 は 細 胞 数 調 整 の 上,そ
を2本
の 試 験 管 に と り,1本
加 し,他
た.ラ
の0.5mlつ
つ
に は ラテ ック スを 添
方 は 同量 の 生 食 水 の み を 加 え て 対照 と し
テ ッ ク ス は 粒 子 数 を 確 認 の 上,生
稀 釈 し て,添
40楊:1,の3段
食水にて
加 濃 度 は 対 細 胞 数4:1,40:1,
階 で 行 な つ た.添
加 後 は,30分
間37℃ で 振 盪 培 養 を 行 な つ て 粒 子 を 貧 食 さ せ,し
か る の ち 細 胞 を 分 離 し て 定 量 的 にNBT還
測 定 し た.同
元能 を
時 に 対 照 群 の 還 元 能 も測 定 し,両
者
の 値 よ り刺 激 後 の 個 々 の 増 加 率 を 求 め て 比 較 し
た.
3)肺
胞 マ ク ロ フ ア ー ジ の 酵 素 活 性 の 測 定;β-
galactosidase及
びAcid上phosphataseの2つ
の ラ
イ ソ ゾ ー ム酵 素 活 性 を 測 定 し た.
細 胞 浮 遊 液 の 一 部 を と つ て 塗 沫 標 本 を 作 成 し,
前 者 は,5-Bromo-4-chrolo-3-Indolyl-β-D-galactoside(Sigma)
,後 者 はNaphthol
AS-BI
phosphate
Fig.
4
Viable
klebsiella
bacteria
p. infection
counts
of
mouse
lung
after
75
昭 和56年2月20日
た.3回
の 感 染 実 験 の 累 計 成 績 で あ り,や
菌 量 を 減1じ た た め,コ
で91.3%の
ン ト ロ ー ル 群 は1週
死 亡 率 で あ つ た が,NO2暴
亡 開 始 の 時 期 も 早 く,全
た.Fig.4は,感
例 が4日
露 群 は,感
は15∼35%程
以 内に 肺 炎 死 し
均 値 で み る と 約20%
間
あ つ た.
染 直後 の 肺 内定 着 菌 数
度 コ ン ト ロ ー ル 群 よ り少 な い の で あ
染3時
間 後 の肺 内生 菌 数 はむ しろわ ず か
な が ら増 加 傾 向 を 示 し,6時
間 以 後,急
速 に増 殖
間 後 の 菌 数 は 平 均5.47×107cfu/lungと
ン ト ロ ー ル 群 の100倍
さ らにNO2暴
群 に つ い て,同
Fig. 5
間以内
間 以 後 徐 々 に 増 殖 傾 向 を 示 し,24時
他 方,NO2暴
Fig.5,6に
each group)
露群 は 死
後 の 菌 数 は 平 均4.32×105cfu/lungで
し,24時
Viable count of lung (n=5,
ン ト ロ ー ル 群 は 当 初 の3
時 間 で や や 菌 数 を 減 じ(平
る が,感
Fig. 6
染 後24時 間 ま で の 肺 内 生 菌 数 の
推 移 を 示 し て い る が,コ
減),6時
や 感染
コ
以 上 で あ つ た.
露24時
露 後24時 間 を 経 過 し た マ ウ ス で は,
平 均 生 存 期 間 は90.5時
間 とむ しろ コ ン トロ ール群
の78.8時
間 を 上 ま わ つ て お り,又Fig.6に
如 く,感
な わ ち,Fig.5に
示す如
Mortality rate of mice (n=10, each group
示 す
染 後 の 肺 内 生 菌 数 推 移 も コ ン トロ ー ル 群
と ほ ぼ 同 様 で あ つ た.
以 上 の 成 績 か ら,NO2急
間 後 の マ ウ ス を 加 え た3
様 の感 染 実 験 を 行 な つ た 成 績 を
示 し た.す
く,NO2暴
は,コ
性 暴露 直 後 の マ ウス
ン トロー ル群 に 比 して経 気 道 的 肺 炎 桿 菌 感
染 に 対 し,と
くに 初 期 感 染 防 御 機 能 に 障 害 を 有 す
る も の と考 え ら れ た.し
か し そ の 障 害 は 暴 露 後24
時 間 で は す で に 回 復,あ
る いは 代 償 され 得 る 性 格
の も の で あ ろ う と考 え られ た.そ
で は,い
こで 以下 の実 験
ず れ も コ ン ト ロ ー ル,NO,暴
露24時 間 後 の3群
2)32P標
露 直 後,暴
で 比 較 検 討 を 行 な う事 と した.
識Staphylococcus
aureusに
よ る,
機 械 的 除 菌 作 用 につ いて の検 討
Table1は,各
群 ・各 時 間 毎 の 肺 内 残 存 生 菌 数
と32Pcount,お
よび 各 々の 初 期 肺 内 定着 量 か ら
の 減 少 率 を 示 し た も の で あ り,Fig.7は
*
Mean
survival
time
(hrs)±SD,+
P<0.01)
み を 図 示 し た も の で あ る.
Table 1 Clearance of P32 labeled S. aureus from mouse lung. (*; P<0.05
** ; P32<0.01)
減少率 の
76
感 染 症学 雑 誌
Fig.
7
Clearance
mouse
tely
lung.
after:
of
P32-labeled
(•Z-•Z
NO2
S. aureus
control, •œ-•œ
from
第55巻
第2号
討
immedia-
exposure, •£•c•£
24
hrs
(1)マ
after
2に
exposure)
ウ ス 肺 洗 浄 液 中 の 細 胞 数 と分 類;Table
示 す 如 く ,肺
洗 浄 で 得 ら れ る 総 細 胞 数 は,
コ ン ト ロ ー ル マ ウ ス で は 平 均6 .69×105で
あ り,
NO,暴
間後 群
露 後 で は 直 後 群6 .92×105,24時
7.32×105で
有 意 差 は 認 め ら れ な か つ た.そ
の 分 類 に お い て も,い
の 単 核 細 胞,す
り,好
れ ら
ず れ の 群 で も 殆 ん どが 大 型
な わ ち肺 胞 マ ク ロフ ア ー ジで あ
中 球 は1.0%以
下 の比率で 各群間に有意差
は み られ な か つ た.ま
た,リ
ンパ 球 あ る い は 小 型
で リ ンパ 球 と 判 別 し難 い 様 な 細 胞 も2∼4%程
と わ ず か しか 認 め られ ず,以
度
後 は よって採 取 され
る 全 細 胞 を も つ て 肺 胞 ヤ ク ロ フ ア ー ジ と し,定
量
的 検 討 を 行 な つ た.
Table2に
は ,同 時 に 肺 炎 桿 菌 噴 霧 感 染(7∼15
×102cfu/1ung)後,3∼4時
肺 内 残 存 生 菌 数 は,コ
時 間 後 群 で は,初
3,6時
ン ト ロ ー ル お よび 暴 露24
差 は み ら れ な か つ た.し
露 直 後 の マ ウ ス で は,初
期 定 着 菌 数 は50%程
群 に 比 し て 低 い の で あ る が,経
少 率 は3時
間 で69.2%,6時
ら れ る が,3,6時
暴
か し ,32Pの
他
肺内
で は,3時
間 と6時
MeanSD,(
中球 が急 性 炎 症 反 応 と して増 加 して きて お
の 比 率 は コ ン ト ロ ー一
ル で7.18%,暴
あ り,肺
くに暴
合,コ
間 ま で の減 少 率 は
間 後 群 は30.96%6と,こ
Total
cell
counts
な わ ち,暴
ン ト ロ ー ル 群 は5.43×105,暴
間 後 群6.13×105で
後 群 が 多 い 傾 向 を 示 す が,統
2
露直後
れ ら
露
胞 マ ク ロ フ ア ー ジ を 絶 対 数 で 比 較 した 場
×105,24時
胞 マ ク ロ フ アご ジ の殺 菌 能 に つ い て の検
Table
れ ら
群 で の総 細 胞 数 の増 加 は 好 中 球 の絶 対 数 の 増 加 で
殆 ん ど 不 変 で あ つ た.
3)肺
お,こ
然 の こ とな が
り,そ
も有 意 の 差 を 示 し た(P<0.01).す
間後 に お
あ り,と
後 群 も24
ら,好
群 で は17.04%6,24時
々の 値 に や や バ ラつ きが み
ぼ16∼23%で
暴 露 群 は,直
ン トロー ル群 に比 して総 細
の 細 胞 の 分 類 を 行 な つ て み る と,当
間 後 の い ず れ に お い て も3群
い て も減 少 率 は,ほ
類 を み た場
胞 数 が 有 意 に 多 か つ た(P<0.01).な
度他
間 後 で も83.2%と
間 に 平 均 値 で 有 意 差 は 認 め ら れ ず,6時
露 後 の2群
時 間 後 群 も と も に,コ
時 的 肺 内 菌 数 の減
に 比 し 低 率 で あ つ た.し
残 存 率 を み た 場 合,個
か しNO、
細 胞 数 お よ び,分
合 の 成 績 を 示 し た.NO、
間 後 の 減 少 率 も 各 々84 .5・86.6%6,95.0
・95 .9%で
の2群
肺 洗 浄 を 行 な い,総
期 定 着 菌 数 に も 有 意 差 は な く,
間 を 経 過 し た時 点 で
は な か つ た.
and
population
of
lavaged
cells
); number of mice , * Each 300 cells for differential counts (** P<0.01)
露 直 後5.38
あ り ,や や24時 間
計 的 に は 有 意 の差 で
77
昭 和56年2月20日
Fig. 8
Quantitative
Fig.9
NBT reduction test
(*Mean
Iating,・
increasing
(2)
of
Quantitative
NBT
mice・
reduction
3
NBT
reduction
rate±SDR;
・P<0.01,
Table
(* Mean±SD,();number
Stimulated
resting,
test
S;
stimu-
§P<0.05)
Lysosomal
enzyme
activity.
・P<0.01)
test;肺
胞 マ ク
ロ フ ア ー ジ や 好 中 球 の 細 胞 内 殺'菌作 用 と と く に
関 係 が 深 い と考 え ら れ て い るSuperoxide
(0、 一)の 指 標 と し て,NBT還
定 し た.Fig.8に
restingの
示 す 如 く,肺
(p<0.01),暴
し ろ 暴 露 後 の2群
ン ト ロ ー一
で有 意 に高 く
露 直 後 と24時 間 後 群 と の 間 で は 殆
ん ど 差 が み ら れ な か つ た.こ
れ はNO2暴
激 と な つ て 細 胞 に 作 用 し,こ
れ らを賦 活 した もの
と 考 え ら れ る.ま
た,暴
露 が刺
露24時 間 後 で も,そ
の影
(3)Stimulated
anionは,細
さ れ,貧
は,こ
NBT
reduction
test;
食 刺 激 後 の肺 胞 マ ク ロ フア ー ジ に お い て
れ ら の 増 加 か らNBT還
備 実 験 に お い て,肺
し4,40,400個
が,コ
テ ッ クス粒 子 は予
に対
階 の 濃 度 で 添 加 して い る
能 の 変 化 が 得 ら れ た.よ
ら か なNBT還
元
つ て 本 実 験 で は,各
群 に
ラテ ックス粒 子添 加 を 行 な つ て 成 績 を
比 較 し た.Fig・9に
成 績 を 示 し た が,コ
の 還 元 能 の 尤 進(平
均 で.0031→.0115P<0.01,
.0053→.0101P<0.05)を
示 し,そ
ン ト ロ ー一
意
の増 加 率 は
コ ン ト ロ ー ル で 平 均3.59(2.08∼5.81)倍,24時
間 後 群 で は2.19(0.70∼4.56)倍
に 対 し,NO、
で あ つ た.こ
暴 露 直 後 群 で は 刺 激 後 のNBT還
れ
元
の
と極 め て 低 率
で あ つ た.
(4)ラ
イ ソ ゾ ー ム 酵 素 活 性;肺
胞 マ ク ロフ ァ ー
ジ の 活 性 度 を 示 す 指 標 と し て,β-galactosidaseな
ら び にAcid-phosphataseの2つ
ライ ソ ゾー ム酵
素 活 性 を 比 較 し た 成 績 をTable-3に
い ず れ の 酵 素 に つ い て も,各
れ た 細 胞 は80%前
ン トロ ー ル マ ウ ス の 細 胞 を 用 い た 場 合1:
400の 粒 子 数 の 添 加 で の み,明
1:400の
元 能 は充 進 を示 し
胞 マ ク ロ フ ア ー ジ1個
の3段
間 後 群 で は 対 照 に 比 し,有
増 加 率 は 平 均1.16(0.79∼2.16)倍
Super-
胞 の 貧 食 作 用 に よつ て 生 ず る と
て く る も の と考 え ら れ た17).ラ
ル 群 お よ び 暴 露24時
能 の 充 進 は 殆 ん どみ られ ず(.0055→.0060),そ
響 が 持 続 し て い る事 も示 され て い る・
xide
();numberofmiceにMean±SD
洗 浄 で 採 取 後,
状 態 で 測 定 し た 還 元 能 は,コ
ル 群 に 比 し て,む
anion
元 能 を 定 量 的 に測
示 し た.
群 で活 性 型 と判 定 さ
後 と 高 く,3群
で 明確 な差 は得
ら れ な か つ た.
IV考
NO2急
性 暴 露 に よ り,経
案
気 道 的 細 菌感 染 に 対
す る 宿 主 の 防 御 機 能 が 障 害 さ れ,易
感 染 状 態 が惹
78
感 染 症学 雑 誌
起 され る事 は,す で にEhrlich1),Goldsteinら2)3)
増 菌 が 認 め られ,全
の 一連 の動 物 実 験 成 績 に よ り明 ら か に さ れ て い
て が5日
第55巻
第2号
以 内 に 死 亡 し た.
両 者 で 明 らか な 相 異 の み ら れ た 初 期 感 染 防 御 作
る.今 回 の私 の実 験 に お い て も,NO2・20ppm,18
用 を 検 討 す る 上 で は,2つ
時 間 の 急性 暴露 終 了 直後 のICRマ
な わ ち 線 毛 運 動 に よ る機 械 的 除 菌 作 用 と,肺
ウスは,非 暴
露 コ ン トロー ル マ ウス に 比 して,肺
炎 桿 菌B-54
の 主 要 メ カ ニ ズ ム,す
胞 マ
ク ロ フ ア ージ な どに よる殺 菌 作 用 に つ い て考 え ね
株 の噴 霧 感 染 に対 し,肺 炎 の完 成 も容 易 か つ す み
やか で,死 亡 ま で の 日時 の短 縮 も認 め られ,明
ら
ば な ら な い.Green6)7)あ
る い はRylanderら11)は
,
32Pや35Sな
ど の ア イ ソ トー プ で 標 識 し た 種 々 の
か に易 感 染 状 態 に あ る と考 え られ た.し か し,こ
糸田菌(Proteus
の易 感 染 状 態 は,暴 露 後24時 間 を 経 過 した マ ウス
E.
に お い て はす で に 認 め られ ず,比 較 的 短 時 間 で 修
2つ の メ カ ニ ズ ム に つ い て 検 討 した 結 果,そ
復,も
役 は 肺 胞 マ ク ロフ ア ー ジに よる肺 内殺 菌 作 用 で あ
し くは 代 償 され 得 る性 格 の もの で あ る事 が
示 され て い る.
coliな
mirabilis,
ど)を
は ほ ぼ 同 様 で あ り,機
時 間 の急 性 暴 露後 の マ ウス を用 い,肺 炎 桿 菌 に よ
ル,暴
る 感 染実 験 を行 な つ た結 果,暴 露1時 間後 の マ ウ
ス で 明 らか で あ つ た 易感 染 状 態(死 亡 率 で コ ン ト
か ら の 減 少 率 は20%程
ロー ル群 と比 較)が
,、暴露27時 間後 の感 染 実 験 で
は,す で に認 め られ なか つた と報 告 して い る.し
か し,そ の 回復 の機 序 につ いて は 解 明は な され て
お らず,そ
の後 の報 告 で も,こ の点 に つ いて 詳 細
aureus,
用 い て 感 染 実 験 を 行 な い ,こ
つ た と 報 告 し て い る.今
Ehrlich1)は す で に1966年 にNO,5∼25Ppm2
Staphylococcus
の
の主
回 の 成 績 に お いて も結 果
械 的 除 菌 効 果 は コ ン トロー
露 群 の い ず れ に お い て も ア イ ソ トー プ の 肺
度 に と ど ま り,他
数 は 暴 露 直 後 で 約83%,コ
間 後 群 で は95%以
方,生
菌
ン ト ロ ー ル と 暴 露24時
上(い
ず れ も6時
間 後 の 値)の
減 少 率 を 示 し て い た.
,暴露24時
間 後 群 は,生'菌
数 の減 少 率 は コ ソ トロ
ール 群 に ほ ぼ一 致 して いた が
に 論 じた もの は み あた らな い.今 回 私 は,こ の 点
,機 械 的 除 菌 の パ タ
ー ンで はむ し ろ暴 露 直 後 群 に 類 似 して いた
.今 回
に 注 目 し,NO、
の 実 験 と 同 一 の,20ppm18時
急 性 暴 露後 の 宿 主 感 染 防 御 機 能
の変 化 を,暴 露24時 間 後 お よび コ ン トロール群 の
3群 間 で 比 較 検 討 す る事 に よ り,若 干 の 興 味 あ る
成 績 を 得 る 事 が 出来 た.
NO・ 暴 露 直後 の マ ウス は ,感 染 後 経 時 的 肺 内
生 菌 数 で,コ ン トロー ル あ る い は暴 露24時 間 後 群
と比 較 した場 合,次
の2点 で異 つ て いた.1つ
は
後 マ ウ ス に つ い て,肺
間 のNO,急
性暴露
の 超 微 形 態 的 変 化,な
らび
に そ の修 復 を論 フ
じ た 教 室 の 加 藤 の 報 告12)に よ れ
ば,暴
露 直後 の 気 管 支領 域 に お い て は 線 毛 の 短
縮 ・脱 落,ク
た,肺
ラ ラ 細 胞 の 平 低 化 な ど を 認 め,ま
胞 穎 域 で は と くに そ の 入 口部 に 一 致 し て
1型 肺 胞 上 皮 細 胞 の 変 性 ・剥 脱 や,肺
胞 マ クロフ
感 染 直 後 肺 内定 着 菌 数 が,コ
ン トロー ル群 よ り少
ア ー ジ の 集 積 を み た と し,一
な い事,他
間 で み られ るべ き初
露24時 間 後 で よ り著 明 で あ つ た と も述 べ て い る.
は感 染 後3∼6時
部 の変 化 は む しろ 暴
期 菌 数 低 下 傾 向が み られ な か つ た 事 で あ る.前 者
す な わ ち,NO、
は 従 来 の報 告 に もみ られ て お り1)3),こ
も24時 間 後 で も本 質 的 に は 同 程 度 で,そ
れ は急性
暴 露 後 の 形 態 的 な 傷 害 は,直
後
の所 見 か
暴 露 後 に 認 め られ る1回 換 気 量 の 減 少,呼 吸 促 迫
ら は 機 械 的 除 菌 作 用 の 低 下 な ど も当 然 予 想 し得 る
な どの 換 気 障 害 に も とず くもの と考 え られ る.後
も の で あ る.機
械 的 除 菌 作 用 の パ タ ー ンが 暴 露 後
者 は,吸 入 され た 菌 に対 す る初 期 感 染 防 御作 用 の
の2群
低 下 を意 味 す る も ので あ る.1∼2×102cfu/lung以
の と も考 え ら れ る.こ
下 の 微 量 感 染 を 行 な つ た場 合 に両 者 の差 は よ り明
は,形
確 とな つ た.す なわ ち,こ の様 な感 染 菌 量 で は コ
ン トロ ール群 で の 死亡 率 は20%以 下 に減 少 した の
に対 して,暴 露 直後 群 で は数 時 間 以 内 に 明 らか な
で 類 似 し て い る 事 実 も,こ
の 様 に,暴
れ を示 唆 す る も
露24時 間 後 群 で
態 的 に も ま た 機 械 的 除 菌 作 用 の 面 で も ,障
害 が 存 続 し て い る に も か か わ ら ず,コ
ン トロ ール
群 と ほ ぼ 同 等 の 感 染 防 御 効 果 を 示 し得 て い る事
は,NO2急
性 暴 露 直 後 の 易 感 染 性 の 原 因 が,単
79
昭 和56年2月20日
に 形 態 的 な傷 害 の み で は説 明 され 得 な い事 を示 し
は む し ろ,暴
て い る.
はNO、
暴 露 が刺 激 と して作 用 した 結 果 と考 え ら
れ る.し
か し,ラ
そ こ で 次 に は 肺 胞 マ ク ロ フ ア ー ジ のNO、
暴露
露 後2群
に 比 べ 還 元 能 は 低 く,こ
れ
テ ヅ クス粒 子 を これ らの細 胞 に
に よ る 変 化 に 注 目す る 事 と な る が,そ
の 機能的
貧 食 さ せ て,し
評 価 を 行 う上 で は,走
胞 内殺 菌
る,い
能 な ど の 各 過 程 に つ い て 検 討 を 行 うべ き も の で あ
は,暴
る13).NO,や03な
系 の 賦 活 が 殆 ん ど欠 如 し て い る 状 態 で あ る 事 を 示
化 性,貧
食 能,細
ど の大 気 汚 染 物 質 の影 響 を
み た 以 外 に も,免
疫 抑 制 剤 投 与14)や 放 射 線 照 射
(全 身 あ る い は 肺 局 所)15),さ
血,寒
ら に は脱 水 や 失
冷 暴 露 の 全 身 性 ス ト レス な ど16)様 々 な 侵 襲
か る の ち にNBT還
わ ゆ るStimulated
元能を測定す
NBT
reduction
testで
露 直 後 の マ ウス の細 胞 で は 貧 食 に よる殺 菌
し た.こ
れ に 対 し コ ン ト ロ ー ル 群 で は,刺
増 加 率 は3倍
激後の
以 上 の 高 値 を 示 して お り,暴
間 後 群 で も,コ
露24時
ン ト ロ ー ル 程 で は な い が,同
様の
を与 えた 後 の感 染 防御 機 能 の障 害 を 肺 胞 マ ク ロフ
増 加 傾 向 が み ら れ て い た.暴
露 直 後 群 の この様 な
ア ー ジ や 好 中 球 の 機 能 低 下 と結 び つ け た 報 告 も 多
反 応 性 の 欠 如 が,in
の感 染 実 験 に お け る
い.無
易 感 染 性 の 原 因 の1つ
論,侵
襲 の 違 い に よつ て 障 害様 式 は 様 々に
よ る 肺 胞 マ ク ロ フ ア ー ジ の 障 害 は,
そ の 殺 菌 作 用 の 低 下 で あ り,食
常 で あ つ た と し て い る.ま
菌作用 は ほ ぼ正
投与後 のモ
ル モ ッ トに 認 め ら れ るPseudomonas
は,感
染 後 に お け る好 中 球 の 肺 胞 腔 内 へ の 出 現 状
況 が,コ
ン ト ロ ーソレ群 と は か な り異 つ て い る 事 も
1つ の 示 唆 を 与 え る も の で あ ろ う.血
た,Pennington14)は
corticosteroidやcyclophosphamideを
で あ る と 考 え られ た.
暴 露24時 間 後 に お け る 易 感 染 性 の 回 復 に つ い て
報 告 さ れ て い る が,Goldsteinら2)3)は,NO2あ
る い は03に
vivoで
aeruginosa
の 気 道 感 染 に 対 す る ク リ ア ラ ン ス の 低 下 は,肺
胞
球 は,肺
胞 マ ク ロフ ア ー ジ と と もに 感染 の初 期 に
お い て 重 要 な 役 割 り を 演 ず る も の と さ れ,Hunninghakgら18)は,経
気 道 的 細菌 感 染 に お け る両 者
マ ク ロ フ ア ー ジ な ど食 細 胞 の 絶 体 数 の 減 少 に よ る
の 相 互 関 係 に つ い て,肺
も の で,そ
防 御 の 第 一 線 に 位 置 し て い る が,一
し,量
の機 能 的 障 害 は 明 ら か で な か つ た と
さ れ れ ば,好
的 な 障 害 も重 要 で あ る 事 を 示 し て い る.
今 回 の,私
な 比 較,お
の 実 験 に お い て は,食
細 胞 の数 量 的
よび 肺 胞 マ ク ロ フ ア ー ジ の 殺 菌 能 の 評
価 を 中 心 と し た が,肺
胞 マ ク ロ フ ア ー ジは 宿 主
旦 感 染 が惹 起
中 球 が 急 性 炎 症 反 応 に お け る主 役 と
な る と し て い る.ま
た,好
中 球 は,あ
や 血 液 由 来 のchemotactic
遊 走 す る も の で あ る が,肺
洗 浄 で 得 ら れ た 細 胞 は,そ
中 の好 中
る種 の 細 胞
mediatorに
反 応 し,
胞 マ ク ロフ ア ー ジに ょ
の総 数 あ る い はそ の 中 で の肺 胞 マ ク ロ フア ー ジ と
つ て 産 生 さ れ るchemotactic
好 中 球 の 比 率 な ど,量
と考 え られ る 動 物 実 験 成 績 を 示 して い る.
的 な 比 較 に お い て は3群
で 差 は 全 くみ ら れ て い な い-ま
た,機
つ い て は 殺 菌 能 の 指 標 と して,定
問
能 的評 価 に
量 的NBT還
元
能 お よ び ラ イ ソ ゾ ー ム酵 素 活 性 を 測 定 し て い る.
前 者 は,主
れ17),後
く にSuperoxideを
者 の β-galactosidaseは,酸
反映 す る と さ
性水解酵素
で 酸 素 非 依 存 性 の 殺 菌 系 の 指 標 と な り,活
monas
ウ ス に お け るStaphy
aureus, Klebsiella
aerugimosaを
性型
肺 に お け る細 胞 性 反 応 は 異 な り,肺
各 様 の 動 員 状 況 が,い
NBT還
か し,
元 能 の 比 較 で は 興 味 あ る成 績 が 得 ら れ た.
す な わ ち,restingの
状 態 で は,コ
ン トロール 群
の
染後 の
胞 マ ク ロ フア
中球
が 出 現 し て くる 可 能 性 に つ い て も示 唆 し て い る.
今 回 の 私 の成 績 か ら で は,好
群
Pseudo-
ー ジ の 貧 食 ・殺 菌 作 用 の 状 態 と相 関 し て,好
る9)10).ラ
間 で 明 らか な 相 異 は 得 ら れ て い な い.し
pneumoniae,
用 い た 感 染 実 験 か ら,菌
マ ク ロフ ア ー ジに 多 量 に 含 ま れ て い る もの で あ
イ ソ ゾ ー ム 酵 素 活 性 の 比 較 で は,各
存在す る
種 類 あ る い は 感 染 菌 量 の 違 い に よつ て,感
に 細 胞 内 殺 菌 作 用 の 中 のOxidative
metabolismと
さ ら にToewsら19)は,マ
lococcus
factorも
中球 の感 染 後 の各 群
か な る理 由 も し くは機 序 に
よ る も の か は 説 明 し得 な い が,少
差 の み ら れ る 事,暴
な く と も各 群 で
露24時 間 後 マ ウ ス で は よ り早
期 に 多 く の 好 中 球 の 肺 胞 腔 内 出 現 が み ら れ る事 な
80
感染症学雑誌
第55巻
ど,お そ ら くは,感 染 防 御 の上 で は 有利 な作 用 で
好 中 球 の 著 明 な 増 加(0.81%→30.96%)が
あ り,そ の 機 能 の維 持 も し くは 回復 に 関 与 して い
ら れ た.
る もの か も知 れ な い と考 え て い る.
近年,Andoら20)に
4)定
よ り,肺 胞 被 覆 液 中 に マ ク
量 的NBT還
元 能 は,restingの
NO,暴
報 告 され て お り,こ れ らの 関与 も考 慮 して さ らに
考 え ら れ た.し
検 討 を す る必要 が あ ろ う.
testの 結 果 で は,コ
か し,Stimulated
NBT
後 群 で の み 還 元 能 の 充 進 が 認 め られ,直
ん ど不 変 で 反 応 性 の 欠 如 が 認 め られ た.
20ppm
NO218時
語
よる噴 霧 感 染 実 験 を 行
露 直 後 の マ ウスで は 明 ら か
reduction
後 群 は殆
よ びAcid-phosphataseの
間 で 有 意 の 差 を 示 さ な か つ た.
以 上 の 成 績 よ り,NO,急
間急 性 暴露 後 の マ ウス を 用
い,肺 炎 桿 菌(B-54株)に
なつ た 結 果,NO,暴
5)β-galactosidaseお
活 性 は3群
V結
,
ン ト ロ ー ル お よ び 暴 露24時 間
の 宿 主 感染 防 御機 構 の解 明 を す す め る
な いか と考 え られ た.
状態 では
露 そ の もの が刺 激 と して作 用 し た 結 果 と
上 で,今 回 の 実験 の如 く,そ の障 害 の 回復 あ る い
は代 償 の機 点 を合 わ せ て検 討 す る事 も,重 要 で は
認 め
コ ン ト ロ ー ル 群 は む し ろ 暴 露 群 よ り有 意 に 低 く
ロ フ ア ー ジ活 性 物 質 の存 在 を示 唆 す る成 績 な ど も
今後,肺
第2号
御 機 能 の 障 害 は,肺
性暴露直後 の 感染防
胞 マ ク ロフ ァ ー ジ の殺 菌 能 の
低 下 が 主 た る 原 因 で,24時
間後 に お け る感 染 防 御
機 能 の 回 復 は,主
と して肺 胞 マ ク ロ フ ァ ー ジ の殺
に 感 染 に 対 す る 防 御機 能 の低 下 が認 め られ た が,
菌 能 の 修 復 と,好
中球 の比 率 の増 加 な どに よる も
暴 露24時 間 後 で は 感 染 防 御機 能 は ほ ぼ 正常 に復 し
の で あ ろ う と考 え られ た.
て い た.か か る感染 防 御機 能 の障 害,修 復 の過 程
を 明 らか にす る 目的 で,コ
ン トロー ル,暴 露 直 後
お よび暴 露24時 間 後 の3群 の マ ウス に つ い て,主
な お,本
成 績 の 一 部 は,第54回
(1980年,5月)に
謝辞
日本 感 染 症 学 会 総 会
お いて 発 表 し た.
稿 を終 るに 臨 み,終 始御 指 導,御 校 閲 を賜 っ た
に 肺 胞 マ ク ロフ ァ ー ジ機 能 の比 較 検 討 を行 な い,
副 島林 造 教 授 に深 謝 す る と とも に,同 一
じ く御 指 導,御 助
以 下 の成 績 が 得 られ た.
言 を い た だ い た松 島敏 春 助 教 授,杉 本 峯 晴博 士,佐 藤 学
1)NO2暴
露 直 後 の マ ウス は コ ン トロール に
比 し,肺 炎 桿 菌 の噴 霧 感 染 に 対 して,肺 に 定 着 す
る菌 数 は む しろ少 な いに もか か わ らず,そ の後 の
肺 内で の菌 増 殖 お よび,肺 炎 の 完 成 もす み や か で
先生,な
らび に実 験 に協 力 い た だ い た,佐 々文 子 女 史 に
感 謝 い た し ま す.
なお,本 研 究 は川 崎 医 科 大 学 プ ロ ジ ェ ク ト研 究(53002,54-016,55-701)よ
り部 分 的 に 援 助 を 受 け た も
の で あ る.
生 存 期 間 の短 縮 が み られ た.し か し暴 露24時 間後
の マ ウ スで は,噴 霧 感 染 に 対 し コ ン トロ ール とほ
引用文献
ぼ 同様 の 肺 内 生 菌数 推 移,生 存 期 間 を示 した .
2)32P標
識Staphylococcusaureusを
用 いた 機
1) Ehrlich, R.:
Effect of nitrogen dioxide on
resistance to respiratory infection. Bacteriol.
Rev., 30: 604-614, 1966.
2) Goldstein, E., Eagle, M.C. & Hoeprich, PD.:
Effect of nitrogen dioxide on pulmonary
bacterial defence mechanisms. Arch. Environ.
Health., 26: 202-204, 1973.
3) Goldstein, E. & Warshauer, D.: Ozone and
nitrogen dioxide exposure. Murine pulmonary defence mechanisms. Arch. Environ.
Health, 28: 85-90, 1974.
4) Goldstein, E., Lippert, W. & Warshauer, D.:
Pulmonary alveolar macrophage. Deffender
against bacterial infection of the lung. J. Clin.
Invest., 54: 519-528, 1974.
械 的 除一
菌 作用 の検 討 で は,32Pの
減 少 率 は3群 間
で有 意 差 を認 め ず,ま た,い ず れ の群 で も生 菌 数
の減 少 率 に比 して そ の値 も低 く,15.94∼23.36%
で あ り,初 期 感 染 防御 作 用 に お け る そ の役 割 り
は,大 き な もの で は な い と考 え られ た.
3)肺
洗 浄 で得 られ た 細 胞 は,そ の 総 数,分 類
な ど,量 的 な比 較 では3群 間 に 有 意 の差 は み られ
なか つ た.し か し,感 染 後3∼4時
間後の比較 で
は,好 中球 の比 率 に お い て差 が み られ,コ ン トロ
ール に 比 し,暴 露 群,と くに暴 露24時 間 後 群 で,
5)
松 本 慶 蔵,
宇 塚 良 夫,
永武
毅 , 宍 戸 春 美, 鈴
81
昭 和56年2月20日
木
寛, 野 口行 雄, 玉 置 公 俊, 羅
利:
噴 霧 吸 入感 染 に よ る グ ラ ム 陰 性 桿 菌性 肺
炎 モ デ ル.
日胸 疾 会 誌,
16:
士 易, 井 手 政
581-587,
1978.
6) Green, G.M. & Kass, E.H.:
The role of
alveolar macrophage in the clearance of
bacteria from the lung. J. Exp. Med., 119:
167-176, 1964.
7) Green, G.M. & Goldstein, E.: A method of
quantitating
intrapulmonary
bacterial
inactivation in individual animals. J. Lab. Sc,
Clin. Med., 68: 669-677, 1966.
8) Chretien, J.H. & Garagusi, V.F.:
Corticosteroid effect on phagocytosis and NBT
reduction by human polymorphonuclear neutrophile. J. Reticuloendothel. Soc., 11: 358367, 1972.
9) Yarborough, D. J., Meyer, 0.T., Dannenberg,
A.M., Jr. & Pearson, B.: Histochemistry of
maerophage hydrolases. III. Studies on pgalactosidase, p-gluculonidase, and aminopeptidase with indolyl and naphthyl substrates. J. Reticuloendothel. Soc., 4: 390-408,
1967.
10)
杉 本 峯 晴,
田 富 康,
安 藤 正 幸,
徳 臣 晴 比 古:
菅
守 隆,
in vitroに
志摩
清, 津
お け る肺 胞 マ
ク ロ フ ァー ジ の ライ ソ ゾ ー ム 酵 素 活性 上 昇 の
機 序 に つ い て.
日胸 疾 会 誌,
15:
628-632,
1977.
11) Rylander, R.: Pulmonary defence mechanisms
to air bone bacteria. Acta. Physiol. Scand.,
[Suppl.], 306: 1-89, 1968.
12)
加藤
収:
NO2暴
露 マウスに お ける 肺の超魏
形 態 変 化 な らび に 肺 炎桿 菌 噴 霧 感 染 後 の 早 期
変 化 に 関 す る 研 究.
446,
13)
日胸 疾 会 誌,
18:
435-
1980.
螺 良 英 郎,
後 東 俊 搏,
お け る 感 染 防 御 機 構.
上 田 聡 一 郎:
最 新 医 学,
気 道,
34:
肺に
2555, 1979.
14) Pennington, J.E.:
Differential effect o cyclo-
phosphamide and cortisone acetate on bronchoalveolar phagocytic cell populations. Am.
Rev. Respir. Dis., 118: 319-325, 1978.
15) Kim, M., Goldstein, E., Lewis, J.P., Lippert,
W. & Warshauer, D.:
Murine pulmonary
alveolar macrophage: Rates of bacterial ingestion, inactivation and destruction. J. Infect.
Dis., 133: 310-320, 1976.
16) Huber, G.L., Johanson, W.G. Jr. & Laforce,
F.M.: Experimental models and pulmonary
antimicrobial defense. In Brain, J.D., Proctor,
D.F. & Reid, L.M. (eds) Respiratory defense
Mechanisms. Part II. Lung Biology in Health
& Disease. Marcel Dekker Inc. New York
and Basel, 1977, pp. 983-1022.
17) Lace, J.K., Tan, J.S. & Watanakunakorn, C.:
An appraisal of the nitroblue tetrazolium
reduction test. Smer. J. Med., 58: 685-, 1975.
18) Hunninghake, G.W., Gallin, J.I. & Fauci,
A.S.:
Immunologic reactivity of the lung.
The in vivo and in vitro generation of a
neutrophile chemotactic factor by alveolar
macrophages. Am. Rev. Respir. Dis., 117:
15-23, 1978.
19) Toews, G.B., Gross, G.N. & Pierce, A.K.:
The relationship of inoculum size to lung
bacterial clearance and phagocytic cell response in mice. Am. Rev. Respir. Dis., 120:
559-566, 1979.
20) Ando, M., Suga, M., Shima, K., Sugimoto,
M. & Tokuomi, H.: Activation of alveolar
macrophages exposed to lavageprocured immunoglobilin G. obtained from normal rabbit
lungs. Infect. Immun., 20: 476-484, 1978.
2550-
Studies on the Effect of Pulmonary Resistance to Bacterial Infection in Mice after
Exposure to Nitrogen Dioxide
With Special Reference to Activities of- Alveolar MacrophagesYoshihito NIKI
Divisionof Respiratory Diseases Department of Internal Medicine, Kawasaki Medical School Kurashiki
(Director: Prof. Rinzo SOEJIMA)
It is now well established that nitrogen dioxide (NO2) impairs pulmonary resistance to airbone
Jacterial infection by inhibiting the function of the alveolar macrophage.
In this study I investigated the effect of pulmonary resistance to bacterial infection in mice immediately or 24 hours after exposure to 20 ppm of NO2 for 18 hours.
82
感 染 症学 雑 誌
Intrapulmonary
mice
just
and
24
bacterial
after
aerosol
hours
after
but
In
was
of
not
no
the
formazan
ing
to
the
in
to
group
mediately
highest
after
phages
following
compensate
no
number
after
rates
group
alveolar
of
but
in
comfirmed
the
after
groups
that
the
exposed
of
difference
of bactericidal
controlled
of
activity
already
test
by
of
Latex
of
bacterial
phagocytic
3.
were
24
The
that
by
NO2
the
that
exposed
enzym
within
the
any
was
reduction
the
reduced
groups
even
though
.
This
in
rest-
controlled
group
activities
the
of
other
There
infection
NBT
exposure
showed
with
cells
density
from
1.
after
quantitative
after
Lysosomal
compared
lavaged
optical
than
hours
showed;
(PMN)
mean
particles
3.59,
respectively.
which
2.
state,
lower
of
neutrophils
stimulated
means
lavage
population
of
resting
was
stimulation
macrophages
the
(30.96%).
In
control
or
number
mice
were
bronchopulmonary
cells
the
from
after
1.16,
total
in
results.
groups
reduction
strain),
immediately
later.
impairment
from
exposed
obtained
NBT
an
of
clearance.
interesting
exposed
by
group
第2号
group
2.19,
and
im-
(ƒÀ-galactosidase
percentage
of
&
activated
cells,
difference.
these
seemed
hours
the
more
aureus
caused
increase
increasing
of
showed
From
the
was
the
exposed
Acidphosphatace)
also
24
or
obtained
remarkable
which
that
Stimulated
the
in
in
(ƒÀ-54
hours
staphylococcus
was
mechanical
showed
cells
6
macrophages
of
groups
the
state.
have
impaired
But
indicate
labeled
rapidly
pneumoniae
occurred
groups
difference
three
occurred
Klebsiella
it
three
alveolar
groups.
in
in
seems
an
remarkable
obserbed
32P
above
studies
three
of
mice,
with
the
by
vitro
the
test
study
among
cells
challenge
exposed
Radiotracer
clearance
proliferation
第55巻
results
to
exposure
within
it
be
can
one
to
a
of
NO2.
relatively
be
the
considered
causes
And
short
the
that
for
the
dysfunction
period.
the
intracellular
impairment
of
killing
of
alveolar
pulmonary
macrophages
dysfunction
of
resistance
will
to
the
alveolar
bacterial
partially
macroinfection
recover
and