別紙 治療した部位と治療方法 及びドクターからのアドバイス 1 診察結果 (1) 電源部 (グリコのおまけ犬) 【全く動かない・コントローラーなし】 接点の錆(それで全く動かない) 磨いて解決 (2) スイッチを入れると一方向前進のみ回転する。それ以外の動きはダメ コントローラーが無いので、他の動作はできない (3) 内部 方向を変えるモーター軸の小さな歯車が割れている(緑色の歯車) 割れてはいるが、空転はしない※修理中念のためセメダインを塗布した (4) (5) (6) (7) (8) 電池BOOXは二つある、一つは前進、一つは方向を変える等用だと推測 口は、スプリングで中に引きつけている。開けるときは手をかけて開ける 向かって右の歯が割れていた。セメダインで修理する 首輪を外したら、首の後方に丁度良い穴が開いていた。引綱(8 本の線)を取出す穴として。☝ 当初の配線 1 の写真で、黄色の歯車の心棒が、左に倒れて歯車が接近し過ぎて回らなかった。 当初の配線 1 割れている歯車(緑色) 当初の配線 2 頭の中のアンテナ のどの首輪留め金 割れていた右の歯 2 治療部位と治療方法 (1) 操縦に関すること ア 駆動輪を前進・後退させるためには、モーターを逆転させる必要がある。逆回転できるスイッチ を二個購入した。 イ 普通前進・後退・方向右左させるメカは、左右一個ずつのモーターで 操作するが、このメカは 左の写真のように黒丸に見えるところが、駆動しながら方向を変える 珍しい構造をしている。後輪は幅5mm直径7mmほどの車である。 ウ したがって、コントロールBOOXの左スイッチは前進・後退を 右のスイッチは、左右方向を変えるスイッチとしているが、このメカ の機械的構造で、スイッチを前後どちらに倒しても、倒している間は 右から左、左から右を 50~60 度の間で連続繰り返す。 したがって、ほんの数秒でスイッチレバーを操作しないといけない。 このことは、無線コントロールの時にはどうなっていたかは不明である。 コントロールスイッチ 左が前進後退 SW スイッチの内部 右が方向 sw エ 改造前は、単三電池2本の電源 BOOX と、9Vの四角い電池 BOOX からなっていたが、これは無線で コントロールするのに必要な電源であったものと考えられる。 改造後方向を変えるモーターへ9Vをかけると、回転がとても早すぎるため、両法のモーターを単三 電池2本の3Vで動かすようにした。十分作動している。 (2) 線と引綱について ア 約 110㎝の長さにしているが、短くすることもできる。 (図-1) イ メカの外から少々の力で引っ張っても大丈夫のように工夫したもの (図-2 の右端緑色) ウ 9V電池 BOOX から出ている線は、左方の線が歯車に接触しないように引き留めている。(図-2) エ 図 1・2 の中ほどの黒い部分は、アンテナ線・電池線・モーター線が入って基板と繋がっていた。 オ 青のボディの右下は、改造前のメインスイッチ。改造後は不要となる。 カ 図-3 左のモーターで左4個の歯車が回転、右のモーターで右3個の歯車が回転する。 図-1 テストの配線状態 図-2 組立まえ配線の整理と工夫 図-3 モーターと歯車の拡大 (3) 組立について ア 8本の線を、布で編んだ中は空洞の紐に通して、両端に犬の首の穴からも、コントロールBOOX の穴からも出てこないように工夫をして組み込んだ。 イ 上記図-2の工夫したものを、図-4 のように首の元からあった穴に合わせて固定した。 力いっぱい引張っても出てこない。 図-4 首の内部と線のストッパー手作 ウ 図-5仕上げの引綱 図-6完成の状態 図-5 は、引綱取出し口での線保護(摩擦で線が痛むのを防止)の工夫。図-6は完成の状態 3 ドクターからの感想とアドバイス (1) 高知おもちゃ病院発足(2015.4.11)以来 入院治療(修理)を20体ほど担当しましたが、生涯記憶 に強く残るであろうベスト5に名を刻む「グリコのおまけ犬」でした。 当初全く動かなかった犬が、動くようになった後も左回りにグルグルと回り続ける状態(無線コント ローラーが無くなったため)の犬が、有線操作ではありますが、前後左右に動き回れる。 まるで生き返ったようで、治療したドクターも嬉しくなりました。 (2) 受付時の名称は「グリコのおまけ」となっていましたが、南国診療所のあるドクターの話による と「当時グリコの懸賞で当たった方が手にすることができた貴重なオモチャ」であることを聞かされ ました。 現在見慣れたオモチャと違って、昭和の時代にタイムスリップしたような感覚にしてくれます。 お孫さんやひ孫の代までも、何時までも大切にされることだろうと思っています。 (3) アドバイス的なことになりますが、コントローラーの引綱が出ている方を左にして構えて下さい。 (4) 左 SW(スイッチ)は、前進後退用です。前に倒すと前進します。後方に倒すと後退します。 (5) 右 SW は、方向を変えますが、この機械の構造上1秒くらいで右か左に変わります。 倒し方も、前でも後方で OK ですが、倒すのは1秒以内かも知れません。瞬時です。 ※ 無線コントロールの場合は、上手くコントロールできたのかも知れませんが、その時の状態は 分かりませんので、現状での説明でありご了承ください。 (6) 無線コントロールの時には、9Vの電池も使っていたようですが、方向を変えるモーターに9V 使いますと、スピードが速すぎますので、3V電源を両方のモーターに使っております。 (7) その他ご不明のことがありましたら、谷までご相談下さるようお願い致します。 引渡し日 : 平成27年10月17日 担当ドクター : 谷 春 雄 追伸 : ギアに油気が全く無かったので、回転するときギアの金属音がガーガーとうるさいので、 シリコングリースを買って塗布したところ、前進後退時は静かな音になりました。 方向変えるほうは、大分和らいだが、まだ若干耳触りがあります。 方向を変える仕組みと、前進後退ギアへもシリコングリースを塗布しようと思いカバー をはずして塗布しました。ついでに写真も撮りましたので貼付します。 昨日グリースを塗布しました 銅色のクランクで方向を左右に 50 度 くらい変化させる。コントローラでは 微調整できたのではないでしょうか。 中央上の歯車が前進後退させる
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