平成27年4月号 第96号 【発行元】 イノチオホールディングス株式会社 営農支援部営農支援課 農場チーム TEL:0531-23-3391 http://ishiguro.co.jp 房どりミニトマト栽培試験 ●現状 4月に入り、果実の外れが進むと思って いましたが、天候不順が続きました。 元々E棟は、着果負担のため芽先が細 り、株も若干弱っているところでしたので、 この天候不順で大きく弱ってしまいまし た。今後、天候が回復してきた時に株 の生育・代謝が対応できるような管理を していきたいと思います。 ●曇雨天時のE棟対応策 3月下旬培地内 4月22日 圃場の様子 4月上旬培地内 栽培概要 作物 ミニトマト 品種 海外品種 台木 スパイク 定植日 H26年9月11日 使用肥料 単肥配合 栽培方式 ココフィールド (Euro+ 10cm) 1系統:3.5ms/cm 2系統:2.5ms/cm 潅水量 100㏄/株/回 潅水時間 7:30‐15:00 潅水回数 12回 ミスト 9:00-15:00 飽差9 10秒噴霧-10秒休み ①-1 潅水管理変更 8:00-15:00の間で8:00-12:30までは30分間隔で潅水を行っ ていましたが、排液が出始めるのは10:00頃なので、7:3011:00までは30分おきで潅水し、それ以降は天候を見ながら切 り上げるか、1時間おきに流すように変更しました。また翌日が朝 から雨だと分かる日は前日から潅水を止めてしまうようにして、 様子を見ています。※夜間の蒸散量と変わらないため 4月下旬培地内 ①-2 SB酸素、ファイトメット、鉄力あくあ潅注 根の活性のため、各種資材を使用しています。4/6から各資材 を1週間ずつ朝1回使用していますが、今のところ、少しずつで すが回復傾向にあります。 ②地上部の状況と対策 曇雨天でハウス内の湿度が高くなる時間が長くなり、蒸散できず 芽先はとても細く、弱くなりました。また、根からの養分が吸えてい ないので、鉄欠やカルシウム欠乏症状が数株見られています。 ②-1 温度管理 先月までは栄養生長に傾き気味だったため、夕方の急冷によりスト レスをかけていましたが、今月に入り、急激に細くなったためこれ以 上のストレスを与えないように、日中と夜間の温度差をなくすため、 日中の温度を低くする管理を行いました。また、日中は湿度がこもら ないように循環扇やサイドの開閉で調節しています。 栽培管理 (4/1~) 給液EC ①培地内の状況と対応 元々、E棟では着果負担のため株が全体的に弱っていましたが、 曇雨天下で蒸散量も少ない中、充分に排液が出るまで潅水を 切り上げなかったこと(切上げが遅かった)で、培地内が加湿状 態になり、根を弱らせてしまいました。 芽先の様子 ②-2 葉面散布の実施 下記の目的のため、各種資材を使用しました。 (1)光合成促進 (2)根張りの充実 (3)微量要素の供給 ②-3 作業管理 摘果:着果負担もありましたが、今は花よりも生長に養分を流したいため、ダブル花房以上 の花は全てシングル花房にしました。 葉かき:3月までは、葉を7‐8枚程度で掻いて生殖生長に傾かせていましたが、今月は残し 気味にして10枚程度つけています。また、花房裏の葉を掻くのも中止しました。
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