6600V用常温収縮型直線接続材料 概要 構造と

6600V用常温収縮型直線接続材料<オールインワンタイプ>
概要
昨今、火気が不要,作業性が優れている等の利点から、常温収縮型の終端/直線接続部が広く用いられてい
る。現行タイプの常温収縮型直線接続部は、絶縁筒,防水保護チューブの拡張には、各々単体の拡径保持材
(インナーコア)が必要であったが、このオールインワンタイプの常温収縮型直線接続部(以下オールインワ
ン)は、1つの拡径保持材上に絶縁筒,防水保護チューブを一体拡張させている。これにより、作業スペー
スの縮小化(ハンドホール掘削面積の縮小化),作業スキルレス等の利点が得られる。
構造と特徴
【構造】
オールインワンは、電気的,機械的特性の優れたシリコー
ンゴムを用いた絶縁筒,外部遮へい金属層および耐候性,機
械的特性の優れたEPDMを用いた防水保護チューブを、1
本の拡径保持材上へ一体拡径を施した接続材料を用いること
を特徴とした常温収縮型直線用接続部である。
オールインワン接続部材
①導体接続管
②絶縁筒
③金属遮へいメッシュ
④防水保護チューブ
⑤水密テープ
【組立方法】
従来は絶縁筒と防水保護チューブのインナーコアをそれぞれ解いて装着を行なっていたが、オールインワン
では1本のインアーコアを解いた後、折り返してある防水保護チューブを戻すことで組立が終了。
収縮
戻し
解き
【特徴】
○ ケーブルへの事前挿入部材が削減されることにより、狭所な施工環境にも対応可能【ハンドホール縮小化】
(従来最小ハンドホール)
(オールインワンを用いた場合)
掘削面積 28%削減可能
(325mm2 の場合)
○ 1回の収縮作業で絶縁筒,金属遮へい層,防水保護チューブが装着完了することにより、作業時間の短縮
が図れる【作業時間の短縮】
○ 主要部品が整備された工場内で一体化にセット加工されることより信頼性向上【信頼性向上】
○ 収縮作業後、折り返されたチューブを引き戻すことで防水保護チューブの装着が完了することより、防水
保護チューブの装着位置合わせが不要【信頼性向上】
○ 装着時に生じる廃棄物(インナーコア屑)が現行品に比べ1/4【環境性向上】
○ 導体接続は、圧縮導体接続管の他にシェアボルトコネクタの適用も可能【工具レス】
○ 接続部の遮へい処理は、はんだ付け処理の他にコイルスプリング方式の適用も可能【工具レス,熱源レス】
性能
JEC3409『高圧(6kV)架橋ポリエチレンケーブル用接続部の試験方法』に準拠した試験に対して、十
分な性能を有している。