カナダの石油産業動向 - 石油エネルギー技術センター

JPEC レポート
平成 27 年 8 月 31 日
JJP
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レポ
ポー
ートト
第
第 1144 回
回
222000111555年
年
度
年度
度
カナダの石油産業動向
本レポートでは、米国エネルギー省(DOE)エネルギー
情報局(EIA)レポートを主なベースとし、カナダのオイルサ
ンドを含む石油産業の動向について紹介する。
1. 石油全般
1.1 石油埋蔵量
1980 年から 2002 年までカナダの石油確認埋蔵量は
100 億 bbl を下回っていたが、2003 年 オイルサンド
が技術的かつ経済的に回収可能であると判明してから
急増した。2014 年 Oil & Gas Journal によれば、カ
ナダの石油確認埋蔵量は 1,730 億 bbl で、約 97%(約
1,670 億 bbl)をオイルサンドが占めるとされている。
現在 カナダは、ベネズエラ(2,980 億 bbl)とサウジ
アラビア(2,680 億 bbl)に次いで、石油確認埋蔵量は世
界第 3 位にランクされている。ちなみに、世界トップ
10 で石油輸出国機構(OPEC)未加盟国は、カナダ、
ロシア(6 位)および米国(9 位)の 3 ケ国となる。
1. 石油全般
1
1.1 石油埋蔵量
1.2 石油の生産と消費
1.3 カナダ産原油の性状
1.4 カナダの製油所
1.5 石油の輸出入
1.6 石油のパイプライン輸送
1.7 石油の鉄道輸送
1.8 石油の輸入基地
2. オイルサンド
2.1 概要
2.2 オイルサンドの構造
2.3 オイルサンドの採掘方法
2.4 合成原油の製造方法
2.5 オイルサンド・プロジェクト
3. まとめ
1
1
5
5
6
7
9
10
10
10
11
11
12
13
16
1.2 石油の生産と消費
1.2.1 概要
カナダは、世界第 5 位の石油生産国である。2013
年 同国は石油と他の液体燃料を合わせて、10 年前よ
り 93 万 BPD 増の約 398 万 BPD 生産した(図 1 参照)。
内訳は 330 万 BPD が原油で、残りはコンデンセートで
あった。
石油生産量の半分以上をオイルサンド由来原油が
占めており、その比率は過去 10 年間徐々に増加して
きている。
2013 年
石油生産量
8,658 万 BPD
図 1 世界の石油生産量(2013 年)
(出所:BP 統計)
1
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(単位:千 bbl)
年
図 2 カナダの石油生産量と消費量推移
特に Alberta(アルバータ)州のオイルサンドから生産される稀釈ビチューメン(Dilbit、diluted
bitumen の造語)およびアップグレードした合成原油(SCO、Synthetic Crude Oil)によって伸び
ている。同国では、石油の生産量が消費量を継続的に上回っており、石油の純輸出国となってい
る(図 2 参照)。なお、オイルサンドおよびタイトオイルは、「非在来型原油」とも呼ばれている。
カナダは、主要な石油生産地が 3 つある。即ち、Alberta 州を中心としたオイルサンド産
地、カナダ西部堆積盆地(WCSB :Western Canada Sedimentary Basin)内の油田群およ
び大西洋の海洋油田群である。
2013 年実績では、Alberta 州
産が、カナダ全体の石油生産量
の 78%を占めた。同州の石油生
産量の約 80%は、オイルサンド
由来の石油であった。他注目す
べき地域は、石油生産量の 13%
を生産している Saskatchewan
(サスカチュワン)州と同国東
部の大西洋沿岸沖エリアである。
短期および長期的に、カナダ
は、世界の液体燃料需要の伸び
を満たす最大の供給国の 1 つと
して期待されている。2014 年 9
月の EIA(短期エネルギー見通
図 3 カナダの州区分図
2
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し)によれば、2014 年および 2015 年におけるカナダの石油生産量は、年平均 18 万 BPD
増えると予測されている(2014 年実績:前年比+31.5 万 BPD)。同時に、EIA(国際エネル
ギー展望)によれば、オイルサンドの生産拡大により、2040 年までに同国の総石油生産量は
670 万 BPD に達すると予測されている。
1.2.2 西部堆積盆地の在来型石油とタイトオイル
カナダの伝統的石油生産の中心地は、
WCSB 地域である(図 4 参照)。同盆地は
British Columbia 州から Manitoba 州と
Northwest 準州の一部までの広大な面積
に広がっている。
WCSB 地域
2006 年 WCSB 地域の石油生産量(在来
型石油+タイトオイル)
は、オイルサンド生
産量に抜かれてはいるが、カナダでは同地
域も重要な石油生産地域とされている。同
国国家エネルギー委員会の分析によれば、
同国の 2013 年石油生産量の内訳は、同地
域からの在来型の軽質原油が約 20%を占め
たと報告している。
図4
WCSB 地域
WCSB 地域の油田では、石油 増進回収技術が導入され、今後数年間は在来型石油生産量
の減衰率は下がると予想されている。特に、伝統的生産方法に代わり、水平掘削や水圧破砕
(Hydraulic Fracturing)のような先進回収技術の導入が、頁岩層からのタイトオイルの生産
量を増やしている。
なお、カナダでのタイトオイル生産が盛
んな 2 地域は、Bakken(バッケン)堆積層
(Saskatchewan 州の南部から Manitoba
州を横切って伸びる地域)および Cardium
(カルディウム)堆積層(Alberta 州)であ
る(図 5 参照)。
図 5 WCSB のタイトオイル堆積層
3
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1.2.3 海洋の在来型石油
カナダの海洋石油生産の多くは、Newfoundland
&Labrador 州の東部沿岸沖の Jeanne d'Arc(ジャン
ヌダルク)海盆の海上油田で行われている
(図 6 参照)。
2013 年の同国の海洋原油の生産量は 22.9 万 BPD で、
同国原油生産量合計の約 6%を占めた。
その大部分は Hibernia(ヒベルニア)油田からであ
る。1997 年 ExxonMobil が生産開始し、2013 年に
は 13.5 万 BPD 生産している。1981 年に発見され、
同社が操業している Hebron 油田は、約 7 億 bbl の重
質原油の推定可採埋蔵量を保有している。同開発プロ
ジェクトは、原油価格と技術的な問題によって見送ら
れてきたが、2017 年までの生産開始が期待されている。
Hebron 油田
図6
Jeanne d'Arc 海盆
Terra Nova 油田は、Suncor(カナダ)が主導する企業連合が操業している。同油田の産油量
は、過去 10 年間に大幅に減少し、2013 年は 3.8 万 BPD に過ぎなかった。
White Rose 油田は、Husky Energy(カナダ)が操業している。同油田は、ピーク生産時を大き
く下回り、2013 年は 5.6 万 BPD であった。2010 年 5 月 同社は減少量を相殺し、かつ油田延命
のため同油田の衛星油田の 1 つである North Amethyst 油田の生産を始めた。
カナダでは、海洋石油の探
査と生産は数多くの規制と法
律により制限されている。1972
年に施行された一時禁止令が、
太平洋沿岸沖での油田開発
(推定可採埋蔵量 98 億 bbl)を
制限している。また、海洋掘削
に関する連邦レビューは、北
極圏開発の進展を妨げてい
る。
しかし、ConnocoPhillips 、
Imperial Oil、Chevron など
図7 Beaufort Sea での探査エリア
の企業が北極圏 Beaufort Sea
での探査エリア確保に投資している(図7参照)。
4
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1.3 カナダ産原油の性状
いくつかの種類のカナダ産原油の平均的な性状を表1に示す。なお、上段の3原油は在来系原油
であり、下段の4原油は非在来型原油となる。
表1 カナダ産原油の代表性状
API 度
原油名
Mixed Sweet Blend *1
Light Sour Blend *2
Seal Heavy
Cold Lake*3
Western Canadian Select*3
Syncrude Sweet Premium*4
Suncor Synthetic H*4
40.9
39.1
20.7
21.0
20.9
32.4
19.4
硫黄
(wt%)
0.35
0.90
4.75
3.78
3.50
0.17
3.08
全酸価
(mgKOH/g)
--0.11
1.82
0.97
0.94
--3.53
残炭
(wt%)
1.3
2.5
9.2
10.4
9.8
未検出
0.8
蒸気圧
(psi)
----7.41
8.88
8.4
4.15
1.99
(注意)
*1: カナダ西部で産する在来型の軽質低硫黄原油を集合したもの
*2: Saskatchewan 州南東部と Manitoba 州南西部で産する在来型の軽質高硫黄原油を集合したもの
*3: 稀釈ビチューメン(Dilbit)、ビチューメンをコンデンセートなどの溶剤に溶かし希釈したもの
*4: 合成原油(SCO)、ビチューメンを分解処理し、在来型原油なみに品質調整したもの
1.4 カナダの製油所
2015 年 1 月の Oil & Gas Journal によれば、カナダには 17 の製油所が稼働しており、原油
精製能力合計は約 206 万BPD である(表2 参照)。なお、同国の製油所は、Alberta 州と Ontario
州の 2 州で約半数が立地している。
表 2 カナダの製油所一覧
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
原油
精製能力
万 BPD
操業会社
製油所名
Husky Oil Operations
Lloydminster
Prince George
8.2
1.2
Edmonton
Dartmouth
Nanticoke
Sarnia
Scotford
Sarnia
Edmonton
Sarnia
Montreal
Burnaby
Saint John
Come By Chance
Corunna
Levis
Regina
18.9
8.5
11.4
11.9
9.2
7.1
14.2
8.5
13.7
5.5
30.0
11.5
8.0
23.5
14.5
Imperial Oil
Shell Canada
Suncor Energy
Chevron
Irving Oil Limited Refining
SilverRange Financial Partners
Nova Chemicals
Valero Energy
Consumers’ Cooperative Refineries
205.8
合計
5
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1.5 石油の輸出入
2013 年 カナダの石油輸出は、約 97%が米国向けであった。同年 米国は、同国から原油と石
油製品を合わせて 310 万 BPD 輸入した。そのうち 260 万 BPD が原油(稀釈剤を含む)であり、
米国にとって同国は最大の海外原油の供給国となっている。2007 年から米国の総原油輸入量が
徐々に減少している一方、2013 年 同国産原油の輸入量は、10 年前に比べ 59%も増えている(図
8 参照)。
(単位:百万
(単位:百万
bbl)
bbl)
年
図
図 87 米国の原油輸入先推移
米国の原油輸入先推移
カナダ産原油は、同国西部の州から約 70%(180 万 BPD)が米国の中西部地域(PADD 2、
Petroleum Administration for Defense District)へ送られている(図 9 参照)。一方、米国のメ
キシコ湾岸エリア(PADD 3)の各製油所は、同国西部重質原油を処理するのに最適な装置群を
保有している。2013 年 PADD 3 地域各社は、同国産原油を 12.8 万 BPD 輸入した。
図 9 米国の PADD 区分図
(注意)米国は第二次世界大戦中に石油製品の配分を最適化するため国内を 5 分割した区分を言う。
6
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米国は、法規制(1975 年エネルギー政策・保存法)により、米国産原油の輸出を原則禁止してい
る。例外的にカナダは、米国産原油を輸入している国である。2013 年 米国から原油 13.3 万 BPD
および石油製品 41.5 万 BPD 輸入している。特に人口が密集している同国東部各州は、石油生産
量が少なく、米国からの原油および石油製品の輸入に依存している。
≪参考情報≫
なお、2015 年8 月 米国政府は、同国産原油のメキシコへの輸出を部分解禁することを認めた。
最大 10 万 BPD のシェールオイル由来の軽質原油およびコンデンセートとメキシコ重質原油を交
換する予定である。これは、米国内製油所が中東産原油を最適に処理できるようにした装置構成
であり、カナダと同様に重質油を求める米国内製油所の要請に応える例外措置と推測される。
1.6 石油のパイプライン輸送
1.6.1 概要
カナダの石油パイプラインは、生産地と同国東部、西部および米国石油精製の中枢部に接続し
ている。各パイプライン(Pembina、Plains Midstream、Spectra Energy、Access Pipeline、
Inter Pipeline 等)は、同国西部における最大級の国内パイプラインシステムとして機能している
(図 10 参照)。
図 10 北米大陸のパイプライン
7
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カナダ エネルギー・パイプライン協会(Canadian Energy Pipeline Association)の所属会社
が総延長約 22,000 マイル(約 35,400km)のパイプラインを運営し、330 万 BPD の石油を輸送し
ている。同協会の大手 3 社(Enbridge、Kinder Morgan、TransCanada)が輸出用パイプライン
の大部分を運営している。しかし、石油輸送量の増加分は、内陸部のパイプライン能力を超えるた
め、鉄道タンク車で輸送されている。
1.6.2 稼動中の原油輸出パイプライン
Enbridge 社は、カナダ最大の石油輸出パイプラインを運営している。Canadian Mainline と
Enbridge Mainline システムは、同国西部、米国 Montana 州および North Dakota 州からの石
油と他液体燃料合わせて 250 万 BPD を、同国西部、東部および米国の中西部へ輸送している。
Kinder Morgan 社は、Trans Mountain パイプ
ライン(総延長距離約 1,150km、輸送能力 30 万
BPD)を運営している。同パイプラインは、原油を北
米の西海岸(太平洋側)に輸送する唯一のパイプラ
インである。経路は、Alberta 州の Edmonton から
発し、Vancouver 近郊の多くの製油所および油槽
所に繋がっている(図 11 参照)。
図 11 Trans Mountain Pipeline
また同社は、国境を跨ぐ Expressパイプライン(総延長距離約1,260km、輸送能力28 万 BPD)
も運営している。同パイプラインは、米国 Wyoming 州の Casper で Platte パイプラインに接続し、
そこから Illinois 州まで延びている。
TransCanada 社は、Keystone パイプライン(総延
長距離約 4,180km、輸送能力 59 万 BPD)を運営し
ている。同パイプラインは、Alberta 州 Hardisty から
米国 Nebraska 州の Steele City へ延びている。
さらに Steele City で、米国中西部方面と米国メキシ
コ湾岸方面(Cushing 経由)の 2 系統に分岐してい
る(図 12 参照)。
Keystone
パイプライン
Keystone XL
パイプライン
また、同社は、米国 Oklahoma 州 Cushing と Texas
州の製油所群を接続する Gulf Coast Pipeline(総延長
距離約 780km、輸送能力 52 万 BPD)を認可後 2012
年 8 月に着工し、2014 年 1 月に稼動を開始した。
Gulf Coast
パイプライン
図 12
8
Keystone パイプライン他
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1.6.3 計画中の原油輸出パイプライン
2008 年 TransCanada 社(カナダ)は、Keystone パイプラインの延伸(Keystone XL)計画を
発表している。Keystone XL(総延長距離約 1,400km、輸送能力 83 万 BPD)は、Alberta 州
Hardisty と米国の Steele City を直接繫ぐものである(図 11 参照)。ただし、主に環境問題のため
オバマ大統領の認可が下りず、計画は長く中断している。
Kinder Morgan 社(カナダ)は、既設の Trans Mountain Pipeline と同じ用地内に、2 番目の
パイプライン(輸送能力59万BPD)を建設することによって、太平洋側向け輸送能力拡大を目指し
ている(図 11 参照)。これにより、輸送能力が 89 万 BPD まで増加することになる。同社は、カナダ
国家エネルギー委員会に申請書を提出し、2015 年後半に着工できることを期待している。
Enbridge 社(カナダ)は、西海岸の British Columbia 州 Kitimat 港を終点とする Northern
Gateway Pipeline プロジェクトを進めている。同プロジェクトは、原油パイプライン(総延長距離約
1,177km、輸送能力 52.5 万 BPD)およびコンデンセート用パイプライン(輸送能力 19.3 万 BPD)
を敷設するもので、2018 年に稼動開始の予定である。なお、コンデンセート用パイプラインは、
Alberta 州に戻す(主用途:オイルサンド希釈用)ためのもので、原油送油と逆の流れになる。
カナダの西海岸へのパイプライン能力の増強(増量輸送能力 原油 111.5 万 BPD 、コンデンセ
ート 19.3 万 BPD)は、アジア各国への重要なインフラを提供することになる。しかし、これらのプロ
ジェクトは、沿線住民の反対運動を克服しなければならない。特に、British Columbia 州におい
て、パイプラインからの漏油リスクに関する懸念を払拭する努力が必要となる。
1.7 石油の鉄道輸送
カナダ西部におけるオイルサンド由来原油の供給量の
急増は、現状のパイプライン能力およびパイプライン企業
の拡大努力を遥かに上回っている。そのため、既に整っ
ているインフラとして、タンク車による鉄道輸送が即効性
のある代替手段となっている(写真 1 参照)。
2013 年 鉄道輸送された原油量は、20 万 BPD に達
写真 1 タンク車イメージ
している。そのうち、同国から米国へ 12.8 万 BPD が輸
(出所:Wikipedia)
出された。米国内での行き先はメキシコ湾岸地域(PADD 3)へ 45%、東海岸(PADD 1)へ 44%、
西海岸(PADD 5)へ 9%となっている。
カナダ石油生産者協会(CAPP 、Canadian Association of Petroleum Producers)は、2016
年までにカナダ産原油の鉄道輸送量が最大 70 万 BPD に達すると予測している。現在の鉄道輸
送能力は30 万BPD と推定されており、2015 年までに100万BPD に能力アップする計画である。
9
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1.8 石油の海上輸送
カナダの輸入基地は、東海岸の New Brunawick 州 Canaport 原油受入基地がある。同基地
は、Irving Oil(カナダ)が建設し 1970 年に開業している。同基地は、東海岸では唯一の ULCC タ
ンカーが着桟できる港であり、原油貯蔵能力は 600 万 bbl(約 954,000kℓ)である。同基地に受け
入れた原油は、近隣の Irving Oil 社 Saint John 製油所(30 万 BPD)で精製されている。
2. オイルサンド
2.1 概要
オイルサンドは世界中に存在するが、確認埋蔵量が最大の地域はカナダの Alberta 州である。
なお、ベネズエラのオリノコ盆地にも大規模なオイルサンド堆積層がある。また、小規模ながらロシ
ア、米国、マダガスカル、アルバニア、トリニダードトバゴおよびルーマニアでもオイルサンド堆積
層が発見されている。
カナダ Alberta 州には、3 つのオイルサンド地帯(Athabasca、Peace Rive、Cold Lake)
がある(図 13、14 参照)。以前は Alberta 州のオイルサンド由来原油は、米国のタイトオイ
ル生産コストより高価であった。しかしながら、オイルサンドから液体燃料を生産するノウ
ハウと技術が向上するにつれ抽出コストが下がってきている。2013 年 同国統計局は、原油
生産量合計の約 28%が合成原油(SCO)であり、約 30%が粗ビチューメンであったと報告し
ている。
図14 Alberta州のオイルサンド堆積層
図 13 Alberta 州のオイルサンド地帯
10
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2.2 オイルサンドの構造
オイルサンドは、水で囲まれた砂粒や粘土を半固体
状のビチューメンの薄い膜が覆っている状態で発見さ
れる(図 15 参照)
。
このオイルサンドから抽出されたビチューメンは重
質で粘度が高く、パイプラインに流すためには、下記
2 種類の方法を選択する必要がある。
・コンデンセートまたは他の軽質油で希釈する
・アップグレーダーと称する複合処理装置によって、
軽質で硫黄分の少ない合成原油(SCO)にアップグ
レードする。
図 15 オイルサンドの構造
2.3 オイルサンドの採掘方法
オイルサンドを採掘するには、2 つの方法(露天掘り法、地下掘削法)がある。
露天掘り法の場合、採掘土はビチューメンを分離するため、現場からトラックで処理施設
に運ばれる。従来、同採掘法が主流であったが、そのシェアはここ数年減少している。理由
は、地表近くにあったビチューメン資源が採り尽され、同採掘法では地下深くまで掘削は困
難なためである。
そこで近年、主に地下掘削法が採用されている。現場抽出技術を適用した地下掘削法は、
地下の堆積層に水蒸気を連続して圧入し、オイルサンド層内のビチューメンの流動性(低粘
度化)を持たして、抗井を通して地表へポンプアップするものである。
主な現場抽出技術として、水蒸気支援重力排油法(SAGD 、Steam-Assisted Gravity
Drainage)および水蒸気刺激サイクル法(CSS 、Cycle Steam Stimulation)がある。
SAGD 法は、上下に並行して 2 本の井戸を掘削する。
上部の井戸へは、ビチューメンを柔らかくして動き易く
するため水蒸気を連続的に圧入する。そして、重力によ
り下部の井戸へ落ちてくる溶解したビチューメンを熱水
とともにポンプアップする採掘法である。同法は、井戸
が 2 本必要なため資本投資額が大きくなるが、ビチュー
メンの回収率が 50〜70%と高くなるメリットがある(図
16 参照)
。
図 16 SAGD 法の断面図
11
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CSS法では、必要な井戸は1本のみである。その井戸を通
して、ビチューメンの回収は下記2 段階で行われる。なお同
法は、オイルサンド層の薄い堆積層に適している。また、同
法はSAGD法より資本投資金が小さくなるが、ビチューメン
の回収率は低くなる(図17参照)
。
第1段階:数週間にわたり水蒸気を圧入し、ビチューメンを
温めて流動化する。その後、水蒸気圧入を停止する。
第2段階:同じ井戸から軟らかくなったビチューメンを逆方
向に抜き出す。
図17 CCS法の断面図
これらの2段階で1サイクルを構成している。一旦、ビチューメンを抜き出した後、この様な
サイクルを繰り返していくことになる。
2.4 合成原油(SCO)の製造工程
オイルサンドの掘削から合成原油(SCO)の製造までの工程を表 3 に記す。
表 3 SCO の製造工程
1
2
3
4
工程
内容
掘削
①オイルサンド層の表面に付着している小石・砂・粘土などを除去する。
②ショベルトラックでオイルサンド層を掘削する。
③オイルサンドに水を混ぜてスラリー状にし、ポンプで抽出設備へ送る。
抽出
①スラリーを一次分離器に投入する。
②ビチューメンが泡状となって表面に浮き上がってくる。
③泡状のビチューメンをナフサで希釈し、遠心分離機にかけ液体と固体に
分ける。
①液体をコーカーで熱分解または LC ファイナーで水素化分解する。
アップ ②炭化水素ガス・ナフサ・軽油などが生成する
グレード ③液状生成物を水素化処理装置に送り、硫黄化合物や窒素化合物などを除
去しクリーンアップする。
混合
貯蔵
出荷
①クリーンアップされた各成分は混合され、低 S 分の合成原油(SCO)と
なる。
②SCO はパイプライン経由で、
カナダ全土および米国の製油所へ送られる。
12
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2.5 オイルサンド・プロジェクト
現在、Alberta 州のオイルサンド地帯では、進行中または計画中の複数のオイルサンド・プロジ
ェクトがある。開発業者ごとにその概要を紹介する。
(1) Syncrude Canada(カナダ、Fort McMurray)
Syncrude Canada は、同州 Fort McMurray の北
約 40km の Mildred Lake 地区と Aurora 地区プロジ
ェクトにおける、採掘とアップグレーディングの合弁事
業を主導している。なお、同社は、Canadian Oil
Sands (36.74%)、Imperial Oil(25%)、Suncor
Energy(12%)、Sinopec(9.03%)、Nexen(7.23%)、
Mocal Energy(5%)、Murphy Oil(5%)の合弁会社
である(図 18 参照)。
Mildred Lake
Fort Hills
同社は、2023 年完成予定の Mildred Lake 鉱床の
拡大掘削(18.4 万 BPD)を申請中である。一方、
Aurora 鉱床の South Train-1 および South Train-2
は、それぞれ 10 万BPD 生産拡大する認可を受領して
いる。South Train-1 は、2 年以内に稼動開始する予
定であるが、South Train-2 は未定である。
図 18
Alberta 州のオイルサンド地帯
(2) Suncor Energy(カナダ、Calgary)
2014 年 Suncor Energy は、Total と合同で Fort Hills 鉱床(Athabasca 地域に位置する未開
発のオイルサンド堆積層)の開発に着工した。同プロジェクトは早ければ 2017 年第 4 四半期に第
一次生産を始め、その後 1 年以内に計画生産能力の 90%に当たる 18 万 BPD に達する予定で
ある。同鉱床の寿命は、計画生産能力で約 50 年と予想されている。
(3) Shell Albian Sands(カナダ、Calgary)
Shell Albian Sands は、Athabasca プロジェクトの所有者かつ操業者である。なお、同社は、
Shell Canada(60%)、Chevron Canada(20%)、Marathon Oil Canada(20%)の合弁会社で
ある。同プロジェクトは、Fort McMurray の北約 75km の Muskeg River 鉱床(15.5 万 BPD)と
Jackpine 鉱床(10 万 BPD)を含んでいる。同社は、両鉱床より、カナダの石油生産量の 17%を生
産している。
13
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(4) Canadian Natural Resources(カナダ、Calgary)
Canadian Natural Resources は、多くのプロジェクトを抱え
ており、主要 3 件を紹介する(図 19 参照)。
・Horizon プロジェクト:Fort McMurray の北約70km に位置
し、採掘とアップグレーディング装置を統合したものである。
第 1 フェーズでは軽質で硫黄分の少ない SCO を最大 13.5
万 BPD 生産可能となる。同プロジェクトは、今後数年間に渡
りプロセスの改良と拡張を行うとしている。
・Primrose/Wolf Lake プロジェクト:Bonnyville の
北約 65km に位置し、12 万 BPD の能力を有する。
図 19 Canadian Natural Resources
の権益エリア(青色部)
・Kirby プロジェクト:Lac La Biche の北東約 85km
に位置し、第 1 フェーズの操業を開始した。同プロジェクトは、2017 年と 2022 年に拡大する計
画を立てている。
(5) Imperial Oil(カナダ、Calgary)
Imperial Oil は、Cold Lake プロジェクト(最大級のオイルサンドプロジェクトの 1 つ)を遂行して
いる。現在の能力は 14 万 BPD であるが、さらに 4 万 BPD 拡大の工事中である。また、同社は、
Kearl プロジェクトの採掘(11 万 BPD)も実施しており、さらに 2015 年内に 11 万 BPD の拡大を
目指している。さらに同社は、Aspen プロジェクト(4.5 万 BPD)の認可も取得している。
(6) Cenovus(カナダ、Calgary)
Cenovus は、ConocoPhillips と合同で 2 件の大型プロジェクトを実施している。
・Foster Creek プロジェクト:現在の生産量は約 12 万 BPD だが、複数の追加フェーズの開発
が予定されている。
・Christina Lake プロジェクト:現在の生産量は約 13.88 万 BPD だが、最大 15 万 BPD まで
拡大可能である。
(7) Devon Canada (カナダ、Calgary)
Devon Canada は、Jackfish プロジェクトを実施している。2 つのフェーズは完了し、もう 1 つの
フェーズは工事中である。各フェーズの能力は 3.5 万 BPD である。Pike プロジェクトは、現在規制
当局に承認申請中である。同プロジェクトは 3 フェーズで構成されており、各フェーズの能力は 3.5
万 BPD である。
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(8) CNOOC (中国)
Nexen を買収した中国海洋石油総公司(CNOOC)は、Long Lake プロジェクトを実施している。
同プロジェクトはビチューメンを 7.2 万 BPD 生産する SAGD 施設を含んでおり、稼動中のアップ
グレーダーから 5.9 万 BPD の SCO が生産されることになる。Long Lake の次のフェーズは 8 万
BPD の能力で計画されている。
(9) ConocoPhillips(米国)
ConocoPhillips は、Total E&P Canada と合弁で、2007 年に Surmon プロジェクトの第 1 フ
ェーズの生産(約 3 万 BPD)を開始した。現在第 2 フェーズの生産拡大工事を実施中で、2015 年
内に生産開始(13.6 万 BPD)の予定である。また同社は、Cenovus と合弁で、Christina Lake、
Foster Creek および Narrows Lake プロジェクトも遂行している。
(10) Husky Energy(カナダ、Calgary)
Husky Energy(カナダ最大の総合エネルギー企業)は、Sunrise Energy プロジェクトお
よび Tucker プロジェクトを進めている。
・Sunrise Energy プロジェクト:2014〜2020 年間に 3 段階で開発される。当初能力は 6 万
BPD で、最終的な能力は 21 万 BPD で計画されている。SAGD 法を適用し、第 1 段階の
生産量は約 6 万 BPD、現在は第 2 段階のエンジニアリング業務を実施中である。同プロジ
ェクトは、Fort McMurray の北東約 60km に位置し、世界最大級のオイルサンド鉱床(推
定埋蔵量 37 億 bbl)である。
・Tucker プロジェクト:Cold Lake の北西約 30km に位置し、Clearwater と Grand Rapids
堆積層からオイオルサンドを採掘(3 万 BPD)している。2006 年 11 月に生産開始、現在
は坑井の操業と施設の最適化を行っている。規制当局は追加の掘削と開発を認可したとこ
ろである。
(11) MEG Energy(カナダ、Calgary)
MEG Energy は、下記 2 件のプロジェクトを進めている。
・Christina Lake 同プロジェクトは、Fort McMurray の南約 150km に位置し、2008 年
の第 1 段階が 3,000BPD で稼動し始め、2009 年の第 2 段階で 2.2 万 BPD、2013 年後半
の 2B 段階で 3.5 万 BPD それぞれ増え、合わせて 6 万 BPD 生産している。第 3 段階は
15 万 BPD 加えてプロジェクト総生産能力を 21 万 BPD とするものである。
・Surmont プロジェクトは、Fort McMurray の南約 80km に位置し、SAGD 法による生
産(約 12 万 BPD )を実施している。
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(12) Brion Energy (中国)
Brion Energy(中国石油天然ガス有限公司の子会社)は、Athabasca Oil Sands(カナダ)から
MacKay River および Dover プロジェクトの権益の 40%を買収した。同社は、2 つのプロジェクト
の合計生産目標を 40 万 BPD としている。しかしながら現在、いずれのプロジェクトも商業規模の
生産を行っていない。
・MacKay River プロジェクト:同プロジェクトは、
Fort McMurray の北約 30km に位置し、
ビチューメンの可採埋蔵量は 17 億 bbl と見られ、50 年超の生産寿命があると予想されてい
る。SAGD 技術を採用し、2015 年内に 3.5 万 BPD で稼動開始する予定で、最終的に 15 万
BPD まで拡大する計画である。
・Dover プロジェクト:同プロジェクトは、Fort McMurray の北約 95km に位置し、ビチ
ューメンの推定埋蔵量が 40 億 bbl で、50 年超の生産寿命があると予想されている。SAGD
技術を採用し、設計生産能力は 25 万 BPD である。2014 年 4 月に規制当局の認可を受領し
たところである。
(13) Statoil(ノルウェー)
Statoil は、Athabasca 地域の Leismer および Corner プロジェクトに焦点を合わせている。同
社は、2011 年に開発認可を獲得している。現在 同社は、Leismer 鉱床で 1 万 BPD の実証運転
中だが、最終的に両鉱床合わせて 8 万 BPD まで拡大する計画である。
(14) Sunshine Oil Sands(カナダ、Calgary)
Sunshine Oil Sands は、3 件のオイルサンド・プロジェクトを発表した。それらは Athabasca 地
域の Legend Lake、Thickwood および West Ells プロジェクトで、将来の合計生産能力 29 万
BPD を目指している。しかしながら、各プロジェクトの初期段階での生産能力は 2 万 BPD 以下と
なっている。
(15) Total(フランス)
Total は、
規制当局から Fort McMurray の北西に位置する Joslyn North 鉱床
(10 万 BPD)
の採掘認可を取得した。しかし、同プロジェクトはコスト高のため頓挫している。
3. まとめ
カナダは、2013年時点で石油確認埋蔵量が世界第3位、生産量では世界第5位の石油輸出
大国である。特に同国は、石油確認埋蔵量の約97%がオイルサンドという特徴がある。同国
産原油の生産量は、近年拡大してきている。なお、同国で生産された原油は、パイプライン
および鉄道を経由して大半が米国に輸出されており、近年その量も急増している。
カナダは、さらなる輸出量の増大に対応するため、米国向けKeystone XLパイプライン計
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画を進めたいが、環境問題からオバマ大統領の認可が出ず計画は長く中断している。一方、
現在 太平洋沿岸の輸出港向けパイプラインは、唯一 Trans Mountain Pipeline しか稼働
していない。同国では、太平洋沿岸港向けに2件の新パイプライン建設計画があり、これら
プロジェクトが完成すると、同国産原油が日本を含むアジア向けに輸出が開始される可能性
がある。仮に、同国産原油が相当量安定供給されることになれば、アジア地域各国の中東依
存度低減に寄与する可能性がある。
カナダのオイルサンドは、同国Alberta州に大規模な堆積層がある。オイルサンド開発プ
ロジェクトは、多数あるが最近の原油価格急落が、その開発スピードを抑制する懸念がある。
今後の原油価格動向および同国のオイルサンド開発動向について注視する必要がある。
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