(回覧用は5人に1枚の割合で配付しています。) 回覧 主な勧告等の内容は次のとおりです。 2015年8月10日 №1514 8月6日人事院報告・勧告 月例給・一時金 2年連続で引上げ 発 行 所 名古屋市中区三の丸3-2-1 愛知県東大手庁舎4階 愛知県職員組合 www.aichikenshoku.gr.jp [email protected] 代 表 052-951-4036 F A X 0120-930-340 財政部 052-212-8034 組織部 052-212-8032 政策部 052-212-8033 2年連続 引上げ 人事院は、8月6日に、今年度の国家公務員 に対する給与勧告等を行いました。 月例給を、0.36%・1,469円、一時金を0.1月 引き上げ、2年連続で月例給・一時金ともに引 上げ勧告となりました。 官民較差の解消は、俸給表の改定で行います が、昨年同様、若年層を中心に改善する一方、 「給与制度の総合的見直しにより、高齢層にお ける官民の給与差が縮小している」として、引 上げ改定を行うなど、職員全体に及ぶ俸給表の 改定を勧告しました。 また、現在、若年層を除く多くの職員が、4 月実施の「給与制度の総合的見直し」で、27年 3月時点の俸給を基礎とした現給保障がされ、 ◆ ① <給与勧告のポイント> 月例給、ボーナスともに引上げ 今回の引上げ改定が実支給額の引上げに反映し ないため、28年4月改定の地域手当の一部(0.5 ∼2%)を本年4月に遡及して引き上げるとし ています。 また、働き方の大きな改革として、国におい て、試験研究機関や専門職の職員に限定して実 施されているフレックスタイム制について、 「原則として全ての職員を対象に拡充すること が適当」と勧告しました。 組合は、10月に予定される県の人事委員会勧 告に向けて、国を上回る賃金水準の改善やフレッ クスタイム制の慎重な検討など、本県の実態を 反映した報告・勧告を求め、人事委員会要請・ 署名行動に取り組んで行きます。 <勤務時間に関する勧告のポイント> 民間給与との較差(0.36%)を埋めるため、俸 給表の水準を引き上げるとともに、給与制度の ○ フレックスタイム制の適用を希望する職員か 総合的見直しにおける地域手当の支給割合を引 ら申告が行われた場合、公務の運営に支障がな 上げ い範囲内において、始業及び終業の時刻につい ② ボーナスを引上げ(0.1月分)、民間の支給状 況等を踏まえ勤勉手当に配分 ◆ 給与制度の総合的見直し 平成28年度において実施する措置 ① 地域手当の支給割合の引上げ ② 単身赴任手当の支給額の引上げ て職員の申告を考慮して、勤務時間を割り振る ○ 組織的な対応を行うために全員が勤務しなけ ればならない時間帯(コアタイム)等を長く設定 ∼配偶者に係る扶養手当、自宅住居手当等据え置き ◆官民較差 ∼国家公務員を対象に較差配分 0.36%(1,469円)の較差解消について、俸給 表の改定や地域手当などで行います。 昨年は、初任給(行(一)ベース)を2,000円引 き上げるなど、若年層を中心に引き上げる一方、 50歳台後半層職員の俸給を据え置きました。 今年も、初任給について、2,500円引き上げる など、若年層に厚く配分したものとしています が、昨年より較差が上回ったことや、今年4月 に実施した、「給与制度の総合的見直し」によ り、「高齢層職員における官民の給与差が縮小」 することを踏まえ、高齢層職員や再任用職員の 俸給表も改定されるなど、国家公務員全体に較 差が配分されます。 一方、「給与制度の総合的見直し」により、 俸給表水準の引き下げ(平均▲2%)がされ、 現在、若年層を除く多くの職員は、27年3月時 点の俸給を基礎とした現給保障がされています。 そのため、俸給表の引き上げ改定が行われて も、実支給額が増加しないことになるため、地 域手当の支給割合について、「給与制度の総合 的見直し」における、平成28年度以降の改定分 の一部を、今年4月に遡及して引き上げるとし ています。 ※ ◆一時金 ∼昨年同様、勤勉手当に積み増し 一時金について、民間企業のボーナス状況を 反映し、支給月数が引き上げられましたが(4.1 月→4.2月)、「民間の考課査定分に比べ公務に おける勤勉手当の比率が低い」として、昨年同 様、勤勉手当の月数増にあてています。 の職員に拡充することが適当」とし、28年4月 実施を勧告しました。 現在、国家公務員のフレックスタイム制の対 象は研究職や専門職に限られており、約1200人 (一般職全体:27万8千人)が対象になってい ます。政府は超過勤務の縮減や業務効率の向上 のため、対象拡大に向けた検討を人事院に要請 していました。 (裏面に続く) フレックスタイム制のイメージ 割振り単位期間(4週間。育児・介護職員については1∼ 4週間)の中で1週間 当たりの勤務時間数が38時間45分となるように割り振る(4週間の場合155時間) 1週間当たりの勤務時間数は、通常の勤務と変わらない 通常の勤務 (1日7時間45分) コアタイムは全員が勤務 フレキシブルタイムは、その範囲内で、育児や 介護等を含めた職員の様々な事情に応じて、 ・ 勤務時間帯を早める(遅らせる)こと ・ 1日の勤務時間を短く(長く)して、その分、 他の日の勤務時間を長く(短く)すること 等が可能 拡充するフレックスタイム制 ①一般の職員 フレキシブルタイム 育児又は介護を行う職員に係るフレックスタ イム制は、より柔軟な勤務形態となる仕組み 配偶者の扶養手当をめぐり、昨年10月の経済 諮問会議で「女性の就労意欲を削ぐ」などの意 見が出され、政府は人事院に見直し要請をして いました。 今調査で、人事院は、配偶者に係る手当を見 直す予定の有無などを調べ、トヨタ自動車が将 来的に一律廃止する方針を示していたものの、 「民間企業における家族手当の見直し動向や、 税制及び社会保障制度に係る見直しの動向等を 注視しつつ、扶養手当の支給要件等について、 必要な検討」とするに留まりました。 また、賃貸に係る住居手当(月額2万7千円 上限。本県も同額)について、民間支給額との 較差や、公務員宿舎の削減、使用料の段階的引 き上げが進められており、見直しの可能性が指 摘されていましたが、改定は見送られました。 一方、再任用職員の処遇改善として、給与水 準の改善や、扶養手当や住居手当などの生活関 連手当の支給を組合は求めていましたが、「民 間給与の再雇用者の給与の動向や各府省におけ る再任用制度の運用状況等を踏まえ、引き続き 検討していきたい」とし、改定はしませんでし た。 給与制度の総合的見直しでは、俸給表水準の引 ◆公務におけるフレックスタイム制の拡充 き下げに伴い、地域手当の級地区分を増設して7 働き方の大きな改革として、始業・終業時間 区分とし、それぞれ支給割合を30年3月までに段 を職員の事情に応じて変更できるフレックスタ 階的に引き上げるとしていましたが、28年で完了。 イム制の対象となる国家公務員を、「原則全て するなど、適切な公務運営の確保に配慮 ○ ◆その他手当 コアタイム(注1) フレキシブルタイム(注2) 毎日5時間 ②育児・介護職員 フレキシブルタイム コアタイム 毎日2時間以上4時間30分以下 フレキシブルタイム (注1)…全員が勤務しなければならない時間帯 (注2)…始業及び終業時刻を設定できる時間帯 勧告によれば、「一般職員」と「育 児・介護職員」の2つの勤務形態に分 け、それぞれ割り振り単位期間(4週 間。「育児・介護職員」は1∼4週間) の中で、1週間当たりの勤務時間が38 時間45分となるように割り振るとして います(4週間の場合155時間)。 全職員が勤務するコアタイム、始業 及び就業時間を設定できるフレキシブ ルタイムがあり、一般職員のコアタイ ムは5時間としていますが、育児・介 護職員は「より柔軟な勤務形態とする」 とし、コアタイムを短縮(2時間以上 4時間半以下)するとともに、1週間 のうちに勤務しない日を設けることも 可能にするとしています。 ハローワークや税務署など、窓口業 務がある部署はフレックスタイム制が なじまないとし、利用者がどこまで広 がるか、未知数と言えます。 なお、その他報告で、改正労働安全 衛生法に基づき、国家公務員のメンタ ルヘルス対策を強化するため、「スト レスチェック制度」の導入が言及され ています。 ◆国を上回る賃金水準の改善を求める フレックスタイム制の慎重な検討を求 める 10月上旬には県人事委員会の報告・ 勧告が出される予定です。 組合は、国を上回る賃金水準の改善 や、フレックスタイム制の慎重な検討 など、本県の実態を反映した報告・勧 告を求め、今後、人事委員会要請、署 名行動に取り組んで行きます。 人事院勧告のポイントや人事委員会 要請のポイント、取り組み内容につい て、資料を発行していきます。 国家公務員の改定俸給表について、 後日組合ホームページに掲載します。 クスタイム制を適用することができる。交替制等勤 務職員その他業務の性質上特定の勤務時間で勤務す ることを要する職員として人事院規則で定める職員 Ⅰ 給与勧告制度の基本的考え方(略) は、新たなフレックスタイム制の対象から除外 (2) 適用に当たっての考え方 Ⅱ 民間給与との較差等に基づく給与改定 ○ 希望する職員には可能な限り適用するよう努め Ⅲ 給与制度の総合的見直 し 1 民間給与との比較 ることが基本。なお、業務の性質上適用が困難な 1 給与制度の総合的見直しの概要 約12,300民間事業所の約50万人の個人別給与を実地 場合、必要な体制を確保できない場合等、公務の 国家公務員給与における諸課題に対応するため、 調査(完了率87.7%) 運営に支障が生じる場合には適用ができない 昨年の勧告時において、俸給表や諸手当の在り方を <月例給> 公務と民間の4月分給与を調査し、主な ○ 適用する場合には、公務の運営に支障が生じな 含めた給与制度の総合的見直しを実施することとし、 給与決定要素である役職段階、勤務地域、学歴、年 い範囲内で、当該職員の申告を考慮しつつ、勤務 具体的な措置の内容及び実施スケジュール等の全体 齢の同じ者同士を比較 時間帯や勤務時間数を割り振る。育児又は介護を 像を示し、給与法の改正により、本年4月から本格 ○民間給与との較差 1,469円 0.36% 行う職員については、できる限り、当該職員の申 的に実施。今後、諸手当の見直し等について、人事 〔行政職一)・・現行給与408,996円 平均年齢43.5歳〕 告どおりに割り振るよう努めることが適当 院規則の改正により段階的に実施し、平成30年4月 〔俸給280円 地域手当1,156円 はね返り分(注)33円〕 3 フレックスタイム制を活用していくための留意点 1日に完成 (注)俸給等の改定に伴い諸手当の額が増減する分 ○ 一人一人が責任感と自律心を持って業務を遂行 2 平成28年度において実施する事項 <ボーナス> 昨年8月から本年7月までの直近1年 することにより、これまで以上に効率的な仕事の (1) 地域手当の支給割合の改定 間の民間の支給実績(支給割合)と公務の年間の支給 進め方やより柔軟な働き方が推進され、一層効率 平成28年4月1日から給与法に定める支給割合 月数を比較 的な行政サービスを提供 に引上げ ○民間の支給割合 4.21月(公務の支給月数4.10月) ○ フレックスタイム制の実施に伴い超過勤務が増 (2) 単身赴任手当の支給額の改定 2 給与改定の内容と考え方 加しないようにする必要があるのみでなく、超過 基礎額を平成28年4月1日から4,000円引上げ、 <月例給> 勤務を縮減する方向での働き方の推進が重要 30,000円に改定 (1) 俸給表 4 フレックスタイム制の拡充の実施時期 加算額の限度について、基礎額の引上げを考慮し ① 行政職俸給表(一) 平成28年4月1日から実施 て、平成28年4月1日から12,000円引上げ、70,000 初任給は、民間との間に差があることを踏まえ、 円に改定 1級の初任給を2,500円引上げ。若年層について ◆ 公務員人事管理に関する報告の骨子 ※ 広城異動手当は、給与法の改正により、平成28年4月 も同程度の改定。その他は、給与制度の総合的見 1 人材の確保及び育成(略) 1日以後に異動した職員に係る支給割合が、異動前後の 直し等により高齢層における官民の給与差が縮小 2 柔軟で多様な働き方の実現と勤務環境の整備 官署間の距離が300km以上の場合は10%に、60km以上300km することとなることを踏まえ、それぞれ1,100円 (1) フレックスタイム制の拡充 未満の場合は5%に引上げ の引上げを基本に改定(平均改定率0.4%) 適切な公務運営の確保に配慮しつつ、原則とし ② その他の俸給表 行政職(一)との均衡を基本 て全ての職員を対象にフレックスタイム制を拡充 ◆ 勤務時間に関する勧告の骨子 に改定。指定職俸給表は行政職(一)の引上げを踏 (勤務時間法の改正を勧告) 1 フレックスタイム制の拡充の必要性 まえ、各号俸について1,000円引上げ (2) テレワークの推進 ○ 近年、ワーク・ライフ・バランスの重要性につ (2) 初任給調整手当 テレワークを時間単位で利用しやすくするため いての意識が我が国全体で高まっており、価値観 医療職俸給表(一)の改定状況を勘案し、医師の処 の措置を講ずるとともに、勤務時間管理、服務管 やライフスタイルの多様化とともに働き方に対す 遇を確保する観点から、所要の改定 理等の在り方等について検討 るニーズが多様化 (3) 地域手当 (3) 長時間労働慣行の見直し ○ 「国家公務員の女性活躍とワークライフバラン 給与制度の総合的見直しを円滑に進める観点から、 ・ 事前の超過勤務命令等の勤務時間管理の徹底、 ス推進のための取組指針」(平成26年10月)の中で、 支給割合について給与制度の総合的見直しによる見 管理職員の意識改革を含めた業務の合理化・効 各府省等における適切な公務運営を確保しつつ、 直し後の支給割合と見直し前の支給割合との差に応 率化等の推進による超過勤務の縮減 幅広い職員がより柔軟な働き方が可能となるよう じ、0.5∼2%引上げ ・ 超過勤務の多い職員の健康保持への配慮、業 なフレックスタイム制の導入について、本院に対 <ボーナス> 務の平準化や人員配置の工夫等に努める必要 し、検討の要請 民間の支給割合に見合うよう引上げ 4.10月分→4.20 (4) 仕事と家庭の両立支援の促進 ○ 職員に柔軟で多様な勤務形態の選択肢を用意す 月分 ・ 幹部職員からの働きかけ等による男性職員の ることは、職員がその能力を十分に発揮し、高い 民間の支給状況等を踏まえ、勤務実績に応じた給与 両立支援制度の活用促進 士気をもって効率的に勤務できる環境を整備する を推進するため、引上げ分を勤勉手当に配分 ・ フレックスタイム制の活用状況を見ながら、 こととなり、公務能率の一層の向上にも資する。 (一般の職員の場合の支給月数) 育児のための両立支援策等の拡充について検討 また、職員の仕事と育児や介護等との両立を推進 6月期 12月期 ・ 民間の介護休業制度の見直しの動向も考慮し するとともに、人材確保にも資する つつ、介護体暇等の在り方について検討 1.225月 1.375月 2 フレックスタイム制の拡充の概要等 期末手当 (支給済み) (改定なし) (5) 心の健康づくりの推進 (1) 概要 27年度 心の不調者の発生を未然に防止する1次予防を ○ 原則として全ての職員を対象とし、適用を希望 0.75月 0.85月 勤勉手当 強化するため、各府省と連携しうつ準備を進め、 する職員から申告が行われた場合、公務の運営に (支給済み) (現行0.75月) ストレスチェック制度を導入 支障がない範囲内において、始業及び終業の時刻 28年度 期末手当 1.225月 1.375月 (6) ハラスメント防止対策 について職員の申告を考慮して、4週間ごとの期 0.80月 0.80月 以降 勤勉手当 職員が相談しやすいセクハラの苦情相談体制の 間につき1週間当たり38時間45分となるように当 充実を図るとともに、パワハラに関する啓発資料 該職員の勤務時間を割り振ることができる <実施時期等> の配布等、意識啓発を一層推進 コアタイムは、月曜日から金曜日までの毎日5 ・月例給:平成27年4月1日 3 高齢層職員の能力及び経験の活用(雇用と年金の接続) 時間設定 ・ボーナス:法律の公布日 平成23年の意見の申出を踏まえ、適切な措置が請 ○ 育児又は介護を行う職員については、割振り単 3 その他の課題 じられる必要。公務の再任用は短時間勤務中心であ 位期間を1週間から4週間までの範囲内において選 (1) 配偶者に係る扶養手当 り、民間同様のフルタイム中心の勤務実現を通じた 択して設定できるとともに、日曜日及び土曜日に加 本年の調査の結果、民間では、配偶者に対して 再任用職員の能力・経験の活用が必要。このため、 えて週休日を1日設けることができる 家族手当を支給し、配偶者の収入による制限を設 定員事情や人員構成の特性等を踏まえ計画的な人事 コアタイムは、毎日2時間以上4時間30分以下 ける事業所が一般的。今後とも、民間企業におけ 管理に努める等一層の工夫が必要。本院としては関 の範囲内で設定 る家族手当の見直しの動向や、税制及び社会保障 連する制度を含め適切な措置がとられるよう引き続 ○ 現行のフレックスタイム制の適用対象とされて 制度に係る見直しの動向等を注視しつつ、扶養手 き必要な対応 いる職員についても、その申告により新たなフレッ 当の支給要件等について、必要な検討 ◆ 27年度人事院勧告・報告の骨子 (2) 再任用職員の給与 民間企業の再雇用者の給与の動向や各府省にお ける再任用制度の運用状況等を踏まえ、引き続き、 その在り方について必要な検討
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