「うらしま太郎・つくし君」通信

2016 年 2 月号
2 月 22 日発行 Vol.14
高齢者疑似体験
「うらしま太郎・つくし君」通信
発
理
行:WAC事務局
事:服部 万里子
春の陽気が待ち遠しい今日この頃、WAC 会員の皆さまは如何お過ごしでしょうか。
春は「うらしま太郎」が、新入社員研修などで活躍します。新年度も多くの方に、高
齢者疑似体験を行っていただきたいと考えております。皆さまの体験研修などのご報
告も、ぜひお待ちしております!
オーストラリア視察旅行
「うらしま太郎」をシルバーチエーン最高経営責任者が体験!
1セットを寄贈!!
WAC は2015年9月5日から12日、オーストラリアの最新高齢者福祉を視察するため、パ
ースとシドニーを訪問しました。西オーストラリア州最大の在宅看護サービスを提供する非営利
団体が、シルバーチエーンです。建国 100 余年と言われるオーストラリアで、100 年以上の
歴史を持っています。毎日 24 時間、週 7 日営業。3000 人のスタッフと
400 人のボランティアが毎年 8 万人を超える人々を支援しており、創成期
は、看護サービスを貧しい人に提供するサービスから開始しています。今で
は、『できるだけ入院しないで在宅で、入院したら早く自宅に戻ること』を
目標に「末期緩和ケア」は、パースでは毎日 700 人にサービスを提供して
います。また「ホーム・ホスピタルケア」は西オーストラリア州とクイーン
ズランド州で実施していて、毎日 150 人がサービスを利用しており、政府
から財政的に評価され、高齢者のニーズに対応しています。
ここで高齢者疑似体験をしました。先方の希望で(写真)WAC の高齢者疑似体験「うらしま太
郎」をシルバーチエーン最高経営責任者に装着し、1 セットを寄贈しました。
(服部メディカル研究所 服部万里子)
子どもたちと楽しんでいます。
ケア・ハンズは、埼玉県さいたま市で介護保険枠外での在宅支援を主な活動として 20 年目。高
齢者疑似体験も設立同時期から続けております。今回は、小学生と中学生の体験の様子を紹介さ
せていただきます。
NPO法人子ども文化ステーションが、キッザニアのようなイベントを『こ
どもがつくるまち』のタイトルで毎年開催しています。小学 1 年生から6年
生まで 700 名位が、模擬のお店で働いて賃金を得、それを使ってお菓子やお
弁当、模擬店で売っているアクセサリーを買ったりします。区役所や警察、
銀行もあります。ケア・ハンズは『しあわせ赤十字病院』」で「つくし君」を
体験してもらい、体験後の感想はペーパーツリーに貼ってもらいました。大
歓声(?)の中で、子どもたちが目を輝かせて動き回る姿は、世情の不安な
ど、どこ吹く風!明後日位には腰の痛みが来るとも知らず…私も『しあわせ
婆ちゃん』の気分になれました。
私立浦和ルーテル学園はミッションスクールで、毎年「奉仕の日」に、中学 1 年から 3 年の男女生徒 20
名位が、拡大写本・点訳作業・ガイドヘルプ・高齢者疑似体験などに分かれて体験します。一昨年前から認
知症サポーター養成講座もここに組み込み、ケア・ハンズが担当しています。大人が「うらしま」グッズを
装着する時とは違って、生徒たちは自分の番になるとかなり照れてモタモタしますので、時計を見ながら、
こちらはハラハラです。午後の快眠タイムとも重なるので、認知症の話は興味がそれないように工夫を要し
ます。ところが、数日後に届く感想文を読むと、しっかり私たちの意図が伝わっていたことが分かり、嬉し
くなります。子どもさんたちと関わることができるのも『うらしま太郎』さんのお蔭です。
(認定NPO法人ケア・ハンズ 中村清子)
小学校でのつくし君体験会
WACわかやまが「つくし君」体験会を小学校の体験学習として始めたのは、
グッズが開発されて間もない頃です。田辺市の小学校から、ご相談をいただき、
1クラス30人から40人全員に体験してもらうために、WACわかやまの5
セットも持ち込んで、2時間実施をさせていただきました。
遊び気分だった子ども達が、インストラクターの気づきを促す言葉に神妙な顔をして、お年寄りの気
持ちが少し分かったような気がすると言ってくれ、中には亡くなったおばあちゃんやひいおじいさん
を思い出し、「もっと優しくしてあげたかった」と涙ぐむことさえあるのです。
現在、私達は10セットを用意し、年間 5 校以上の小学校で体験学習を実施しています。130
人から150人の4年生全員に、4時間余りの体験をしてもらいます。グッズを着けたら4人から5
人のグループになり、保護者や地域の方などが待機している体験コーナー(絵本・瓶の蓋を開ける・
水を飲む・お買い物)を廻ります。体育館の舞台への上り下りなどもあり、担任の教師も真剣に子ど
も達と対話しています。体験授業に予算を割くことが出来る小学校は少ないようで、岩出市の場合は
2つの大規模校が毎年実施、予算のない小規模校は、私達とコラボして、町の社会福祉協議会がアイ
マスクや車いすなどの体験の部分を担当してくれています。
又、和歌山市の吹上小学校は昨年から、吹上地区の人権委員会が費用負担と、保
護者と一緒に体験コーナーでの気づきを促す役割を担っています。体験の後はグル
ープで話し合いをし、代表者が発表をします。一緒に暮らす祖父母への思いやり、
地域に暮らすお年寄りへの心配りや、バスや電車でなぜお年寄りに席を譲るように
教えられるのかに気づいてくれます。「体験して初めて解りました」と言う子ども達
の言葉が嬉しくて、すがすがしい気持ちで学校を後にします。
(WACわかやま 中村富子)
◆ 次回、高齢者疑似体験インストラクター研修のお知らせ(会場は WAC 研修室です)
開催日時:2016 年 3 月 7 日(月)10:00~15:30 3 月 8 日(火)9:30~15:30 の 2 日間
問合せ先:WAC 事務局 TEL:03-5405-1501 FAX:03-5405-1502
公益社団法人長寿社会文化協会(WAC)
http://www.wac.or.jp/
E-mail:[email protected]
〒105-0011 東京都港区芝公園 2-6-8 日本女子会館 1F
TEL:03-5405-1501 FAX:03-5405-1502