音楽研究会 日時 部会記録 6 月 1 日(水) 部会名 器楽部会 参加数 11 名 司会 今泉 まゆみ 主任 今泉 まゆみ 記録 柏原 圭佑 研究部テーマ 子どもの意識の流れを生かし、音楽能力の高まりを目指した授業の在り方 器楽部会テーマ 「楽曲のよさや楽器の特性を生かして、共に豊かに表現する器楽活動」 研究仮説 研 「楽曲のよさや楽器の特性を生かした教材や指導法の工夫をすることにより、共に豊かな表現をもとめる器楽 究 活動ができる。」 内 容 今泉まゆみ先生 器楽部会の研究テーマと年間計画について 一昨年度、提案内容の学習の主題設定がそれぞれの提案者によって様々で、一貫していなかっ たという課題があった。そこで、昨年度は、授業者と同一主題、同一教材での研究を年間通して行っ ていった。そのため、年度初めに見通しをもち、作曲者の意図をくみとった楽曲分析や、楽器の特性 を生かした表現について、焦点を絞って研究を深めることができた。また、基礎研究では、橋本先生 や山田先生にご指導いただき、リコーダーの奏法や指導法の研修も行った。しかし、楽曲分析や児 童の実態に即した編曲のみならず、器楽活動の指導法の工夫について、より研究を深める必要がで てきた。そこで、今年度は、新教科書ということもあり、教科書教材を毎回とりあげ、部員みんなで実 際に演奏することで、実技研修をしていくこととした。また、楽曲を編曲するのもよいが、作曲者の意 図を理解したり、その楽曲の指導法を工夫したりする研究も今年度は組み込み、さらに、研究を深め る上で効果的だった模擬授業を前年度同様取り入れていきたい。 基礎研究・教材研究・実践研究・指導法の研究の4つの方法で研究を進めていくこととした。 佐々木美野先生 「打楽器の演奏法と活用」 ☆打楽器の魅力について ・音楽のスパイスである。・・・・どんなに素敵な演奏であっても、打楽器がないと物足りない。し かし。打楽器の音量が大きすぎて、バランスが悪いと音楽の邪魔 をしてしまう。そのため、音楽の中ではスパイスの役割を果たして いるといえる。 ・様々な種類の音が出る。・・・奏法や楽器の種類が多様である。 ・打楽器は、打つ瞬間音が出る瞬間がすべて見える。 ・・・ピアノやその他の楽器との違いがある。 ・イメージしたいこと、表現したいことがそのまま表現できる。 ☆打楽器を指導する上で大切なこと ・打楽器を指導する上で、テンポ感、ビート感が大切。 ・低学年では、日頃から、拍打ちを大切にする。 ・教材曲だけでなく、いろいろな曲に合わせて毎回楽しく行進したり、体を動かしたりする。 ・音を感じる、音を大事にする活動が大切になってくる。 ☆指導の実践例 ・最初、子どもたちが打楽器をみたとき、みんな「やりたい」という。「グーを握ったら音だしをや める」などの約束を守ったうえで、子どもに一度やらせてみると、楽器の扱いを知っていくこと ができる。その体験の中で、トライアングルでは、実際に指導者が演奏してみて「柔らかい音」 や「鋭い音」に気付かせていく。 ☆遊びの中で、鉄琴、木琴をできるようになる方法 ・取り外しできる、木琴。鉄琴の紹介・・・・・音階で演奏するもの以外の鍵盤は、取り外すこと ができる。 ・低学年では、最初、強く楽器をたたいてしまうことが多い。その場合は、教師が範奏を示し、マ レットが楽器に触れる瞬間をよく見させるようにすることで、演奏の仕方の工夫を子どもたち自 身でできるようにする。 ☆魔法のハンカチ→(教師がハンカチを打楽器の前で持ち)「ハンカチを高くするときには大きな 音ハンカチが低いところにある場合は、小さな音を出そうね」と声かけをして、このハンカチに 合わせてやってみる。さらに、慣れてきたら、いろいろな動きで、曲想表現につなげていく。さら に子ども自身がハンカチをもって、表現をしていく。それが、指揮者の動きになっていく。曲想 表現なども、子どもと相談しながら工夫していくことができる。 ☆マレットの持ち方の指導→「グニャグニャ鉛筆のようにできるところを持とう」「マレットを打った あと、すぐ上げよう。」「腕はたこのように」など、子どもがすぐに想 像できるような声かけをしていく。 この上 ☆木琴について→共鳴管を支えている、手前側の金属ラインの上をたたくと、よい音となる。演 をたた 奏の時は、カニ移動をすることを伝える。 く ☆小太鼓について→スティックの持ち方は、下から1/3の部分を親指と人差し指で支え、指とス ティックの間に隙間を作らないようにもつ。スティックの持ち方は二種類 あるが手の甲が両手とも上向きになるように小学校では指導する。スネ アは、おなかの高さに調節し、腕は使わず、手首を使う。持ち方は、分 けて持つようにする。もしくは、黒い部分を持って運ぶ。スネアの基礎練 習は次回、別紙参照 ☆大太鼓について→大太鼓の右隣にスネアが来るように配置する左手は少し浮かせて、中心 より少し下を打つ。打つ様子を見せ、音の切れ目を左手でおさえる。大 太鼓のチューニングは、対角線上のねじを順番にしめていく。自分のい いと思った音をチューナーでとり、それに合わせてチューニングしてい く。掃除をかならずするなど、楽器に対して、どれだけ愛着をもてるかが 大切になってくる。 ☆その他の打楽器の奏法 ドラムセットは、ボディーパーカッションから入っていくとよい。タンブリン は、「猫の手で平なところから先生を見て演奏しましょう」と指導するとよ い。 佐山先生の研究授業に向けての方向性 児童の実態として、6年生では5年生のときより楽譜や記号に親しんでおらず、読譜に課題が ある。去年、威風堂々を演奏したときに音楽の楽しさに気付き始めている。合奏をしたときに、周 りを聞きながら楽しめるような活動をしていきたいと考えている。自分の演奏をいかに全体の響 きに調和させるかを考え、「全体の響き」をお互いに聞き合い意識し合いながら演奏する展開に ついて提案したいと考えている。中心教材は、「八木節」を予定している。
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