HIDA 2015年9月 人と組織の問題解決研修コース(SHOP) -チームワークとリーダーシップのスキル向上- The Training Course on Solving Human and Organizational Problems [SHOP] - Teamwork and Leadership Skill Improvement – 日本人参加者 募集要項 1.HIDA について 一般財団法人海外産業人材育成協会(HIDA)は、主に開発途上国の産業人材を対象とし た研修および専門家派遣等の技術協力を推進する人材育成機関です。当協会は、1959 年 (昭和 34 年)8 月に日本で最初の民間による技術協力機関として通商産業省(現・経済産 業省)の認可を受け設立され、これまでに日本で実施した研修には、2014年度(平成 2 6年度)までに世界 170 カ国から延べ 178,000 人余りが参加したほか、海外で実施し た研修にも延べ 196,000 人余りが参加しています。 2.本コース(SHOP)について 本コースは、HIDA が経済産業省による補助事業として、開発途上国の主に民間企業の管 理職を対象に行っている「管理研修コース」の一つで、1992 年に開始され、今回で 39 回目となる歴史のあるコースです。毎年、世界各国から 20~25 名程度の管理職クラスの 方が参加し、リーダーシップ強化のための研修を 2 週間かけて行います。 3.日本人参加者募集の目的 今年度は、日本のビジネスパーソンのグローバル化を目的に、初めて海外からの参加者 に加え、日本人の参加者を募集することになりました。海外からの参加者と直接英語によ る討論・演習などを行い、海外の関連企業等の経営管理に携わる、又は現地社員を指導す る能力等の向上を図ります。 本コースへの参加を通じて、是非貴社人材のリーダーシップ強化、またグローバル人材 養成にご活用下さい。 4.募集定員: 海外からの参加者22名、日本人参加者5名 5.参加資格: (1) 日本企業または団体に勤務する日本人で、近い将来海外勤務が予定されている方、 もしくは、海外との業務に密接に携わっている方 *学生、または日本企業に所属する外国人社員は不可とします。 (2) 大学卒業程度の学歴がある方 (3) 原則として、年齢は 25 歳以上 50 歳以下の方 (4) 原則として、3年以上の業務経験があり、組織内でリーダー的な立場にある方 (5) 英語による聴講、討論、発表、報告書作成ができる方 (6) 原則として、日本人が参加するカリキュラムすべてに参加可能な方 1 HIDA 6.応募方法: 「HIDA 管理研修申込書(日本人参加者用)」にご記入・ご捺印いただき、2015年1 1月17日(火)までに、HIDA までご提出下さい。 *書式は、HIDA ホームページからダウンロードできます。 (http://www.hidajapan.or.jp/jp/ikusei/training/doc01.html) *ご提出いただいた書類を HIDA で確認後、2015年12月17日(木)に実施する審 査委員会に諮ります。審査結果は、HIDA よりご連絡致します。 *当協会の研修制度を初めてご利用いただく企業の場合、上記申込書の他、企業規模等を 確認させていただく書類(会社案内、登記簿謄本、労働保険申告書の写し)をご提出いた だきます。 7.研修コース概要: 1)実施日程: 2016年1月20日(水)~2月2日(火) *このうち、日本人参加者が参加するカリキュラムは、P. 4 に掲載の日程表でご確認下 さい。 2)実施場所: HIDA 関西研修センター (KKC) http://www.hidajapan.or.jp/jp/center/about/kkc.html 〒558-0021 大阪府大阪市住吉区浅香 1 丁目 7 番 5 号 電話: 06-6608-8260 (受付)、ファックス: 06-6690-2678 3)本コースの狙い (期待される研修効果) 本コースでは、海外の関連企業等において、現地従業員とのコミュニケーション能力や リーダーシップ能力の向上を図ります。具体的には、以下の能力向上を目指します。 ① 所属部署内のコミュニケーションを活性化することができる能力 ② 所属部署がチームとして期待される成果を上げるために、各チームメンバーのとる べき行動を理解し、自身がリーダーとして的確な指示を与えることのできる能力 ③ 所属部署がチームとして成果を上げるために、自身がどうすれば良いかを行動でき る能力 ④ 所属部署の他のチームメンバーとの対立を解消できる能力 ⑤ 自身の行動を変えることにより、部下のモチベーションを高める能力 4)内容概要:参加型の演習(グループ活動)を中心としたカリキュラム 本コースでは、管理者としての自分の行動・価値観の変革、資質の向上のために様々な 演習を実施します。一連の演習の基盤となっているのはアクションラーニングという学習 プロセスで、各演習の成果を基に自己や組織の行動を改善していきます。海外からの参加 者とともにさまざまな演習を行うことで、多様な価値観、ものの見方に触れ、自身の気づ きを促します。 以下は主な科目内容です。 2 HIDA 【標準作業演習(モノづくりシミュレーション)】 海外からの参加者とともにグループに分かれて組立作業の競争をします。管理者または 作業者を演じた経験をもとにして、効果的なチームワークやリーダーシップを発揮する方 法について討論します。また、後日のチームアセスメントに必要となる、メンバー同士の 価値観・行動を把握します。 グループに分かれ 組立作業の競争 【チームアセスメント】 自分 行動 他メンバー メンバー同士の価値観・ 行動の把握 効果的なチームワークやリーダー シップについての討論 シムログ手法による分析 自分 行動 他メンバー ・個人の価値観、 態度 自分 ・理想となる リーダー像 行動 チームマネジ メントのスキ ル改善 他メンバー ・態度 ・グループの 価値観・態度 演習① 演習② ・行動を 変える 演習③ メンバーの相互観察をアンケートで集計するシムログ手法による分析 一連の演習で体験するグループ活動と自己の行動を、メンバーからの評点をもとに科学的 に分析・理解します。 その結果を踏まえて各人が理想とされるリーダー像に近づこうと行動を変えることで、マネ ジメントスキルの改善を図ります。 【行動変容訓練】 ロールプレイを通して、部下への動機づけ、リーダーシップのスキル、コミュニケーション などの改善手法を身につけます。 学習ポイント 強化の実施 行動のモデリング 実務移行への個人戦略 5)使用言語 講義、演習は英語あるいは英語通訳付で行われます。コースで使用する資料と教材は英 語で作成されます。 6)コースディレクター 村田 識行 (株式会社リーム中産連 代表取締役社長) 企業経営者と管理者のリーダーシップ開発、組織活性化、企業のビジョン構築、アクシ ョンラーニング訓練、工場管理、原価管理、工場設立のためのフィージビリティ・スタデ ィ等を専門としています。社団法人全日本能率連盟に公式に登録された経営コンサルタン トです。 3 HIDA 人 と 組 織 の 問 題 解 決 研 修 コ ー ス [SHOP] - チームワークとリーダーシップのスキル向上 日程(予定) 2016 年 1 月 20 日(水)~2 月 2 日(火) HIDA 関西研修センター 日本人参加者 参加必須部分(海外参加者と合同) 日本人参加者 オプション参加(海外参加者と合同) 海外参加者のみ参加 日程 午 前(9:00-12:00) 午 後(13:00-16:00) 夕方(16:00-17:00) (宿泊) 1/20 オリエンテーション 講義・演習: 講義・演習: (水) 開講式/プログラムガイダンス アクションラーニング導入 アクションラーニング導入 1/20~21 (2 泊) *1/19 前泊 21 (木) 22 (金) 23 (土) 講義・演習:標準作業演習 1 講義・演習:標準作業演習 2 講義・演習:問題解決の技法 講義・演習:標準作業演習 1 講義・演習:標準作業演習 2 講義・演習:標準作業演習 1 も可。 *23 日講義 講義・演習: 参加者は、 チームアセスメント 1 22 日宿泊も レーティング1回目 可。 講義・演習:問題解決の技法 24(日) 休日 25 (月) 26 (火) 27 (水) 28 (木) 29 (金) 講義・演習:行動変容訓練 1 1/24~25 講義・演習:行動変容訓練 1 講義・演習:行動変容訓練 1 講義・演習: 講義・演習: 講義・演習: チームアセスメント 2 チームアセスメント 2 チームアセスメント 2 (最終レポート中間報告を含む) (最終レポート中間報告を含む) (2泊) レーティング 2 回目 見学①:現場での問題解決事例 見学②:現場での問題解決事例 (5S、三現主義、安全等) (JIT、改善等) 見学③:現場での問題解決事例 見学④:現場での問題解決事例 (小集団活動、チームワーク向上) (人材育成、社内教育) 講義・演習:行動変容訓練 2 講義・演習:行動変容訓練 2 30(土) 休日 31(日) 休日 2/1 (月) 2/2 (火) 講義・演習: チームアセスメント 3 最終レポート発表 講義・演習: 1/31~ チームアセスメント 3 発表準備 2/1(2 泊) レーティング 3 回目 最終レポート発表 修了式 *注意:上記のスケジュールは、講師や協力企業の都合、その他のやむをえない事情のた めに変更されることがあります。 4 HIDA 8.参加条件: 1)本コースは、グループでの演習・討論を中心に進めていく研修コースです。そのため、 P.4 に記載の「日本人参加者 参加必須部分」(オプション参加講義除く)には、原則とし て全日程ご出席下さい。 2) 「日本人参加者 参加必須部分」の日程中は、原則として HIDA の研修センターに宿泊 しての合宿研修になります。やむを得ず宿泊が出来ない場合は、その旨お申し出下さい。 3)9.に記載の参加費用のうち、宿泊費及び研修費ご負担分については、当協会からの 請求に基づき、事前に HIDA にお振込みいただきます。交通費については、コース終了後 の精算となります。 (なお、お振込みいただいた参加費用のうち、研修費ご負担分について は、その後の返金は致しません。 ) 9.参加費用: 本コース参加に係る費用の一部(宿泊費、交通費、研修費)は、経済産業省の補助金に より補助されます。補助される割合は、参加者が所属する企業規模(*1)により異なります。 <参加費用 見積金額例> 条件:オプション参加講義を除く全日程に参加し、HIDA 研修センターに宿泊(P.4 日程表 に記載の計 6 泊)した場合 (宿泊費*2)\37,680(@6,280×6 泊)、 (往復交通費*3)\3,000 かかった場合で 試算 1)中堅中小企業(*1)の場合 a) 宿泊費 ご負担分:\37,680×1/3=\12,560 b) 交通費 ご負担分:\3,000×1/3=¥1,000 c) 研修費 ご負担分: (2 週間コース研修賛助金)¥148,000×14/22(*4)=\94,182 参加者企業ご負担額 合計(a+b+c) :\107,742 ①事前請求額: a + c = \106,742 ②研修中:往復交通費(\3,000)を参加者が支払って研修に参加します。 ③事後精算額:交通費の補助金額を、HIDA から参加者企業にお支払致します。 \3,000×2/3=¥2,000 2)一般企業(*1)の場合 a) 宿泊費 ご負担分:\37,680×1/2=\18,840 b) 交通費 ご負担分:\3,000×1/2=¥1,500 c) 研修費 ご負担分: (2 週間コース研修賛助金)¥189,000×14/22(*4)=\120,273 参加者企業ご負担額 合計(a+b+c) :\140,613 ①事前請求額: a + c = \139,113 ②研修中:往復交通費(\3,000)を参加者が支払って研修に参加します。 ③事後精算額:交通費の補助金額を、HIDA から参加者企業にお支払致します。 \3,000×1/2=\1,500 5 HIDA 註: (*1) 中堅企業とは資本金10億円未満の企業、中小企業とは中小企業基本法に規定する中 小企業、一般企業とはそれ以外の企業をいいます。 (*2)宿泊費について ・宿泊費には食事は含まれていません。 (研修センター内の食事は、参加者ご自身でお支払 い下さい。 ) ・宿泊費は、日本人が参加する研修日程期間中のみ補助対象(前日泊含む)となります。 (研 修日程終了後の宿泊ご希望の場合、参加者企業のご負担となります。 )申込書にご記入され た宿泊希望の日数に基づき、事前に宿泊費を計算し請求致しますが、上記 a)のご負担分の 他、補助の対象とならない宿泊費がある場合にはそれも含めて請求させていただきます。 (*3)交通費は、参加者勤務先と HIDA 研修センター間往復 1 回分のみ(鉄道運賃を基準と する公共交通機関利用の交通費で当協会基準による)が補助対象となります。 (*4) 研修費は、午前または午後を 1 単位とした場合の参加単位数で計算しています。オプ ション講義 「問題解決の技法」にもご参加される場合は、係数を 16/22 として計算します。 10.個人情報の取扱いについて: HIDA が取得する応募者の個人情報については以下のとおり取扱います。 (1) 個人情報の管理者: 一般財団法人海外産業人材育成協会 総務企画部長 連絡先: 総務企画部 総務グループ 電話: 03-3888-8211 E-mail: (2) 利用目的 ご提供いただいた個人情報は、研修実施に関する事務手続きのために利用します。そ れ以外の利用目的又は法令に基づく要請の範囲を超えた利用はいたしません。尚 HIDA の個人情報保護方針は、以下をご覧下さい。 http://www.hidajapan.or.jp/jp/policy/privacy.html 11.お問い合わせ: 一般財団法人 海外産業人材育成協会 研修業務部 受入業務グループ 住所 〒104-0061 東京都中央区銀座 5-12-5 白鶴ビル 4 階 電話:03-3549-3051 Fax:03-3549-3055 以上 (別添参考資料) 2014 年 9 月~10 月 中部経済新聞掲載記事:本コース(SHOP)について、コース・ コーディネーター村田講師が、昨年中部経済新聞に寄稿した記事です。コース内容を知る 参考資料としてご覧下さい。 6 HIDA 2014 年 9 月~10 月 中部経済新聞掲載記事 「人と組織の問題解決研修コース(SHOP)」について語る 株式会社リーム中産連 代表取締役社長 村田識行氏(本コース コース・ディレクター) 管理職研修コースで参加者のリーダーシップを強化する (第1回 2014年9月25日掲載) お盆を日本で過ごした後大阪に出張、リーダーシップの強化を目的にした研修を担当し、 海外17ヶ国から合計24名が2週間のコースに参加した。 このコースは企業管理職を対象にした研修で、参加者は世界各国から招聘する。第1回 目は1992年に開始、今回は第38回目の実施となり、22年間継続してきた経緯もあ って、同一企業からの長期間にわたるリピーター参加企業が目立った。 毎回の常連参加国を見るとアフリカのガーナ・スーダンをはじめ、東欧のマケドニア・ ルーマニア、中南米の各国に加えて、インド・バングラデシュ・タイ・フィリピン・マレ ーシア・インドネシア・パキスタン・ネパールなど多種多様な国々から参加する。2週間 の研修に参加したくらいで、果たしてどのくらいまで研修生たちのリーダーシップが強化 できるものだろうか? 国際協力機構-通称 JICA や、海外職業訓練協会-通称 OVTA などが実施する、発展途上 国や東欧向けのコースでは、特定の技術分野(-ライン部門)の専門教育・訓練を目的にした ものが多い。海外産業人材育成協会-通称 HIDA(旧称 AOTS)が実施する本コースは、工 場や企業のスタッフ部門を対象にしており、彼ら・彼女らのリーダーシップ強化を目的に してスタートした。現在では各国からスタッフ・ラインの両部門からの人々が集合し、企 業内のチームワーク強化を求めて志を共にするようになった。 つまり、世界の各地からこれだけ集まった参加者が、英語を共通語として研修を受ける わけで、全行程2週間はほとんどグループ討議に明け暮れる毎日となる。グループの中で、 初対面どうしの参加者個々人がどのようにグループのメンバーと討議を進めて行くかは、 国連の多国籍会議の中でロビイングを演じているのにほとんど等しく、毎日・毎時間がア クションラーニング(-エクスペリエンシアル・ラーニングにも匹敵する)の連続だ。上昇・ 下降する各個人ごとのリーダーシップ評点や上下せざるを得ないチームワークの実態が間 近に観察できる実験の現場と化す。 リーダーシップの数ある評価方式、例えばマイヤーズ・ブリッグズ-MBTI 法や三隅二不 二教授の PM 理論など幾多の基準の中から世界標準の Symlog 法を選び出し、駆使する。 2週間で同一人物・同一チームに3回のアンケート評価を行い、個人別・グループ別の評 価をフィードバックして行くのが、過去22年間の継続・実施で貫いて来た、本コース参 加を最後まで完遂する厳しさになっている。 英語で実施する研修コースなので、英語を上手に操るインド人・フィリピン人の方が、 英会話の下手なタイ人・インドネシア人よりリーダーシップ評点が高くなると思いきや、 さにあらず。英語が必ずしも得意でないタイ・インドネシアの若手が、時に自分のグルー プ内のインド人や他国の論客と競合・打ち負かし、彼らをあごで動かす場面は、お見事と 言う以外にない。こうした貴重な現場体験は、テニスで錦織が世界の強豪をものともせず 準決勝にまで勝ち進んだ快挙に通じる。 7 HIDA (第2回 2014年10月17日掲載) 前回触れた多国籍参加型の企業管理職コースは、リーダーシップの強化を研修テーマに して、その第38回目の実施を終了した。参加した24名は全員共通して、自分の指揮下 にある部下をいかにうまく動かすことができるか、社内各部門のチームワークをどうした ら向上させられるか、に最大の関心を集中させた。この共通意識をキィにして、講義・演 習・企業訪問などを2週間コースに展開、一連のアクションラーニング主体のカリキュラ ムを実施した。 全参加者を6名ずつのグループに分け、講師側が指示したテーマ設定・討論ガイドライ ンに沿って、グループ討論を進め最終日まで内容が煮つめられた。2週間の最終日はそれ ぞれのグループ発表を予定、各グループともこの最終発表に向けて、討論のリーダーやグ ループ・メンバーが、自分達のチームワークのレベルアップに苦心を重ねた。 これは、帰国後に自社に戻って自分の配下をうまく動かしたり、社内の担当部門のチー ムワークを向上させたりするなど、自らの苦心を事前に体験する行動のシミュレーション となっている。このため、3回にわたるシムログによるアンケート評価では、2週間の行 程で誰がリーダーシップを発揮したか。それぞれのメンバーはどんなフォロワーシップ行 動を取ったのかを診断し、フィードバックを行った。 つまり、チーム内の行動をうまくシミュレートできれば、英語を自由に操る低コンテキ ストのインド人を相手に、英語力がそこまで達者でない・しかし高コンテキストな意思疎 通を行うタイ人が説得力を駆使し、彼らをあごで動かす場面さえ演出可能になる。こうし て、6名ずつに分かれたチームが最終日に発表した内容や、そこに至るまでのグループ討 論内容や進捗状況によって、4チーム4様の成功・失敗例が出現した。 アクションラーニングでは、講師側からグループ討論の内容に一切干渉しないのを原則 にしている。したがって、3回のシムログ診断のフィードバックは、最終日のグループ発 表の出来栄えに決定的な効果を発揮する。2回のシムログ評価でチームワークのレベルが 低く、その原因を分析した結果が功を奏して3回目のチームワークが向上、最終日には発 表内容が他の3チームを押さえ、講師側から最高点の評価になれば、大成功だ。 これを講師側から見ると、失敗したグループのメンバーほど学習の成果が高い。最初に 4グループでトップを走ったチームは、往々にして2番手に控えていたグループに抜かれ る。4グループで競っていれば、第3位や4位にランクされたチームメンバーの意識が高 ければ高いほど、学習効果は上昇する。参加者には、自己評価アンケートの提出を課して いるので、各個人の自己評点と共に、チーム別や全参加者の自己評点平均が時系列で把握 できる。参加者の誰がアクションラーニングに失敗したか、講師側には一目瞭然。参加者 の年齢が若ければ若いほど、失敗を経験したこの人たちは、帰国後に研修成果を発揮する 可能性が高い。 8
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