蛋白質の輸送

蛋白質の輸送 細胞内区画へのタンパク質の輸送
1
細胞内小器官
2
Fig12-01
細胞内小器官
細胞質:
蛋白質の合成、分解
核:
DNAの貯蔵、複製、転写
小胞体: 分泌蛋白質や膜蛋白質の合成、Ca2+の貯蔵、脂質の合成
粗面小胞体:
リボソーム付着
滑面小胞体:
リボソームなし
ゴルジ体:
蛋白質の送り出し(膜蛋白質、分泌蛋白質等)
ミトコンドリア:
酸化的リン酸化、電子伝達→ATP合成
葉緑体(色素体): 光エネルギーでATPの合成
リソソーム:
外部から取り込んだ分子や、不要な細胞内小器官の分解
ペルオキシソーム: 酸化反応
細胞内小器官の進化過程
分泌蛋白質の輸送の流れ
粗面小胞体
ゴルジ体
分泌小胞
Fig12-05
5
蛋白質の輸送メカニズム
開閉型輸送:核
核膜孔複合体による選抜
膜透過型輸送:(ミトコンドリア、ペルオキシソーム、
色素体、小胞体)
細胞質から、細胞内小器官へ、
蛋白質はほどけた状態で膜を透過
小胞輸送:(小胞体から細胞外まで)
輸送小胞による輸送
内腔の蛋白質が積荷
6
小胞による輸送
処方
(小胞体以降)
Fig12-07
7
Green Fluorescent Protein, GFP
Green Fluorescent Protein, GFP
下村 脩(2008年ノーベル化学賞)
プリオン化した酵母
8
シグナル配列
核:
シグナル配列
受容体
核移行シグナル(Nuclear Localization Signal)
核外搬出シグナル(Nuclear Export Signal)
膜転送装置(トランスロケ−ター、トランスロコン)
ミトコンドリア、ペルオキシソーム、色素体、小胞体
Table12-3
9
シグナル配列とシグナルパッチ
(リソソーム)
10
核への輸送
• 
• 
• 
• 
開閉型輸送:核膜孔
蛋白質の構造はほどけない
核移行シグナル(Nuclear Localization Signal)
核外搬出シグナル((Nuclear Export Signal)
シグナルの位置はどこでも可
核内搬入受容体
核外搬出受容体
RanGTP(分子スイッチ)
Figp704
11
核膜:二重膜 内膜と外膜 外膜は小胞体と連続
12
Fig12-08
核膜孔複合体(Nuclear pore complex, NPC)
50種類以上のヌクレオポリンから構成 125MDa、
Fig12-09
13
核膜孔
3000〜4000個存在
自由に拡散では、5000以下OK
6万以上は通れない→能動輸送
9nm:リボソーム 30nm
Fig12-10
14
シグナル配列の変異・置換
蛋白質の局在化を制御
Fig12-11
15
核内搬入受容体
Fig12-13
16
Ran
細胞質: GDP型: GAP
核内: GTP型: GEF
(GTPase Activating Protein )
(Guanine Exchange Factor)
Fig12-14
17
核内搬入受容体
単独でload RanGTPの結合でrelease 核外搬出受容体
(細胞質) RanGTPとともにload
(核内)
RanGDP型でrelease
(核内)
(細胞質)
18
Ran
分子スイッチ
19
分子スイッチ:GTPase
EF−Tu,EF−G
20
転写因子の核移行シグナル近傍の脱リン酸化→核への局在化
Ca2+がカルシニューリンを活性化→活性化T細胞核因子の核移行シグナルが出現
21
Fig12-18
有糸分裂における核
22
Fig12-20
膜透過型輸送
•  蛋白質はほどける(unfold)
シャペロン(hsp:heat shock protein)
翻訳と共役する(coupleする)
•  膜上の蛋白質転送装置(トランスロケ−ター,トランスロコン)
23
ミトコンドリア
構造:外膜、内膜、マトリックス
膜透過型輸送
シグナル配列
タンパク質転送装置(トランスロケ−ター)
外膜:TOM複合体、SAM複合体
内膜:TIM23,TIM22、OXA複合体
蛋白質はほどける(unfold)
HSP70 細胞質、マトリックス
ATP加水分解
内膜の電位
Figp713
24
ミトコンドリアと葉緑体の構造
Fig12-21
25
ミトコンドリアのシグナル配列
正電荷のアミノ酸がαヘリックスの片側に集まる
反対には非極性
Fig12-22
26
転送装置:translocator
外膜:TOM複合体 SAM複合体
内膜:TIM23複合体,TIM22複合体,OXA複合体 27
マトリックスの蛋白質の輸送プロセス
TOM複合体 c
TIM23複合体
Fig12-25
28
マトリックスの蛋白質の輸送プロセス
細胞質のHsp70:蛋白質の構造をほどく
TOM複合体とTIM23複合体を経由、膜電位も関与
ミトコンドリアのHsp70:蛋白質による構造形成
Fig12-26
29
外膜のβ-バレル構造の蛋白質のプロセス
Fig12-27
30
内膜と膜間腔の蛋白質
31
葉緑体への蛋白質の輸送プロセス
チラコイド(光合成、ATP合成)
32
Fig12-29
キーワード
細胞内小器官:
細胞質、核、粗面小胞体、滑面小胞体、ゴルジ体、葉緑体、ペルオキシ
ソーム、リソソーム
開閉型輸送
膜透過型輸送
小胞輸送
シグナル配列
核移行(保留)シグナル(Nuclear localization signal)
核外搬出シグナル((Nuclear export signal)
核膜孔複合体、ヌクレオポリン
核内搬入受容体
格外搬出受容体
RanGTP
外膜:TOM複合体, SAM複合体
内膜:TIM複合体(TIM23,TIM22)OXA複合体
HSP70 ストロマ
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小胞体
滑面小胞体
粗面小胞体(膜蛋白質、分泌蛋白質)
小胞体シグナル配列
SRP
SRPリセプター
Sec61複合体(タンパク質転送装置)
輸送開始配列、輸送停止配列
Figp723
34
ミトコンドリア、葉緑体など
小胞体
Fig12-35
35
Fig12-36
36
37
Fig12-38
シグナル識別粒子(Signal Recognition Particle)
RNA+6蛋白質サブユニット
Fig12-39
38
翻訳複合体+SRP
SRP受容体
蛋白質転送転送装置
Fig12-40
39
膜蛋白質や分泌蛋白質を合成するリボソームは小胞体膜に結合
Fig12-41
40
Sec61複合体
Fig12-42
41
Fig12-43
42
Fig12-44
43
分泌蛋白質の透過プロセス
Fig12-45
44
一回膜貫通蛋白質
輸送開始配列
輸送停止配列
Fig12-46
45
方向性の異なる一回膜貫通蛋白質の透過経路
Fig12-47
46
膜蛋白質
Fig12-48
47
膜貫通ドメイン
ハイドロパシープロット
Fig12-49
48
小胞体での糖鎖修飾
アスパラギン結合型(N−結合型)オリゴ糖
O−結合型オリゴ糖:ゴルジ体
Fig12-50
Fig12-51
50
オリゴ糖のキャリアー
Fig12-52
51
N−結合型オリゴ糖と蛋白質の小胞体での品質管理
Fig12-53
52
フォールデングに失敗した蛋白質は細胞質へ運ばれプロテオソームで分解
Fig12-54
53
変性蛋白質応答
Fig12-55
54
Fig12-55
55
小胞体でのリン脂質の合成
Fig12-57
56
スクランブラーゼとフリッパーゼ
フリップ・フロップの10万倍
Fig12-58
57
GPIアンカー蛋白質
Fig12-56
58
キーワード
SRP
SRPリセプター
Sec61複合体
Sec62 分泌型
蛋白質輸送チャネル
輸送開始配列、輸送停止配列
N—結合型オリゴ糖
BiP:フォールディングと小胞体への取り込み
Protein disulfide isomerase (S-Sの形成)
ドリコール
変性蛋白質応答
カルネキシン、カルレティキュリン
スクランブレース
フリッパーゼ
59
60
Fig12-59
61