「移住・定住から好住者を増やす」(P2~5)(PDF:801KB)

 好住者を増やす
特 集
移住・定住から
本市では、将来の適切な人口規模・構成の維
持に向けた「塩尻市シティプロモーション戦略」
を策定し、市外からの移住者・定住者を増やす
取り組みを進めています。その概要を紹介します。
企画課シティプロモーション係
☎02630280 内線1356
問
人口減少社会を乗り切る戦略
少子高齢社会が進む日本。地方で
は、人口の流出や減少を防ぐ取り組
みとともに、新たな移住者を増やす
ために、まちの魅力を知ってもらう
取 り 組 み「 シ テ ィ プ ロ モ ー シ ョ ン 」
が行われています。
本市では、市内外の人に塩尻の魅
力を知ってもらい、 年後も選ばれ
続ける地域にすることを目指し、平
成 年度に「塩尻市シティプロモー
ション戦略」を策定し、魅力を発信
する取り組みを進めています。
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○ 育 て る 子 育 て 世 帯 の 負 担 軽 減、
子どもの教育支援
○住む 居住環境の構築や支援
○働く 多様な働き方の支援
の分野を移住希望者などの要望に合
わせ、複合的に施策を立案、実施し
移住者・定住者の増加につなげます。
こ の 定 義 に 基 づ き、 塩 尻 市 シ テ ィ
プロモーション戦略では、次の三つ
好なブランドイメージを形成する
〇市民、行政、民間事業者などが努
力と工夫を重ね、本市に対する良
践する
もらうための情報交換や発信を実
外の人に知ってもらい、活用して
〇本市にある地域資源や強みを市内
本市では「シティプロモーション」
を次のように定義しています。
本市のシティプロモーションとは
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2
特集 移住・定住から好住を増やす
シティプロモーション活動により、人や情報の交流、経済活動
を市内外で循環させ、より良い地域を目指します。
市内外
移住・定住希望者
民間事業者など
塩尻市に対する
良好なブランド
イメージを形成
塩尻市
市民
地元民間事業者など
■好住とは 塩尻に生まれ育った人や移住してきた人たちが、塩尻
をさらに好きになり、愛着や誇りを持って暮らし続けること。
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私たちの考えるシティプロモーション
まちの魅力をどのように発信し、どのような形で生かしていくべきか、
本市のシティプロモーションに関わる2人に、お話をうかがいました。
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積極的にまちに関わる人を、どう増やすか
シビックプライドを高め、まちの魅力を生かす
塩尻市シティプロモーション推進会議のアドバ
イザーを務めています。今、全国で多くの自治体
が「地方創生」の掛け声のもと、人口を増やす施
策に取り組んでいますが、私は人口を増やすこと
だけが、地方創生とは考えていません。
例えば、まちづくりに消極的な人や、移住した
後もサービスばかりを求める人で人口が増えても、
まちづくりに積極的な人たちの意欲を下げること
につながりかねません。
積極的にまちに関わろ
うとする人を増やし、そ
の関わりによって、まち
が良くなっていき、
「塩
尻はこんなに良いまち
だ」と市内外へ魅力を発
信する人が増えることが、
住んでいる市民が幸せに
東海大学文学部教授
なる持続的なまちづくり
河井 孝仁さん
になると考えます。
私は、市民が持つまちに対する自負や誇りの感
情「シビックプライド」の研究を通じて、塩尻市
のシティプロモーションに関わっています。
シティプロモーションは、まちのいいところを
宣伝する「まち自慢」とは少し異なります。その
まちに行ってみたい、住んでみたい、働いてみた
いという気持ちを起こしてもらうために、市民の
力やまちが本来持っている風土の魅力を生かして
いくことが大切だと考え
ます。
塩尻は今でも居心地が
良い魅力的なまちですが、
もっと魅力を増すことが
できる可能性が、まだま
だ眠っている状態です。
市民と行政が互いにでき
ることを連携し合い、塩
尻をより心地よいまちに クリエイティブディレクター
し む た
紫牟田 伸子さん
したいですね。
広報しおじり 2015.11.15
と増えていくことが、「選ばれ続ける
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年後も選ばれる地域を目指して
地域資源や強みを
生かしたサービス
などを生み出し、
市内外へ発信
人・情報
お金・物
地域」になっていくと考えます。
好住者が増える
本市のシティプロモーション戦略
は、今後、具体的な数値目標を定め、
年後も選ばれ続ける地域を目指し
て取り組むものです。
こ の 取 り 組 み を 行 っ て い く に は、
行政だけではなく、民間事業者や団
体、地域、市民の皆さんの力が必要
となります。より誇れる塩尻市にな
ることを目指して、皆さんもぜひさ
まざまな活動に参画してみませんか。
魅力の
発信
移住者・定住者・好住者を増やす
塩尻市シティプロモーション戦略
の成果は、良好な都市ブランドのイ
メージを確立することで本市への移
住者や定住者が増えることです。ま
た、塩尻に生まれ育った人や移住し
てきた人たちが塩尻をもっと好きに
なり、愛着や誇りを持って暮らし続
ける「好住者」が増えることにあり
ます。
移住者も定住者も、本市に住む多
くの皆さんが塩尻を誇れることがで
き、そのような人が一人、また一人
塩尻市シティプロモーション戦略のイメージ
しおじりの魅力を発信!
地域おこし協力隊の活動
○プロフィール 神奈川
県横浜市出身、47歳。
写真作家として、約20
年間創作活動を行う。
愛称「アンさん」
ワイナリーの多さに驚
きました。人が穏やかで、
移住者を受け入れやすい
市民性だと感じます。
意欲ある地域外の人材を誘致して、地域の魅力
を発掘する「地域おこし協力隊事業」
。本市では、
移住・定住・好住の促進に向けて 人に隊員を委
嘱しました。今後の活動予定とともに紹介します。
携
連
応募のきっかけは?
行動力と熱意で地域おこし
また市町村は、国からの財政
支援を受けながら、隊員への
生活支援などを行いつつ、隊
員の活躍による地域の活性化
をサポートしていきます。
大都市圏に向け魅力を発信
地域おこし協力隊
(大門六番町)
塩尻市の第一印象は?
写真を生かして、
雑誌や
ウェブサイトなどで地域
の魅力を紹介しつつ、塩
尻発の新しいライフスタ
イルの提案、発信をします。
地域おこし協力隊とは、人
口減少や高齢化が著しい地方
において、地域外の人材を積
極的に誘致し、定住、定着を
図る施策で、地域の力を維持、
強化していくことを目的とし
地域おこし協力隊
安藤 誠起さん
ま さ き
自然に近い場所に仕事
場を設け、自分の体験を
多くの人に発信したいと
思い、応募しました。
今後の活動計画は?
○行政ではできなかった
柔軟な地域おこし策
○住民が増えることによ
る地域の活性化
連携
本市では、移住・定住の促
進をシティプロモーション活
(出典:総務省ホームページを基に本市が作成)
写真を生かした
情報発信と
新たなライフ
スタイルを提案
今回、隊員の委嘱を受け
た2人に話しをお聞きしま
した。
動 の 一 つ と し て、 2 人 に 隊
員を委嘱しました 。2人とも、
これまで首都圏で活躍し、そ
れぞれが塩尻市に魅力を感じ、
今回隊員を引き受けていただ
くことになりました。
今後、塩尻市の魅力をさら
に掘り起こし、大都市圏へ向
けた魅力の発信が期待されま
す。皆さんもぜひご注目くだ
さい。
地域おこし協力隊導入の効果
2
市町村
地域
○斬新な視点(ヨソモノ・
ワカモノ)
○協力隊員の熱意と行動
力が地域に刺激を与える
ています。実施主体は市町村
となり、誘致した人材を地域
おこし協力隊の隊員として委
嘱します。
委嘱された隊員は、最長
年間地域に居住しながら活動
します。熱意を持って斬新な
視点や行動力を発揮すること
で、地域ブランドや地場産品
の開発、販売、PRなどの地
域おこしを行い、地域外の皆
さんへ定住・定着を促します。
携
○自身の才能・能力を生
かした活動
○理想とする暮らしや生
きがいの発見
連
3
4
特集 移住・定住から好住を増やす
地域おこし協力隊が関わる本市の移住・定住・好住の取り組み
― 塩尻市シティプロモーション戦略「移住・定住・好住促進アクションプラン」より ―
地域おこし協力隊は、移住希望者(ターゲット)に
合わせた、積極的な仕掛けをしていきます。
ターゲット:就業者
移住者に応じた情報発信
ターゲット:学生、就業者
移住希望者が必要とす
る情報(子育て、
教育など)
を網羅したウェブサイト
を構築し、併せて特徴的
な情報発信を行います。
育
て
情
起
空き家
援
支
業
報
教育
北小野の塩嶺別荘地に
おけるビジネス交流拠点
(ベンチャーハウス)での
セミナーや交流会を開催
し、本市での起業意欲の
促進を図り、移住・定住
につなげます。
塩尻未来会議2015
市民主体のまちづくりを目指し、誰でも気軽に対
話をしながら、まちの未来を考える催しを開催します。
昨年開催した
塩尻未来会議2014の様子
塩尻から起業・
創業支援の
新たなモデル
ケースを
ほうやま
宝山 健太郎さん
(勝弦)
○プロフィール 福井県
福井市出身、30歳。ネッ
ト販売やオフィスの移
転・開設支援などを手
掛ける企業で活躍。
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広報しおじり 2015.11.15
皆さんの感じている魅力が、住
■参加費 無料
■申し込み方法 電話で企画
課シティプロモーション係
(☎02630280 内線1356)
へお申し込みください。
んでいる人たちの誇りとなるこ
とで、より地域が輝き、たくさ
んの人たちに「塩尻に住みたい」
と思ってもらえるまちになると
考えています。
皆さん一人ひとりの感じる魅
力が、シティプロモーションの
力になります。皆さんが知って
いる塩尻の魅力をぜひ教えてく
ださい。一緒に塩尻の未来を考
えましょう。
■日時 11月29日㈰
午後2時~5時
■場所 塩尻インキュベーション
プラザ
■内容 〇「塩尻未来会議」とは
未来会議について分か
りやすく説明
〇「〇〇さんのプロジェ
クト」紹介
塩尻のまちを使った事
例を紹介
〇みんなのプロジェクト
が未来の塩尻になる
少人数に分かれて対話。
まちの未来を考えます。
地域の魅力を見直そう
みんなで考える、
まちの未来
ベンチャーハウス
(勝弦)
地域おこし協力隊の活動は、
地域外の人材の目線で、地域
に眠っていた、あるいは、気
付かなかった地域の財産を見
つけ、それを市内外の人に発
信することで、移住・定住に
つなげていきます。隊員の活
躍は、今住んでいる市民の皆
さんが、改めて地域の魅力を
見直すきっかけにもなります。
子
ベンチャー起業家の移住促進
紹介します!わがまちの 応募のきっかけは?
27年2月に、塩尻市の
職員とまちおこしのアイ
デアを話し合い意気投合。
興味が湧き、応募しました。
塩尻市の第一印象は?
市内を巡ると、一つの
市の中にこんなにも見ど
ころや豊かな資源がある
のかと驚きました。
3年間本市で暮らし、地
域の魅力を発信していただ
く地域おこし協力隊。
今後の活動計画は?
起業家・創業家の支援
に力を入れ、北小野に設
けるベンチャーハウスを
起点に首都圏、中京圏か
ら若手起業家を誘致します。