中国:追加利下げで景気を下支え - HSBC Global Asset Management

臨時レポート
中国:追加利下げで景気を下支え
金融緩和継続へ、中国株式についての強気な見方を維持
HSBC投信株式会社
2015年10月26日
 中国人民銀行(中央銀行)は23日(金)、貸出基準金利および預金基準金利の引き下げを発表
 国内景気が減速する中、追加利下げで景気支援を強化
 緩和的金融政策は今後とも継続されると見られ、株式市場の上昇要因に
利下げを決定、同時に預金金利の
上限を撤廃
 中国人民銀行(中央銀行)は10月23日(金)、予想
外のタイミングで利下げを決定し、1年物貸出基準
金利を 0.25%引き下げ4.35%に、1年物預金基準
金利を0.25%引き下げ1.50%としました(実施は24
日(土))(下図参照)。政策金利の引き下げは昨年
11月以降、6回目となります。加えて、預金準備率も
0.5%引き下げ17.5%としました。
 併せて今回、中央銀行は、銀行の預金金利の上限
規制を撤廃しました。貸出金利の下限規制は既に
撤廃しており、今後は原則として、銀行は金利水準
を自由に決めることが可能となります。
政策金利の推移
(2011年1月2日~2015年10月24日)
(%)
7
6
5
1年物貸出基準金利
4
3
2
中国の利下げを世界の株式市場が
好感、週明けの中国市場も堅調
 23日(金)の利下げの発表は、中国株式市場の
終了後でしたが、欧米の株式市場はこの決定を
好感し上昇しました。22日(木)の欧州中央銀行
(ECB)ドラギ総裁による追加金融緩和を示唆す
る発言に次ぐ、今回の中国の利下げで、グロー
バル投資家のセンチメントは大きく改善していま
す。
 また、週明け26日(月)の中国株式市場は上昇
しており、香港H株指数が前営業日比+0.6%、
上海A株指数が+0.7%となっています(26日
(月)日本時間午後零時半現在)。
金融緩和継続へ、中国株式市場に
ついての強気な見方を維持
1年物預金基準金利
1
0
11/1 11/7 12/1 12/7 13/1 13/7 14/1 14/7 15/1 15/7
(年/月)
出所:ブルームバーグのデータをもとにHSBC投信が作成
利下げの背景に景気減速
 利下げの背景には景気の減速があります。7-9月
期の実質国内総生産(GDP)成長率は前年同期比
+6.9 %と、1-3月期および4-6月期の各々+7.0 %
から減速しました。小幅な減速とは言え、7%割れ
は6年半振り(リーマンショック後の2009年1-3月期
の+6.2%以来)の低い伸びとなります。また、鉱工
業生産や固定資産投資の伸びも鈍化しています。
1
 預金金利の上限撤廃は、金利自由化の姿勢を
示すことで、国際通貨基金(IMF)の特別引出権
(SDR) への人民元採用(本年11月に構成通貨
が見直される予定)を狙ったものと見られます。
当資料の「留意点」については、巻末をご覧ください。
 中央銀行は、景気の冷え込みを回避するため、
今後も基準金利や預金準備率の引き下げを続
けると当社では見ています。
 当社では、以下の点から中国株式市場を引き
続き強気に見ています。
① 上記の通り、金融緩和が継続
② 政府が取り組む社会構造改革、政府系企業
の経営効率化、代替エネルギーの推進
③ バリュエーションは引き続き割安な水準にあ
ると考えられること
 なお、26日(月)から4日間、共産党第18期中央
委員会第5回全体会議(5中全会)が開催され、
経済や社会に関する第13次5ヶ年計画(2016年
~2020年)が策定されます。終了後に公表され
る景気対策、構造改革も大いに注目されます。
留意点
投資信託に係わるリスクについて
投資信託は、主に国内外の株式や公社債等の値動きのある証券を投資対象としており、当該資産の市場に
おける取引価格の変動や為替の変動等により基準価額が変動し損失が生じる可能性があります。従いまし
て、投資元本が保証されているものではありません。投資信託は、預金または保険契約ではなく、預金保険機
構または保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。また、登録金融機関でご購入の投資信託は投
資者保護基金の保護の対象ではありません。購入の申込みにあたりましては「投資信託説明書(交付目論見
書)」および「契約締結前交付書面(目論見書補完書面等)」を販売会社からお受け取りの上、十分にその内
容をご確認頂きご自身でご判断ください。
投資信託に係わる費用について
購入時に直接ご負担いただく費用
購入時手数料 上限3.78%(税込)
換金時に直接ご負担いただく費用
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投資信託の保有期間中に間接的に
ご負担いただく費用
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その他費用
上記以外に保有期間等に応じてご負担頂く費用があります。
「投資信託説明書(交付目論見書)」、「契約締結前交付書面(目論
見書補完書面等)」等でご確認ください。
※上記に記載のリスクや費用につきましては、一般的な投資信託を想定しております。
※費用の料率につきましては、HSBC投信株式会社が運用するすべての投資信託のうち、ご負担いただく
それぞれの費用における最高の料率を記載しております。
※投資信託に係るリスクや費用はそれぞれの投資信託により異なりますので、ご投資される際には、かならず
「投資信託説明書(交付目論見書)」をご覧ください。
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