価値ある人・値打ちある人へ 甲府カトリック教会 ロヘリオ・カルデナス神父

価値ある人・値打ちある人へ
甲府カトリック教会
ロヘリオ・カルデナス神父
『神が私たちの人生に起こることをお許しになる全てには目的があります。神は最も
大きな誤りや耐えがたい悲しみをさえ、私たちを価値ある人・値打ちある人に形成する
ためにお使いになるのです。』
これは私が書いたものではありません。残念なことに、私は誰がこれを書いたのかも
知りません。私が使っている 2015 年度版のスケジュール帳にこの文章が載っているの
を見つけただけなのです。どうしてこの文章に基づいて話を書こうと思ったのかわかり
ません。わかっているのは、巻頭言の主題や話題のアイデアを得るために祈っていた時、
開いた手帳のページに載っていたこの言葉を見つけたということです。そしてこれから
書こうとしている考えをまとめる手助けとして、引用することが出来ると思ったのです。
司祭になってからこれまでのおよそ 16 年間、私は人生における体験談を何人もの人
から聞いてきました。人生における喜びや成功について人々が熱心に分かち合うのを聞
くのは本当に嬉しい、良いことです。幸せな体験をした人に「神を賛美してください。
良い体験を与えてくださったことに対して神を褒めたたえてください。」と伝えること
は、当然、難しいことではありません。しかしながら、人々が自分の問題や挫折、また
自分の罪深さや人生における否定的な出来事について語るのを聞く時は違います。彼ら
が自分の辛い経験について分かち合い、神は自分の祈りを聞いて下さらず沈黙しておら
れるというような信仰の持ちようについて語るのを聞く時、それは異なります。しばし
ば私は、どうにかして心の痛みを和らげてもらおうとそのような状態に陥ってしまった
人々を慰める言葉を探している自分に気づいたものでした。そして困難な状態や状況に
陥っている人々に応える一番の方法は、自分自身の個人的な体験に基づく真実を人々と
分かち合うことだということに気づいたのです。以前私が、問題や挫折や弱さという形
で与えられた課題に取り組んだ結果が、今の私を形づくっているという真実です。
これは本当です。振り返ると、特に私がまだ神学校にも入っていなかった間に、私は
自分が体験しなければならなかった問題や困難な状況や辛い経験の数々は、神が目的を
もって起こることをお許しになったことだったのだと気付きました。もちろん良い目的
をもってです。それはより大きな仕事へむけて私を準備するためでした。当時、自分で
もまだ知り得なかった私の人生~ヴィンセンシオ会の宣教師となること~に向けて準
備するためでした。
私は自分がこれらの問題や、辛さや挫折を体験しなくてはならなかったのだと気付き
ました。なぜなら第一にこれらの事は全て、私を『個人』」として形づくる助けとなり
ました。第二に、これらの体験は、私が一人きりでは何もできないのだと気付くに至ら
せてくれました。すなわち、私にはこれらの全てをやり遂げるための助けとなる神の恵
みが必要だったということです。第三に人々が私のもとを訪ね、私の助言や指導を求め
る時、これらの経験が私の答えの貴重な源となります。
本当に『神が私たちの人生において起こることをお許しになる全てには目的がありま
す。神は最も大きな誤りや耐えがたい悲しみをさえ価値ある人・値打ちある人へと私た
ちを形成するためにお使いになるのです。』
最初はその目的は明らかではありません。その時が来て初めて明かされるのです。私
が神学校へ入学した時、そして最終的に司祭に叙階された時、私に起こったことのすべ
ては明らかになりました。そして、もしこれらの課題が事前に与えられていなかったな
ら私は司祭になっていなかっただろうと気付きました。私はここに至るまでに与えられ
た様々な課題に耐えられなかったことでしょう。
またこれは、私だけに当てはまるものではありません。この文章に込められているメ
ッセージは主の愛と慈しみに信頼を置く全ての人、一人ひとりに当てはまるものだと思
います。私たちがいつも聞いているとおり、主は私たちが苦しむためだけに困難が起こ
ることをお許しになっているのではありません。絶対に違います。神の目的はより良い
仕事のため、また、崇高な目的のために私たちをより良い人間へと形づくることです。
なぜなら『穏やかな海は腕のいい船乗りを育てません。航ってきた海(通って来た道)
が私たちを強くするのです。』(作者不詳)
このように、これは私達の上に困難と問題がおとずれる時は恵みの時だと教えてくれ
ます。困難は成長のための機会であり、神により近づくための手段です。実際、神は人
生の困難を通してご自分に近づくよう私たちを呼んでおられるのです。
ですから、神は沈黙しておられるのではないと信頼しましょう。神は私たちの祈りに
耳を傾けておられないのではありません。神は聞いておられます。神は私たちにとって
何が最善かをハッキリとご存知です。覚えていてください。私たちが自分の罪深さの内
にあっても神は私たちを決して放っておかれません。神は私たちを救うためにイエスを
送って下さいました。私たちが為すべきことの全てはイザヤ書の中の神の言葉に信頼を
置くことです。
『恐れてはならない。わたしがあなたとともいる』
(イザヤ 41:10)(Isaiah 41:10).
そしてヨハネによる福音書の中のイエスご自身の言葉
『私は、あなた方をみなしごにしておかない。あなた方のところに戻ってくる。』
(ヨ
ハネによる福音 14:18)
聖ヴィンセンシオ・ア・パウロの言葉で終わりたいと思います。
『試みにあっても驚いてはならない。それらのことは、あなたの救いのために神の子が
お選びになったのだから。』
フラ・アンジェリコ(1437-1450 年)
お知らせ
1.
第 3回 信徒養成講座
テーマ 新しい「ローマ・ミサ典礼書の総則」について
講師 主任司祭 田代和生神父様
[日時] 2015年10月4日(日) ミサ後
[場所] 甲府カトリック教会 聖堂 2.
追悼ミサ
2008年(平成20年)9月1日 ご帰天されました峡西ブロック クリストファ 小泉光昭様の追悼ミサが
2015年9月11日(金) 9時30分のミサの中で行われます。
故人のご遺徳を偲び、御国での平安をお祈りいたしましょう。
3.
第19回 横浜教区 障害 共に歩む集い in 上田
「障害について学ぶ 認識を深める 交流する」目的で、次の通り行われます。
ミサは、梅村司教様が手話により司式されます。
ご参加される方は、9月13日(日)までに、カトリックセンター掲示板の申込み用紙にお名前を
ご記入下さい。
[日時] 平成27年10月17日(土) 10時~15時30分(受付 9時~)
「場所] カトリック上田教会(長野県上田市常田2-2-1)
(詳細は、センター掲示板のチラシをご覧ください)
4.
9月の教会学校
2学期の教会学校は、 9月 27.日(日)より始まります。
日曜学校のお友達の皆さん 元気で参加しましょう。
5.
甲府教会 中高生会
10月の18日よりスタートします。
中高生のお友達の皆さんご参加下さい。
問合せ先:池田委員長
6.
9月のピーターラビット
9月は、ピーターラビットは、8日(火) 13時30分より、センターホールで行います。
今月は、11月のフリーマーケットのために地域福祉委員会と一緒に作品をつくります。
・作るもの マスコット、お花ハンガー、ピンクッション、その他
・持ち物 布、ボンド、裁縫箱、綿、ワイヤーハンガー、リボン
楽しいお茶会もあります。 皆さんのご参加をお待ち申し上げております。
(問い合わせ先 東ブロック 三枝もも子さん)
7.
敬老の集いについて
今年の敬老の集いに、多数の皆さんが参加をお申しこみ頂き、ありがとうございました。
なお、一般信徒の方々も、ご参加いただき、共同体の諸先輩への感謝とお祝いを致しましよう。
(1)日時 2015年9月13日(日) ミサ後
(2)場所 甲府カトリック教会 サンタ・ルチア講堂
(3)対象者 当日 75歳以上(昭和15年9月13日以前お生まれ)の信徒の皆様
(4)内容 ・当日のミサの共同祈願で敬老の意向で祈ります。
・サンタルチア講堂で食事をともにしながらお祝いをします。
(対象の方には、お弁当を、一般の方には軽食をご用意いたします。)
8.
第48回 横浜教区一粒会大会
教区の一粒会大会(10月12日 カリタス女子中学高等学校)にご参加を申し込まれた方で、
地区で手配したバスをご利用の方は、甲府カトリック教会にご集合下さい。(時間は追って連絡致します。)
なお、参加費は、当日 係りの者が集めます。(大人 2,000円)
9.
こどもサポートやまなし
(1)学習会
・9月は、定例学習会は、6日(日)、 13日(日)、27日(日)に13時~16時まで、
寿荘(丸の内3丁目)で行います。
この学習会に参加する子ども達の自家用車による送迎ボランティアを募集しております。
(3)9月の運営委員会
9月の運営委員会は、15日(火) 18時30分から、甲府カトリック教会で行います。
9月4日 劣悪な家庭環境(両親の離婚、虐待、ホームレス等)が起因して当時17歳の少年が祖父母を
殺害し、懲役15年の判決を受けたとの悲しいニュースが報道されました。
この事件は、子どもの問題は、子どものサポートだけでなく家族全体をサポートすることの重要性を
示唆しています。 運営委員会は、どなたでも参加できますので、この機会に、ご一緒にこどもサポートのあり方を
考えてみませんか
10. 社会福祉法人 八ヶ岳名水会 「春の陽」 収穫祭(稲刈り)へのお誘い
さわやかな秋の日のひとときを、青空の下で稲刈りをして楽しみませんか
ご参加される方は、センター掲示板の申込用紙に9月27日(日)までに、ご記入下さい。
[日時] 2015年10月3日(土) 9時~11時30分
[場所] 春の陽
11. 秋の大掃除
教会の秋の大掃除を、10月11日(日)ミサの後 行います。
詳細は、次号の教会だよりや掲示でお知らせで致します。 ご協力をお願い致します。
12. ミュージカル「ジュリアおたあ」のご案内
「わらび座」の主催で、時代をこえ、国をこえ、この地に愛を届け、多くの試練を乗り越え、
キリスト教の信仰を生涯 守り通したおたあのミュージカルが甲府で次の通り、開催されますので
ご案内いたします。
[日時] 2015年9月30日(水) 18時30分~
[場所] コラニー文化ホール 大ホール
[入場料] 4,500円(全席指定)(教会で事前購入の場合は、4,000円です。)
入場チケットをご希望の方は、西ブロック 宮澤由美さんまでお願いします。
13. 東日本大震災の被災地支援のための「コーヒーショップ」の売上金 寄贈について
教会売店では、みなさんのご協力により、東日本大震災での震災遺児の皆様のために、日曜日の
ミサ後、センターで「コーヒーショップ」を開いております。
今年 1月1日~8月16日までの間の売り上げは、62,827円でした。
この売り上げは、全額 あしなが育英会を通じて、今 なお悲しみの中にありながらも将来に向けて
学業に励んでいる遺児のために寄贈します。 その他の震災支援にも使われております。
今後とも、ご協力をお願い致します。
(この件に対するお問い合わせなどは、西ブロック 今井洋子さんまでお願いします。)
14. 関係団体からのお知らせ
(1)NPO法人 やまなしライフサポート
①炊き出し 毎週木曜日 午後2時より準備、午後4時30分から食事を行います。
ご参加いただける方は、定刻までに甲府カトリック教会にご集合下さい。
②9月の市内パトロールは、9月27日(日) 午後2時から行います。
ご参加いただける方は、定刻までに甲府カトリック教会にご集合下さい。
(2)自殺予防ネットワーク山梨
①ワンステップサービス「なんでも相談会」
[日時] 9月12日(土)~9月13日(日) 10時~17時
[場所] 山梨カトリック福祉センター(山城カトリック教会内)
②公開講座
「若年女性の貧困」
講師 東京学芸大学準教授 山口惠子氏
[日時] 10月3日(土) 13時30分~16時
[場所] ぴゅあ総合 2F 中研修室(甲府市朝気1-2-2)
[資料代] 300円(会費無料)
[申込み] 不要 (詳細は、カトリックセンターのチラシをご覧ください)
(3)山梨ダルクを支援する会運営委員会
[日時] 9月25日(金) 18時30分
[場所] 日本キリスト教団 甲府中央教会
今回は、山梨ダルク関連の組織、活動などの重要性を共有するために山梨ダルクの
佐々木 広代表のお話しを聞き、支援会活動のニーズ等について話し合います。
ダルクの活動にご興味のある方のご参加をお待ちしております。
内藤聡神父様の初ミサと祝賀パーティー
今年、4 月 29 日に横浜教区末吉教会で叙階された内藤聡神父様が、8 月 22 日~23日にかけて、
山梨を訪れられ、22 日には、山城教会(山梨カトリック福祉センター)のご視察、イエスのカリタス
修道院でのミサ、翌日 23 日は、早朝、塩山教会での初ミサ、10 時から当甲府教会での初ミサ、そ
して信徒との交流バーティーと、お若い神父様らしく颯のようなお忙しい日程をこなし、当地に「新
鮮な香り高い信仰」の後を残しお帰りになられました。
甲府での初ミサでは、司祭に召された経緯やそのご感想などを通じて、神さまの愛の素晴らしさに
ついて話されました。
また、ミサ後の祝賀会では、神父様のことについての質問にクイズ形式でお答えになられたり、オ
ルフエイスの皆さんと一緒に歌われたり、楽しい信仰の分かち合いのひとときを私たちに与えて下
さいました。
将来、山梨の地に派遣される可能性も述べられ、信徒の人たちを喜ばせました。
内藤神父様の信仰と慈しみにより、多くの人々に神さまの愛と希望が大海のように拡がることを祈
りたいと思います。
8 月 11 日~12 日
ウッドビレッジ伊奈ヶ湖にて甲府教会こどもキャンプが行われました。
12 名の子どもたちが参加しました。
初めの祈り
シスター勉強1
ロヘリオ神父屋外勉強
カテキズムゲーム
シスター勉強 2
花火
朝の祈り
映画後分かち合い
ミサで使われるパン作り
朝食
昼食
ミサ
来月号に、参加した子供たちの感想を掲載いたします。お楽しみに…
ジュリア・おたあの面影をたずねて
山田
英美
全国を回って公演しているわらび座によるミュージカル「ジュリアおたあ」が、9月 30 日
に甲府のコラニー文化ホールで上演されるという紹介がありました。それに触発されて少し
話してみたいことがあって紙面を頂くことにしました。
「ジュリアさま」と、現在でも島民が敬愛をこめて呼び、ジュリアの石塔が守り続けられて
いる島は、伊豆七島の一番遠いところにある神津島(こうずしま)です。何によって情報を
得たのかは定かに憶えていないのですが、もう 30 余年も前の初冬に、島にただ一つある保
育園を訪れることと、ジュリア・おたあという女性のことをもっと知りたいという目的をも
って、私は一人、東京の竹芝桟橋から夕刻に出航する東海丸の 3 等室に乗りこみ、翌朝その
島に上陸しました。
神津島にはとてもよい村営の温泉施設があります。塩水の室内温泉のほか、水着を着て海
に通じる地下の通路を渡ると自然の巨岩に囲われたすばらしい眺望の露天風呂になってい
るのです。沖に船が通ると温かい湯水に大きく波が立ちます。私が最初に訪れたときはいわ
ゆるシーズンオフであり、島外からの観光客は誰もいない温泉施設の脱衣室で、地元の家族
らしい子どもも交えた 4,5 人の人たちと一緒になりました。彼らが私の訪島の目的を知る
と、
「それなら、うちのおじいちゃんを訪ねられるとよい」と、里帰りしているという娘さ
んが言ってくれて、翌日さっそく教えられた松本さんの家を訪ねました。「おじいちゃん」
といわれた人は川端康成を連想させる上品な白髪の方で、昭和 36 年から 20 年間も村長と
して島民に尊敬されつつ仕事をしてこられた松本一氏でした。ジュリアさまの墓石発見の旗
頭に立たれた方です。昔から島民は、民家にかこまれた一隅に数基ある誰のお墓ともわから
ないかわった形の墓石群にもいつも花を絶やさずきれいに掃除をしつづけていたとのこと
でした。
松本氏は、ジュリアさまと神津島にまつわるいろいろなことを話してくださった上に、ご
自身の著「神津島の神々」、
「記録・戦場であった神津島」という二冊の本を私にくださいま
した。後者の本の「むすび」のところにこんなことが書かれています。
「(前略)私は、昭和五十年十月『おたあジュリア顕彰の旅』の一員として、ローマに巡
礼したとき、バチカンの聖ペトロ大聖堂前の、サン・ピエトロの広場に集まった二十万人の
カトリック信徒の前で、はからずも、ローマ法王パウロ六世の、特別謁見の栄誉に浴するこ
とができました。私に対して、特別に賜った記念の金メダルを、法王の大きな、温かい手で、
包み込むようにして私の手のひらの中に入れながら、片方の手では、私の肩をやさしく抱く
ようにして言われた次のお言葉は、私の脳裏に深く刻み込まれて、一生忘れることができま
せん。
……『遠い日本の神津島から、おたあジュリアのために、はるばるローマまで、私に逢い
にきてくれたことに、深く感激しています。おいでになった皆さんとその家族、神津島の村
民、また、日本の国民の皆さんの平和のために、お祈りすることを約束します。』
私は、法王の平和に対するひたすらな願いを、真摯にうけとめてゆくためにも、あのいま
わしく、恐ろしかった、戦争の記録を綴ることによって、だからこそ、将来再びこのような
過ちを犯さないことを、肝に銘ずべきであると考えています。(後略)」
松本氏のお宅を辞した足で、近くにある村立資料館に赴きました。役場の教育委員会主事
の梅田武敏さん自らが資料館のカギを開けて、ジュリアおたあの若く美しい肖像画のある特
設コーナーに案内してくださりながら、
「ジュリアさまの一番古い肖像画はここには在りません。それは百号の大きな絵で、ニシ
ワキ市の某老人ホームにあるのです。」と言われたのには、驚きました。
「えっ、シシワキ市って、兵庫県の西脇市ですか?」高鳴る思いをおさえながら、
「実は私は、西脇高校の出身なのです。」
神津島から山梨に戻って、はやくその百号の絵に逢いたいという思いが募り、スケジュー
ルを調整して、里帰りがてら、西脇市のみぎわ会・いずみ寮という老人施設を訪ねました。
奇しくも高校時代の同級生が受付のデスクにおられ、久しい再会に募る話をしながら、絵が
壁に掛けられているというホールへ案内してもらいました。人気のない時間でちょっと薄暗
い壁に、貴族の衣装を着けた女人の姿を認めて、さらに胸が高鳴りました。
石村正太郎という、当時、現代美術協会の理事をしておられた著名な画伯の筆になる「ジ
ュリアおたあ」(昭和 56 年 5 月作)は、流人としての彼女を運んできた小さな舟が岩だら
けの神津島に近づいた瞬間を描いたものでした。苦しい旅路の果てであったにもかかわらず、
はるかに広がる島の緑のかなたに向かって凛と立つジュリアの顔は輝いて、もっと遠くから
招かれている神の慈愛を確信する眼差しを感じさせるものでした。実際にはまだ二十歳そこ
そこだったというが、おとなの女性の品格を見事に描いた麗しい肖像画でした。
神津島での彼女の生活は、想像力を働かせて何人かの人が文字にもしていますが、私が惹
かれるのは、島に自生する薬草を調合して島人の健康のために奉仕したという話です。養父
小西行長の母(ジュリアにとっては祖母)が薬草に詳しい人で、その影響を受けて高度な知
識を持っていたということも知られています。それらのことを思いながら島に生えている植
物を見ると、内地にもよくある草花だがどこか違う点に気づきます。違いというのは、野草
のノコンギクでも、葉っぱや茎が分厚くて照りがあるのです。それは潮風の強いこの地に適
応するために植物自身の体質改善がなされたためだろうと思います。ジュリアさまも、島民
とも親しくし、この地に適応して生を全うされたのだろうと想像します。彼女が眺めたであ
ろう海岸の岩を眺め、摘んだであろう草花を見、歩いたであろう山道に自分の足蹠を合わせ
る、そういう小さな旅もよいものです。
わらび座の公演が楽しみです。戦国時代の悲劇の渦に巻き込まれた一女性の話であっても、
その精神性のゆえに、語りつがれる意義が大きいと思います。
参考:田村襄次著【孤島の華】―おたあジュリアの一生 中央出版社
梅田武敏文【神津島の伝説と民話・第三集●おたあジュリア物語】ふるさと文庫
こんにちは、こぴっとプロジェクトです
(山梨地区東北被災地支援プロジェクト)
〇 ボランティア行ってきました。
・8月は、ボランティアはお休みです。
〇 ボランティア行ってきます。
・日程
・担当教会
・参加者
:
:
:
9月14(月)~17(木)
甲府 / 塩山
宮澤 由美
木村 正子
〇 こぴっとプロジェクト支援バザーの収益金の寄付、ありがとうございます。
地 域 福 祉 委 員 会 に よ る こ ぴ っ と プ ロ ジ ェ ク ト 支 援 の た め の バ ザ ー が 、 6 月 28
(日)甲府・塩山・韮崎の各教会の有志の皆さんのご協力により甲府教会に
て行われました。
収 益 金 全 額 ( 33,190 円 ) を 、 こ ぴ っ と プ ロ ジ ェ ク ト へ 寄 付 し て 頂 き ま し た 。
バザーのスタッフの皆さん・収益にご協力いただいた皆さん、有難うござい
ました。
〇
6 月に行われた「東北大震災被災地支援ツアー」参加費用について
( 今 後 も 行 わ れ る 予 定 で す の で 、 参 加 を 考 え て い る 方 は 参 考 に し て 下 さ い 。)
参加費用
47,050 円(東京集合)+ 自宅から東京駅までの交通費
項目
石巻 JR+宿泊コース
金額(円)
23,600 びゅう・JR で行く国内ツアー
新幹線(東京~仙台・指定席)
夕食
4,000 ホテル内
夕食飲み物
1,500 ホテル内
気仙沼
宿泊
夕食飲み物
レンタカー
10,950 宿泊+夕食
920
4,080 仙台駅~
ガソリン
660
高速
190 往復
語り部ボランティア
550 石巻
リアスアーク(気仙沼市)
300 東日本大震災の記憶と津波の災害史展
大籠キリシタン資料館
300 岩手県一関市藤沢町大籠
合計
47,050
気仙沼
今月の典礼奉仕表(9月)✞
✞
日
9月
先読み
第一朗読
6日
大木
13日
松住
平田明
20日
今井勇
志村
27日
山田
高原
10月
4日
聖堂案内
ブロック
芦沢
中央
平田ヤ
峡南
平瀬
山城
木村
東
西村
西
子どもとともに捧げるミサ
芦沢
✞
第二朗読
広瀬
チョン
クムチン
原
子どもとともに捧げるミサ
今月のこよみ(教会暦、行事等)✞
・主日のミサ
日曜日10:00~(聖堂)、土曜日18:00~(イエスのカリタス甲府修道院)
・平日のミサ
金曜日09:30~(聖堂)
9月
6日(日)
年間第23主日
13日(日)
年間第24主日
20日(日)
年間第25主日
27日(日) 年間第26主日
10:00
~
ミサ(女性会)
15:00
~
スペイン語ミサ
10:00
~
ミサ(敬老の集い)講堂
15:00
~
ポルトガル語ミサ (Português)
10:00
~
ミサ(教会委員会)
12:00
~
韓国語ミサ
10:00
~
14:00
10月4日(日)
年間第27主日
清
掃
当
番
( Español)
(
한
글
ミサ(こぴっとプロジェクト支援バザー)
~
英語ミサ
(English)
10:00
~
ミサ(第3回信徒養成講座)
15:00
~
スペイン語ミサ
表
)
(9月、10月
( Español)
各ブロック輪番制)
9月 6日(日)
ペルーグループ
9月26日(土)
山城ブロック
9月12日(土)
峡西・中央ブロック
9月27日(日)
フィリピングループ
9月13日(日)
ブラジルグループ
9月20日(日)
韓国グループ
10月
4日(日)
ペルーグループ
10月11日(日)
秋の大掃除