農業経営の法人化 を進めるために - 公益財団法人えひめ農林漁業振興

農業経営の法人化
を進めるために
平成27年10月
愛媛県農地中間管理事業推進会議
法人化・農地集積支援チーム
地域農業と集落を支えるために
法人化を考えましょう
地域には、5年後・10年後も安心して農地を託せる担い手の存在が不可欠です。
メンバーが代わっても、地域を支え続けられる法人経営を考えてみませんか!!
法人化のメリット
1
法律上の権利能力を有する
農地の貸借、作業受委託、販売等の契約、銀行口座の開設などが法人名(代表者名)で行う
ことができます。
2
経営の永続性
構成員が入れ替わってもその経営は後世代の構成員(後継者)によって引き継がれ、経営の
永続的な維持・発展が可能となります。
3
税制面での優遇措置
課税所得の圧縮、農業経営基盤強化準備金や退職金の損金算入、減価償却費の任意計上などを
行うことができます。
農事組合法人の従事分量配当は課税仕入れに該当し、消費税の還付または納税額が圧縮され
ます(一般課税方式を採用している場合)。農事組合法人のうち農業生産法人が行う農業につ
いては事業税が非課税となります。
4
農作業の効率化と過剰投資の解消
農作業の共同化や機械・施設の共同利用により、作業の効率化と過剰投資が解消されます。
5
経営管理能力の向上
投資計画、節税対策などが可能となり、経営者としての意識改革が図られます。
6
対外信用力の向上
設立登記や業務報告の義務化にともない、金融機関や取引先への信用力が向上します。
7
農業従事者の福利厚生面での充実
就業規則や社会保険制度の適用により他産業並みの就業条件が整備されます。
8
制度資金の融資限度額の拡大
法人化に伴い、制度資金等の融資限度額が個人よりも拡大されます。
法人化の留意事項
1
1
複式簿記による記帳業務、法人税の申告など、個人経営に比べ税務・会計面での
専門的な知識が必要となります。
2
法人の維持・運営面での事務負担が増大します。
3
法人所得が赤字でも「法人住民税(均等割)」の負担が発生します。
4
社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料など)の法人負担が増大します。
5
法人設立に際して手間と費用がかかります。
6
交際費等の損金算入に限度があります。
7
農業者年金制度の政策支援(保険料補助)加入が該当しなくなります。
農業法人にはいろいろなタイプがあります
法人化する場合、一般的には農事組合法人や株式会社を選択するケースが
多く、それぞれに特徴があります。
タ イ プ
農事組合法人
株式会社
根 拠 法
農業協同組合法
会社法(一般企業と同じ法人格)
・ 1株1議決権
株主総会の特殊決議(総株主の半数以上で
あって、総株主の議決権の3/4 以上の賛成)
により1人1議決権とすることも可能
組織原理
・ 1人1議決権
構 成 員
・ 農民3人以上で構成
・ 農民のほか、農協等法令で定め
る者も組合員になることが可能
・ 制限はない(1人以上)
・ 理事1人以上(必須)
監事1人以上(任意)
・ 取締役1人以上(必須)
監査役1人以上(任意)
・ 任期は 3年以内
・ 任期は取締役2年、監査役4年
雇用者の
範 囲
・ 組合員(同一世帯の家族を含む)外の
常時従事者が常時従事者総数の
3分の2以下に制限
・ 制限はない
事業の範囲
・ 原則として農業(農産加工・販売
など関連事業を含む)に限定
・ 制限はない
役員制度
組合員への ・ 従事分量配当 (課税仕入れに該当)
報酬
・ 確定給与支給
・ 確定給与支給
・ 農地法上の農業生産法人となるためには次の要件を満たすことが必要です。
1)法人形態要件:農事組合法人、株式会社(公開会社でないもの)、
持分会社(合名会社、合資会社、合同会社)
2)構成員要件 :農業の常時従事者、農地の権利提供者、基幹的農作業の委託者、
農地中間管理機構等のほか、農業関係者が総議決権の3/4以上
備
考
関連事業者の議決権の制限については、法人と連携して事業を
実施する場合、上限が総議決権の1/2未満 等
3)役 員 要 件:役員の過半が農業の常時従事者(原則年間150日以上)で、
そのうち過半が農作業に従事(60日以上)
4) 事 業 要 件:主たる事業が農業(売上高の過半)
注)農業生産法人は平成28年4月より「農地所有適格法人」と改称され、
構成員要件や役員要件の一部が変更されます。
○ 法人を設立する前に、役員の方々を中心にどのような法人形態とすべきか、よく話し合って
決めることが重要です。
○ 法人形態を決めた上で、定款の作成、出資金の確保、設立総会、法人登記、税務署等への届出
など、法人の設立に様々な手続が必要となりますが、法人形態により必要な手続きが異なりま
すので、農業改良普及機関等の関係機関と相談しながら進めてください。
参照資料:農林水産省「集落営農の法人化に向けた話し合いを進めましょう」
2
農 業 法 人 の 設 立 手 順
法人を設立するに当たっては、まず法人の構成員を決め、将来どのような経営を目指すの
か、共通の目標やビジョンを共有することが重要です。
設立手続きについては、農業会議や農業改良普及機関などと協議しながら進めていくこと
になります。
事前準備
・基本的事項(組織形態、資本金、事業内容、資産の引継等)の決定
・法務局で同一本店所在地に同一の商号の会社があるかどうか調査
定款の作成
・目的、商号、本店所在地、出資財産の価額の最低額、発起人の氏名又は名称
及び住所(原始定款の絶対的記載事項)等を規定
※株式会社の農業生産法人の場合は株式の譲渡制限の定めが必要
定款の認証
・公証人による定款の認証
出資の履行
・発起人は、設立時発行株式の引受け後遅滞なく、当該設立時発行株式につき、
その出資に係る金銭の全額を払込み、又は金銭以外の財産の全部を給付
設立時役員等
の選任
設立時取締役
の調査
設立時代表
取締役の選定
設立登記
知事への届出
諸官庁への
届出
※農事組合法人では定款認証は不要
・発起人は、出資の履行完了後遅滞なく、設立時取締役を選任
・監査役設置会社等の場合、監査役等を選任
・設立時役員等の選任は発起人の議決権の過半数をもって決定
※農事組合法人では発起人が理事を選任したときはその事務を理事に引継ぐ
・設立時取締役は、出資の履行の完了や設立手続の法令又は定款への違反の
有無等を調査
・取締役会設置会社は設立時代表取締役を選定(設立時取締役の過半数の決定)
・設立登記は、設立時取締役の調査終了日又は発起人が定めた日のいずれか
遅い日から2週間以内に行う。
※農事組合法人では発起人が役員を選任した日や出資の払込日から2週間以内
※農事組合法人のみ必要(成立から2週間以内)
・税務署、県税事務所、市町役場(税務・国民年金)、労働基準監督署(雇用
保険、労災保険)、年金事務所(健康保険、厚生年金)など
※株式会社の場合、比較的小規模で設立しやすい非公開会社の発起設立の手続を示しています。
非公開会社とは、定款に全ての株式に株式譲渡制限の定めがある会社の事です。この規定が
あると、株式を誰かに譲渡する為には、会社の承認が必要になります。
発起設立手続とは、発起人が株式の全部を引き受ける設立手続の事です。
3
※ 詳しくは県農業会議、または県農協中央会にお尋ねください
農業法人の設立登記に必要な書類
事
項
定款作成
農事組合
法人
設立登記
申請
①定款
②出資引受書
③出資金領収書
農事組合法人
④財産引継書
(現物出資した場合)
設立登記申請書
⑤役員の選任決議書
⑥理事就任承諾書
⑦登記すべき事項
定款
(最低3部)
定款認証
定款3部
1部に印紙4万円
を添付
会 社
設立登記
申請
添付書類
届出先
届出期限
定款
(最低2部)
定款作成
株 式
共 通
届出書類
発起人全員の印鑑証明書
①定款
②発起人の同意書
③設立時役員選任及び本店所在
場所決議書
④設立時代表取締役を選任した
ことを証する書面
株式会社設立
⑤設立時役員の就任承諾書
登記申請書 ⑥印鑑証明書
⑦設立時取締役の調査報告書
及び添付書類
⑧払い込みを証する書面
⑨資本金の額の計上に関する
設立時代表取締役の証明書
⑩登記すべき事項
出資払込み
法務局
2週間以内
公証人役場
定款認証時
設立手続き
法務局
終了後2週
間以内
登記を委任
するとき
委任状
代表者の
印鑑届出
印鑑届出書
代表者の印
鑑証明書の
交付
印鑑証明申請書
法務局
登記事項証
明書の交付
登記事項証明書
交付申請書
法務局
法務局
代表者個人の印鑑証明書
終了時より
法務局
※ 詳しくは県農業会議、または県農協中央会にお尋ねください
設立登記時
設立登記申
請と同時
印鑑証明書
交付申請時
登記事項証
明書交付申
請時
4
法人化することによって
次のような支援が受けられます
項
目
内
容
相談窓口
参照頁
雇用に向けた
支援
「農の雇用事業」により、原則45歳未満 農業会議
の雇用者1人当たり最大120万円/年が最
農協中央会
長2年間交付されます。
6
資金への支援
長期のスーパーL資金や農協系統資金など
が利用できます。
日本政策
金融公庫
7
県信連・農協
8
機械・施設整備
への支援
法人化の検討や新技術の導入に取り組み、
麦・大豆・野菜等を組み合わせたモデル経営 県農産園芸課
の実証に対して、農業機械や施設等の整備
に助成があります。
9
県農政課
機械や施設の整備に対して融資残補助の制 県担い手・農地
度もあります。
保全対策室
法人化手続きや
会計経理等への
支援
農地の利用権設
定による協力金
の交付
農産物の販売や
加工への支援
組織活動への
支援
5
法人化の手続きに必要な経費として40万 県担い手・農地
保全対策室
円が交付されます。
法人化支援チームが法人化に向けた労務管 農業会議
理や経理研修、さらには栽培技術などを個 農協中央会
別に支援します。
地域における話し合いにより、農地中間管 県担い手・農地
理事業で農地を集積し、その面積が地域の 保全対策室
農地面積の2割を超えれば交付金が受けら 農林漁業
振興機構
れます。
取引における信用が高まり、企業との取引 県農政課
がやりやすくなります。
県農産園芸課
10
11
12
6次産業化に係る商品販売や販路拡大など
県産業創出課
に支援が受けられます。
地域農業の担い手を受け入れ、地域を牽引 農林漁業
振興機構
していく集団や法人の活動を支援します。
13
雇 用 に 向 け た 支 援
農の雇用事業
農業法人等の研修を支援
1)雇用就農者育成タイプ
新規就農者の雇用就農を促進するため、農業法人等が就農希望者を雇用し、
農業技術や経営ノウハウの習得を図る実践的な研修等の実施を支援します。
(年間最大 120万円/1人、最長2年間)
2)法人独立支援タイプ
農業の発展に資する優良な法人を増やしていくため、農業法人等が就農希望者を
一定期間雇用し、生産技術、経営力等を習得させた上で、新たに農業法人として
独立させるために実施する研修に対して支援 します。
(年間最大 120万円/1人、最長4年間、ただし3年目以降は年間最大60万円)
○募集時期 年4回程度 (全国新規就農相談センターのHPで確認できます)
<農業法人等の要件>
1 概ね年間を通じて農業を営む事業体(農業法人、農業者、農業サービス事業体等)
であること
2 正職員として雇用すること(法人独立支援タイプは期間の定めのある雇用でも可)
3 雇用就農者を農畜産物の生産や加工販売等の業務に従事させ、就農・独立に必要
な技術、経営力等を習得させるための実践的な研修を行えること(青年就農給付金
(経営開始型)を受給している経営体ではないこと)
など
<雇用就農者に関する要件>
1 原則45歳未満の者であること
2 農業就業経験が5年以内であり、研修修了後も就農を継続(法人独立支援タイプは
農業法人として独立)する強い意欲を有する者であること
3 法人独立支援タイプの場合、研修終了後1年以内に農業法人として独立すること
など
そのほか、いくつかの要件がありますので、
詳しくは県農業会議、または県農協中央会にお尋ねください
農林水産省「農の雇用事業の概要」より引用
6
資金への支援(公庫資金・農協系統資金)
1
日本政策金融公庫 農林水産事業資金
資 金
名
スーパーL資金
(農業経営基盤強化資金)
金 利 (H27.8時点)
一般:0.35~0.70%
特例:0% ※
(貸付実行日から5年後の
応当日の前日まで)
こんな資金です
農業経営に必要な投資に幅広くご利用
可能な資金です。
ご利用は認定農業者の方に限ります。
スーパーW資金
(農林漁業施設資金・
アグリビジネス強化計画)
0.70%
認定農業者が設立した子会社が取り組
む加工・販売等の事業を応援する資金
です。
青年等就農資金
無利子
新たに農業経営を開始する方を応援す
る無利子の資金です。
農林漁業
セーフティネット資金
特定農産加工資金
※
農業者、林業者、漁業者
0.35%
0.45~0.80%
災害を受けたときや社会的・経済的環
境の変化により、資金繰りに支障をき
たしている場合等のための資金です。
特定の農産物の加工業を営む方等が建
物の建設や機械の取得をするときにご
利用可能な資金です。
実質無利子化のための金利負担軽減措置
人・農地プランの中心経営体として位置付けられた認定農業者が借り入れる
スーパーL資金について、貸付当初5年間の金利負担が軽減されます。
利子助成の対象者
「人・農地プラン」に中心経営体として位置付けられた認定農業者
農地中間管理機構から農用地等を借り受けた認定農業者
利子助成の対象事業
農地等の取得・造成資金、施設・機械の取得等資金、長期運転資金
利子助成を受けられる期間
貸付当初の5年間です。6年目以降は通常の利息となります。
※詳しくは日本政策金融公庫松山支店の農林水産事業担当にお尋ねください
7
2 農協系統資金
アグリマイティー資金
◎利用対象者
JAの組合員(正・准組合員)、もしくはJAが定めた農業者等
「農業者等」には次の条件を満たす方を含みます
① 農業者が主たる構成員となっている法人格を有しない農業を営まれる任意団体で
あって次の要件をすべて満たす方(以下「集落営農組織」といいます。)
(a)代表者、代表権の範囲、団体の目的・構成員の資格等を定めた規約を有すること
(b)一元的に経理を行っていること
② 集落営農組織が法人化するときにその構成員になろうとする方
◎資金使途
・農業生産に直結する設備資金・運転資金
・農産物の加工・流通・販売に関する設備資金・運転資金
・地域の活性化・振興を支援するための設備資金・運転資金
・再生可能エネルギー利用の取組みを支援するための発電・蓄電設備取得資金
◎借入限度額
・個人:5,000 万円、法人:1億円 (事業費の100%の範囲内)
◎借入期間
【長期資金】 原則10 年以内(据置期間3年以内)
但し、対象事業に応じ最長20 年以内
【短期資金】 1 年以内(手形借入の書替を認める)
◎借入利率
JA所定の利率
JA農機ハウスローン
◎利用対象者
①JAの組合員(正・准組合員)、もしくはJAが定める条件を満たしている方
※利用対象者の条件はお近くのJAにお尋ねください
②JAが指定する保証機関(愛媛県農業信用基金協会)の保証が受けられる方
◎資金使途
・農機具(中古農機を含む)の購入資金および購入に付帯する諸費用
・車検・点検・修理費用および保険掛金に必要な資金
・他金融機関の農機具ローンの借換資金
・パイプハウス等資材、建設費用
・格納庫建設資金
・発電・蓄電設備の取得資金
◎借入限度額
1,000万円以内(1万円単位)
但し、所要金額の範囲内
◎借入期間
据置期間(実行日から2年以内)を含め6ヶ月以上10年以内
資金使途が借換の場合は、現在借入中の農機具ローンの残存期間内
◎借入利率
JA所定の利率
※上記のほか、認定農業者を対象とした農業経営改善促進資金等もありますので
詳しくはJA愛媛県信連融資部、またはお近くのJAにお尋ねください
8
機械・施設整備への支援
1
えひめ型水田フル活用促進事業
水田を効率的に活用するため、水稲を主食用米や飼料用米等の用途別に栽培
し、麦・大豆・野菜等と組み合わせた「水田フル活用」を先導するモデル農
場を育成するため、二つのタイプの取り組みを支援します。
競争力強化モデル農場(うち整備事業)
事業内容
大型農業機械の導入、集出荷乾燥施設等の整備支援
事業実施主体
農業法人、営農集団、JA
採択基準
・概ね20ha以上作付の経営規模・集団的な土地利用
・農業法人は3戸以上から農地を集積
・営農集団の構成員は3戸以上
標準事業費
15,000千円、補助率
1/3
中山間地域モデル農場(うち整備事業)
事業内容
中型農業機械の導入、中規模施設等の整備支援
事業実施主体
農業法人、営農集団,認定農業者、JA
採択基準
・概ね5ha以上作付の経営規模で、上記「競争力強化モデル農場整備事業」の
採択基準に準ずる
標準事業費 4,800千円、補助率 1/3
※詳しくは県農産園芸課にお尋ねください
2
経営体育成支援事業
中心経営体等(農地中間管理機構から貸借権の設定等を受けた者や重大な気
象災害による被災農業者等)が融資等を受け、農業用機械等を導入する際、
融資残について補助金を交付します。
融資主体補助型
事業内容
地域の中心となる経営体等が融資を活用して農業用機械等を導入し
経営改善・発展に取り組む場合に支援
補助対象
農業者(中心経営体等)
補助率
事業費の3/10以内
事業実施主体
市町
※詳しくは県農政課、または県担い手・農地保全対策室にお尋ねください
9
法人化手続きや会計経理等への支援
1
経営発展支援事業
◎農業経営の法人化支援事業
農業法人を立ち上げた場合に定款策定や登記申請等に必要な経費として
定額(40万円)助成します。
◎集落営農組織化支援事業
集落営農組織を立ち上げた場合に規約作成、会計経理の知識習得に係る
経費として定額(20万円)助成します。
◎法人経営支援事業
市町が行う法人経営に必要な労務・財務管理等に関する研修会の開催
経費を助成します。
◎法人化支援チーム設置事業
法人化を推進するために各種相談に応じる法人化支援チームが現場に
うかがい、必要に応じてアドバイザーの支援を受けることができます。
※詳しくは県担い手・農地保全対策室にお尋ねください
2
アドバイザーの支援
農業経営の改善や税務・労務管理、さらには栽培技術に関する相談に応える
ため、税理士や社会保険労務士などの専門家の支援を受けることができます。
項
目
アドバイザー
簿記記帳や決算等の指導
税理士
法人登記等の手続き支援
司法書士
労務管理の指導
社会保険労務士
米麦・野菜・花きの栽培技術指導
栽培技術の専門家
※詳しくは県担い手・農地保全対策室、または県農業会議、
県農協中央会にお尋ねください
10
農地の利用権設定による協力金の交付
地域集積協力金
農地中間管理事業を利用して、農地中間管理機構にまとまった農地を貸し付け、
分散錯圃の解消や規模拡大など、担い手への農地集積・集約化の促進に協力する
地域に対し地域集積協力金が交付されます。
項 目
内
容
・ 農業集落、大字または学校区等の区域、およびこれによりがたい場合は10ha以上の
交 付
まとまりのある農地で、人・農地プランの実質的な話合いの範囲となっている地域
対 象
・ 区域の外縁が明確で、同一の人・農地プランのエリアに含まれていること
地 域
・ 構成戸数が複数戸であること
・ 農地面積が農地台帳により明確であること
・ 機構への貸付面積が当該地域の農地面積の20%を超えること
・ 人・農地プランの実質的な話合いが行われていること(注1)
・ 協力金の交付方法は市町と協議して決定する
交 付
要 件
・ 協力金は地域農業の発展に資するよう使用すること(注2)
(注1) 当該地域における話合いの記録(議事録等)が必要
①今後の中心となる経営体はどこか
②中心となる経営体にどうやって農地を集積するか
③地域農業のあり方をどうするか
等について検討した記録
(注2) 当該地域における基盤整備の受益者負担への補助、共同水利施設の修繕、
共同機械の購入、農地管理費用等が想定されます
◎機構貸付け面積の割合に応じて単価は変動します
交 付
単 価
機構貸付面積の割合
平成27年度
平成28,29年度
平成30年度
20%超~50%以下
50%超~80%以下
80%超
20,000円/10a
28,000円/10a
36,000円/10a
15,000円/10a
21,000円/10a
27,000円/10a
10,000円/10a
14,000円/10a
18,000円/10a
農地中間管理事業とは
これまで市町の段階で行ってきた農地の貸借事業を拡充し、農地を扱う
農地中間管理機構を設けて担い手への農地集積を支援する事業です。
愛媛県では、(公財)えひめ農林漁業振興機構がその役割を果たします。
11
※協力金の詳細は市町農林担当課、または県担い手・農地保全対策室にお尋ねください
農産物の販売や加工への支援
強い農業づくり交付金
○受益農家及び事業参加者が原則5戸以上であること、総事業費が5,000万円以上である
こと、面積要件を満たすこと、などの要件を全て満たし、要綱に定める成果目標を掲げ
ることで、農畜産物の処理加工施設等の共同利用施設等の整備が可能です。
○補助率 1/2以内など
※詳しくは県農産園芸課にお尋ねください
えひめ6次産業化チャレンジ総合支援事業
○農林漁業者又は農林漁業者を主たる構成員とする団体が6次産業化にチャレンジする
際のハード・ソフト両面を支援します。
○補助率 1/2以内
〇補助上限額
200万円(但しハード部分は100万円)
※詳しくは県農政課にお尋ねください
農商工連携助成事業(えひめ農商工連携ファンド事業)
○農林漁業者と中小企業者等が連携して行う市場調査、商品等の研究・開発、販路開拓等
の取組みに必要な経費を支援します。(商品等の研究・開発は必須)
○助成率
2/3以内
○助成上限額
500万円
〇助成期間 原則1年(最大2年)
※詳しくは県産業創出課にお尋ねください((公財)えひめ産業振興財団事業)
効率的野菜生産流通改革モデル事業 (生産流通体制整備事業)
○食品関連企業と連携した農業生産法人等が行う野菜生産の効率化および農業参入企業の
経営安定化を図るために必要な栽培管理システムや施設・機械等の整備を支援します。
○事業実施主体
農業生産法人、農事組合法人、農業法人(以上は認定農業者等)、JA、
生産集団(認定農業者等を含む3戸以上)、農業参入企業、特認団体
〇採択基準
受益面積は概ね1ha(施設は概ね10a)以上で、食品関連企業等への
供給が確実であると認められること など
○補助率
1/3以内
※詳しくは県農産園芸課にお尋ねください
果樹戦略品種等供給力強化事業
○果樹農業振興計画に即した取組みで、国の補助事業(強い農業づくり交付金等)におい
て対象とならない出荷・加工販売機器等の整備に対して支援します。
○費用対効果が見込まれるものであり、生産者(受益出荷農家)の所得向上に確実につな
がる取組であることが条件です。
〇事業対象作付規模3ha以上、受益戸数3戸以上、受益面積は概ね30a(改植2a)以上
○補助率 1/3以内
〇補助上限額
500万円
※詳しくは県農産園芸課にお尋ねください
12
組 織 活 動 へ の 支 援
(公財)えひめ農林漁業振興機構では、地域農業の担い手を受け入れ、
地域を牽引していく集団や法人の活動を支援するための助成事業
(プロパー事業)を行っています。
事 業 名
事業内容
地域担い手集団
活動促進事業
事業実施主体
助 成 額
1)新技術等実践集団活動の促進
環境保全や機械化・施設化の工夫や地 事業実施主体
域の産地化につながる新しい農産物の生
任意組織、集落営農法人
産等に取り組む集団活動を支援
助成額
2)高付加価値型生産実践集団活動の促進
1組織15万円以内/年
農産物の付加価値を高めるために必要
(1組織3年以内)
な販売方法の工夫や潜在的な地域農産物
の1.5次的加工等の開発に取り組む集団
活動を支援
3)規模拡大実践集団活動の促進
規模拡大生産組合体制の確立等、農業
経営の近代化や効率化に取り組む集団
を支援
農業経営指導強化
事業
産業として自立しうる農業経営の確立と夢
のある農家生活の実現を図るため、農地集 事業実施主体
積などを通じて地域資源の利用効率化を目
任意組織
指した集落営農活動を支援する。
(法人組織は除く)
1)集落営農活動
・共同作業、栽培方法の統一など
助成額
・団地化、農作業受委託、利用権設定
1組織30万円以内/年
などによる担い手への農地集積活動
(1組織3年以内)
・先進事例調査、その他集落営農に
関する活動
2)集落営農組織の法人化活動
・設立登記、税務相談など
集落後継者育成
活動支援事業
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関係機関等で構成する支援チームを設置
し、就 農 候 補 者 の リ ス ト ア ッ プ、掘 り 起 事業実施主体
し、就農意欲の啓発活動等を行い、集落の
任意組織、集落営農法人
担い手を確保するための活動を支援する。
1)事業推進会議の開催
助成額
2)集落啓発活動の実施
1組織20万円以内/年
3)集落候補者選定活動の実施等
(1組織2年以内)
※詳しくは(公財)えひめ農林漁業振興機構にお尋ねください
お問い合わせ先
愛媛県農林水産部農政課
〒790-8570 松山市一番町4丁目4-2
℡
089-912-2514
愛媛県農林水産部農産園芸課
〒790-8570 松山市一番町4丁目4-2
℡
089-912-2568
愛媛県農林水産部農産園芸課 担い手・農地保全対策室
〒790-8570 松山市一番町4丁目4-2
℡
089-912-2215
愛媛県経済労働部産業創出課
〒790-8570 松山市一番町4丁目4-2
℡
089-912-2471
愛媛県農業会議
〒790-8570 松山市一番町4丁目4-2 (県庁内)
℡
089-943-2800
愛媛県農業協同組合中央会 地域農業対策部
〒790-8555 松山市南堀端町2-3
℡
089-948-5661
全農愛媛県本部 営農販売部・食糧部
〒790-8555 松山市南堀端町2-3
℡
089-948-5760・5440
日本政策金融公庫松山支店 農林水産事業
〒790-0003 松山市三番町6丁目7-3
℡
089-933-3371
愛媛県信用農業協同組合連合会 融資部(農業金融センター)
〒790-8555 松山市南堀端町2-3
℡
089-948-5243
公益財団法人
えひめ農林漁業振興機構
〒790-8570 松山市一番町4丁目4-2 (県庁内)
℡
089-945-1542
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愛媛県イメージアップキャラクター
みきゃん
【作成】
公益財団法人 えひめ農林漁業振興機構
【監修】 愛媛県農林水産部農産園芸課 担い手・農地保全対策室