3年生の部

★夏休み課題「夏の一言」とは★
自由に本を一冊選んで読み、いちばん感動した(印象に残った)ことばを抜き書きし、そ
のことばによって考えたことや感じたことを、200字以内で作文します。
少ない字数で考えをまとめるのは、短くてとっつきやすい反面、長い作文とは、またちが
った難しさがあります。
以下に、平成26年度夏の優秀作品を紹介します。
(3年生の部)
★「はかない生きものたちは、がんばって夢を見つづけなきゃいけない。」
も り え
と
(森絵都『ゴールド・フィッシュ』より)
夢を持つのはいいことだけど、大切なのはそれを実現させることじゃなくて、そこにたど
りつくまでの過程や努力なのかなと思った。私は今、昔ほど大きな夢は描けないけど、小さ
な夢を見つけながら毎日を過ごせたら幸せだなと感じた。(1組女子)
れんぞくせん
★「幸せの連続線はどこまでも続くんだと思っていた。」
なかむらこう
(中村航『100回泣くこと』より)
もし、愛する人より先に死ぬか後に死ぬかを選べたら、私はどっちを選ぶだろうと考えさ
せられた。誰かと共に生きることは、いつかその人を失う悲しみを背負うことであり、相手
にとっても、自分を失う悲しみを背負わせることだと感じた。
(1組女子)
★「生きることをがんばろう。」(加藤浩美『たったひとつのたからもの』より)
この本に載っている、6年を必死に生きた男の子の写真はどれも、まるで苦しいことなど
なかったように笑顔ばかり。私も、毎日を今以上に楽しく、大切に過ごしたい。
(1組女子)
★「あと一年しかないと思って何もしない人は、五年あっても十年あっても何もしないと思
います。だから、一年しかないなんて言ってないでやってみましょう。この一年やれるだけ
のことをやってみましょう!」(橋部敦子『僕の生きる道』より)
この本では、主人公が余命一年の宣告をされてしまう。僕はいつも物事を後回しにしてし
まう性格で、気づけば残り時間がわずか・・・ということが多い。だが、人生は長いようで短
い。残された時間がたとえあと数日、数時間でも、「まだこれだけの時間がある」と前向き
に考えて、自分のできる限りのことをしたいと思った。
(2組男子)
★「生きることは辛いことだけど・・・“生きてる”ってすごく幸せなこと」
(べあ姫『テディベア』より)
大切な人が亡くなり、「自分も死にたい」と苦しんだ主人公が、その人が残してくれた言
葉や手紙によって、
「生きてること=幸せ」
「生きたいと思ってること=もっと幸せ」だと気
づく。辛く悲しいことがあっても、前を向いて強く生きることの大切さを感じた。生きたく
ても生きられない人もいるのだから、生きてることそれ自体が、とても幸せなことだと思う。
私も命を大切にしたい。
(2組女子)
★「頑張って頑張って努力しまくって、その上で才能や運のある連中だけが“特別”になれ
せいてん
へきれき
るんだ。」(劇団ひとり『青天の霹靂』より)
勉強やスポーツが「普通」にできる・・・その「普通」を手に入れるのがどれだけ大変か、
この本を読んでわかった。「普通」って、私が思うよりうんと上の方にある。そして、そこ
からさらに努力した人が「特別」な存在になれる。努力することがいかに大切かということ
が、心に響いた。
(3組女子)
まつもと ひ ろ し
ついおく
★「死ぬ気でやれよ。死なないから。」(松本裕士『兄弟―追憶の hide―』より)
自分では本気でも、他人から見たらまだまだ本気じゃないと自覚できる言葉だと印象に残
った。「今日は頑張った」と思っても、この言葉を思い出すと、全然まだまだだと思うよう
になった。私も死ぬ気で努力してみようと思った。
(4組女子)
★「あなたには学校もあるし、友だちもいます。でも私にはあなたしかいません。」
はれ
(川口晴『犬と私の10の約束』より)
か ご し ま
今まで、私の家族になった犬は二匹。私が中二の冬休み、部活も休みに入り、鹿児島へ行
っていた時に、その内の一匹が亡くなった。なんでもっと、一緒に遊ばなかったのか。私の
家に来て、楽しいと思ってくれていただろうか。・・・私にとってこの本は、亡くなった犬と
せんめい
の思い出を鮮明に思い出させてくれる大切な本。そしてこの言葉は、犬と私との絆を深めて
くれる。
(4組男子)
もろ
ゆ
まど
★「僕は弱い。精神も肉体もあまりに脆い。しかし、決意は揺るがない。思いは惑わない。」
(あさのあつこ『No.6 #6』より)
かくしん
多くの人の悩みの、核心を突く言葉だ。認めていい弱さもあるけど、それだけではいけな
つらぬ
い。意思を 貫 く強さ、決意を周りに打ち消されない強さは、今の私に必要だと思った。この
主人公には、身体的な強さは全くないけど、たくましさを感じられる。それは、強い心があ
るからだろう。私もそんな人になりたい。
(4組女子)
こたけきよひこ
★「それでも雨が上がることを祈ろう。」(小竹清彦『WIZARD―Passion Fruit―』より)
自分がどれだけがんばってもできないことはある。いつまでたっても抜けられないトンネ
ルの中をひたすら前進しているような気分の時に出会った言葉だ。「雨はどれだけ降り続け
たとしても、必ず上がる時が来る」と思うと、今がどれだけ辛くてもがんばれる気がした。
これからも大変だと思うことは数多くあると思う。そんなときは、この言葉を思い出した前
へ進みたい。
(4組女子)
★「出会った子どもの数だけ、学びの機会がある。」
し お み としゆき
(汐見稔幸『子どもにかかわる仕事』より)
私は将来保育士になりたい。この言葉に出会ったとき、なるほどと思った。保育士は、子
どもたちの「お世話」をするのではなく、子どもたちからたくさんのことを教わる仕事なの
だと気づいた。子どもは一人一人ちがう。だから新しい発見があるのだとわかった。この本
で学んだことを将来に生かしたい。
(4組女子)
し ほ う かいぼう
し ぼ う じ が ぞ う しんだん
★「コロンブスエッグ、司法解剖、Ai(死亡時画像診断)、Ai センター」
か い ど う たける
だんがん
(海堂 尊 『アリアドネの弾丸』より)
いりょう
し ほ う
医療と司法の争いが描かれている。
「コロンブスエッグ」はこの本のキーワード。Ai とは、
か っ き て き
人体を傷つけずに死因を調べられる画期的な機械。そして Ai センターは、その創設におい
て様々な人々が争い、事件が繰り広げられる。内容は難しいが、読んでいるとだんだんおも
しろくなる。ぜひみんなに読んでもらいたい。
(5組女子)
★「練習したからといって、すぐに結果が出るものではない。毎日コツコツ努力していると、
く わ た ま す み
ちょうこうかてき
人間はある日突然成長する。」(桑田真澄『心の野球 超効果的努力のススメ』より)
これから自分が生きていく中で大切だと思った言葉。「気づく人と気づかない人。それだ
けで大きな差が生まれてくる。」この「気づき」は、準備していれば身につく、とも書いて
ある。社会人になると、この「気づき」が大事になると思う。あいさつ、礼儀、ゴミ拾いな
ど、少しのことでも気づいて行動できるよう、学校生活から意識していきたい。
(6組男子)