清 須 市 教 育 委 員 会

平 成 27 年 度
清 須 市 教 育 委 員 会 基 本 方 針
清 須 市 教 育 委 員 会
平成27年度
清須市教育委員会基本方針
今日、経済・社会のグロ-バル化、情報技術革命、地球環境問題など、時代の変化に伴
って、主体的に対応し、日本の未来を担う人間を育成する教育が重要になっている。教育
は、これらの社会の変化に対応して絶えずそのあり方を見直していかなければならない。
また、本市において、施政方針の教育分野では、歴史・伝統・文化・教育を大切にするま
ちづくりの重要性を指摘している。時代の変化や市の方針を受け、次のとおり平成 27 年度
清須市教育委員会基本方針及び方策を定める。
Ⅰ
学 校 教 育
<基本方針>
学校教育は、幼児児童生徒が生涯にわたり、人間としての成長と発達を続けていく基
盤となる力を養うとともに、国家及び社会の有為な形成者としての資質を育てることを
目的として行うものである。
各学校においては、知・徳・体の調和のとれた人間形成と個性の伸張を図るとともに、
自他の敬愛と協力を重んじ、公共の精神を尊び、創造的で活力に満ちた社会の発展に尽
くす態度を養うことが大切である。
教職員は、教育者としての使命と責任を自覚し、学校教育の目標と学習指導要領等の
趣旨を十分理解し、校(園)長の指導のもとに一致協力して、公教育の推進に努力する。
<指導の重点>
1 命を尊び、心や体を鍛え、たくましく生きる力を養う。
2 自ら学び、深く考え、広い視野をもって主体的に行動する力を養う。
3 礼節を重んじ、自らを律し、他とともに心豊かな生活を築く態度を養う。
4 我が国及び清須市の伝統と文化を尊重する態度を養うとともに、国際社会に生き
る日本人としての自覚と態度のかん養に努める。
<重点目標>
1 生命及び自然を尊重し、心と体を鍛え、たくましく生きる子どもを育成する。
(1) 自らの身の安全を心がける安全意識の高揚を期し、防災教育の充実を図り、
「自
らが考え、行動する」幼児児童生徒を育成していく。
(2) 各学校は学校安全計画、学校保健計画、危機管理マニュアルを随時見直し、幼
児児童生徒の安全に万全を期す。
(3) 人権尊重の精神を培い、いじめや差別等、人間として許されない行為を禁ずる
教育を推進していく。
(4) 交通ルールを守り、交通安全に心がける指導を進める。
(5) 幼児児童生徒が自然との共生を基に、自分の感性を磨く環境教育の実践を目指
す。
(6) 学校、保護者、地域が一体となり安心して学ぶ環境づくりを進める。
1
(7)
武道の推進に努めるとともに、積極的に心と技と体を育てる部活動を支援して
いく。
(8) 学校給食センターと学校、家庭や地域との強い連携の基、安全・安心な学校給
食を推進し、食育指導の一層の充実を図る。
(9) 放課後における児童の安全、安心な居場所づくりに努めていく。
(10) 安全・安心で、充実した学びを支える学習環境整備を進める。
2 「意欲を持って、学習に取り組む」子どもを育成し、学力向上に努める。
(1) 学習指導要領の趣旨の理解に努め、研修の充実を図り教員の資質向上に努める。
(2) 好ましい基本的学習習慣を定着させ、学習の基礎的、基本的内容を習得させる。
(3) 言語活動を充実し、コミュニケーション能力の育成を図る。
(4) 基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着を図り、活用型の授業を実践する。
(5) 体験的な学習や問題解決的な学習を重視し、主体的に学習に取り組む態度を養
う。
(6) 幼児児童生徒一人一人の学ぶ意欲を高め、個に応じ個を生かす学習指導を進め
る。
(7) 学校間の生徒指導問題について情報交換を行い、児童生徒の健全育成に努める。
(8) 充実したIT環境を生かして豊かな学びの推進に努める。
(9) 教育活動の自己評価を実施し、公表し、学校経営の向上を目指す。
3
「豊かな人間性を持ち、生き生きと生活する」子どもを育成する。
(1) 「心の教育」を重視し、豊かな心を育てる道徳教育の充実に努めるとともに、
社会のルールを大切に、善悪の判断や望ましい社会性、正義感や公正心、他人を
思いやる心等の育成に努めるとともに、自己の生き方についての考えを深めさせ
る。
(2) 豊かな体験活動を導入し、自信を持って活動できる児童生徒の育成を図る。
(3) 個性を生かし創造性の伸長を図り、心豊かな生活を築く意欲と態度を育くむ。
(4) 一人一人を見つめ育てる特別支援教育の充実に努める。
(5) 生き方や将来を考え進路を選択する能力や態度を養うキャリア教育の推進・充
実を図る。
(6) 家庭と連携を図りながら、基本的生活習慣の定着を図る。
(7) 「特色ある教育活動」を積極的に推進し、「生きる力」の育成を目指す。
(8) 各校の教育相談体制の充実を図り、関係機関の連携する相談・指導体制を整え
る。
(9) 経済的な理由によって就学が困難な児童生徒の保護者に対し援助を行う。
(10) 計画的な設備改修、営繕による快適な学習環境の整備を図っていく。
4
「我が国及び清須市の伝統と文化を尊重し、国際理解を深め、国際感覚を身に付
けた」子どもを育成する。
2
(1)
積極的に図書館を利用し、意欲的に読書に親しむ姿勢を培う。
(2) 我が国や清須市の現状や歴史に関心を持ち、積極的に理解しようとする子ども
を育成する。
(3) 清須市の先人の努力に感謝し、清須市の歴史的資源や地域の伝統、文化遺産を
守り育て活用していく意欲を培う。
(4) 我が国の伝統や文化を理解し、尊重する心の育成を図る教育を推進していく。
(5) 小中学校外国語教育の推進に努め、国際感覚を身につけた日本人の育成を目指
す。
(6) 国際化に対応した教育の在り方を考え、広い視野をもって異文化を理解し、国
際協調の精神を培い、国際社会に生きる日本人としての自覚と態度のかん養に努
める。
Ⅱ
幼 稚 園 教 育
<基本方針>
幼稚園教育は、義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとして、幼児を保育し、
幼児の健やかな成長のために物的な環境だけでなく教師や友達との関わりも含めた環境
を整備し、その心身の発達を助長することが必要である。また、好ましい環境を計画的
に構築していく中、幼児が幼稚園生活を通して、
「生きる力」の基礎を育成するよう幼稚
園教育の目標の達成に努めなければならない。そのために、下記のような指導の重点を
掲げ家庭との強い連携の基、重点目標を達成するよう努めていく。
<基本的目標>
1 健康な心と体を育て、自ら健康で安全な生活をつくり出す力を養う。
2 他の人々と親しみ、支え合って生活するために、自立心を育て人と関わる力を養
う。
3 周囲に好奇心や探究心をもって関わり、生活に取り入れていこうとする力を養う。
4 経験や考えを自分なりの言葉で表現し、相手の話す言葉を聞く意欲や態度を育て
る。
5 自分なりに表現することを通して、豊かな感性や表現する力を養う。
<指導の重点>
1 健康、安全で幸福な生活のために、安全意識の高揚に努め、また、必要な防災に
対する基本的な心構えや基本的な習慣を養い、身体諸機能の調和的発達を図る。
2 集団生活を通じて、喜んでこれに参加する態度を養うとともに家族や身近な人へ
の信頼感を深め、善悪に気付き、考えながら行動する規範意識の芽生えを培う。
3 身近な社会生活、生命及び自然に対する興味を養い、それらに対する正しい理解
と態度及び思考力の芽生えを養う。
4 日常の会話や絵本、童話等に親しむことを通じて、言葉の使い方を正しく導くと
3
ともに、相手の話を理解しようとする態度を養う。
5
音楽、身体による表現、造形等に親しむことを通じて、豊かな感性と表現力の芽
生えを養う。
6 一人一人の幼児の興味・関心や発達の実情を踏まえながら、具体的なねらいや内
容を設定する。
7 幼児が環境に関わって生み出す活動が望ましい方向に展開できるように、環境を
再構成したり、援助したりしていく。
8 特別に支援が必要な幼児に対する援助を配慮していく。
9 好ましい幼児の育成のためには、保護者や地域との強い連携に努めるとともに、
家庭教育力の向上のために積極的に啓発していく。
10 同年齢の幼児を保育する保育園や小学校との連携推進に努める。
11 今後の幼稚園の在り方については、
『清須市子ども・子育て審議会』の決定を尊重
していく。
Ⅲ
生 涯 学 習
<基本方針>
地域社会が活性化し、
「安心・快適な環境都市、明るく豊かな夢がある清須市」を建設
していくためには、市民一人一人が自らの能力を最大限に生かして努力するとともに、
主体的に社会に参画する必要がある。
そのため、当市生涯学習事業では、全ての年齢層を対象に、日常生活で必要となる教
養や学ぶきっかけづくりを修得するための情報、機会を幅広く提供し、市民が生きがい
をもった生活を送ることができるよう青少年教育・家庭教育等の充実、男女共同参画の
推進や地域の教育力の活性化等を進める必要がある。そして、学んだことを地域社会に
生かすことができる学習となるよう支援するとともに、市民のニーズを考慮のうえ、市
民と協力しながら生涯学習の充実、向上に努めていく。
また、市民が地域の文化や芸能に親しみ、文化・芸能活動を楽しみ、豊かな心を培い、
清須市の活性化に寄与する姿勢が望まれる。そして、市内に存在する文化遺産等を市民
に周知し、地域の先人の努力に感謝するとともに、全市民が遺産・遺物を大切にし、清
須市の発展につなげるよう努力をしていくことが重要である。
生涯学習分野においては、行政が主導する事業から、徐々に、市民団体が中心になっ
て活動する事業を支援していく方向を目指す傾向にある。今後、市民団体がそれぞれの
活動の拠点や拠り所として、管理の意欲と知識を高め、より積極的な活用の展開へと、
その力量を存分に発揮できるしくみを構築していくことも重要である。
<生涯学習活動推進の重点>
1 自己を高めるための生涯学習環境の充実を図る。
2 学習活動を通じ、ともに学び、支えあう地域づくりを支援する。
3 地域の人々が自ら地域の活動を企画し、実施していく体制づくりを支援する。
4 家庭教育力を高め、健全な子どもを育成していく家庭づくりを支援する。
4
5 市民の文化・芸能活動、地域の文化遺産等の保護・保存の継承を支援する。
<重点目標>
1 生涯学習まちづくりの推進
(1) 生涯学習に関する学習情報の啓発に努め、市民の自主的な学習を支援する。
(2) 市民のニーズを考慮の上、生涯学習の充実、向上に努める。
(3) 生涯学習推進事業について、市民の文化的教養を高める環境醸成を検討する。
(4) 家庭教育の向上のため研修会を開催し、その向上を図る活動を奨励していく。
(5) 地域活動を円滑に推進するリーダー養成講座の計画をする。
(6) 市民によるボランティア活動の啓発に努める。
(7) 施設の好ましいあり方を研究し、効率的な運営形態等、生涯学習関連施設の充
実に努める。
2 青少年健全育成の推進
(1) 家庭の教育力の向上を目指し、明るい家庭づくりの啓発に努める。
(2) 学校では体験できない活動を実施する講座を開設し、子どもたちの創造性を養
う。
(3) 青少年の健全な育成を図るため、諸関係団体と協力しながら、防犯、交通安全
などの啓発活動の強化を図る。
(4) 社会奉仕、自然体験活動を支援し、主体的に社会と関わる青少年の育成を目指
す。
(5) 学校、家庭、地域の連携による地域の教育環境づくりと社会活動の活性化を図
る。
(6) 平和で、好ましい社会性を身に着けた公民的資質の基礎を養う。
3 男女共同参画社会の実現に向けた施策の推進
(1) 女性団体を積極的に支援し、地域活動や学習活動への参加と交流の促進を図る。
(2) 女性人材の育成に努め、各方面への女性の登用を促進する。
4 芸術・文化の振興
(1) 図書館、美術館、公園を一体で管理運営をする「夢広場はるひ」を文化の拠点
とし、より発展した生涯学習施策を展開していく。
(2) 市民が芸術・文化活動を楽しみ、文化芸術活動を行う支援をしていく。
(3) 伝統芸能の保全・継承を支援し、市民の情熱と憩いの向上を図る。
(4) 市民の自主的な文化活動の活発化と参加機会の拡充を図る。
(5) 児童生徒の文化振興を図り、文化活動後継者の育成を図る。
5
文化財の保護・活用
5
(1) 歴史資料展示室で文化財を公開し、清須の歴史や文化の発信を図り、生涯学習
の場として活用を図る。
(2)「歴史・伝統・文化・教育を大切にするまちづくり」を目指す。
(3) 市内の貴重な文化財や民芸品について、文化財の調査、市指定文化財の保存継
承を図り、また、市民の文化財学習の機会を一層充実させる。
(4) 愛知県清洲貝殻山貝塚資料館(朝日遺跡)のリニューアルに関わる事業や整備
については、県の有識者会議に代表者を出席させ、教育・観光・まちづくりとい
った全ての分野において検討していく。そして清須市の要望の実現に向けて努力
していく。
6 図書館の運営
(1) 図書館の利用者の要望に沿った図書、資料の充実に努めるとともに、市民への
情報発信の場となるようにする。
(2) 積極的に郷土・行政資料の収集・整理を進め、地域資料としての充実に努める。
(3) 図書館の利用者及び学習者の便を図り、図書サービスの向上を図る。
(4) 市民の読書意欲の向上に努める。
(5) 市民のニーズに応える図書館の運営を進めるとともに、図書の整備、環境の充
実に向けて取り組みを進める。
(6) 学校との連携を図り、学習活動を支援する。
7 国際交流の振興
(1) 国際社会の中で、信頼と尊敬を得る日本人を育成するために、市民の国際交流
を推進し、広い視野や国際的感覚を持った人材育成に努める。
(2) 国際交流協会の活動を支援し、市民のための国際理解の推進に努める。
(3) 清須市在住の外国人に対しては、同じ市民としての交流を深める。
Ⅳ
生 涯 ス ポ ー ツ
<基本方針>
スポーツは、人生を豊かにし、充実したものとするとともに、人間の身体的・精神的
な欲求に答える世界共通の人類の文化である。心身の両目に影響を与える文化としての
スポーツは、明るく豊かで活力に満ちた社会の形成や、個々の心身の健全な発達に必要
不可欠なものであり、人々が生涯にわたってスポーツに親しむことは、極めて大きな意
義を有している。そのため、当市スポーツ事業では、全ての年齢層を対象に、スポーツ
を通して爽快感、達成感、他者との連帯感等、精神的充足や楽しさ、喜びをもたらし、
さらには、精神的なストレスの発散、生活習慣病の予防など、心身の両面にわたる健康
の増進に資するよう努める。
<スポーツ活動推進の重点>
6
1 生涯スポーツ社会の実現に向けた地域スポーツ環境の充実を図る。
2 市民のスポーツ活動を支援する。
<重点目標>
1 生涯スポーツの普及・振興
(1) 市民の健康増進やスポーツライフの実現に向け、各年齢層の特性に合せた創造
的且つ有効な事業を計画していく。
(2) 施設の有効活用に努め、生涯スポーツの推進を図る。
(3) 市民の自主的・組織的な活動や生涯スポーツ・レクリエーションの推進を図る。
(4) スポーツに親しむための機会提供と環境づくり、啓発に努める。
(5) ジュニアスポーツの一層の推進や指導者育成を図る。
(6) 子ども会活動を積極的に支援し、貴重な体験や豊かな感性を得る機会を図る。
(7) 子どもから高齢者まで、誰でもいろいろなスポーツを楽しむことができる総合
型地域スポーツクラブの自立を支援する。
2 体育施設の整備と運営
(1) 体育施設は、利用者の立場で整備と運営に努める。
(2) 幅広い年齢層がスポーツに気軽に親しむことができる機会を提供する。
(3) 学校の校庭や体育館の開放により、スポーツ愛好者団体の幅広い利用に応える。
Ⅴ
評 価
「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」が改正され、平成 20 年 4 月から、教育委
員会に対して、教育に関する事務の管理及び執行状況の点検及び評価等が義務付けられ、
清須市教育委員会は、清須市教育委員会基本方針について掲げた重点目標について自己
評価を公表していく。
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