平成 20 年度文部科学省 質の高い大学教育推進プログラム採択 筑波スタンダードに基づく 教養教育の再構築 ∼世界水準の教養教育を目指す全学的取組∼ 最終報告書 平成 23 年 3 月 筑波大学教養教育機構 はじめに 戦後わが国で発足し 60 年余を過ぎた今の新制大学は、「教養教育は大学の仕事である」 として出発しました。いわゆるアメリカ型の大学制度の導入です。その後、一般教育とい う形で各大学での取組がなされたわけですが、 平成 3 年度の大学設置基準の大綱化を機に、 一般教育という科目区分は消え、教養部も改組されました。 筑波大学はまもなく創設 40 年を迎えますが、当初から教養部を持たない新構想大学とし て発足しました。その特徴は、基幹科目として「総合科目」という科目群を設置したこと、 そして他学群・学類の専門科目の履修も教養教育の一環として位置づける「関連科目」を 導入し、いわゆる高年次の教養教育を実現しながら歩んできたことです。しかしながら、 平成 3 年度の大綱化の翌年に、大幅なカリキュラム改革がなされました。改革により、簡 単に言えば、それまでの共通教育の単位数は半分になり、他の大学等と同じように専門教 育志向になりました。その改革が正しかったのかどうかは、歴史的にみて判断されること になるでしょうが、振り子はまた揺り戻され、大学教育における教養教育の重要性が再認 識されるようになってきました。 そこで本学では、3 年ほど前に「教養教育機構」の設置等を通して大学の実施体制を整備 し、教養教育の再構築に取り組んできました。そして、第 2 期中期目標・中期計画の 2 年 目である平成 23 年度からは、総合科目、外国語、及び体育の一部において、カリキュラム の改革を実施することになりました。単位数も増え、内容も大幅に変わります。その改革 を理念的にも内容的にも支えてきたのが、教育 GP「筑波スタンダードに基づく教養教育の 再構築」です。一言で言えば、教養教育の理念・目標・内容を総点検し、「筑波スタンダー ド」という教育宣言に基づいて「教養教育スタンダード」も策定し、社会に発信できる形 になりました。これらのスタンダードには、教育 GP の成果が多々反映されています。また、 カリキュラムの改革のみではなく、教養教育の実施体制の整備、そして何よりも新しい教 養教育科目の開発と授業方法の革新も併せて行ってきました。 本報告書では、教育 GP で進めてきた取組の内容と成果の一端をご覧いただけると思いま す。日本の大学における教養教育の重要性がさらに多くの方々に理解され、日本の大学教 育の実質化・再構築がなされる一助になれば幸いです。 平成 23 年 3 月 筑波大学副学長(教育担当) 清水 一彦 平成20年度文部科学省 質の高い大学教育推進プログラム(教育GP)採択 平成20年度文部科学省 質の高い大学教育推進プログラム(教育GP)採択 「筑波スタンダードに基づく教養教育の再構築~世界水準の教養教育を目指す全学的取組~」 「筑波スタンダードに基づく教養教育の再構築~世界水準の教養教育を目指す全学的取組~」 最終報告書 最終報告書 目 次 目 次 はじめに はじめに Ⅰ 取組総括報告 Ⅰ 取組総括報告 1 1 教育GP「筑波スタンダードに基づく教養教育の再構築」の成果 教育GP「筑波スタンダードに基づく教養教育の再構築」の成果 ・・・・・・ ・・・・・・ 3 3 1 ・・・・・・ ・・・・・・ 29 29 27 2 1- 1 教養教育カリキュラムの改革 1- 1 教養教育カリキュラムの改革 ・・・・・・ ・・・・・・ 29 29 27 2 1- 2 先導的科目の実施報告 1- 2 先導的科目の実施報告 ・・・・・・ ・・・・・・ 35 35 33 3 1- 3 教養教育スタンダードの策定と公表 1- 3 教養教育スタンダードの策定と公表 ・・・・・・ ・・・・・・ 58 58 56 5 1- 4 アクティブ・ラーニングツールの活用 1- 4 アクティブ・ラーニングツールの活用 ・・・・・・ ・・・・・・ 67 67 65 6 ・・・・・・ ・・・・・・ 71 71 69 6 2- 1 先導的科目のTAによる報告 2- 1 先導的科目のTAによる報告 ・・・・・・ ・・・・・・ 71 71 69 6 2- 2 TA研修会の実施 2- 2 TA研修会の実施 ・・・・・・ ・・・・・・ 78 78 76 7 2- 3 TAハンドブックの作成 2- 3 TAハンドブックの作成 ・・・・・・ ・・・・・・ 90 90 88 8 2- 4 PFFワークショップ参加報告 2- 4 PFFワークショップ参加報告 ・・・・・・ ・・・・・・ 91 91 89 8 ・・・・・・ 101 ・・・・・・ 101 99 9 3- 1 TWINSデータにみる履修・成績状況分析 3- 1 TWINSデータにみる履修・成績状況分析 ・・・・・・ 101 ・・・・・・ 101 99 9 3- 2 授業科目シラバスの実施状況調査 3- 2 授業科目シラバスの実施状況調査 ・・・・・・ 108 ・・・・・・ 108 106 10 3- 3 教養教育及びTAの活用に関するFD研修会 3- 3 教養教育及びTAの活用に関するFD研修会 ・・・・・・ 110 ・・・・・・ 110 108 10 4 取組成果の発信と評価 取組成果の発信と評価 ・・・・・・ 113 ・・・・・・ 113 111 11 4- 1 成果報告シンポジウム 4- 1 成果報告シンポジウム ・・・・・・ 113 ・・・・・・ 113 111 11 4- 2 その他の成果発信 4- 2 その他の成果発信 ・・・・・・ 154 ・・・・・・ 154 152 15 4- 3 GP企画評価委員会 4- 3 GP企画評価委員会 ・・・・・・ 156 ・・・・・・ 156 154 15 ・・・・・・ 161 ・・・・・・ 161 159 15 Ⅱ 平成22年度の取組概要と成果 Ⅱ 平成22年度の取組概要と成果 1 2 3 4 付 1 教養教育の再構築に向けて 教養教育の再構築に向けて 2 PFFプログラム構築に向けた取組 PFFプログラム構築に向けた取組 3 「筑波大学FD」の取組 「筑波大学FD」の取組 付 取組関係者一覧 取組関係者一覧
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