平 成 26 年 度 福 岡 都 市 圏 に お け る 留 学 生 実 態 調 査

平
福 岡 都
留 学
―――――
成
市
生
要
26
圏
実
約
年
に
態
版
平成27年3月
福岡市
度
お け る
調 査
―――――
■
調査の目的
今後、留学生に福岡市のグローバル人材の一翼として活躍して貰うのに必要な支援を行うため、留学
生が求めている生活環境などを洗い出すとともに、日本国内、特に福岡で就職・創業するにあたって留
学生の支障となっている事項や必要としている支援についても調査し、現行の福岡市における留学生施
策の効果検証と、今後の戦略的な施策展開に活用するための基礎資料を得ることを目的としている。
■
調査実施
(1)調査主体:福岡市
(2)集
計:
(株)サーベイリサーチセンター
(3)分
析:九州大学留学生センター准教授 白𡈽 悟
■
調査期間
平成26年11月中旬~12月中旬
■
調査方法
(1)調 査 対 象:福岡都市圏の大学・短大23校に在籍する外国人留学生在籍者
4,810人
(2)配布と回収:各大学の留学生課等を通じて配布し、郵送にて回収
(3)回 答 者 数:1,132人
■
調査項目
1.回答者について
2.留学について
3.日常生活全般について
4.卒業後の計画について
5.日本での就職について
6.帰国後の計画について
7.日本での創業について
- 1 -
Ⅰ
調査の概要
(1)留学生数
福岡県内の大学・短期大学・高等専門学校に在籍する外国人留学生は平成26年5月1日現在で6,673
人である。福岡都市圏内の大学等に在籍する留学生数は同現在で4,810人であり、在籍数の多い上位10
校でみると平成元年に比べて8.1倍、平成16年に比べて1.7倍となっている。
Ⅱ
回答者について(問1、2、3、4、6、7、8)
回答者の出身国・地域は、
「中国」が64.2%となっていて、次いで「韓国」が6.5%、
「インドネシア」
が4.9%で続いている。
“アジアの国”が91.3%となっている。
回答者の居住地域は、
「福岡市」
(88.7%)が多数となっている。内訳では、「福岡市東区」(35.6%)
が最も多く、次いで「福岡市西区」
(23.2%)
、「福岡市博多区」(10.2%)となっている。
【出身国・地域】
(n=1,132)
その他アジア
の国
9.7%
その他の国
8.0%
無回答
0.7%
マレーシア
2.5%
ベトナム
3.5%
インドネシア
4.9%
中国
64.2%
韓国
6.5%
【居住地域】
(n=1,132)
その他
9.8%
【居住地域(経年)】
(%)
40
35.3 35.6
無回答
1.5%
平成21年
30
23.2
20
12.2 10.2
10
15.2
7.9
7.7 7.1
11.9
3.3 3.6
3.6
1.0
福岡市西区
福岡市早良区
福岡市城南区
福岡市南区
福岡市中央区
福岡市博多区
福岡市
88.7%
福岡市東区
0
平成26年
(%)
40
30
20
10
0.9 1.2
1.1 1.1
2.4 1.1
1.1 2.6
0.6 2.3
1.5 1.5
無回答
その他
糸島市
太宰府市
0.6 0.2
宗像市
- 2 -
2.6 1.4
大野城市
春日市
筑紫野市
0
性別は、
「男性」が49.5%、
「女性」が49.9%である。
回答者の年齢では、
「21~25歳」が47.7%で最も多く、次いで「26~30歳」が34.5%、
「31~35歳」が
10.6%で続いている。
【性別】
【年齢】
(n=1,132)
(n=1,132)
無回答
0.6%
41歳以上
0.9%
36~40歳
2.2%
20歳以下
3.4%
無回答
0.7%
31~35歳
10.6%
男性
49.5%
女性
49.9%
21~25歳
47.7%
26~30歳
34.5%
回答者の所属は、
「大学生(学部)」が33.7%で最も多く、次いで「大学院修士課程」が28.9%、「大
学院博士(後期)課程」が24.3%で続いている。
回答者の留学区分は、「私費留学生」が66.3%で最も多く、次いで「日本政府(文部科学省)奨学金
留学生」が13.0%、
「母国政府等派遣留学生」が10.9%で続いている。
【所属課程】
(n=1,132)
その他
1.9%
無回答
0.5%
【留学区分】
(n=1,132)
短期大学
0.9%
福岡県移住
者子弟留学
生
0.1%
研究生
9.8%
大学院
博士(後
期)課程
24.3%
その他
9.2%
無回答
0.6%
日本政府(文
部科学省)奨
学金留学生
13.0%
母国政府等
派遣留学生
10.9%
大学生(学
部)
33.7%
私費留学生
66.3%
大学院修士
課程
28.9%
回答者の同居者の状況は、同居人が「いる」が34.2%、「いない」が64.4%となっている。
【同居者の有無】
(n=1,132)
無回答
1.4%
いる
34.2%
いない
64.4%
- 3 -
Ⅲ
留学について
(1)留学情報の入手方法(問9)
(%)
50
留学情報の入手方法としては、
「留学経験
のある友人・知人から」
が41.2%で最も多く、
(n=1,132)
41.2
40
37.6
34.5
30
次いで「母校の学校から」が37.6%、
「イン
20
ターネットから」が34.5%で続いている。
14.2
12.7
10
7.2
6.9
3.4
4.0
0.4
無回答
その他
母国の新聞・
雑誌か
ら
日本留学フェア、教
育展などに参加
母国の日本大使館・
領事館から
日本の学校から
留学経験のある家
族から
母国の留学関係業
者から
インターネットから
母国の学校から
留学経験のある友
人・
知人から
0
7.7
(2)留学先に日本を選んだ理由(問10)
(%)
48.3
50
留学先に日本を選んだ理由としては、
「専攻分野において日本は高度な水準
40
(n=1,132)
32.2
25.5
30
にあるため」が48.3%で最も多く、次い
24.8
16.7
20
で「母国での進学や就職に有利なため」
15.5
14.2
13.5
12.7
10
4.6
4.9
0.4
無回答
その他
日本で創業したいため
日本に住んでいる先輩や知人
に勧められて
母国の日系企業へ就職したい
ため
将来、日本以外の外国で学
ぶ、または働くための通過点
として
日本のアニメやJポップなどの
現代文化に興味があるため
先生や家族などに勧められた
ため
日本で就職したいため
41.1
め」が24.8%で続いている。
日本伝統文化を理解したいた
め
42.1
ため」が25.5%、「日本で就職したいた
母国での進学や就職に有利な
ため
0
専攻分野において日本は高度
な水準にあるため
が32.2%、「日本伝統文化を理解したい
(3)留学先に福岡を選んだ理由(問11)
留学先に福岡を選んだ理由とし
ては、
「福岡が生活しやすそうだか
ら」が42.1%で最も多く、次いで
「希望する大学(学部・専攻)が
30
22.6
20
17.8
12.5
11.6
11.2
10
7.2
6.3
5.9
2.5
6.5
0.4
無回答
その他
福岡で創業したいから
文部科学省の指定した大
学があったから
福岡で就職したいから
福岡に来たことがあるか
ら
母国の留学仲介業者に勧
められたから
母国の学校とつながりの
ある大学や日本語学校が
あるから
母国の大学などの教官に
勧められたから
- 4 -
友人・
知人がいるから
0
過去に福岡に留学した人
に勧められたから
が22.6%で続いている。
40
希望する大学(
学部・
専攻
)
があるから
に留学した人に勧められたから」
(n=1,132)
福岡が生活しやすそうだ
から
あるから」が41.1%、
「過去に福岡
(%)
50
Ⅳ
日常生活全般について
(1)福岡における生活の満足度(問12)
福岡における生活の満足度については、
「満足してい
る」が60.0%で最も多く、次いで「やや満足している」
が29.3%、「どちらともいえない」が8.3%となってい
満足している
やや満足している
どちらともいえない
やや不満である
不満である
無回答
35.1
平成11年
33.7
21.6
1.7
5.7 2.2
る。
33.0
平成16年
39.1
21.9
0.7
2.8 2.4
39.4
平成21年
46.9
1.4
10.3 2.1 -
60.0
平成26年
29.3
0.7
8.3 0.7 1.0
0%
20%
40%
60%
80%
100%
(2)日常生活の悩み(問13)
日常生活の悩みについては、
「物価が高い」が38.4%で最も多く、次いで「奨学金がもらえない」が
26.1%、
「言葉が通じない」が25.7%、
「日本人学生とのコミュニケーションがうまくできない」が24.7%
で続いている。
【日常生活の悩み(複数回答)
(経年)
】
(%)
80
61.9
53.0
60
47.4
38.4
40
20
* * *
19.8
13.8
24.7 19.4 18.6 16.6 16.5 14.8 16.0
11.8 13.7
16.3 12.9
14.5 14.2 7.2 10.4 11.1
7.9 10.0
11.2
6.6
7.0 6.5
6.9
* * *
平成16年
平成21年
平成26年
21.5
10.2 10.0
17.0 10.9 9.7
8.7 5.5
8.2 6.9
7.8
*
風俗・
習慣が違う
生活情報が
得られない
アルバイト先 が
みつからな い
家族のホームシック
( family's homesickness)
ホームシック
( homesickness)
食事が合わない
相談する友人・
知人がいない
住んでいる街 の
住民とのトラブル
(%)
80
趣味や遊びを楽 しむ時
間や場所がない
日本人学生との
コミュニケーションが
うまくできない
言葉が通じない
奨学金がもらえない
物価が高い
0
25.7
25.2
26.1 17.2
16.4
平成11年
60
40
20
4.8
無回答
住んでいる街の住民とのトラブルの内容
特に悩みはない
*
12.7
5.5
5.2
12.1 12.5
5.4
3.6
7.7
2.9
1.3 * 1.2
その他
* *
なんとなく
やる気がでず、
元気がない
恋愛問題
他の留学生との
トラブル
子どもの教育
26.6
22.7
7.9
8.9 8.4
1.8
4.9
1.7
8.9
8.2
2.7
0.7
2.8
2.2
0.3
*
住居がみつから ない
宗教上の問題
0
2.1 5.4
1.7 1.5
【住んでいる街の住民とのトラブルの内容(複数回答)】
(%)
56.7
60
としては、「夜間の騒音」が56.7%で最も多
く、次いで「駐車・駐輪問題」が24.6%で続
(n=187)
40
いている。
24.6
16.0
20
9.1
12.3
その他
地域行事(
そうじ・
草ぬきなど)
町内会費の支払い
ごみの捨て方
駐車・
駐輪問題
- 5 -
夜間の騒音
0
9.6
(3)悩みの相談相手(問15)
悩みの相談相手については、
「留学生の友人」が79.3%で最も多く、次いで「母国の家族」が52.0%、
「日
本人学生の友人」が35.0%で続いている。
(%) 79.3
80
60
(n=1,132)
52.0
35.0
40
31.9
29.2
20
17.0
9.5
4.5
2.9
1.2
1.0
0.7
5.9
0.7
2.2
0.7
無回答
相談相手はいない
その他
レインボープラザ(イムズ8階
)
福岡よかトピア国 際交流 財団
日本学生支援機構(
博多区店
屋町冷泉ハープビル1階)
福岡県国際交流センター
大使館・
領事館
福岡県留学生サポートセンタ
ー(
アクロス福 岡3階)
保証人
学生以外の日本人の友人
学校の職員
学生以外の母国の友人
学校の教員(
教官)
日本人学生の友人
母国の家族
留学生の友人
0
20.4
(4)日常生活の日本語能力(問16)
日常生活の日本語能力について、来日時は、読む能力は「不十分」が53.2%、書く能力は「不十分」
が62.8%、聞く能力は「不十分」が64.0%、話す能力は「不十分」が70.2%となっている。
日常生活の日本語能力について、現在は、読む能力は「普通」が42.8%、書く能力は「普通」が51.6%、
聞く能力は「普通」が46.6%、話す能力は「普通」が54.1%となっている。
【現在の日本語能力】
【来日時の日本語能力】
十分
(n=1,132)
読む能力
15.2
普通
不十分
無回答
30.7
53.2
0.9
読む能力
38.6
38.6
聞く能力
10.2
24.8
64.0
1.0
聞く能力
書く能力
8.7
27.7
62.8
0.8
書く能力
1.0
話す能力
話す能力 6.4
0%
22.3
20%
70.2
40%
60%
十分
(n=1,132)
80%
100%
普通
42.8
17.8
51.6
26.6
40%
0.7
23.6
54.1
20%
0.7
14.0
46.6
24.0
0%
無回答
不十分
0.8
18.6
60%
80%
0.7
100%
(5)日本語能力向上の努力(問17)
日本語能力向上の努力については、
「在籍する大学の日本人
と積極的に交流している」が56.7%で最も多く、次いで「ア
ルバイトを通じて学んでいる」が37.5%、
「日本語教室に通っ
ている」が37.5%、
「自宅で学んでいる」が36.0%で続いてい
37.5
36.0
20
1.1
4.9
0.9
無回答
その他
福岡よかトピア国 際交流
財団の「
日本語おしゃべり
サロン」に通 っている
自宅で学んでいる
日本語教室に通っている
アルバイトを通 じて学 んで
いる
0
- 6 -
(n=1,132)
37.5
40
在籍する大学の日 本人と
積極的に交流している
る。
(%)
56.7
60
(6)1か月の支出合計、奨学金・アルバイト収入(問19)
1か月の支出合計については、
「5万円以上~8万円未満」(37.6%)が最も多く、「8万円以上~11
万円未満」
(34.6%)となっている。
1か月の奨学金受給額については、
「ない」(45.0%)が最も多く、次いで「10万円以上」(27.6%)、
「6万円以上~10万円未満」
(9.5%)となっている。
1か月のアルバイト収入については、
「ない」
(48.8%)が最も多く、次いで「6万円以上~10万円未
満」
(19.2%)
、
「3万円以上~6万円未満」(17.7%)となっている。
【1か月の支出合計】
(n=1,132)
14万円以上
7.0%
11万円以上
~14万円未
満
11.9%
無回答
1.2%
【1か月の支出合計(経年)】
5万円未満
7.6%
5万円未満
5万円以上~8万円未満
8万円以上~11万円未満
11万円以上~14万円未満
14万円以上
無回答
平成21年
8.1
平成26年
7.6
33.5
28.5
14.8
10.0
5.1
11.9 7.0
1.2
5万円以上~
8万円未満
37.6%
8万円以上~
11万円未満
34.6%
0%
【1か月の奨学金受給の状況】
20%
34.6
40%
60%
80%
100%
【1か月の奨学金受給の状況(経年)
】
(n=1,132)
無回答
0.9%
10万円以上
27.6%
37.6
ない
45.0%
ない
3万円未満
3万円以上~6万円未満
6万円以上~10万円未満
10万円以上
無回答
35.4
平成21年
16.1
12.1
21.0
10.9
4.5
6万円以上~
10万円未満
9.5%
45.0
平成26年
3万円以上~
6万円未満
9.2%
3万円未満
7.9%
0%
【1か月のアルバイト収入】
10万円以上
1.9%
40%
9.5
0.9
27.6
60%
80%
100%
【1か月のアルバイト収入(経年)
】
(n=1,132)
6万円以上~
10万円未満
19.2%
20%
7.9 9.2
無回答
0.9%
3万円未満
3万円以上~6万円未満
6万円以上~10万円未満
10万円以上
無回答
37.4
平成21年
ない
48.8%
ない
5.9
20.1
20.8
5.0 10.9
3万円以上~
6万円未満
17.7%
48.8
平成26年
11.7
17.7
19.2
0.9
1.9
3万円未満
11.7%
0%
- 7 -
20%
40%
60%
80%
100%
(7)現在の住居(問20)
住居形態については、
「民間のアパートまたは貸家」
(62.3%)が最も多く、次いで「大学の寮」
(20.8%)、
「公営住宅」
(9.5%)となっている。
(%)
80
60
62.3
57.9
53.6
52.9
40
平成16年
平成21年
平成26年
無回答
その他
福岡学生交流会館
保証人の家
会社の寮
親戚 知・人の家
公営住宅
民間のアパート
または貸家
大学の寮
21.1
21.3
18.2
3.4
6.9
15.1 20.8
10.7 10.1
6.3
1.6
2.5
2.2
1.3 1.5
1.0
4.4
9.5
1.1
2.1
1.3
1.3
0.8
0.7 0.7
0.5
3.2
0.9 0.9
0.9
0.3
0.8
20
0
平成11年
※ 平成26年については、「親戚・知人の家」に「家族・親戚の家」と「友人・知人の家」を統合している。
(8)行事の参加経験(問22)
参加した行事の種類については、
「お祭り」
(42.5%)が最も多く、次いで「旅行、キャンプ、ハイキ
ング」
(35.3%)
、
「留学生会の活動」
(31.2%)となっている。
【参加した行事の種類(複数回答)
】
(%)
50
(n=1,132)
42.5
35.3
40
31.2
30
22.5
22.1
20
14.4
13.4
11.6
10
5.9
4.8
4.4
9.0
1.6
0.9
無回答
参加したことがない
その他
ビジネスマンや地 場企業 との
交流会
清掃・
防犯活動など
親善パーティー
日本人と率直に話し合 える交
流会
ホームステイ( home stay
)
や
ホームビジット( home visit
)
施設や企業の見学会
スポーツ大 会
学生との交流
文化交流(
お茶、お花 、音楽 、
料理など)
留学生会の活動
旅行、キャンプ、ハイキング
お祭り
0
10.3
「行事に参加したことがある」人の行事の情報の入手経路については、
「留学生の友人・知人」
(52.0%)
が最も多く、次いで「日本の友人・知人」(34.8%)、「学校内の掲示板・ポスター・チラシ」(33.3%)
となっている。
【参加情報の入手(複数回答)
】
(%)
60
52.0
(n=1,020)
34.8
40
33.3
32.8
18.5
20
5.3
3.4
3.4
2.2
0.5
3.5
4.9
無回答
0.7
その他
2.1
ラジオ
福岡県国際交流センター
テレビ
福岡よかトピア国 際交流 財団
行政(
県・
市町村)
の広 報誌 (
市
政だよりなど)
新聞・
雑誌
福岡県留学生サポートセンタ
ー(
アクロス福 岡3階)
留学生会会報
インターネット
学校の教員(
教官)
・
職員
学校内の掲示板・
ポスター・チ
ラシ
日本の友人・
知人
- 8 -
3.4
日本学生支援機構(
博多区店
屋町冷泉ハープビル1階)
7.5
レインボープラザ(イムズ8階
)
7.8
留学生の友人・
知人
0
(9)日本人との交流希望(問23)
日本人との交流希望については、
「交流をしたいと強
(n=1,132)
交流はあまり
望まない
0.8%
く望んでいる」
(53.6%)が最も多く、次いで「できれ
無回答
0.6%
どちらでもよ
い
6.9%
ば交流したい」(38.1%)、「どちらでもよい」(6.9%)
となっている。
できれば交流
したい
38.1%
交流をした
いと強く望
んでいる
53.6%
(10)希望する交流(問24)
希望する交流については、
「日本人と留学生とが自由に会える場所が欲しい」(39.4%)が最も多く、
次いで「旅行、キャンプ、ハイキング」
(27.6%)、
「何か困ったときに、相談できる日本人が欲しい」
(26.0%)
となっている。
(%) 39.4
40
(n=1,132)
27.6
30
26.0
24.3
20
20.3
18.0
14.3
14.1
13.8
12.0
11.1
10
8.4
6.9
4.7
2.4
0.4
0.7
無回答
その他
街の清掃・
防犯活動など
元留学生との交流
留学生支援の市民団体との交
流
スポーツ大 会
親善パーティー
ビジネスマンや地 場企業 との
交流会
留学生会の活動
学生との交流
お祭り
施設や企業の見学会
日本人と率直に話し合 える交
流会
ホームステイ( home stay
)
やホ
ームビジット( home visit
)
文化交流(
お茶、お花 、音楽 、
料理など)
何か困ったときに、相 談 でき
る日本人が欲 しい
旅行、キャンプ、ハイキング
日本人と留学生とが自由 に会
える場所が欲 しい
0
9.1
(11)欲しい情報(問26)
欲しい情報については、
「就職に
関する情報」
(48.5%)が最も多く、
次いで「住んでいる街での交流イ
ベント等に関する情報」
(40.1%)
、
37.8
35.7
33.0
33.0
30
23.0
21.8
20
20.0
11.0
10
10.6
2.4
0.5
無回答
その他
子どもの教育に関 す る情
報
出産や育児に関する情報
創業に関する情報
税金に関する情報
住宅に関する情報
事故や災害などの緊急 時
の対応に関する情報
アルバイトに関 する情報
- 9 -
病院や医療保険に関 する
情報
0
日常生活のルールに関 す る
情報
する情報」
(35.7%)となっている。
(n=1,132)
40.1
住んでいる街 での交流 イベ
ント等に関する情報
(37.8%)、「病院や医療保険に関
40
就職に関する情報
「日常生活のルールに関する情報」
(%)
48.5
50
(12)日本や地域の生活情報や行政情報の入手媒体(問27)
日本や地域の生活情報や行政情報の入手媒体については、
「友人」
(51.0%)が最も多く、次いで「イ
ンターネット」
(43.7%)
、
「大学のお知らせ・広報誌」(42.0%)となっている。
(%)
60
(n=1,132)
51.0
43.7
42.0
40
34.0
25.4
20
10.7
8.2
7.2
4.3
4.1
3.5
3.1
2.7
2.6
1.1
0.4
無回答
その他
韓国語情報誌レインボー
福岡よかトピア国 際交流
財団のホームページ
ラジオ
英語情報誌レインボー
中国語情報誌レインボー
福岡県国際交流センター
のホームページ
留学生会会報
市政だより
福岡県留学生サポートセン
ターのホームページ
生活ガイド
「 LivinginFukuoka
」
新聞
テレビ
大学のお知らせ・
広報 誌
インターネット
友人
0
11.5
(13)生活情報・行政情報の入手場所(問28)
生活情報・行政情報の入手場所については、
「大学の
(%)
80
所・区役所・町役場」
(40.2%)
、
「福岡県国際交流セン
40
ター・福岡県留学生サポートセンター(アクロス福岡
20
11.1
4.7
8.5
1.9
2.0
無回答
2.5
その他
レインボープラザ(イムズ8階 )
福岡県国際交流センター・福岡県留
学生サポートセンター(アクロス福岡
3階)
大学の留学生相談窓口
0
市役所・
区役所・
町役場
3階)
」
(11.1%)となっている。
40.2
福岡市の情報プラザ(
福岡 市役所
1階ロビー)
60
日本学生支援機構(
博多区店屋
町冷泉ハープビル1階 )
留学生相談窓口」
(64.8%)が最も多く、次いで「市役
(n=1,132)
64.8
(14)レインボープラザの利用頻度(問29)
福岡市レインボープラザの利用頻度については、
「行ったことがない」
(77.3%)が最も多く、
「年に1
~2回くらい」(12.7%)、「半年に1~2回くらい」
【レインボープラザの利用頻度】
(n=1,132)
無回答
1.3%
週に2~3回
くらい
0.5%
週に1回くら
い
1.3%
月に1~2回
くらい
2.3%
(4.5%)となっている。
「レインボープラザに行ったことがある」人の利用
目的については、
「掲示板」
(36.0%)が最も多く、次
いで「国際交流情報」
(35.5%)
、
「雑誌」
(24.0%)と
なっている。
「レインボープラザに行ったことがない」人の行っ
た こ と が な い 理 由 に つ い て は 、「 知 ら な か っ た 」
(76.9%)が最も多く、
「時間がない」
(13.4%)、
「関
心がない」
(4.6%)となっている。
- 10 -
行ったことが
ない
77.3%
年に1~2回
くらい
12.7%
半年に1~2
回くらい
4.5%
(15)レインボープラザに充実させて欲しいもの(問30)
(n=1,132)
(%)
30
レ イン ボー プラ ザに充
実させて欲しいものにつ
25.5
22.9
い て は 、「 生 活 情 報 」
21.6
18.6
12.5
10
(25.5%)が最も多く、次
10.6
9.5
9.2
8.6
6.9
5.7
5.3
3.8
7.0
無回答
その他
テレビ
掲示板
無料相談(
心理)
雑誌
インターネットパソコン
図書
無料相談(
健康)
無料相談(
法律)
無料相談(
在留資格)
(21.1%)となっている。
無料相談(
生活一般)
( 22.9 % )、「 観 光 情 報 」
観光情報
生活情報
0
国際交流情報
いで「国際交流情報」
Ⅴ
21.1
20
卒業後の計画について
(1)卒業後・留学終了後の計画(問31)
卒業後・留学終了後の計画については、
「日本に残りたい」
(41.2%)が最も多く、次いで「しばらく
は日本に残るが、いずれは帰国したい」
(20.6%)
、
「すぐに帰国したい」(16.1%)となっている。
「日本に残りたい」人の日本に残りたい理由については、
「日本で就職したい」
(72.5%)が最も多く、
次いで「大学院や他の大学へ進学・編入したい」(18.0%)、「日本で創業したい」(6.0%)となってい
る。
【日本に残りたい理由】
【卒業後・留学終了後の計画(経年)
】
日本に残りたい
しばらくは日本に残るが、いずれは帰 国したい
すぐに帰国したい
自分の母国以外の国へ行きたい
まだ決めていない
無回答
50.5
平成11年
9.7
27.9
(n=466)
大学院や他
の大学へ進
学・編入した
い
18.0%
1.8
10.1
32.4
平成16年
37.5
9.6
30.5
52.6
平成21年
20.1
日本で創業し
たい
6.0%
0.4
9.7
0.3
6.9
41.2
平成26年
20.6
16.1
11.8
3.9
6.4
0%
20%
40%
60%
80%
100%
※ 「しばらくは日本に残るが、いずれは帰国したい」は、平成26年のみの選択肢。
- 11 -
その他
1.3%
決めていない
2.1%
日本で就職し
たい
72.5%
Ⅵ
日本での就職について
(1)就職先を決める際に重視すること(問32)
「日本で就職したい」人の就
職先を決める際に重視するこ
とについては、「自分の専門分
野・研究成果が生かせること」
25.7
22.5
21.6
20
19.5
18.0
16.0
13.9
13.6
10
9.2
「日本で就職したい」人の日本で就職した際の希望
期間については、
「ずっと働きたい」
(43.2%)が最も
多く、次いで「永住権が取得できるまで」
(17.2%)、
「わからない」
(16.0%)となっている。
(n=338)
無回答
0.6%
お金が貯まる
まで
1.8%
わから
ない
16.0%
転職のため
(for better
employment
)に必要な技
術・知識を身
に付けるまで
8.3%
創業に必要な
技術・知識が
蓄積するまで
13.0%
ずっと働きた
い
43.2%
永住権が取
得できるまで
17.2%
(3)福岡での就職希望(問34)
「日本で就職したい」人の福岡での就職希望につい
(n=338)
その他
1.8%
ては、
「福岡で就職したい」
(59.8%)が最も多く、次
無回答
1.2%
いで「就職できるならば地域は選ばない」(31.1%)、
「福岡での就職は考えていない」
(6.2%)となってい
る。
就職できるな
らば地域は選
ばない
31.1%
福岡で就職し
たい
59.8%
福岡での就
職は考えてい
ない
6.2%
- 12 -
0.6
その他
(2)日本で就職した際の希望期間(問33)
3.8
若いうちから仕事 を任 せて
もらえること
多くの外国人を採用 してい
ること
その企業で働 いた経験 が経
歴として役に立つこと
採用・
昇進の機会が開 かれ
ていること
語学力を生かせること
その企業が母 国に拠点 を
もっていること
事業内容に興味を持てる
こと
職場の印象や雰囲気 がよい
こと
0
新しい技術・
知識 を習 得 す
る機会があること
(28.1%)となっている。
28.1
企業の知名度や規模 、安定
性があること
業に積極的であること」
32.5
30
その企業が海 外事業 に積
極的であること
(32.5%)
、
「その企業が海外事
(n=338)
給与や待遇が良 いこと
「給与や待遇が良いこと」
40
自分の専門分野・
研究成果
が生かせること
(45.6%)が最も多く、次いで
(%)
45.6
50
(4)就職活動で活用した・するもの(問35)
「日本で就職したい」人の就職活動で活用した・するものについては、「大学の就職課・留学生課」
(60.4%)が最も多く、次いで「インターネット」(55.9%)、
「大学の先生」
(38.2%)となっている。
(n=338)
(%)
80
60
60.4
55.9
38.2
40
22.2
20
11.8
11.8
10.7
10.4
9.5
3.8
1.5
1.5
0.9
0.9
2.4
無回答
その他
所属留学生会
民間の人材紹介及
び斡旋会社
テレビ・ラジオ
アルバイト先
日本人の知人
元留学生や留学生の
知人
新聞・
就職情報誌
ハローワーク等公的
機関
福岡県留学生サポ
ートセンター
インターンシップ
合同就職面談会
大学の先生
インターネット
大学の就職課・
留学
生課
0
13.6
(5)留学生への就職支援での希望(問36)
「日本で就職したい」人の留学生への就職
支援での希望については、
「留学生の就職に
関する情報提供の充実」
(53.3%)が最も多
く、次いで「留学生と企業との交流会の充実」
(36.1%)
、
「留学生向けのエントリーシート
(n=338)
36.1
40
31.4
29.0
23.1
20.7
20
17.8
14.5
2.1
無回答
その他
日本のビジネスマナー講座 の充実
日本語教育の充実
外国人留学生向けの特別 な選考
枠
留学生向けのインターンシップ(
企業等での仕事体験)の充 実
就職活動に必要な在留資格 取得
条件の緩和
留学生への就職紹介・あっせん
留学生向けのエントリー シート作
成・
筆記試験・
面接の訓練 講座 の
充実
(31.4%)となっている。
19.8
0.6
留学生と企業との交流会 の充実
0
留学生の就職に関する情報提 供
の充実
作成・筆記試験・面接の訓練講座の充実」
【希望する就職支援(複数回答)】
(%)
60
53.3
(6)就職が決まらなかった場合の計画(問37)
「日本で就職したい」人の就職が決まらなかった場
(n=338)
その他
2.1%
合の計画については、
「特定活動の在留資格を取得し、
就職活動を継続する」(44.4%)が最も多く、次いで
母国に
帰る
16.3%
「大学院や他の大学に進学し、勉学と就職活動を継続
する」
(18.0%)
、
「母国に帰る」
(16.3%)となってい
る。
特定活動の
在留資格を
取得し、就職
活動を継続す
る
44.4%
- 13 -
無回答
2.7%
大学院や他
の大学に進
学する
11.5%
大学院や他
の大学に進
学し、勉学と
就職活動を
継続する
18.0%
特定活動の
在留資格を
取得し、創業
を目指す
5.0%
Ⅶ
帰国後の計画について
(1)帰国後の計画(問38)
(n=415)
「しばらくは日本に残るが、いずれは帰国したい」
「す
大学院や他
の大学に進
学する
12.8%
無回答
2.4%
ぐに帰国したい」人の帰国後の計画については、「学
校に就職する」(23.4%)が最も多く、次いで「日系
母国の企業
に就職する
14.7%
その他
16.4%
企業に就職する」
(20.5%)
、
「その他」
(16.4%)とな
創業する
8.4%
っている。
日系企
業に就
職する
20.5%
学校に就職
する
23.4%
日系以外の
外資系企業
に就職する
1.4%
(2)帰国後も欲しい福岡の情報の内容(問39)
「しばらくは日本に残るが、いずれは帰国したい」
「すぐに帰国したい」人の帰国後も欲しい福岡の情
報の内容については、
「自己の研究に関連した情報」
(51.6%)が最も多く、次いで「自国との交流」
43.6
40.5
18.6
20
1.2
2.2
3.1
無回答
必要ない
その他
ビジネス情報 (
商談
会、立地交付金、企
業動静など)
就職・
求人情報
生活情報一般(
観光
・
買い物・
食事など)
0
10.4
国際交流イベント
Ⅷ
44.8
40
自国との交流
ている。
(n=415)
自己の研究に関連し
た情報
(44.8%)、「国際交流イベント」(43.6%)となっ
(%)
60
51.6
日本での創業について
(1)希望の創業時期(問43)
「日本で創業したい」人の希望の創業時期については、
「創業に必要な資金が貯まってから」
(28.6%)が最
も多く、次いで「就学中」
(25.0%)
、「就職して経験
(n=28)
創業に必要な
資金が貯まっ
てから
28.6%
就学中
25.0%
を積んで」
(21.4%)となっている。
卒業してすぐ
10.7%
就職できな
かったとき
14.3%
就職して経験
を積んで
21.4%
※ 「景気が好転したとき」、「その他」は回答がなかった。
- 14 -
(2)創業に必要な支援(問45)
「日本で創業したい」人の創業に必要な支援については、「創業に関する各種手続きの支援」(46.4%)
が最も多く、次いで「在留資格の変更手続きが簡単になること」(39.3%)、「在留資格に関する手続き
の支援」
(25.0%)
、
「税制面の優遇」
(25.0%)となっている。
(%)
46.4
50
40
(n=28)
39.3
30
25.0
25.0
21.4
21.4
21.4
20
17.9
17.9
14.3
14.3
10
3.6
7.1
無回答
その他
-
日本語教育の充実
-
インキュベート施 設 の充実
日本のビジネスマナーに関
する教育
創業した元留学生との交
流
福岡市による融資制度 の
充実
投資家(
ベンチャーキャピタ
リスト)
とのマッチング
創業関連情報の充実
日本人パートナーとのマッ
チング
創業に関する相談窓 口 の
充実
福岡市による助成金支 援
税制面の優遇
在留資格に関する手 続 き
の支援
在留資格の変更手続きが
簡単になること
Ⅸ
創業に関する各種手 続 き
の支援
0
3.6
まとめにあたって
今回、福岡市からの依頼を受け、福岡都市圏における外国人留学生の生活実態を把握する目的で行わ
れた「平成26年度福岡都市圏における留学生実態調査」の分析を担当した。本調査のまとめとして調査
結果の概要と、今回の調査で見えてきた今後の課題について、以下に所感を述べることにしたい。
Ⅰ.調査の概要
平成26年11月20日から12月5日まで、福岡都市圏の国公・私立大学・短期大学に在籍する外国人留学
生4,810人を対象にアンケート票を配付し、1,132人(23.5%)より回答が得られた。
Ⅱ.回答者について
回答者は1,132人である。
「男性」
(560人、49.5%)
、
「女性」
(565人、49.9%)であり、性別による偏
向はない。所属課程は、
「大学生(学部)
」
(382人、33.7%)が最も多く、次いで「大学院修士課程」
(327
人、28.9%)
、
「大学院博士(後期)課程」
(275人、24.3%)、
「研究生」
(111人、9.8%)
、
「短期大学」
(10
人、0.9%)である。
出身国・地域を見ると、最多は「中国」
(64.2%)である。次いで「韓国」
(6.5%)
、
「インドネシア」
(4.9%)、
「ベトナム」
(3.5%)、
「マレーシア」(2.5%)の順である。この上位5カ国で81.6%を占め
る。これに他のアジアの国々を加えると、アジア出身者が91.3%に達する。これは在福留学生の全体の
傾向とほぼ同じである。
Ⅲ.留学について
そもそも留学交流が進展するにはいくつかの条件が必要である。まず留学生個々人の留学意欲、次にそ
れを実現するための学力、外国語能力、そして留学生活を支える経済力が揃わなければならない。しかし、
これらの個人的条件が揃ったとしても、まだ十分とはいえない。留学生を受け入れる側が留学情報提供体
制、専門教育体制、語学教育体制、修学・生活支援体制(生活情報、奨学金の提供等々も含む)等を整え
ていなければ、留学生活は甚だ困難なものになるだろう。すなわち、留学を可能にする留学生の個人的条
件(必要条件)が揃い、さらに受け入れ国の政府、大学等の教育機関、地方自治体等により施策・制度的
- 15 -
な条件(十分条件)が整備されて、はじめて留学交流は安定的に拡大する教育事業なのである。
周知のように、日本で学ぶ留学生数は昭和59(1984)年の「留学生受入れ10万人計画」によって急激
に増加した。この計画の主目的の一つは太平洋戦争で失ったアジア諸国の日本に対する信頼を回復する
ことであった。平成20(2008)年に新たに定められた「留学生30万人計画」では、卒業(修了)留学生
の日本就職を推進することが目的の一つに加えられた。こうして、留学生の受け入れ促進は国の方針と
して取組みが進められ、今日(平成26年)までの30年間の成果は顕著なものとなった。相当数の留学帰
国者が世界各国、特にアジア諸国に蓄積されたのである。このような人的蓄積を基盤として、日本への
留学潮流は現在も創り出されており、今後も創り出されていくものと思われる。だが、順調に見える中
にも大小様々な課題がまだ解消されずに残っている。
(1)日本留学情報の入手方法
日本留学の誘因として最も基本的なことは、正確な日本留学情報を伝えることであり、間違った情報
が伝わるのが最も望ましくない。今回の調査によると日本留学情報の入手方法として、「留学経験のあ
る友人・知人から」
(41.2%)という回答が最多であった。留学経験のある友人・知人とは、すなわち
留学帰国者のことであろう。彼らの日本留学に対する評価が、留学先の決定に大きな影響力を持ってい
たことは注目すべきである。昨今、アジアをはじめ世界各国に留学帰国者が増えたことから、同窓組織
が各地で結成されており、その数は今後も増えていくものと思われる。思うに、これら留学帰国者との
繋がりをどのようなかたちで保持するかは、大学等の教育機関の重要な課題である。同時に、地域にと
っても今後の情報発信や経済・文化的交流に活用できる重要なネットワークになるだろう。
次いで多い回答は「母国の学校から」
(37.6%)
、
「インターネットから」
(34.5%)であった。留学生
を誘引するためには、各国の大学等の教育機関への情報提供や教育機関自身のホームページの充実が極
めて重要であることが分かる。
(2)日本留学の動機
日本留学の最大誘因は、
「専攻分野において日本は高度な水準にあるため」(547人、48.3%)であっ
た。留学目的は日本の高度な科学・技術の知識を学ぶことであり、当然のことながら留学生は何よりも
学業の成功を重視している。次いで「母国での進学や就職に有利なため」
(364人、32.2%)
、
「日本伝統
文化を理解したいため」(289人、25.5%)、「日本で就職したいため」(281人、24.8%)の順であった。
すなわち、日本留学が帰国後の進学・就職に有利だと考えられている点、また日本での就職を所期の目
的とする学生が少なくない点は注目すべきである。
(3)福岡への誘因
問11において「留学先に福岡を選んだ理由」を尋ねているが、「留学先に福岡を選ぶ」という設問自
体に首をかしげる方も多いであろう。しかし、今回の調査(複数回答)では、「福岡が生活しやすそう
だから」(477人、42.1%)という回答が最多であり、「希望する大学(学部・専攻)があるから」(465
人、41.1%)を若干上回った。<福岡の生活しやすさ>の評判が、留学帰国者を通じて伝わっているの
ではないかと思われる。
Ⅳ.日常生活全般について
(1)福岡の生活の満足度
福岡における生活について、
「満足している」(60.0%)が最も多く、「やや満足している」(29.3%)
- 16 -
を合わせた肯定的評価は89.3%に達する。
福岡の生活環境について、
「良い」
・
「やや良い」という肯定的評価を見ると、高く評価されている事項は
第1位
「自然環境」
(93.5%)
、
第2位
「教育環境」
(85.7%)
、
第3位
「買い物などの日常生活の利便性」
(84.5%)
、
第4位「食べ物の新鮮さやおいしさ」
(84.0%)
、そして第5位「市民マナー」
(83.3%)であった。
生活環境で今後充実して欲しいものは、第1位「物価について」
(49.1%)
、第2位「就業(アルバイト
やパート)機会の多さについて」
(33.6%)
、第3位「母国の食材を扱ったレストランやお店の充実につい
て」
(23.8%)
、第4位「住宅事情について」
(20.4%)
、第5位「交通の便について」
(17.0%)であった。
(2)日常生活の悩み 1:経済的状況
日常生活上の悩み(複数回答)では、
「物価が高い」(435人、38.4%)が最多であった。消費税の増
税もあって高く感じているようである。次いで「奨学金がもらえない」
(295人、26.1%)が多いが、奨
学金については私費留学生の急増に奨学金支給体制が追いついていないことが推察される。しかしなが
ら、
「アルバイト先がみつからない」
(7.8%)や「住居がみつからない」(2.8%)という回答は意外に
少なく、平成21年調査と比べても回答率はともに低くなっている。留学生の経済生活にとって重要な、
アルバイトと適当な家賃の住居を見つけるという面では、状況は好転していると思われる。
1か月の支出合計は、
「5万円以上~8万円未満」
(426人、37.6%)が最も多く、次いで「8万円以上~
11万円未満」
(392人、34.6%)であり、両方合わせて72.3%(818人)を占める。つまり、“5万円から11
万円”で生活している留学生が大半である。しかし、
「5万円未満」
(86人、7.6%)も約1割弱存在してお
り、そのうち「私費留学生」は86人中66人(76.7%)に上った。彼らは、かなり切り詰めた厳しい生活をし
ていると想像できる。特に、
「私費留学生」ではアルバイトをしている者が多く、750人中516人(68.8%)
に達する。アルバイト収入は「6万円以上~10万円未満」
(私費留学生の27.9%)が比較的多い。
(3)日常生活の悩み 2:家族帯同者の状況
回答者の中で同居者が「いる」のは1,132人中387人(34.2%)であった。その同居者では、
「配偶者」
(187人、48.3%)
、
「友人・知人」
(152人、39.3%)
、
「子ども」
(71人、18.3%)の順に多い。
「配偶者」
と回答した187人のうち男性は107人、女性は79人であったことから、「配偶者」の男女内訳は特殊な事
例を考慮しなければ女性107人、男性79人であると推測できる。また、夫婦共に留学生であるケースも
一定数を占めると思われる。
ここで注目したいのは「配偶者」と「子ども」の生活問題である。留学生本人のように学校を通じて
日本社会との接点を持つことができない配偶者は、来日によって次のような問題を抱える恐れがある:
①日本語が不自由なことによる、日常生活上の困難、②生活環境の変化によるストレス、③外部との接
点が無く、話し相手のいない孤独、④子どもの出産・育児の悩み。これらの問題に対して、配偶者たち
は留学生本人と比較して外部からの支援を受ける手段も少ないことから、時として深刻な状況に陥る可
能性が否定できない。また「子ども」についても、通常は居住地域の保育園・幼稚園に入り、公立の小
中高校に進学、あるいは外国人学校に入学することになると思われるが、母語喪失や日本語習得の問題、
イジメ問題、進級進学の問題等に直面する可能性が高いことを常に心に留めておく必要がある。
これに対しては、政府・自治体の施策も重要であるが、さらに同国者間での相互扶助、市民ボランテ
ィア等による安価な日本語教室の開催や、交流・相談活動等による支援が求められる。
また、最も重要なことは、福岡における留学生の「配偶者」と「子ども」の実数を正確に把握するこ
とである。かつて九州大学の留学生を対象に調査しただけでも400人以上の「配偶者」と、100人以上の
「子ども」がいた。その時から留学生数は倍増しているが、今日の状況は把握できていないという。
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(4)日本人との交流状況
米国・ミネソタ大学のジョセフ・メステンハウザー教授は留学生交流のもたらす恩恵について、「世
界各国からの留学生たちは言語・習慣・態度のような障壁を簡単に乗り越えて、国々の貧富の格差・政
治的対立も問題にせず仲良くなる。こうして彼らは理性的で人間的な価値に基づいた将来の理想的な国
際関係を築く力となっていく。」(J. Mestenhauser, M. Paige, B. Burn, J. Useem, WORKBOOK for a
Workshop on USING RESEARCH TO INTERNATIONAL AND ADVISING, NAFSA, 1984)と述べている。これは
留学生交流の重要な理念である。
時々、市民から中国の留学生と交流したい、イギリスの留学生を家に招待したい、フィンランドの留
学生はいますか等々の電話を受けるが、それは問い合わせの主が旅行したことのある国や住んだことが
ある国であったり、その言語を学習中である国だったりする。それは大変に有難いことである。だが、
それ以外の国の留学生には関心がない様子である。もし家に招待するならば、いろいろな国の留学生を
呼んでほしいと思うのである。世界各国の留学生たちがこの日本で出会って友情を深めること、またそ
の友情の輪の中に日本人学生や市民が入ることが重要である。自然に交流が生まれることも少なくない
が、留学生受け入れ大学や地域がこの理念を共有して、交流活動を活発化させることも必要ではないか
と思われる。
回答者1,132人の中で、「交流をしたいと強く望んでいる」(607人、53.6%)が最も多く、「できれば
交流したい」
(431人、38.1%)を合わせた積極的な交流志向は91.7%に達するなど、留学生に交流希望
者が多い点は注目に値する。
しかしながら、日常生活の悩みの中で、
「日本人学生とのコミュニケーションがうまくできない」
(280
人、24.7%)という回答も多かった。留学生側には日本語という高い障壁があるに違いないと思われる
が、日本人学生側にも留学生と話してみようという者が少ないように思われる。日本人学生からは、機
会が見つからない、何を話せば良いのか分からないという声を聞く。このような状況を改善して、学生
同士の交流を促進するための工夫を続けていく必要があると痛感させられる。
他方、留学生のほうでは、交流の内容・目的について、「日本人と留学生とが自由に会える場所が欲
しい」
(39.4%)が最多であった。多くの留学生が日本人と自由に会えて話ができる場を要望している。
ふと思いついた時に訪れ、そこで日本人と何かしらの会話をして、自然に親しくなれるような、そうい
う場作りが求められている。次いで「旅行、キャンプ、ハイキング」(27.6%)であり、休日のレクリ
エーションの要望も多い。また「何か困ったときに、相談できる日本人が欲しい」(26.0%)という回
答も少なくない。言い換えれば、「相談できる」レベルまで深く日本人と付き合いたいと考えている者
たちである。留学生たちのこのような要望は重視されなければならないと思われる。
(5)生活情報
生活情報・行政情報は、主に「友人」
(51.0%)、
「インターネット」
(43.7%)、
「大学のお知らせ・広
報誌」
(42.0%)
、
「テレビ」
(34.0%)から得ている。
福岡市レインボープラザの利用は、
「年に1~2回くらい」(144人、12.7%)、「半年に1~2回くら
い」
(51人、4.5%)
、
「月に1~2回くらい」(26人、2.3%)であるが、「行ったことがない」(875人、
77.3%)という回答が最も多かった。その約8割が行ったことがない理由を「知らなかった」ためと回
答しており、留学生への周知が課題であるといえよう。
(6)交流行事の参加状況
留学生は日常的観察を通して、日本や日本人に対する理解を深めている。しかし、日常的観察による
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理解は主観的であり、偏った見方に陥りやすい。もう少し日本人の生活に分け入り、日本人の考え方や
物の見方について知る機会を持つなど、日本人との直接的な交流が必要であると思われる。
福岡での伝統文化的行事を含む「地域行事」に参加したことがあるという回答は1,132人中1,020人
(90.1%)に達した。この数値は特筆に値する。
参加した行事(複数回答)は第1位「お祭り」
(42.5%)、第2位「旅行、キャンプ、ハイキング」
(35.3%)、
第3位「留学生会の活動」
(31.2%)
、第4位「文化交流(お茶、お花、音楽、料理など)」(22.5%)、
第5位「学生との交流」
(22.1%)であった。この他にも低率ではあるが、スポーツ大会、企業見学会、
ホームステイやホームビジット、親善パーティなど様々な行事に参加している。福岡には留学生の参加
できる行事が多く、それらが相互理解教育に果たす効果は測り知れない。
なかでも福岡市・福岡県の地域国際化協会によってホームステイやホームビジット制度が確立されて
いることの意義は極めて大きいと思われるが、参加した経験があるという回答は131人(11.6%)に留
まり、やや少ない感じがする。大学等の広報協力が必要であると思われる。
ついでに言えば、地域行事等への参加に加えて、系統立った知識学習による日本理解が必要である。
それは個人的な情報収集や大学等の教育機関の講義・演習によるほかない。それによって偏りがちな体
験的理解が補完されるだろう。体験的理解と知識学習による理解、この二つが車の両輪の如く行われて、
留学生の日本理解はより正確なものになっていくと思われる。そういう意味で、大学と地域は留学生教
育にとって重要なパートナーであると言える。
Ⅴ.卒業後の計画について
(1)
「日本に残りたい」という希望
卒業後・留学終了後の計画について、
「日本に残りたい」(466人、41.2%)が最も多く、次いで「し
ばらくは日本に残るが、いずれは帰国したい」
(233人、20.6%)、
「すぐに帰国したい」
(182人、16.1%)、
「自分の母国以外の国へ行きたい」
(73人、6.4%)の順に多い。
出身国・地域別で見ると、
「日本に残りたい」という回答は、
「中国」は727人中349人(48.0%)、
「韓
国」は74人中28人(37.8%)
、
「インドネシア」は55人中12人(21.8%)、
「ベトナム」は40人中15人(37.5%)
であった。またサンプルは少ないが、
「台湾」は15人中10人(66.7%)であった。今回の調査で見る限
り、
「台湾」
、
「中国」
、
「韓国」
、
「ベトナム」の順に高率である。
(2)日本での就職と創業
「日本に残りたい」という回答者466人にその理由を問うたところ、「日本で就職したい」(338人、
72.5%)が極めて多く、
「日本で創業したい」(28人、6.0%)という回答は少数であった。その中では
「大学生(学部)
」が28人中16人(57.1%)を占めた。つまり、学部卒業後に創業を希望する者の比率
が高いのである。
Ⅵ.日本での就職について
(1)日本での就職
「日本で就職したい」という回答者338人に、就職先を決める際に重視すること(複数回答)を問う
たところ、第1位は「自分の専門分野・研究成果が生かせること」
(45.6%)、第2位は「給与や待遇が
良いこと」
(32.5%)
、第3位は「その企業が海外事業に積極的であること」
(28.1%)となった。
すなわち、留学生には日本留学での学業の成果を生かして働きたいという傾向が強い。就職を自己実
現のためと捉えていると考えられ、これは留学生に共通する特徴ではないかと思われる。しかも、「ず
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っと働きたい」
(146人、43.2%)という希望が最も多い。
(2)福岡での就職
「福岡で就職したい」は338人中202人(59.8%)に達した。その主な理由(複数回答)は、第1位「福
岡で生活したい」
(85.6%)であり、圧倒的に多い。第2位は「特定の入社希望企業はないが福岡で就
職したい」
(21.3%)
、第3位は「他地域への就職活動は費用がかかる」(12.9%)であった。
(3)就職活動の方法と支援
「日本で就職したい」という回答者338人が、就職活動に活用したもの・するものは、
「大学の就職課・
留学生課」
(60.4%)
、
「インターネット」
(55.9%)、
「大学の先生」
(38.2%)、
「合同就職面談会」
(22.2%)
の順に多い。近年、徐々に充実してきた「インターンシップ」(13.6%)、「福岡県留学生サポートセン
ター」
(11.8%)
、
「ハローワーク等公的機関」
(11.8%)はまだ少なかった。それでも約1割が利用する
状況になってきた。
必要とされる就職支援に関しては、
「留学生の就職に関する情報提供の充実」(180人、53.3%)が過
半数を占め、次いで「留学生と企業との交流会の充実」
(122人、36.1%)、
「留学生向けのエントリーシ
ート作成・筆記試験・面接の訓練講座の充実」(106人、31.4%)であった。
Ⅶ.帰国後の計画について
帰国するつもりである者415人の、帰国後の計画では「学校に就職する」
(23.4%)が最も多く、次い
で「日系企業に就職する」
(20.5%)
、
「母国の企業に就職する」(14.7%)であった。
帰国後に欲しいと思われる情報(複数回答)は、
「自己の研究に関連した情報」
(51.6%)が最も多く、
次いで「自国との交流」
(44.8%)
、
「国際交流イベント」
(43.6%)、
「生活情報一般(観光・買い物・食
事など)
」
(40.5%)の順に多い。いずれも4割以上である。留学帰国者は日本との「つながり」を求め
ていることが分かる。
Ⅷ.日本での創業について
「日本で創業したい」という回答者は28人である。男女別に見ると、「男性」15人、「女性」13人で、
ほぼ同率である。意外に「女性」が多い。創業の地としては、
「福岡で創業したい」
(27人、96.4%)と
いう希望がほとんどであった。
創業に必要な支援(複数回答)は、
「創業に関する各種手続きの支援」
(46.4%)が最も多く、次いで
「在留資格の変更手続きが簡単になること」
(39.3%)、
「在留資格に関する手続きの支援」
(25.0%)、
「税
制面の優遇」
(25.0%)であった。
福岡において彼らはどのような産業分野で創業しようと考えているのだろうか。希望する創業分野に
ついて尋ねたところ、
「貿易業」
(71.4%)が最も多く、その他の回答は「飲食業」、
「旅行業」、「通訳・
語学支援分野」であったことから、主に第三次産業における創業を考えていることが分かる。理工系の
研究成果をシーズ(種)としてハイテク企業を創業したいという回答は今回は無かった。米国や中国な
ど世界では、滞留留学生や留学帰国研究者によるシリコンバレー型の創業を積極的に推進しており、そ
のために優秀な留学生を競って獲得しようとしている。そういう世界の留学動向を注視する必要がある
だろう。
九州大学留学生センター
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白𡈽 悟
平 成 26年 度
福岡都市圏における
留 学 生 実 態 調 査
― 要 約 版 ―
平成27年3月
発行/福岡市総務企画局国際部
〒810-8620 福岡市中央区天神1丁目8の1
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