質問(付 2 関連) 付 2 設計例 p.389 の脚注 6)で「杭頭モーメントが片側柱つき壁の応力に及ぼす影響 を無視する」とあります。今回の設計例では十分に余裕があるようですが,杭の抵抗によ り袖壁の圧縮破壊が生じる場合もあるのではないでしょうか? (匿名希望) 回答 杭頭モーメントをすべて基礎梁で負担させるように、上部構造と基礎モデルを分離して 解析し,図(a)のように M 図が得られたものとします。白丸は降伏ヒンジを表します。一 方,同じ建物を杭と上部構造を一体化して解析すると,図(b)の実線のような M 図になる はずです。すなわち,1階の柱脚曲げモーメントは図(a)よりも減少します。従って、袖 壁の圧縮破壊についても上記モデル化で危険側ではないと考えます。 但し、基礎部分を線材置換モデルで解析することでは評価できない力の流れ等について は配慮が必要です。例えば杭が袖壁端部の鉛直変形を拘束するような位置にある場合は、 ご指摘の様な場合も考えられます。付図 2.9 の軸組図に示すように、本設計例の場合には、 問題は少ないと考えます。
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