1 学校研究全体計画 学校研究

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学校研究全体計画
平成27年度
学校研究
1.研究主題
『主体的に学び合う算数の授業をめざして』
~自分の考えをもち,根拠をもとに表現できる子の育成~
2.研究主題設定の理由
(1)学校教育目標との関わりから
本校では,「人間尊重の精神をもとに自ら学び,心身ともに健康な児童の育成を
図る」という学校教育目標のもと,「進んで学ぶ子」「思いやりある豊かな心をも
った子」「心身ともにたくましく生きる子」の育成を目指している。
意欲的,主体的に「進んで学ぶ子」という学校教育目標の具現化のためには,子
どもたち一人ひとりが自分の考えをしっかりともち,学び合いの喜びを感じる事が
で き る 教 育 活 動 を 推 進 し て い く こ と が 大 切 で あ る 。自 分 の 考 え を 自 分 の 言 葉 で 話 し ,
伝え合い,自分の考えを深め,「分かった」「できた」「友達と学んで楽しい」と
思う授業を積み重ねていくことが教育目標の実現には必要であると考える。
(2)子どもたちの実態から
今日の教育活動では,子どもたちの生きる力を育むことをめざし,学習指導要領
では言語活動の充実を,各教科等を貫く重要な視点としている。子どもたちの思考
力・判断力・表現力を育むためには,その根底を支える豊かな言語能力を育てると
ともに,子どもたち自身が主体的に学ぼうとする態度が必要である。
本校は4年前から「学び合いの授業」を模索して研究を進めてきた。本校が考え
る『学び合い』とは,「子どもたち一人ひとりが自分の考えを持ち,友達と考えを
深め合うことで,新たな考えや価値に気づき,変容し,自分の考えを広げ,深めて
いく(考えを再構築する)こと」である。その過程で子どもたちは,知識を獲得す
るだけでなく,「わかった」「できた」「友達と学んで楽しい」という学びへの楽
しさや喜びを感じることによって,新たな学習活動への意欲を持つことになり,主
体的に学ぶ態度を生み出すと考える。
昨年度より,国語科から算数科に教科を移行し,単元構成を中心に,課題に対し
て自分の考えをもてるようなしかけやノート指導の工夫などに取り組んだ。さらに
子どもたちが他学年の授業を参観したり,教師間で模擬授業を行ったりするなど,
子どもと教師がともにめざす「学び合い」の姿を具体的に描いて,子どもたちがそ
れに向けて主体的に授業をつくっていくことをめざしてきた。その結果,「図や表
を使って考えを説明すること」については少しずつ成果が見られてきた。しかし,
「キーワード,図,絵,式を使い書くこと」や「自分の考えを論理的に豊かに説明
すること」については課題が残っている。
そこで,本年度は,算数科の授業づくりの研究をさらに深め,「自分の考えをも
ち,根拠をもとに表現できる子」の育成をめざしたい。算数科の授業の流れ「課題
把握」→「自力解決」→「解決の検討」→「まとめ」を軸に,思考を深める「算数
アイテム」も活用しながら,子どもたちが自分の考えをもち,根拠をもとに,論理
的に表現できるような授業を子どもたちとともに模索していきたい。
3 研究全体構想図 小松市立犬丸小学校
本校の教育目標
人間尊重の精神をもとに自ら学び,心身ともに健
康な児童の育成を図る
児童の実態
・明るく素直である。
・自分の思いを言葉
で表現することが弱
い。
・自ら進んで企画し,
自主的に実践してい
く力が弱い。
本校のめざす児童像
・進んで学ぶ子
・思いやりある豊かな心をもった子
・心身ともにたくましく生きる子
家庭・地域との
連携
・基本的な生活
習慣の形成
・家庭での学習
習慣の形成
【研究主題】
『主体的に学び合う算数の授業をめざして』
~
自分の考えをもち,根拠をもとに表現できる子の育成
~
【育てたい児童の姿】 学び合いを通して,考えを深め合う子
研究の軸
主体性を育む
他教科に
おける言
語活動の
充実
表現力をつける
①課題把握
○単元構成の工夫
・児童の意識に沿った考えたくなる課題
・実感を伴った身近で必要感のある課題
・問題意識が連続する展開
・必要な情報の取り出し
・問題の正確な読み取り
・授業の導入
②自力解決
○思考を深める
意図的なしかけ
・絵図,表,
グラフ等を
使って自分
の考えを表
現する。
・「記述」「説
明」「話し合
い」場面を各
教科でも取
り入れる。
○ノート指導
・見やすいノートのコツ5カ条
・「算数アイテム」を活用しての検討
・発問の工夫(ゆさぶり・問い返し)
○根拠を明確にした表現
③解決の検討
・図や式,言葉の関連付け
④まとめ
○学びを自覚するふりかえり
・ふりかえりの視点
「学び合い」を支える基盤づくり
生徒指導
・学級力アンケート
・縦割り活動
生活習慣
・児童会活動
「まちがいは宝物」
めざす授業の共通理解
授業の相互参観
学級活動
学級力
Ⅲ-Ⅰ-2
-2-
学力向上
・朝読書
・読書指導の充実
・スキルタイム
学習ルール
・家庭学習(自学)の充実
4.研究内容
(1)主体性を育む
①単元構成の工夫
②思考を深める意図的なしかけ
(2
①
②
③
)
ノ
根
学
表
ー
拠
び
現
ト
を
を
力
指
明
自
をつける
導
確にした表現
覚したふりかえり
5.研究の方法
(1)研究組織
高学年部会多井・森澤・村上
ひまわり貝野
研究推進委員会
校長
校 長・教 頭・村 上 ・
川本・埴田・森澤
山崎
全体会
各学級
中学年部会川本・埴田
低学年部会山崎・前多・教頭
(2)研究の進め方
・低 学 年 ・ 中 学 年 ・ 高 学 年 ( ひ ま わ り 含 む ) 部 会 を 中 心 に 教 材 研 究 や
授業研究を進める。
・一人年1回の全体授業を行う。級外は,他教科で授業を公開する。
(級外は,模擬授業や整理会なし)
・研究授業の指導案は細案とし,指導案は3日前までに配布する。
・事前研以外は,全体研究会とする。事前研(指導案作成)は,低・
中・高部会で行う。
・全体で授業を参観し,整理会は,全体会で行う。
《
① 事 前 研( 部 会 )→
② 模 擬 授 業( 全 体 )→
③ 研 究 授 業( 全 体 )
→
④ 授 業 整 理 会 と 次 回 の 授 業 の 方 向 性( 全 体 )》
・先進校の視察研修や研究会に参加し,校内研究会を通して研究を深
め,指導力を高めていく。
・校内での授業の自由参観を活発化し,教師間,児童間での学び合い
の授業への意識の向上を目指す。
2
4月
研修計画
月日
8 日( 水 ) 第
会合
1回研究全体会
内容
・研究の主題・副題・研究全体構想図の確認
・研究内容についての協議
5 月 2 0 日( 水 ) 第
2回研究全体会
6 月 1 7 日( 水 ) 第
3回研究全体会
7月
1 日( 水 ) 第
4回研究全体会
8 月 1 9 日( 水 ) 第
5回研究全体会
9 月 3 0 日( 水 ) 第
6回研究全体会
1 0 月 2 1 日( 水 ) 第
7回研究全体会
1 1 月 1 8 日( 水 ) 第
8回研究全体会
12月
1月
2 日( 水 ) 第 9 回 研 究 全 体 会
8 日( 金 ) 第 1 0 回 研 究 全 体 会
2 月 1 9 日( 金 ) 第 1 1 回 研 究 全 体 会
3
・研修計画について
・指導案の書き方について
※模擬授業(事前)
・全体研究授業①・・・3年
・全体研究授業②・・・6年
・全体研究授業③・・・2年
※模擬授業
(計画訪問)
※模擬授業(事前)
・全体研究授業④・・・4年
・一学期のまとめと課題
・ 校 内 研 究 会 (研 修 報 告 会 な ど )
※模擬授業(事前)
・全体研究授業⑤・・・ひまわり
※模擬授業(事前)
・全体研究授業⑥・・・1年
(計画訪問)
※模擬授業(事前)
・全体研究授業⑦・・・5年
・研究のまとめについて提案
・研究の成果と課題
・研究のまとめ
・今年度の成果と課題について
・来年度へ向けての取り組みについて
研究授業の視点
①根拠や筋道を明確に表現させる 1 条
② 思 考 を ゆ さ ぶ る 意 図 的 な し か け (物 事 を 多 様 な 観 点 か ら 思 考 さ せ る ) 2 条
③習得した知識や技能を活用・応用させる 3 条
④ 「 書 く こ と 」「 読 む こ と 」 を 通 し て 考 え 方 を 身 に 付 け さ せ る 4 条
・ 上 記 は 、 い し か わ 学 び の 指 針 12 か 条 か ら 本 校 の 研 究 に あ て は ま る 指 針 を 整 理 し
たものである。
・本時の授業に関わる視点を番号で明記する。