記入済

物理 第一編 「力と運動」
3 章:運動量の保存 No.3
2、運動量保存則
・・・全体を考えた話
A 全体で考えると運動量は保存される
物体に力が働いて運動状態が変わるとき、力を及ぼした相手も含めて全体で考えると
どのようなことが言えるのだろうか。
衝突前
3kg
衝突後
静止
4m/s
運動量 12
1kg
2m/s
運動量 0
運動量 6
6m/s
運動量 6
個々の球について考えると・・・
減少
の運動量 → ( )
増加
の運動量 → ( )
}
どちらも変化している
あ~あ、残念・・・
両球まとめて考えると・・・
衝突前の運動量の合計= 12+0 = 12
衝突後の運動量の合計= 6+6 = 12
}
変化していない!
(運動量は保存されている)
< 運動量保存則 >
力が働いて運動状態が変わるとき、全体で考えると運動量の合計は変化しない
類題 6
一直線上を,正の向きに 3.0m/s の速さで進む質量 1.2kg の
小球 A と,負の向きに 2.0m/s の速さで進む質量 2.8kg の
小球 B が衝突し,一体となった。一体となった後の速度
v〔m/s〕を求めよ。
【大サービス:解答の図】
次のような分裂の場合も、両物体を含めて全体で考えると運動量は保存されている。
運動量 -6
-2m/s
静止
6m/s
運動量 0
質量 4kg
3kg
運動量 0
1kg
運動量 6
個々の破片について考えると・・・
減少
の運動量 → ( )
増加
の運動量 → ( )
}
どちらも変化している
あ~あ、残念・・・
両破片をまとめて考えると・・・
衝突前の運動量の合計= 0+0 = 0
衝突後の運動量の合計= -6+6 = 0
類題 8
}
変化していない!
(運動量は保存されている)
速さ V〔m/s〕で進んでいた質量 M〔kg〕
(燃料を含む)のロケットから,質量 m〔kg〕の燃料
を地上で静止している人から見てロケットの進む向きと反対の向きに速さ v〔m/s〕で噴射した。
噴射後のロケットの速さ V ´ 〔m/s〕を求めよ。
【大サービス:解答の図】
B 応用 :平面内での考え方
平面的に現象が起こった場合、「運動量保存則」は次の2つの工夫が考えられる。
【ベクトル(図)で考える】・・・次のように作図しよう。
v1'
m1
m1
v1
m1v1'
m2v2
運動量の和②
運動量の和①
m2v2'
m1v1
m2
v2'
m2
v2
v2
運動量の和は変わらない
(保存されている)
【各成分で考える】・・・x軸とy軸それぞれについて運動量の保存を考える。
v1'
v1'y
m1
v1x
m1
v1'x
v1
(-) v1y
v が向きを内包するとする
ならば” -” は不要。
y
m2
v2y
m2
v2
(-) v2'y
v2x
x
x軸方向:
y軸方向:
m1v1x + m2v2x = m1v1'x + m2v2'x
m1(-v1y) + m2v2y = m1v1'y + m2(-v2'y)
上の図よりも、こちらのほうがよく使う
v2'x
v2'
類題 7
x 軸上を速さ 2.0m/s で正の向きに進む質量 0.20kg の小球
A と,y 軸上を速さ 6.0m/s で正の向きに進む質量 0.10kg
の小球 B とが座標軸の原点で衝突し,衝突後,小球 A は速さ
1.0m/s で y 軸上を正の向きに進んだ。このとき,衝突後の
小球 B の速さ v ´ 〔m/s〕と,小球 B の進む向きが x 軸の
正の向きとなす角θ 〔° 〕を求めよ。
ルート 2 = 1.4 とする。
【大サービス:解答の図】