オレオサイエンス 第 15 巻第 9 号(2015) 399 巻 頭 言 『オレオサイエンス』誌 編集委員会からのご挨拶 オレオサイエンス編集委員長 酒 井 秀 樹 本年度から「オレオサイエンス」誌の編集委員長を務 めさせていただくことになりました。巻頭言という場を などでは,会員の皆様の活発なご投稿をお待ちしており ます。 一方で,他の学協会と同様,最近の会員数減少の傾向 お借りして,会員を始めとする読者の皆様に,ご挨拶を を考えますと,「日本油化学会」の魅力を高めるために, 申し上げます。 「オレオサイエンス」誌は,ご承知のように日本油化 新しい視点での取り組みが必要となることは論を待ちま 学会の情報誌として,学会と会員の皆様を結ぶ役割を せん。そのためにも,会員の方のみならず,境界領域分 担っています。すなわち, 「オレオサイエンス」誌は, 野の非会員の研究者の方達に, 「油化学会に入れば貴重 論文誌である「Journal of Oleo Science」とともに日本 な情報が得られる」という魅力を発信していく必要があ 油化学会の情報発信の両輪であり,その活性化は,その ると考えます。そのためにも,「オレオサイエンス」誌 まま本学会の活性化につながると言っても過言ではあり のカバーする中心領域である油脂科学・界面科学の分野 ません。 の最新の研究動向,ならびに研究者の興味を正確に把握 これまで,前編集委員長の岡野知道先生を中心とした して記事を構成するとともに,従来取り上げてこなかっ 編集委員の皆様の努力により,誌面の活性化が図られて た境界領域などの研究にも光を当てて,誌面をバランス きました。毎号,本学会がカバーする広範な研究分野の 良く構築していきたいと考えております。併せて,学会 最新のトピックスを取り上げた「特集」記事が掲載され ホームページでの最新号の目次掲載,また適切なタイミ ています。特に,本年 7 月号では,北原文雄先生に, 「日 ングでの総説原稿の電子化などを行い,会員の皆さまの 本油化学会 60 年を回顧して」の特別寄稿をいただきま メリットを保ちながら,非会員の皆さまに対しても情報 した。また, 「研究室紹介」 , 「学会参加記」 , 「文献抄録」, 発信を行っていく所存です。 「会告」などの従来からの誌面の充実が図られるととも オレオサイエンス編集委員会は,小野大助副委員長を に,油脂・界面それぞれの分野の「基礎講座」 ,さらに はじめ,油脂・界面両分野を専門とする産官学の気鋭の は「若手紹介」の新しい企画も軌道に乗ってきておりま 委員が集まっており,編集委員会およびその後の反省 す。今後は,学術専門委員会とも連携を図りながら,新 会?を通して,誌面の拡充を目指して努力して参ります。 企画についても立ち上げていきたいと考えております。 さらに「Journal of Oleo Science」との連携も深め,相 特に,特集記事については,会員の方が「知りたい」「興 乗効果を産み出せるようにしていきたいとも考えていま 味のある」内容について,タイムリーに取り上げていき す。会員の皆様におかれましては,誌面に関する忌憚の たいと考えておりますので,ご希望の話題がありました ないご意見,ご提案,ご要望をお寄せいただき,より魅 ら,是非,本誌編集委員会までご連絡ください。 力ある誌面に向けてのご支援を賜りますようよろしくお また,日本油化学会の各支部,および各部会との連携 願い申し上げます。 を強め,それぞれの活動内容を本誌にて掲載していきた いと考えております。さらに, 「総説」や「会員のひろば」 ― 1 ― (東京理科大学 教授)
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