初期研修医「臨床研修センターだより Vol.20」

Vol.20 2015.10.31
~初期研修医 1 年次の総合診療科研修~
当院の初期研修医は研修が始まる前に、4 つの研修コ-スから 1 つを自分自身で選択します。4 つのうち、総合診療科を 1 年次の間
に 3 か月ロ-テ-トする「標準コ-ス B」は毎年人気があり、今年度の 1 年次は 18 名中 12 名が選択しています。今回は、10 月に総合
診療科をローテ-ト中の 1 年次
建部先生・堀内先生・嶋田先生から、総合診療科での研修について紹介してもらいます。
~診察~
~ミーティング・カンファレンス~
総合診療科には、様々な疾患の患者が入院しており、
総合診療科はカンファレンスが多い科です。全体でのミ-テ
問診や身体診察などを通じて、幅広い知識を日々学ぶ
ィング、チ-ムカンファレンス、新入院患者カンファレンス、
ことができます。
看護師・ソ-シャルワ-カ-とのカンファレンスなど多岐に
(堀内大右)
渡ります。カンファレンスでは、毎回担当患者のプレゼンテ
-ションを行うので、プレゼンテ-ション力を磨くことが
(堀内大右)
できます。チ-ムで治療方針を決定するため、初期研修医も
積極的に意見を言え、方針決定に参加することができます。
また、上級医の先生方がどのようにアセスメントしているの
かを知ることができ、非常に勉強になります。(建部将夫)
~抄読会・コアレクチャ-~
週に一度全員が集まって抄読会とコアレクチャ-
~回診~
が行われます。抄読会は教科書を読んでお互いに
総合診療科は、毎朝入院患者の回診を行い
理解を深める会で、コアレクチャ-は研修医や学
ます。上級医の先生方と、日々診療を行う
生向けに、上級医
ことにより、担当患者のささいな変化や
がテーマを決めて
自分の考え、疑問点について、逐一フィ-
レクチャ-をして
ドバックをもらえるので、多くの学びを得
(建部将夫)
下さいます。
ることが出来ています。
(建部将夫)
~医学生の実習受け入れ~
(建部将夫)
(堀内大右)
平成 27 年 4 月~10 月の
大学 5 年生の時に、総合診療科で 3 週間実習をさせて頂きました。当時も今と
変わらず教育的な雰囲気で、多様な疾患の知識やプレゼンテーションの方法等、
総合診療科医学生受入人数
★臨床実習:20 名
(堀内大右)
非常に多くのことを学ぶことができました。今回実習に来ている大学の後輩で
★病院見学プログラムでの
ある学生さん達にも、少しでも実りある実習となるよう、出来る限りのサポー
トをしていきたいと思います。また、自分自身も、3 ヶ月間で内科医として必要
な能力を身につけられるよう、研鑽を積みたいと思います。
診療科見学:14 名
★個別診療科見学:12 名
(嶋田博樹)
~総合診療科での 3 か月を振り返って~
総合診療科で 3 か月研修をして思ったことは、初期研修医は絶対に総合診療科をロ-テ-トするべき
だということです。総合診療科では他科であるような特別な手技はありませんが、初期研修医にとっ
て最も大切な、どの診療科でもプロブレムとなる発熱や電解質異常など、医師としての基本的な知識
を得ることができます。また、総合診療科に入院する患者は、社会的な問題を抱えている方が多く、
そのようなプロブレムに対する考え方も学ぶことができます。3 か月間、とても充実した日々を過ご
すことができました。総合診療科の先生方には大変感謝しております。そして、総合診療科で学んだ
ことを、今後の医療に活かしたいと思います。
(建部将夫)
写真右から:
建部将夫(8~10 月ロ-テ-ト)
堀内大右(9~11 月ロ-テ-ト)
嶋田博樹(10~12 月ロ-テ-ト)
~地域医療研修
京丹後市立弥栄病院~
9 月に京丹後市立弥栄病院でお世話になりました。京丹後市全体の高齢化率は 32%を超え、
診察する患者さんもほとんどが高齢者の方でした。メディカルな観点のみならず、病院を後
にしてからのこと、医療と介護の連携の重要性を意識させられることが多く、とても勉強に
なりました。また、任される範囲も広く、自分の力不足を実感しながらも全力投球すること
ができました。度々暴投してしまいましたが、関係者皆様のおかげで本当に充実した 1 か月
を過ごすことができました。
(2 年次
藤野雄三)
地域医療研修は同期の藤野先生とともに、9 月に京丹後市立弥栄病院でお世話になりま
した。使用できる医療資源が限られた中での診療や、診療科の違いなど、中央市民病院
での診療とは違った難しさがあり、大変良い経験になりました。また、京丹後市は自然
に恵まれていて、休日には海釣りにも挑戦し、見事アジを釣り上げました。食事は何を
食べてもおいしく、新鮮な魚介類を堪能できました。研修・プライベ-ト共に充実した
良い研修をさせて頂き、本当に感謝しております。
(2 年次 吉田一史)
~病院見学プログラム振り返り・打合せを行いました~
先日、病院見学プログラム振り返り・打合せに参加しました。
「初期
研修医同行」
「初期研修医からのミニレクチャ-」などを担当する機会
があり私自身も楽しんでいますが、よりよいものにするために、スタ
ッフの先生方や事務の方、初期研修医が色々意見を出し合いました。
冬以降、さらにパワ-アップしたプログラムに出来れば嬉しいです。
夏のプログラムでは、研修医
私も学生時代にこのプログラムに参加し、当院を受験しようと決め
同行で大活躍してくれた 1 年次
ました。最初は知り合いが一人もいなくて緊張しましたが、プログラ
辻坂先生(写真左から 2 人目)
ムを通じて学生同士が仲良くなって、出会って 2 日目の夜に飲み会を
して楽しかったことを覚えています。そしてその時のメンバ-のうち
臨床研修センタ-:西岡センタ-長、瀬尾先生、蛯名先生、
5 人が、同期として一緒に頑張っています。きっと何かを得られると
官澤先生、初期研修医 2 年次:山下先生、吉田先生、
思います。興味のある方は是非参加して下さい!(2 年次 山下裕加)
1 年次:辻坂先生、事務:福島、北上、安部が参加しました。
~衛生的手洗い実習・縫合実習~
感染管理室主催の衛生的手洗い実習の受講は、
10/1(木)縫合実習
初期研修医 6 名が参加し、形成外科の先生方にご指導頂きました。
初期研修医研修修了認定の要件の一つです。
9 月下旬~10 月上旬、初期研修医全員が受講し、
「手指衛生」について改めて学びました。
①アルコ-ル手指消毒・流水と
石けんによる手洗いの手技
②グリッタ-パグを用いた洗い残しの確認
エレガントな縫合を目指
形成外科の先生方に丁寧
して頑張りましたが、まだ
にご指導頂き、とても楽し
まだ道のりは長いです。
く練習することができま
形成外科の先生方、ご指導
した。臨床に生かせること
頂き有難うございました。
ができるよう頑張ります。
(1 年次 濱田航平)
(歯科 1 年次 小野円香)
③「手指衛生が必要な 5 つの場面」など感染
対策の知識の確認
神戸市立医療センタ-中央市民病院
臨床研修センタ-
2015 年 10 月 31 日発行