建福寺霊園の調査を実施しました! 建福寺霊園は羽生市上岩瀬にあります。並行 して流れる会の川・南方用水路沿いに位置し、 閑静な霊園です。本堂が建つ羽生駅前の境内に も墓地はありますが、歴代住職の墓碑などは霊 園に移っています。 建福寺霊園は大通りから少し離れたところに あり、また広大な面積を有するため、足を運ん でも迷ってしまうかもしれません。門を入って、 正面に層塔が建っていますが、そこを右に折れ てしばらく歩いたところに、歴代住職の墓碑は あります。 建福寺は天正年間(1573~1592)の 創建と言われ、同寺を開山した角芸洞麟(かく うんとうりん)和尚のお墓もそこにあります。 また、あまり知られていませんが、この中に第 二十三世住職の太田玉茗(本名:三村玄綱)の 墓碑も建っています。 太田玉茗は、田山花袋の小説『田舎教師』の 中に、 「山形古城」として登場する人物です。ま た、新体詩人としても活躍した人物であり、翻 訳や小説、随筆など数多くの作品を執筆しまし た。そんな太田玉茗は、昭和2年(1927) 4月6日に死去。現在は建福寺霊園で静かに眠 っています。 ところで、霊園に入ったところの右手に、無 縁仏供養塔が建っています。今回の調査では、 その供養塔の中に弘安9年(1286)と康暦 元年(1379)の板石塔婆や、嘉永7年(1 854)に建てられた十九夜塔があることを確 認しました。建福寺の歴史と直接結び付くもの ではありませんが、地域の歴史を物語る貴重な 資料です。そのほか、庚申供養塔(無年号)や 六十六部供養塔(1733年)などを確認しま した。物言わぬ石造物たちは、広大な建福寺霊 園の一角で、静かに時を重ねています。 7月14日までの郷土資料館の主な日程 6月15日(月)資料館だより発行 25日(木)正覚院の調査。 館内整理日のため休館 20日(土)~22(月)くん蒸(殺虫) の実施 7月 2 日(木)長光寺の調査 9 日(木)社寺調査実施 「平成の田舎教師育成塾」の塾生たちが郷土 資料館を見学しました! 「平成の田舎教師育成塾」は、市内小中学校 に2年次~9年次勤務する若手教員を対象と し、実践的指導力の向上や、児童・生徒から信 頼される教師を目指すというものです。 6月8日(月)に開催され、その中で郷土資 料館内を見学しました。資料館では、地域の歴 史や文化を物語るモノ(資料)が大切に保存さ れていることが大きな特徴です。近年でも、児 童・生徒たちの見学の受け入れや、出張授業な どにも積極的に取り組んでいます。博学連携(博 物館と学校が連携し合って、教育活動をする) の言葉がありますが、塾に参加した先生方をは じめとして、郷土資料館を活用していただけた らと思います。
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