千代田区立九段中等教育学校の指導改善プラン 達成度調査等及び生徒の学習状況から見た成果と課題 ○成果 ▲課題 第1学年 第2学年 第3学年 国 〇 ほとんどの観点・領域で達成率が約90%で ○ ほとんどの観点・領域で達成率が90% 〇 書く力、読む力、言語事項の達成率は 語 ある。特に基礎力の定着は達成率が99.4%で を超えており、達成度としては十分であ ある。 る。 ▲ 「説明的文章の内容・要旨の理解」と「心 情の理解」が正答率70%を下回っており、読 ▲ 敬語の使い方に対する知識が低い数 90%を上回っている。 ▲ 話す力・聞く力の達成率が 80%であ り、他項目に比べて低い。 値である。 解力に課題がある。 社 ○ ほとんどの観点・領域で達成率が90%を超 ○ ほとんどの観点で達成率が 80%を超 会 えており、特に社会的事象の知識・理解に関 えている。応用力が 96%であり、昨年 する達成率が高い。 度よりも高まっている。 ▲ 社会的な思考・判断・表現の達成率が83% と他項目に比べて低い。 ○ ほとんどの観点で達成率が 80%を超 えており、特に資料活用の技能が高い。 ▲ 単元7(近代)の正答率が低いが、こ ▲ 単元5(中世)の正答率が低いが、こ れは、3年間の各分野の順序を変更した れは、3年間の各分野の順序を変更した ためである。社会的な思考・判断・表現 ためである。歴史の領域で、学力上位層 に関して、達成率としては 80%を超え と下位層の差が大きい。 ているが、成績上位層と下位層の差がや や大きい。 結 果 の 分 析 数 ○ ほとんどの観点が 90%以上の達成率であ ○ 全ての観点が 90%以上の達成率であ ○ ほとんどの観点が 90%以上の達成率 学 り、特に知識・理解や数と計算の領域で数値 り、 特に知識・理解や技能は達成率100% であり、数学を活用する態度も概ね良好 が高く、入学後の成果が表れている。 である。 である。 ▲ 単位の変換の領域で、一部の生徒に定着が 見られない。 理 ○ 全ての観点において達成率が高い。特に知 科 識・理解を問う問題に関して達成率が100%で ある。 ▲ 技能に関する観点で達成率が 96.9%であ ▲ 文字式を利用した説明について、一部 の生徒に定着が見られない。 ○ 技能の達成率が高く、観察・実験を丁 寧に行っている成果が出ている。 ▲ 思考・判断・表現の達成率が低くなっ ている。 り、ほかに比べ低くなっている。 ▲ 図形分野の正答率が低い。また、関数 領域の達成度が他よりも低い。 ○ どの学習活動に対しても肯定的な意 見が 70%以上を占めており、多様な学 習機会を提供している成果である。 ▲ 全体的に達成率が低く、領域2(化学 分野)については顕著に低い。ただし、 これは学習順序の入れ替えによるもの である。 英 ○ ほとんどの生徒は英語に対する関心、意欲 ○ どの観点や領域の達成率も97%を ○ 全ての観点・領域で高い達成率を維持 語 が高く、授業にも積極的に取り組んでいる。 上回っている。バランスよく達成してい している。特に「理解する力」では100% 課題も期日までに提出できる生徒が多い。 る。 の生徒が目標値に達した。今後も自信を ▲ 中学校での本格的な英語学習に入る前に、 すでに英語に対する苦手意識をもっている生 ▲ 表現する力の達成率が 97.4%で最も 低い。 徒も少なくない。 調査以外 の教科に ついての 成果と課 題 もたせて取り組ませる。 ▲ 「表現する力」において、学力層間の 差がやや開いている。 音楽:○ 各領域を関連付けて指導する機会を意識的に増やしたことで、特に鑑賞の分野において生徒が以前より意欲的に活動できるよ うになった。 ▲ 限られた時間の中でも、表現の工夫をさらに高めていくことが必要である。 美術:○ 身近な生活の中で美術の存在を感じ、心豊かな生活を送るという目標を達成するため、計画的に指導している。 ▲ 少ない授業数の中でより深く考えさせる授業の展開が必要である。 保健体育:○ ベースボール型の球技や陸上競技の投てき種目をはじめ、各種目で投げる活動を増やし投力や巧緻性の向上を進めている。 ▲ 忘れ物防止を目的とした「貸し出し連絡票」システムを昨年導入したが、忘れ物をしても体育科から借りて授業に参加できる 甘えを助長していると感じ、システムを廃止した。忘れ物や落とし物を撲滅するための効果的な指導を確立する必要がある。 調査以外 の教科に ついての 技術:○ より良い作品を目指した製作活動ができるよう、補習の時間や、チェックシート等を工夫して、指導している。 ▲ 作業方法について、掲示をするなど工夫が必要である。 家庭:○ 分野、題材に応じて少人数指導とTTを組み合わせて指導することにより、個々の生徒の発達段階や進度、理解度に応じた指 成果と課 題 導ができ、製作物や実習の理解度、完成度が増した。 ▲ 授業と実生活を結び付ける働きかけ、教材・教具、授業展開の工夫が課題である。 昨 年 度 の ○ 各教科の学習内容について、生徒による授業評価とその分析結果に基づく研修から、課題発見及び解決の方針、数値目標について、客 「指導改 観的指針により教科指導に当たれるようになった。 善プラン」 ○ 昨年度の各教科の課題のうち、書く力、資料の活用に改善が見られた。 に 基 づ く 〇 新体力テストで課題となっていたボール投げ(技能力)について、投力や巧緻性の向上を目指した指導を昨年度に引き続き実施してい 取組の成 果と課題 る。 ○ 進路指導部が主催する模擬試験の分析会や研修会を年間5回実施し、全教職員が本校の生徒の現状と進路指導上の課題について共通理 解を図ることができた。 〇 教職員や生徒のICT機器の利活用について、総合的な学習の時間だけでなく、教科指導においても拡大して実施するようになった。 ▲ 各教科の学習内容から、昨年に引き続き読解力、資料の活用、表現力が課題である。 改善の方 ① 個々の生徒の、学習意欲の喚起と、予習・復習を含めた学習状況及び成果を把握し、知識・理解の定着を図る。 針 ② 生徒の個に応じた指導の充実を図る。 ③ 基礎的・基本的な知識や技能の定着と生徒の興味・関心を引き出す指導内容・方法を工夫する。 ④ 読解力、資料の活用、表現力等、課題となる部分について、学習機会を充実させる。 ・ 「話す・聞く」活動の中でもその場に応じた言葉づかいができるよう指導をしていく。 ・ 評価を生徒に確実にフィードバックしていくなど指導の工夫をする。 ・ グループ活動による学び合いの場面や資料、ワークシートを活用して思考力を養う時間を増やしていく。 ・ 数学的な考え方や、それを活用する態度をさらに育成する。また、図形分野及び関数領域について学力が定着していない生徒に個別 の指導を行う。 ・ 実験を通して技能に関しての理解を深める。 ・ 英作文を書く機会を増やし、より高い成果を出るようにする。 ・ 表現活動の時間を多くする。 学校とし ① 特別講習(夏季、期間休業日) 、勉強合宿等による学習習慣の確立や小テスト等の実施による、知識の定着と学習状況の把握をする。 ての改善 また、習熟度別少人数指導、ティーム・ティーチングの充実から主体的な学習活動を喚起する。 の取組 ② 落ち着いた学習環境を整備(含:スクールライフサポーターの活用)するとともに、指名による放課後学習での学力不足をフォロー(含: ティーチングアシスタントによる補助)する。また、総合的な学習の時間を活用したキャリア教育を効果的に実施する。 ③ 朝学習(朝読書及び英語のリスニング)や漢字検定、数学検定、英語検定の実施から学習の動機付けをする。 ④ ICTの活用、実験器具の整備、授業と連携した図書室の整備など授業の準備及び実施の支援体制を確立する。 教員の改 ① 教科主任会を活用した組織的な指導改善 善の取組 ② 教科・科目ごとのシラバス(内容、学習達成目標、進度、評価の観点)の作成と提示による計画的・継続的な指導 ③ 習熟度別少人数指導やティーム・ティーチングを用いた指導方法の工夫 ④ 教科指導及び総合的な学習の時間におけるICT機器を活用した指導方法の工夫 ⑤ 年間2回の生徒による授業評価に基づく教員研修と、年間1回の保護者による授業評価の活用から、年度内に課題を改善 ⑥ 朝学習、放課後学習、夏期講習、勉強合宿などの講座内容の工夫・改善 ⑦ 教科会・教科研究会における指導方法研修の充実及び学習達成目標に関する検討 検証方法 ① 校内学力テスト(年間2回)や各種検定を活用して、学力の伸長を定点観測する 。 ② 生徒による授業評価(年2回) 、及び保護者による授業評価(年1回)を行う。
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