急性弛緩性麻痺(AFP)を認める症例の実態把握

小児神経学会会員の皆様
関係者各位
急性弛緩性麻痺(AFP)を認める症例の実態把握について(中間報告とお願い)
2015 年 10 月 13 日に会員宛てメール「エンテロウイルス D68 型(EV-D68)な
らびに急性弛緩性麻痺に関する我が国の現状報告と症例数報告のお願い」に対
して、10 月 25 日午前 10 時までに寄せられた情報について報告します。
なお10月21日に厚生労働省から全国の自治体に向けて「急性弛緩性麻痺(AFP)
を認める症例の実態把握について(協力依頼)」という事務連絡が出され、本
件に係わる調査は積極的疫学調査の一環として国立感染症研究所にて行われる
ことになりました。当学会は、日本小児科学会ならびに国立感染症研究所と協
力して、AFPの調査を今後も引き続き行っていく予定です。
https://www.jpeds.or.jp/modules/news/index.php?content_id=180
会員ならびに関係者の皆様のご協力をよろしくお願いします。
1.
調査の対象
2015年8月1日以降に、急性弛緩性麻痺(acute limb weakness)を認めて入院・
外来受診した者。
なお、国内各地から得られた情報によると、急性弛緩性麻痺(ポリオ様麻痺)、
急性弛緩性脊髄炎、急性脳脊髄炎、急性脊髄炎、ギラン・バレー症候群、急
性横断性脊髄炎、単麻痺等と診断されている者が多い。
2.
結果(10月25日午前10時判明分)
A)
報告された患者数:47名
B)
年齢:0歳—11歳(中央値 3歳)
C)
麻痺発症日:図1
D)
麻痺の部位:四肢麻痺 8名、対麻痺 12名、単麻痺 19名、その他(三
肢麻痺、片麻痺、不明など)8名
E)
患者居住地域:図2
F)
前駆・随伴症状:呼吸器症状あり 63%、発熱あり 81%、下痢あり 11%
G)
検査所見:髄液細胞増多あり 62%、脊髄MRI異常所見あり 76%