PRESS RELEASE 2015 年 8 月 7 日報道関係各位東京国立博物館平成館考古展示室リニューアルオープン 2015 年 10 月 14 日(水) 東京国立博物館平成館考古展示室が 10 月 14 日(水)にリニューアルオープンします。 1999 年に平成館がオープンして以来、初めての本格的なリニューアルです。考古展示室は、旧石器時代から江戸時代までの考古遺物のための展示室です。この度のリニューアルで、展示作品や展示方法を見直し、また展示ケースや照明等の設備も一新し、よりわかりやすく、より見やすい展示室へと生まれ変わります。リニューアルのポイント ☆展示内容の全面的な見直しリニューアルを機に、展示室内のレイアウトや展示構成を見直しました。入口には、専用の展示ケースを新たに作り、考古展示室のシンボルとして国宝「埴輪挂甲の武人」を展示。展示室を壁沿いに一周すると、旧石器時代から江戸時代まで、日本の歴史を追うことができます。さらに理解を深めるため、時代ごとにテーマを設定した展示も行います。また、本格的な展示は初めてという、今までご覧いただく機会の少なかった作品も多数公開されることになりました。 ☆独立した展示コーナーを新設古墳時代の文字資料として貴重な、江田船山古墳出土の国宝「銀象嵌銘大刀(ぎんぞうがんめいたち)」と、北部九州の一部の古墳に独特な、岩戸山古墳出土の重要文化財「石人(せきじん)」。この希少な 2 件の作品のために、専用の独立展示コーナーを新設しました。ぜひご注目ください。 ☆展示ケース・照明等を一新展示ケースには低反射フィルムを貼り、あるいは低反射ガラスを使用し、照明は LED や有機 EL 照明器具を導入し、リニューアル前に比べて一層見やすい環境を整えました。また、埴輪の露出展示のための 2 つの展示台を作り直しました。以前にもまして、迫力ある展示となっています。 ■本件に関するお問合せ東京国立博物館広報室担当：伊藤・高桑 TEL：03-3822-1302 FAX：03-3822-2081 E-mail：[email protected] 注目作品国宝埴輪挂甲の武人（はにわけいこうのぶじん）群馬県太田市飯塚町出土古墳時代・6 世紀東京国立博物館蔵新たに専用のケースを作り、考古展示室のシンボルとして展示します。右手に大刀、左手に弓をもち、靫(ゆき)を背負った完全武装の人物埴輪で、その写実性と秀逸な造形で見る者を圧倒します。重要文化財深鉢形土器（ふかばちがたどき）（部分）東京都国分寺市多喜窪遺跡第 1 号住居跡出土縄文時代(中期)・前 3000～前 2000 年武蔵国分寺蔵縄文時代の一括資料として初めて重要文化財に指定されました。その土器 12 点すべてを一度に展示するのは、今回が初めてです。重要文化財突線鈕 5 式銅鐸（とっせんちゅう 5 しきどうたく）滋賀県野洲市小篠原字大岩山出土弥生時代(後期)・1～3 世紀東京国立博物館蔵弥生時代の祭器として発達した青銅器をテーマに展示します。本作は、銅鐸では日本最大のもの。装飾も豊かな最も新しい段階の銅鐸です。国宝銀象嵌銘大刀（ぎんぞうがんめいたち）熊本県玉名郡和水町江田船山古墳出土古墳時代・5～6 世紀東京国立博物館蔵古墳時代の漢字の使用例として著名な資料です。4 人の人物が登場する銘文と、側面には馬・水鳥・魚がいきいきと表現されています。新設した独立の展示コーナーに展示します。（写真中央と右は部分）重要文化財石人（せきじん）福岡県八女市吉田岩戸山古墳出土古墳時代・6 世紀東京国立博物館蔵北部九州の一部の古墳では、埴輪のかわりにこのような石像を墳丘に立てました。本作の裏面には靫(ゆき)が表され、靫の形をいかした人物像です。新設した独立の展示コーナーに展示します。素弁蓮華文軒丸瓦（そべんれんげもんのきまるがわ）奈良県明日香村飛鳥寺出土飛鳥時代・6～7 世紀東京国立博物館蔵清楚で気品にあふれた瓦は、日本で最初の本格的な寺院、飛鳥寺のものです。展示方法を変更し、瓦の種類や変遷、瓦の葺き方がイメージしやすくなりました。板碑（いたび）神奈川県横浜市保土ケ谷区峰岡町出土鎌倉時代・永仁 3 年(1295) 梅原爲吉氏寄贈東京国立博物館蔵武士の台頭と共に関東地方を中心に全国で作られた中世の石製塔婆の一種。本格的な展示は今回が初めてです。当時の姿に近い状況で再現します。慶長大判（けいちょうおおばん）出土地伝来不詳大川功氏寄贈安土桃山～江戸時代・16～17 世紀東京国立博物館蔵黄金色に輝く慶長大判は主に儀礼贈答や大規模な取引の際に使われたお金です。貨幣史においても大変貴重な資料です。考古展示室では初めて展示されます。関連企画当日受付平成館考古展示室リニューアルオープン記念連続ギャラリートーク 10 月 20 日(火) 14：00～14：30 「国宝武人埴輪と現代日本文化」古谷毅（列品管理課主任研究員） 10 月 27 日(火) 14：00～14：30 「須恵器の展開」白井克也（考古室長） 11 月 13 日(金) 18：30～19：00 「縄文土器の見方大きさ・形・文様」品川欣也（特別展室主任研究員） 11 月 20 日(金) 18：30～19：00 「板碑への誘い中世の石製塔婆」井出浩正（考古室研究員） 11 月 27 日(金) 18：30～19：00 「埴輪の農夫」河野正訓（考古室研究員）事前申込制ファミリーツアー＆子どもツアートーハク劇場へようこそ！考古学をテーマにした演劇形式のツアーです。 10 月 17 日(土)・18 日(日)・24 日(土)・25 日(日) ファミリーツアー･･･各日 10：00～11：00 対象：小学 1～3 年生とその保護者子どもツアー･･･各日 13：30～14：30 対象：小学 4～6 年生＊10 月 1 日(木)申込み〆切、申込み方法の詳細は当館ウェブサイトを参照。 ■本件に関するお問合せ東京国立博物館広報室担当：伊藤・高桑 TEL：03-3822-1302 FAX：03-3822-2081 E-mail：[email protected]