統計に計上されない災害を含め死亡・重篤災害が連続発生!

本年4月以降、統計に計上されない災害(※)を含め
死亡災害・重篤災害が連続発生!
(平成27年10月末現在)
岡谷労働基準監督署
当署管内の休業4日以上の死傷者数は、10月末で141人と昨年同期と比べ4人減少していますが、
建設業及び運輸業を中心に統計に計上されない災害を含め死亡・重篤災害が連続して発生しています。
次にその災害事例を紹介しますので、同種災害防止対策の徹底をお願いします。
(※) 統計に計上されない労働災害とは?
ケース1:被災者が「労働者でない個人事業主等」の場合
ケース2:出張先での被災(被災者が所属する事業場の所轄署に計上)
事例1 【4月・建設業・一人親方・死亡】
(災害の概要)
重量が数百kgある個人住宅のベランダの下に上半身を入れて作業中、ベランダ全体が落下し、
屋根との間に上半身をはさまれた。
(災害の発生原因等)
本件は屋根の改修工事での災害であり、ベランダを支える脚部の鋼製アングルを撤去し台木に
て代替してベランダ本体を支えていたが、何らかの原因で台木がベランダから外れた。
事例2 【6月・建設業・一人親方・頭部切傷(救急搬送)】
(災害の概要)
個人住宅屋根塗装の前処理作業で、ゴムホースを用い屋根を水洗浄していたところ、1階屋根
から地上に約3m墜落した。
(災害の発生原因等)
墜落防止措置は何ら講じられておらず、保護帽も未着用。
(災害の概要)
引き抜かれたコンクリート製電柱(重量約1t)
を、車両積載型トラッククレーン(つり上げ荷重
2.9t、無線式)の荷台に積み込作業中、玉掛用
ワイヤーロープがクレーンフックから外れ、高さ
約3mの高さから落下し、直下にいた被災者が
その下敷きとなった。
(災害の発生原因等)
1本つりのつり荷直下への立ち入り。
事例4 【7月・運輸業・出張災害・鼻骨骨折】
(災害の概要)
工事現場から不要となった資材等を搬出しようと
車両積載型トラッククレーンの荷台に積込作業中、
コンパネ上に乗せていた金属製工具(重量約10kg)
が約2.5mから落下し、顔面に激突した。
(災害の発生原因等)
転がりやすい工具をコンパネ上に乗せ、これを固定をせずにクレーンでつり上げた。
事例5 【6月・製造業(派遣)・骨盤骨折】
(災害の概要)
定格荷重2.8tの橋形クレーン走行レールの補強(溶接)
をレールにまたがって行っていたところ、被災者後方から
接近したクレーンがぶつかった。
(災害の発生原因等)
作業エリアは、複数の業者が混在して作業が行われて
おり、業者間の連絡調整が不十分であった(クレーン運転
手と被災者は、背中合わせの状態)。
事例6 【9月・建設業・一人親方・頭部切傷(救急搬送) 】
(災害の概要)
日帰温泉施設浴室の天窓工事を足場上で行っていたところ、
足を踏み外し足場作業床端部から約3m墜落し、頭部を切傷
した。
(災害の発生原因等)
作業床端部の墜落防止措置が講じられていなかった。
事例7 【9月・建設業・死亡】
(災害の概要)
個人住宅屋根塗装の前処理作業で、ゴムホースを用い
屋根を水洗浄していたところ、足を滑らせ、1階屋根から約
4m墜落したもの。
(災害の発生原因等)
墜落防止措置は何ら講じられておらず、保護帽も未着用。