2015 年 12 月 18 日 共和工業所(5971) 担当 織田真由美 レーティング: NEUTRAL NEUTRAL(2015/9/18)→ 建設機械需要落ち込み、減額修正。先行き不透明感強い。 売上高 (百万円) 伸び率 (%) 営業利益 (百万円) 伸び率 (%) 経常利益 (百万円) 伸び率 (%) 純利益 (百万円) 伸び率 (%) EPS (円) 1 株配 (円) 10,586 1,446 1,475 837 123.28 15.00 連 12/4 7,631 -27.9 641 -55.7 736 -50.1 440 -47.4 64.90 15.00 連 13/4 8,092 +6.0 547 -14.6 632 -14.1 378 -14.2 55.71 15.00 連 14/4 7,741 -4.3 529 -3.3 599 -5.3 -883 - -130.06 15.00 連 15/4 6,050 -21.9 120 -77.3 190 -68.3 100 14.72 15.00 連 16/4(予) 第 2 四半期累計期間 連 14/5-10 4,108 -0.5 343 -12.8 368 -16.7 216 -20.2 0.00 31.86 連 15/5-10 3,087 -24.9 96 -71.9 134 -63.4 77 -64.1 0.00 11.42 株価(2015/12/18) 560 円 期末発行済み株式数(15/10 末) 6,800 千株 期末自己株式数(15/10 末) 8 千株 時価総額 3,808 百万円 企業価値(EV) -269 百万円 ROE(15/4 実績) -9.3 % 予想配当利回り 2.7 % 予想 PER 38.0 倍 BPS(15/4 実績) 1,344.43 円 PBR 0.4 倍 CFPS(15/4 実績) 134.2 円 PCFR 4.2 倍 株価チャート(週足) EV/EBITDA(15/4 実績) 0.8 倍 2012 年 4 月期より連結財務諸表を作成しているため、2012 年 4 月期の対前期増減率は記載なし。 出所:共和工業所、ブルームバーグ、今村証券 建設機械用高強度ボルト専業大手。売上高の 8 割以上を建設機械向けが占め、コマツ向けが 主力。2010 年 10 月に中国に設立した子会社「共和機械(山東)有限公司」での生産が 2012 年 4 月から始まったことで、2012 年 4 月期より連結決算に移行。 2016 年 4 月期第 2 四半期連結決算は大幅減 収減益。鉱山機械の需要低迷や中国をはじめと する新興国の需要が減った影響が大きい。建設 機械向けの売上高は、国内向けが前年同期比 23.7%減の 23 億 54 百万円に、海外向けが前年 同期比 43.3%減の 2 億 47 百万円にそれぞれ落ち 込み、建設機械向けとしては 26.1%減の 26 億 2 百万円となった。加えて、自動車関連も同 16.0% 減の 3 億 43 百万円と低迷し、産業機械も同 7.1% 減の 64 百万円にとどまったことで、全体の売 上高は同 24.9%減の 30 億 87 百万円となった。 利益面では、売上高の減少によって利益率が 低下、第 2 四半期会計期間の売上高営業利益率 は▲0.5%となった。四半期会計期間の営業赤字 計上はリーマン・ショック後以来だ。第 2 四半 資料1:四半期売上高&営業利益率 共和工業所(5971) 1 2015 年 12 月 18 日 期累計期間の利益は期初の見通しである営業利益 60 百万円、経常利益 80 百万円、純利益 30 百 万円を上回っての着地となったものの、状況は厳しい。 建設機械の需要は減退したままだ。堅調だった欧米の需要も足元で低迷の兆しがみられはじ めており(資料2参照)、コマツでは、2015 年度の主要 7 建機の需要を期初には台数ベースで 5 ~10%程度の減少とみていたが、10 月末には 13~18%程度の減少に下方修正した(資料3参照) 。 鉱山機械の需要については期初予想を据え置いているものの、石炭・鉄鋼など資源価格の低迷を 背景に 3 割程度の落ち込み予想と、殊に厳しい様子だ。共和工業所は鉱山機械などの大型の建設 機械向けが多いだけに、先行きには引き続き不透明感が強い。 資料2:コマツ 主要 7 建機需要伸び率 資料3:主要 7 建機需要推移(年度) 出所:コマツ 事業環境の厳しさを受けて、同 連結 社は今期業績見通しを下方修正し た(資料4参照)。売上高はリーマ 前期実績 ン・ショック後の 2009 年度を下回 前回予想 る水準だ(資料5参照)。営業利益 通期見通し は半減予想だ。会社ではコスト削 減の一環として、従業員が月に 2 日間、交代で休業する仕組みを導入している。 これにより今期は約 3000 万円の人件費削減が 見込まれる。 売上高 営業利益 経常利益 純利益 EPS 百万円 百万円 百万円 百万円 円 7,741 6,620 6,050 529 240 120 599 270 190 -883 150 100 -130.06 22.08 14.72 資料4:通期業績予想の修正 減額修正を受けて株価は年初来安値水準に ある。配当については安定配当を掲げている だけに減配の可能性は低く、2.7%の配当利回 りは魅力的といえよう。ただ、業績に不透明 感が強く、建設機械の需要回復が待たれると ころだ。投資判断はNEUTRALを継続す る。 資料5:共和工業所売上高推移 (2010 年度までは単独、2011 年度以降は連結) 共和工業所(5971) 2 2015 年 12 月 18 日 (参考)大手建設機械メーカーの今期業績予想 売上高 (百万円) 伸び率 (%) 営業利益 (百万円) 伸び率 (%) 6301 1,978,676 1.3 242,062 コマツ 東1部 1,880,000 -5.0 221,000 6305 815,792 1.6 63,131 日立建機 東1部 780,000 -4.4 30,000 (上段は2015年3月期、下段は2016年3月期見通し) 0.7 -8.7 -15.7 -52.5 純利益 (百万円) 154,009 138,000 26,023 13,000 伸び率 (%) -3.5 -10.4 -27.2 -50.0 EPS (円) 162.07 146.44 122.44 61.15 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------アナリストによる証明 本資料に示された見解は、言及されている発行会社とその発行会社等の有価証券について、各アナリストの個人的見解 を正確に反映しており、さらに、アナリストは本資料に特定の推奨または見解を掲載したことに対して、いかなる報酬 も受け取っておらず、今後も受け取らないことを認めます。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------レーティングの定義 O U T P E R F O R M:今後 12 ヶ月間のトータルリターンが TOPIX の予想リターンを 10%超上回ると予想される。 N E U T R A L:今後 12 ヶ月間のトータルリターンが TOPIX の予想リターンの+10%と-10%の間に入ると予想される。 U N D E R P E R F O R M:今後 12 ヶ月間のトータルリターンが TOPIX の予想リターンを 10%超下回ると予想される。 トータルリターン:株価変動率+配当利回り 目標株価は 12 ヵ月間の投資を想定しており、将来発行されるレポートで修正されることもあります。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------本資料に記載された意見及び予想は、記載された日付における今村証券の判断であり、これらは予告なく変更される場 合があります。今村証券は本資料の記載された日付以降に内容の変更・修正を行う義務を負いません。本資料はお客様 への情報提供のみを目的としたものであり、特定の有価証券売買に関する申込または勧誘を意図するものではなく、お 客様に対して投資の助言を提供するものでもありません。また、本資料に記載されている情報もしくは分析がお客様に とって適切であると表明するものでもありません。投資に関する最終決定はあくまでもお客様ご自身の判断でなさいま すようお願い申し上げます。 本資料に記載された内容は、信頼できると思われる情報、または信頼できる情報源から得た情報を基に今村証券が作成 しておりますが、機械作業上データに誤りが発生する可能性があります。当社はその内容の正確性や妥当性、適時性ま たは完全性を保証するものではありませんし、本資料における過誤又は遺漏に対して何らの責任を負うものでもありま せん。本資料でインターネットのアドレス等を記載している場合がありますが、当社自身のアドレスが記載されている 場合を除き、アドレス等の内容について当社は一切責任を負いません。本資料は、当然にお客様の投資結果を保証する ものではございませんので、今村証券は、本資料の内容について第三者のいかなる損害賠償の責任を負うものでもあり ませんし、お客様が本資料に依拠した結果としてお客様が被った損害または損失については一切責任を負いません。ま た、今村証券は本資料に関するお客様からのご質問やご意見に対して、何ら対応する責任を負うものではありません。 当社および関係会社の役職員は、本資料に記載された証券について、ポジションを保有している場合があります。当社 および関係会社は、本資料に記載された証券、同証券に基づくオプション、先物その他の金融派生商品について、買い または売りのポジションを有している場合があり、今後自己勘定で売買を行うことがあります。また、当社および関係 会社は、本資料に記載された会社に対して、引受等の投資銀行業務、その他サービスを提供し、かつ同サービスの勧誘 を行う場合があります。 日本および外国の株式・債券への投資は、株価の変動や、発行者の経営・財務状況の変化およびそれらに関する外部評 価の変化、金利・為替の変動などにより、投資元本を割り込むリスクがあります。 本資料は当社の著作物であり、著作権法により保護されております。当社の事前の承認なく、また電子的・機械的な方 法を問わず、本資料の全部もしくは一部引用または複製、転送等により使用することを禁じます。 共和工業所(5971) 3
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