トルコ TARIS社『トライド・フィグ』

ニュースレター No.30
ごあいさつ
新年のご挨拶を申し上げます。本年もよろしくお願い申し上げます。
2010年は更に厳しい経済状況といっそう尽力致したく存じております。
我々は貿易屋のスペシャリストとして、専門性を生かし
『より良いもの新しいもの』
を発掘し
少しでもお役立て出来るよう活動することを宣言致します。
代表取締役 白根
T opic
豊富な栄養素
聖なる果実
ドライド・フィグ
康博
トルコ・TARIS社
いちぢくの栽培の歴史は古く、人類が最も古くから栽培していた果物の一つだと言われています。古代ギリ
シャ文明では、いちぢくの葉を送るのは相手に名誉を与えるという意味があり、
オリンピックで勝った選手にい
ちぢくの葉で作った冠をかぶせたり、実を送ったりした事はその一例です。
自然食品から栄養をとる事の大切さが取り上げられている今日、
ドライド・フィグには高い栄養価がある事が科
学的に証明されています。
トルコのドライド・フィグには食物繊維、
ビタミン、
ミネラル、
カルシウムなどの栄養素
を豊富に含んでおり、非常に栄養バランスの良い食品としても注目されています。
トルコはいちぢくの生産でも世界有数を誇っており、年間約6万t以上のドライド・フィグを生産、その95%が輸
出されています。現在では、
ドライド・フィグの生産においては世界一の生産国です。そのほとんどが白いちぢく
の品種『スミルナ種』。皮が薄く、甘みが強くてドライド・フィグにするには最も適した品種です。
日本のドライフィグの輸入は、今年1年間で約868t輸入されており、その約48%がトルコ産。
日本国内でもトルコ産ドライド・フィグがシェアNO.1なのです。
(財務省貿易統計)
ー ドライド・フィグになるまでの年間栽培スケジュール ー
イチヂクの木が年間に必要とする降雨量は、約550∼625mm程です。300mm以下であると干ばつのリスクがあります。一度干
ばつで弱ってしまった木はワンシーズンで元に戻ることは難しく、何年かかけて除々に戻っていきます。
収穫後秋∼冬にかけてすべて落葉し畑を休ませます。この時、土壌の状態を整える為、土を掘り起こし、空気に触れさせながら耕作
を行います。
そして春に芽吹きの時期を迎え5月6月には果実が実をつけ始めます。
(※写真1)
その後授粉期(カプリケーション)
を行います。商品用イチヂクとなる品種の多くは受精可能な花粉を作らないので、雄の木になるイ
チヂクを、栽培している木の近くにぶら下げて受粉促進に利用します。
(※写真2)
そして夏に熟成に入ります。
(※写真3)
しっかりと熟成したイチヂクは収穫され洗浄後すぐに天日によって乾燥されます。
(※写真4)天日干しはだいたい8月中旬を過ぎた
あたりから開始されますが、
この作業がその年のドライド・フィグの生産を大きく左右する非常に重要なポイントであり、
この時期が
終わらないと、その年の収穫高や品質を発表することはできません。
その後、工場での厳しい品質チェックの後、
パッキングされ市場に出ていきます。
写真4
写真2
写真1
写真3
TARIS社
TARIS(タリシュ)社では年間12000tのドライドフィグを生産しています。
TARIS社
の工場と倉庫は、
2007年に食品安全管理システムTS−EN−ISO22000を取得し
、食品衛生・安全について徹底的に監査をうけております。ですから、衛生基準の非常
に厳しい日本のお客様にも安心してご使用していただけるのです。
今年も、
ニュークロップのドライドフィグが入荷されます。
2年前のヨーロッパ全土の
異常気象によって、いちぢくの木も多大なダメージを受け、収穫量も激減し、価格も
高騰していました。
しかし、少しづつではありますが、いちぢくの木も元気を取り戻し、
収穫高も増えてきているようです。また、価格も以前と比べ安定しています。
今年のニュークロップは、約100t契約しています。今年早々には皆さまの元へお届
けできる予定です
(詳細はお問い合わせ下さい)。できたてのドライドフィグは水分が
多く、みずみずしくて甘みも強く、そのまま食べてもとてもおいしいのです。お手元に
ニュークロップが届いた時には、
ドライドフィグそのものの美味しさを味わってみてく
ださい。
(※写真5)
新しいメニュー開発に、ぜひドライドフィグをお試しください。
TARIS社工場
写真5
Recipe
タルト オ フィグ
材 料
【パート シュクレ カネル】
バター
400g
塩
4g
粉糖
300g
全卵
1個
卵黄
4∼6個
薄力粉
400g
コーンスターチ
100g
シナモンパウダー
20g
ケーキクラム
500g
【クレームダマンド】
バター
アーモンドプードル皮剥き
(A.Affronti社)
粉糖
薄力粉
全卵
塩
バニラペースト
500g
500g
500g
100g
500g
1g
少量
【コンフィチュール ド カシス】Brix 65
カシスピューレ
750g
水
250g
グラニュー糖
600g
ペクチン(ジャムベースS)
12g
【コンポート ド フィグ】
赤ワイン
1.5ℓ
グラニュー糖
300g
シナモンスティック
2∼3本
ドライドフィグ(TARIS社)
2.5kg
作り方
【パート シュクレ カネル】
1.ポマード状にしたバターに塩、粉糖を入れ、
ホイッパーですり合わせるようにして混ぜる。
2.卵を加え更に混ぜる。
ここでしっかりと乳化させる。
3.ふるった粉糖を加えて混ぜ合わせる。
4.細かく砕いたクラムを加え、、
カードで混ぜ合わせる。
5.作業台で手で延ばしてグルテンを出す。
tarte au fig
【クレーム ダマンド】
1.粉類は一緒にふるっておく。
2.ポマード状のバターに粉類を入れて、
すり合わせるように混ぜ合わせる(空気を入れないように)。
3.卵を加えて混ぜ合わせる。
【コンポート フィグ】
1.赤ワイン、
グラニュー糖、
シナモンを沸騰させてフィグを加え弱火で10分煮る。
2.丸一日冷ます。
【コンフィチュール ド カシス】Brix 65%
1.カシスピューレと水を火にかけて40℃くらいになったら、事前にすり合わせておいたペクチンとグラニュー糖を加えて混ぜ合わせる。
2.5mmの厚さに延ばしたパートシュクレをフォンサージュし、
クレームダマンドを薄く絞り入れる。
3.コンフィチュール ド カシスをアクセントとして少し入れる。
4.上からクレームダマンドを絞り、縁を軽くのし上げる。
5.スライスしたコンポートフィグを上に敷き詰める。
6.180℃で約45分焼成。
Tarte au fig
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