伊勢崎市立北小学校通信 2015/4/17 赤 石 ℡ 25-4450 http:// www.isesaki-school.ed.jp/kitasyo/ 学校のめあて 心豊かで たくましく いつも進んで学ぶ子 全校児童数467名 教室はまちがうところだ! 中学校で学級担任をしているころ、子どもたちにこの詩を紹介し、音読をさせたことがあります。 本当はもっと長い詩なのですが、いくつかの連を省略して使わせていただきました。紹介しながら 授業では、間違うことが当たり前で、間違うことで正しい理解が進むことを話したものです。 具体的な話として、私が中学生だった頃、夏休みに大手の進学塾の夏季セミナーに参加した時の 経験談を添えました。それは、大きな会場で 500 人ぐらいが一緒に学ぶのですが、ある国語の授業 の時に、「成就」という語句の読みを質問されたことがありました。自信はなかったのですが、 「成功」と「就職」は知っていたので、頭の中で組み合わせて、「せいしゅう」とマイクを使って 会場に響き渡るように答えました。すると、会場の至る所から、ちょっとしたざわめきが上がった のです。そのとき、間違えてしまったことに気がつきました。「成就」は「じょうじゅ」と読みま す。物事が成し遂げられることを意味します。ざわめいた人はすでに覚え読めた人だったのだろう とすぐにわかりました。500 人もの人の中で、間違えてしまい、顔が真っ赤になってしまったこと を思い出します。あれから 40 年近くなりますが、お陰で、がっちり覚えられ、二度と忘れること はありません。 教室はまちがうところだ 蒔田晋時 教室はまちがうところだ みんながどしどし手をあげて まちがった意見を言おうじゃないか まちがった答えを言おうじゃないか まちがうことをおそれちゃいけない まちがうことをわらっちゃいけない まちがった意見も まちがった答えも ああじゃないか こうじゃないかと みんなで出し合い 言い合うなかで ほんとのものをみつけていくのだ そうしてみんなで伸びていくのだ 安心して手をあげろ 安心してまちがえや まちがったってわらったり ばかにしたり おこったり そんなものおりゃあせん 神様でさえまちがう世の中 ましてこれからの人間になろうとしている ぼくらがまちがってなにがおかしい あたりまえじゃないか まちがったって だれかがなおしてくれるし 教えてくれる こまった時には先生が ない知恵しぼって 教えるぞ そんな教室つくろうや みんなでしゃべって作ろうや あいさつを楽しみましょう! 始業式や入学式において、子どもたちに「今年もあいさつをし合いましょう。」という話をしま した。朝、交通指導で近くの交差点に立ったり、児童玄関前で子どもたちに声をかけたりしていま す。そんなとき、送ってきてくれるお母さんやお父さんが、子どもたちに「ほら、あいさつ あい さつ」と声をかけてくれるのを見聞きするととてもうれしくなります。「ご家庭でもあいさつを大 切にしてくれているのだな。」とも思いますし、「親としてあいさつのできる人に育てたいのだ な。」という気持ちが感じ取れるからです。是非これからもあいさつが気持ちよく楽しんでできる 人に子どもたちを育てていくために、一緒に取り組んでいきましょう。 良い作物は、良い畑で育つ! 良い畑には良い作物が育ちます。荒れた畑では、良い作物は育ちません。学校、学級が子どもた ち一人一人にとって、良い畑となるように、授業内容、教室環境、言語環境、行事等を工夫・改善 していきたいと思っております。良い畑としての学校、学級という環境を、全職員意識を高めて作 り上げていきたいと思います。されど、子どもたちにとっての一番居心地の良い畑は、ご家庭に他 なりません。子どもたちは、学校での集団生活を通して、社会性や自立性を高めるため一生懸命取 り組みます。大人が、仕事を頑張るように、子どもたちは勉強を頑張っています。そして、心と身 体をゆっくりと休める場こそ、ご家庭です。心置きなく休み、心と身体のエネルギーを十分蓄える からこそ、次の日頑張ることができるのだと思います。子どもたちの健やかな成長を考えたとき、 学校という畑と家庭という畑は、役割分担が大きく違います。それぞれが役割を自覚し、子どもた ちにとって良い畑となるようにしていきたいと願っています。 困難を乗り越えられる力を! 親心として、子どもたちにはできるだけ困難とか災いに関わらせたくない気持ちがあるものです。 生きていく上で様々な障害が立ちふさがってくるわけですが、できることならそういうことが無い ように願います。例えば、いずれ訪れる中学受験や高校受験も、試験を受けなくても合格できれば それに超したことはないように考えます。考え方を変えてみると、いろいろな問題に直面し、それ を乗り越えることで、一歩一歩成長していくものです。受験に合格した人の成長もあるでしょう。 でも、失敗した人の成長も必ずあるはずです。 小学校生活は、家庭という小さな集団生活から離れ、考え方も習慣も違う人たちとの大きな集団 生活になります。勉強していく上でのつまずきも、友だちと上手につきあっていく上でのつまずき も、係や委員会活動をしていく上でのつまずきも出てきます。「友だちに悪口を言われた。」「け んかをした。」「走って転んで怪我をした。」「宿題が沢山出た。」など数え上げれば切りが無い ほど、子どもたちはいろいろな障害に直面し、一つずつ乗り越えていっている気がします。失敗よ りも成功の方がいいのかもしれません。でも失敗を大切にすることが、よりよい成功につながりま す。そういう過程で子どもたちは成長していくのだと思います。 子どもたちのつまずきや失敗を、私たち大人がどのようにとらえ、子どもたちの成長につなげて いくかがとても大切なことだと思います。1 年生であれば、この世に命を受けてからまだ 6 年か 7 年しかたっていません。これから世の中をしっかり生きていくためのノウハウを身につけていく時 期です。いろいろな失敗をして当たり前だと思います。自分の子どもに限らず、みんな子どもたち はいろいろな失敗を人生の教訓にしていく時期が今なのだろうと思うのです。何があろうとも、子 どもたちの真の成長を信じて、私たち教師や保護者が広く深い心で、どんと子どもたちを受け止め ていくことが大切です。そして自分の力でいつか困難を乗り切れる人に成長してほしいと願うばか りです。
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