甲武中いじめ防止基本方針

西宮市立甲武中学校いじめ防止基本方針
西宮市立甲武中学校
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本校の方針
本校の教育目標は、「生き生きと美しく」をモットーに、知・徳・体の調和のある情操豊かな人
間形成を目指している。そして、確かな学力をつける教科指導の推進、開発的生徒指導の充実と
強化、子どもの見本として、信頼できる大人としての教職員の基本姿勢を努力目標に据えている。
また、夢や目標を持って、すすんで学ぶ生徒、すすんで鍛える生徒、すすんで働く生徒を期待す
る生徒像とし、日々実践を重ねている。特に、開かれた学校づくりを目指し、地域との連携の強
化(生徒の地域ボランティア、夏祭りへの自主的な参加、教師の地域合同巡視への参加、青愛協
への出席など)
、保護者・PTAとの連携(マラソン大会RUN・RAN・RUNへの保護者の
協力、PTAとの交流イベントなど)に取り組み、一定の成果を得ている。
しかし、近年ならではのインターネットを利用したいじめ等の課題も多くあり、その課題解決
のために日常の指導体制を明確に定め、いじめの未然防止を図りながら、いじめの早期発見に努
めるとともに、いじめを認知した場合は適切かつ迅速に解決するために、いじめ防止基本方針を
定める。
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基本的考え方
本校は、西宮市東部に位置し、北に宝塚市、東に武庫川をはさんで尼崎市に隣接している。創
立当時は、学校の周りは田畑に囲まれ、小川が流れ、あぜ道が広がるのどかな町並みであったが、
阪神淡路大震災以後、区画整理事業がなされ、あたりは一変し、新興住宅やマンションの建設、
さらに大型スーパーや飲食店等が建ち並び田畑は激減している。また最近では、生徒も落ち着い
た生活を送り、学校が安定し地域での評判もよくなってきた。しかしながら、個々の家庭を見て
みると、養育に課題のある家庭も相当数存在している。甲武中のほとんどの生徒は明るく素直で
あるが、中には自己中心的な生徒も若干見られ、まじめに頑張ろうとする生徒が嫌な思いをしな
いように気をつけている。
また、スマホ、携帯電話やインターネットによるいじめ、トラブルが増えている。学校でのト
ラブルがそれらを通じて大きくなったり、それが元で友人関係のトラブルに発展する事案が多く
発生している。それらの使用方法と環境が大きな課題で、地域・保護者を交えた防犯教室を実施
し生徒、保護者へ啓発活動を実施している。
いじめについては、「いじめは、どの学校、どの学級、どの部活動にも起こりうる」という認
識をすべての教職員がもち、好ましい人間関係を築き、豊かな心を育てる「いじめを生まない土
壌づくり」に取り組むために、指導体制を構築し、いじめの防止等を積極的に推進する。
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いじめ防止等の指導体制・組織的対応等
(1)日常の指導体制
いじめの防止等に関する措置を実効的に行うため、管理職を含む複数の教職員、心理等に関
する専門的な知識を有するその他関係者により構成される日常の教育相談体制、生徒指導体制
などの校内組織及び連携する関係機関を別に定める。 ※別紙1 校内指導体制及び関係機関
また、いじめは教職員や大人が気づきにくいところで行われ、潜在化しやすいことを認識し、
教職員が生徒の小さな変化を敏感に察知し、いじめを見逃さず、早期発見のためのチェックリ
ストを別に定める。
※別紙2 チェックリスト
(2)未然防止及び早期発見のための指導計画
いじめの防止の観点から、学校教育活動全体を通じて、いじめの防止に資する多様な取組を
体系的・計画的に行うため、包括的な取組の方針、いじめの防止のための取組、早期発見の在
り方、いじめへの対応に係る教職員の資質能力向上を図る校内研修など、年間の指導計画を別
に定める。
※別紙3 年間指導計画
(3)いじめを認知した際の組織的対応
いじめの疑いに関する情報を把握した場合やいじめを認知した場合は、情報の収集と記録、
情報の共有、いじめの事実確認を行い、迅速にいじめの解決に向けた組織的対応を別に定める。
※別紙4 組織的対応
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重大事態への対応
(1)重大事態とは
重大事態とは、「いじめにより生徒の生命、心身に重大な被害が生じた場合、またはその疑
いがあると認めるとき」や「いじめにより生徒が学校に登校できなくなった場合、またはその
疑いがあるとき」など、学校生活だけでなく、社会生活においても、著しく不利益を被る場合
である。本校の場合、たとえば、身体に重大な傷害を負った場合、金品等に重大な被害を被っ
た場合などのケースが想定される。
また、生徒や保護者からいじめられて重大事態に至ったという申立てがあったときは、校長
が判断し、適切に対応する。
(2)重大事態への対応
生徒や保護者からの申し立てはもちろん、教職員の生徒観察から判明した重大ないじめ事案
は直ちに市教育委員会(学校問題解決支援チーム)、県教育委員会(学校支援チーム)に報告
するとともに、校長を含む本校いじめ対応委員会で組織的に対応する。
特に、刑事事件に発展する可能性のある事案については、県教育委員会(学校支援チーム)
や警察など関係機関への連絡も迅速に行う。
5 その他の事項
誰からも信頼される学校を目指している本校は、開かれた学校となるよう情報発信に努めて
きた。いじめ防止等についても、地域とともに取り組む必要があるため、策定した本方針につ
いては、学校ホームページなどで公開するとともに、保護者会、三者懇談などあらゆる機会を
利用して保護者や地域への情報発信に努める。
また、いじめ防止等に実行性の高い取り組みを実施するため、本方針が、実情に即して効果
的に機能しているかについて、「いじめ対応委員会」を中心に点検し、必要に応じて見直す。
本方針の見直しに際し、学校全体でいじめの防止等に取り組む観点から、生徒の意見を取り入
れるなど、いじめの防止等について生徒の主体的かつ積極的な参加が確保できるよう留意する。
また、地域を巻き込んだ学校の基本方針になるように、保護者等地域からの意見を積極的に聴
取するように留意する。