日医発 第619号 (地口106 ) 平 成 2 7年10月 1日 都道府県医師会長 殿 日本医師会長 横 倉 義 武 情報通信機 器を用 いた労働 安全衛生法 第66条の8第1項及び第66条の10第3項の 規定に基づく医師による面接指導の実施について 時下益々 ご清栄のことと お慶 び申 し上げます 。 この度、 標記の件について厚 生労働省労働 基準局 長より 別添のとおり本職 宛 にその 、 周知 に ついて協力依頼がありま した。 労働安全衛生法第66条の8第1項及 び改正労働安全 衛生法の第66条の10第3項の規 定に おいて、 事業者は、 一定の要件を満たす労働者に対して、 医師による面接指導を実施し なければならないとされており、 これらの法の規定に基づく面接指導を情報通信機器を 用いて行うこと について、 以下の考 え方及 び留意事 項 が 示 されていま す 。 つきましては、 本件の趣旨をご理解の上、 貴会関係郡市区医師会等に対する周知方に つきま して貴職の特段の ご高配をお願 い申 し上げます。 記 1 基本的な考え方 法第66条の8第1項において、面接指 導は「問診その他の方法により心身 の状況を把握 し 、 これに応 じて面接により必 要な指導を行うこと」 とされ ており 医師が 労働者 と 面接 し 、 、 労働者とのやりとりやその様子 (表情、 しぐさ、 話し方、 声色等) から労働者の疲労の状 況やス トレス の状況その他 の心身の状況を把握 するとともに 把握 した情報を 元に必要な 、 指導や就業上の措置に関する判断を行うものであるため、 労働者の様子を把握し 円滑に 、 やりとりを行うことが できるよう、 原則と して直接対 面によ っ て行うことが望ま しい 。 一方、 情報通信機器を用いて行った場合も、 労働者の心身の状況を把握し 必要な指導 、 を行うことが でき る状況で実施す る のであれ ば、 直ちに法違 反となるものではない 。 ただし、 この場合には、 労働者の心身の状況の確認や必要な指導が適切に行われるよう にするため、 以下の事項に留意す る必要がある。 2 情報通信機器を用いた面接指導の実施に係る留意事項 ( ) 面接指導を実施する医師が、 以 下の いずれかの 場合 に該当すること 以下のいずれ 1 。 の場合においても、 事業者は面接指導を実施する医師に対し、 面接指導を受ける労働者に 関する労働時間等の勤務状況及び作業環境等に関する情報を提供しなければならないこ と。 ①面接指導を実施する医師が、 対象労働者が所属する事業場の産業医である場合。 ②面接指導を実施する医師が、 契約 (雇用契約を含む) により、 少なくとも過去1年以上 の期間にわたって、対象労働者が所属する事業場の労働者の日常的な健康管理に関する業 務を担当 している場合。 ③面接指導を実施する医師が、 過去1年以内に、 対象労働者が所属する事業場を巡視した ことがある場合。 ④面接指導を実施する医師が、 過去1年以内に、 該当労働者に直接対面により指導等を実 施 したことがある場合。 (2) 面接指導に用 いる情報通信機器が、 以下の 全ての要件を満たすこと。 ①面接指導を行う医師と労働者とが相互に表情、 顔色、 声、 しぐさ等を確認できるもので あ っ て、 映像と声色の送受信が常時安定 し円滑であること。 なお、 映像を伴わない電話に よる面接指導の実施 は認められない。 ②情報セキュリティ (外部への情報漏洩の防止や外部からの不正アクセスの防止) が確保 されること。 ③労働者が面接指導を受ける際の情報通信機器の操作が、 複雑、 難解なものでなく、 容易 に利用 できること。 (3) 情報通信機器を用いた面接指導の実施方法等について、 以下のいずれの要件も満た す こ と。 ①情報通信機器を用いた面接指導の実施方法について、衛生委員会等で調査審議を行った 上 で、 事前に労働者に周知 していること。 ②情報通信機器を用いて実施する場合は、面接指導の内容が第三者に知られることが無い ような環境 を整 備する な ど、 労働者の プライ バ シーに配慮 していること。 (4) 情報通信機器を用いた面接指導において、 医師が緊急に対応すべき徴候等を把握し た場合に、労働者が面接指導を受けている事業場その他の場所の近隣の医師等と連携して 対応したり、その事業場にいる産業保健スタ ッフが対応する等の緊急時対応体制が整備さ れ て い る こ と。 日本医師会会長 殿 厚生労働省労働基準局長 ( 公 印 省 略 ) 0第3項の 6条の1 報通 信機器を用いた労働安全衛生法第66条の8第1項及 び第6 規定に基づく 医師による面接指導の実施について 労働 基準行政の運営につきま しては、 日頃から格別の ご協力を賜り厚く御礼申し上 ま す。 さ て、 労働 安全 衛 生 法 (昭和 47 年 法律第57 号。 以 下 「法」 と いう。) 第66条の8 2号) による改 .全衛生法の一部を改正する法律 (平成26年 法律第8 1項及 び労働安 後の法第66条の10第3項の規定において、 事業者は、 一定の要件を満たす労働者 対 して、 医 師に よ る 面接指 導 を 実施 しなけれ ばならな い こ とと されています。 今般、 これ らの法の規定に基づく面接指導を情報通信機器 を用いて行うことについ 、 下記の とおり考え方及び留意事項を示すこととしま したので、 貴団体の会員事業 等に対する周 知に ご協力いただきますようよろ しくお願いします。 基本的な考 え方 法第 66 条の8第1項において、 面接指導は 「問診その他の方法により心身の状 況を把握 し、 これに応じて面接により必要な指導を行 うこと」 とされており、 医師 が労働者と面接し、 労働者とのやりとりやその様子 (表情、 しぐさ、 話し方、 声色 等) から労働 者の疲労の状況やス トレスの状況その他 の心身の状況を把握するとと もに、 把握 した情報を元に必要な指導や就業上の措置に関する判断を行うものであ るため、 労働者の 様子を把握 し、 円滑にやりとりを行うことができるよう、 原則と して 直 接 対 面 に よ っ て行 う こ と が 望ま しい。 一方、 情報通信機器を用 いて面接指導を行った場合も、 労働者の心身の状況を把 握 し、 必要な指導を行うことができる状況で実施するので あれば、 直ちに法違反と なる も の で は ない。 の ただし、 情報通信機器を用いて面接指導 を行う場合には、 労働者の 心身の状況 留意す 確認 や必要 な指導が適切に行われる ようにするため、 以下2に掲 げる事項に る必 要 が ある。 2 情報通信機 器を用 いた面接指導の 実施に係る留意事項 なお、 以 (1) 面接指 導を実施する医師が、 以下 のいずれかの場合に該当する こと。 下のいずれの場合においても、 事業者は、 面接指導を実施する医 師に対 し、 面接 指導を受 ける労働者に関する労働時間 等の勤務の状況及び作業環 境等に関 する 情報を提供しなければならないこと。 ① 面接 指導を実施する医師が、 対象労働者が所属する事業場の産業医 である場 合。 とも過 面接 指導を実施する医師が、 契約 (雇用契約を含む) により、 少なく 去1年以 上の期間にわたっ て、 対象労働 者が所属 する事業場の 労働者 の日 常的 な健康管理 に関する業務を担当している場合。 る事業場 ③ 面接 指導を実施する医師が、 過 去1年以内に、 対象労働者が所属す ② を巡 視 したこ とがある 場合。 面接 指導を実施する 医師が、 過 去 1年以 内に、 当該労働者に直接対面 ④ により 指 導 等 を実施 したこ とがある場 合。 (2) 面接指導に用いる情報通信機器 が、 以下の全ての要件を満たすこと。 ① 面接指 導を行う医師と労働者とが相 互に表情、 顔色、 声、 しぐさ等を確認で ある こ と。 な き る も の で あ っ て、 映像 と音 声の 送 受 信 が 常時安 定 しかつ円 滑で お、 映像を伴 わない電話による面 接指導の実施は認められない。 セス の防 ② 情報セキュリティ (外部への情報漏 洩の防止や外部からの不 正アク 止) が 確 保 されるこ と。 ③ 労働 者 が面接指導を受ける際の情報通信機器の操作が、 複雑、 難解 なもので なく、 容易 に利 用 できる こと。 (3) 情報通 信機器 を用いた面接指導の 実施方法等について、 以下のいずれ の要件も 満 た す こ と。 ① 情報 通信機器を用いた面接指導の実施方法について、 衛生委員会等 で調 査審 議 を行 っ た 上で、 事前に 労働 者 に周 知 しているこ と。 ② 情報通信機器を用いて実施する場合 は、 面接指導の内容が第三者に知 られる こ と が な いよ うな環境 を整備 する な ど、 労働 者の プライ こ と。 バ シ ー に配 慮 して いる べ 等を把 (4) 情報通信 機器を用いた面接指 導において、 医師が緊急に対応す き徴候 隣の医師 握 した場合に、 労働者が面接指導を受けている事業場その他の場所 の近 等の緊 等と連携 して対応したり、 その事業場にいる産業保健スタ ッフが対応する 急時対応 体制 が整備されていること。
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